2014-11-22

 妻のめざましに気付いたのが4:30過ぎ。瞼が重たい。もうちょっと、、、と持ったのがまずかった。次に気づくと5時を回った所。まずい、と二人一緒に起き出す。この週末は出かけますよ。でも間に合わないかも。
 身支度少々、5時半を過ぎて南太田の駅に向かう。
 
 昨日より一本速い電車に乗れた。17運用、1589編成で横浜。さらに
 
 59H運用、1719編成に乗って京急蒲田へ。更に乗り換え、
 
 03K運用、3021編成に乗り換える。羽田空港には6:30過ぎの到着。今日の搭乗機、出発は昨日より30分早い午前7時ちょうど。間にあう事は間にあっているが、決して余裕はない。
 荷物が大きめなので預かってもらうと保安検査場へ。幸い「○○○行きにご搭乗のお客様〜」なんてロックオンされる所には至っていないが、ラウンジに寄り道する時間もない。そのまま搭乗口に向かう。売店で朝食を買うとそのまま、
 
 搭乗口へと向かった。既に搭乗は始まっていて、行列もなくなっている。

JL1183 JA328J B737-800 HND→MMB

 そんな訳で7時の女満別行に慌ただしく乗り込む。時計は6:50を指している。
 
 待っているのはJA328J。機内、クラスJはほぼ満席。普通席は6割ぐらいの入りだろうか。中ほどの非常口席を予約しているのでそちらに落ち着く。
 
 ここ2回ほど、SkyNextが続いたから、全部同じ仕様のような気がしてしまったが、今日は従来タイプの機材。まだまだこの仕様の方が多い筈だ。
 間もなくDoorclose、6:56。7:01、Pushbuck。ほぼ定刻の出発。
 
 7時ちょうどというキリの良い時刻だが、同じ時間にDoorcloseとなる飛行機は案外と無い。隣りの飛行機、出発準備が進む中を動き出す。手を振られてTaixing、7:06。
 
 スポットで出発準備が進む僚機たちに見送られて滑走路へと進んでゆく。今日はC滑走路へ。空港の端にあるD滑走路よりは早くたどり着く。渋滞もない。
 7:11、Takeoff  Rwy34R。
 
 左手に都心を眺めての上昇となる。少し霞んでいるが、なかなか上々な光景が広がる。
 
 飛行機が右へと旋回すると窓の外にはうろこ雲。まるで秋のような空が広がっている。そして飛行機が姿勢を元に戻すと、
 
 そこには大東京が朝日をいっぱいに浴びて広がっている。写真を撮っているとキリがないのだが、ついついシャッターを押す回数が増える、そんな慌ただしい離陸だ。
 飛行機は高度を上げてゆく。次第に東京の東、市川とか船橋あたりの光景が小さくなりながらも広がる。そして、窓の外、遠くに、
 
 小さく富士山。空は心なしか青さと明るさを増しているようだ。その代り地上が霞んで分かりづらくなった。うっすらと田畑の混じる関東平野を見下ろして飛行機は一目散に北へと向かう。
 7:26になってベルト着用サインが消灯する。
 
 気が付くと眼下は一面の雲。そろそろ白河の関を越えようとする頃。雲の下でフルのは雨なのか、雪なのか。

【今日の空弁】東北復興弁当 ¥1,000 日本エアポートデリカ株式会社

 
 その東北に思いをはせて、ではないが、たまたま選んだ空弁が東北の食材を集めたこの弁当。売上1個当たり50円が寄付されるそうだが、JALカードで買ったから5%引きだったりする。寄付も5%引き?な訳ないか。
 
 魚がメインのがっつり系。朝から食べるには重いけど、美味しいものは美味しく頂ける。すっかり満足する。
 7:36、機長さんから飛行状況の案内が入る。現在、宮城と山形の県境を飛行中、高度は11,800m。女満別には定刻に到着予定。女満別の天候は曇り、気温は2℃だそうだ。
 食べ終わってゆっくりする事になってドリンクのワゴンが廻って来る。
 
 食後のコーヒーと相成った。それはそれでいいタイミングなのかも知れない。飛行機は相変わらずの分厚い雲の上を飛んでゆく。
 
 羽田を飛び立って50分程。女満別まであと40分。そろそろ本州を離れて太平洋上になる頃かも知れないが、一向に場所は分からないまま時間だけが過ぎてゆく。8:12、あと5分でベルト着用サインが点灯する旨、案内。確実に飛行の終章へと時を刻むのだけど、少々単調に思えてくる。
 
 ふと外を見ると、雲の切れ間に海岸線が見えた。時間帯から言えば北海道で間違いなく、左手に海岸線が見えるのならば、襟裳岬から十勝へ向かう海岸線なのだろう。
 8:22、ベルト着用サイン点灯。あと15分で着陸とのこと。普段なら写真が撮れなくなるが、今日は大丈夫、まだ行ける。
 雪は無くとも寒々とした大地が広がる。
 
 曠野と言うに相応しい光景が今日はわずかばかりに陽を浴びて、まるで救いの手を差し伸べられているかのようだ。その手はすぐにどこかに消えてしまう。
 
 日が翳ると、ただただ暗い大地になる。そのくらい大地に引き寄せられるかのように、飛行機は高度を落としてゆく。
 
 どこかの街が見えてくる。もうすぐ空港みたいだし、美幌かなぁと眺めていたら、ぐんと大地が近づいてきた。飛行機が急にがくんと高度を下げた、訳でない。女満別の空港は大地の上にあるのだ。まもなく空港の敷地が見えて、8:37、Landing。RWYXX。
 
 スポイラーが立って急減速。減速のGから解放されるとゆっくりとターミナルへと向かってゆく。
 8:XX、Spot in SPXX。
 
 飛行機が翼を休めると再び陽が差し込んできた。フライトの無事を祝福するかのようだ。
 
 定刻に女満別到着。早起きを頑張ったのでまだ朝の9時前である。今日はまるっと一日。レンタカーを借りる事にしている。空港の受付で申し出てレンタカーの営業所へ。何社か受付があって、同じようにレンタカーを借りる人が数組ずつ待たされている。迎えが来て空港のすぐそばにある営業所に運ばれる。
 明後日の夜返却とか、明日の夜返却とかそんな人が目立つ中、自分たちだけは今日の夜返却。珍しいパターンなんですかねぇ。とにかく手続き終了。12時間ほどの足が出来る。
 クルマを空港から走らせる。のびやかに続く道。ついつい速度が出てしまいそうになるが、まずは慎重に。女満別市街で国道に出て網走方面に。網走湖が左手に、右には石北本線。途中、特急オホーツクとすれ違う。
 呼人の先で国道を逸れる。天都山へと登って行く途中に今日最初の目的地がある。
 
 網走監獄。
 監獄というのは古い言い方で、今なら刑務所。勿論、現役の刑務所ではなく、網走刑務所の古い施設を移築した博物館である。
 入場料1000円。案外高いがここまで来て引き返すのも難だし支払う。ネットで割引券を手に入れると5%引きになる。勿論適用して貰う。
 内部は網走刑務所から移設した施設や展示施設が中心。中は広い北海道だけあって贅沢にスペースを使っている。各施設が敷地なんかに点在している体裁。
 
 当時の官舎だそうだ。中は案外狭い。夕張の炭鉱住宅を思い出した。この辺りはふ〜ん、って感じで眺める。
 
 明治の初期、囚人を使って道路建設を行った際のタコ部屋が再現されている。人形が寝ている枕は丸太で出来ている物。起こす時には丸太を叩いていたそうだ。
 そんな展示物を眺めていると、その先には博物館がある。勿論中に入る。
 
 
 中には明治期の囚人服や拘束具なんかが展示されている。囚人服は着用も出来る。記念写真も撮ったけど、さすがに掲載はやめとく。
 先程の丸太製枕の体験コーナーや道路建設で担いだモッコの重さなんかも体験できたりして、単なる展示施設でないのが楽しい。
 
 現代の刑務所も再現されている。先程見て来たタコ部屋に比べると雲泥の差だ。
 
 映画、網走番外地のポスターも展示されていた。つい先日亡くなった主演の高倉健に対する追悼文も合わせて。
 この施設、案外と楽しめる。入場料を忘れることが出来るぐらいには楽しかった。
 屋外にまだ展示施設があるので行ってみる。
 
 順路に従って出ようとすると
 
 シャッターが降りている。冬期間は使えない順路のようだ。開いちゃうのはご愛嬌、って事で。
 
 外には木造の体育館か何かを思い起こすような建物が建っている。近付いてみると網走刑務所から移設した独房である。こちらも見学してゆく。
 
 火の気のない独房は寒々しい。博物館に移設されたが故の寒々しさではなく、網走が本来持っている寒々しさである。先程の博物館でも独房の寒さというものが語られていたが、納得のいく寒さである。
 
 独房の中を覗く。先程見かけた現役のモックアップよりも狭く寒々しい。個室寝台の事を独房に例える事があるけど、本当の独房を見ると、改めて確かに、と思う。
 見学にたっぷり2時間は掛かった。駐車場に戻ると12時になっている。想像以上に楽しめる設備で網走の必見スポットに違いない。
 さてお昼ご飯を志す。妻が評判のよさそうな回転寿司店をチェックしていて、そちらに向かう。先程の国道に戻って網走市街の方へとクルマを走らせる。間もなく到着。
 
 こちらがその店。駐車場が一杯になる程度には混んでいる。一組前は観光客らしく、タクシーで乗り付けていた。
 入店。回転レーンはあるけど寿司は回っておらず、注文して握ってもらう型式らしい。適当に注文を出す。結構食べたけど一部だけ。
 
 牡蠣が軍艦巻きになっていたから出してもらった。サロマ湖の牡蠣だから地元産と言って過言ではなく。すんごく濃厚。
 
 
 二人で納得いくまで食べて3000円ちょっとの支払いであった。東京で食べるより美味しく安く、満足する。妻は期待したよりちょっとと仰るので、足りない部分があるのかもしれない。
 午後はちょっとしたドライブ。能取湖か、出来ればサロマ湖を一瞥で良いから見てみたい。ナビでサロマ湖展望台なるところを見つけて、行先にセットする。この先50km以上、道なり、なんて案内が出る。

 車を網走市街から郊外へと走らせる。紋別稚内の案内が出ている国道 号線。まもなく網走湖が左手に。今度は二見ケ岡。「立入禁止 網走刑務所」の看板がちらっと見える。網走刑務所の付属農場があるのだ。この辺りは午前中、博物館網走監獄で触れた世界。
 クルマは網走市の郊外へ。右手に能取湖が見えてくる。途中、車を停められる所があったので、景色を眺めてみる。
 
 葦か何かが枯れた湖面に、冬の低い光が鈍く射している。暖かそうに見えて寒々しい光景。サンゴ草の季節にはちょっと遅いようで、華やかな事は何もない。
 
 湖面の手前にはサイクリングロードが通っている。これは元国鉄勇網線の跡地。もしも鉄路が残っていたなら非常に良い眺めだったろうに、と当時に思いを馳せる。
 能取湖を見ることが出来てひとまず満足だが、折角だからサロマ湖も見ておきたい。さらに車を走らせる。国道 号線を道なり。時々現れる集落と、そして牧場。少しずつ紋別の距離が少なくなってゆく。
 展望台はまだ先だが、一足早くサロマ湖が右手に現れる。駐車場があって湖畔に車を停められるようになっていたから、停めてみた。
 
 先程の能取湖から30分程しか経っていないが日が翳って来た。今日の網走。気まぐれな天候である。陽が姿を隠すと途端に寒さが身に染みるようになる。しばらく佇んでみたけどどんどん体が冷えてゆく。
 
 湖面を冬の使者、白鳥が進んで行く。本当にすぐそこまで冬が来ている事を告げているようだが、こんな変化は横浜みたいなところに住んでいるとなかなか目に掛からない。
 折角なので最終目的地に選んだサロマ湖展望台まで行ってみる。もう4〜5㎞先を左に、つまり湖とは逆側に曲がれとナビは言っている。ちょっと小高い丘の上らしい。
 道の駅を通り過ぎてしばらく、ナビの言う通りに左折すると間もなく道が砂利道に変わった。砂利道なんて久しく見かけたことがないから、正直、えって思う。そして道は山の中。結構本格的な登り坂になる。慎重に車を走らせるが生憎雨になってきた。
 展望台まで4㎞。緊張しつつ車を走らせると最後は駐車場に着く。
 
 ここからは階段。先客は一組いるようで車が一台停車している。あいにくの雨。展望台までの道は悪いが、ここまで来て足を伸ばさないのも難なので、折りたたみ傘をさして行ってみる。
 
 間もなく思ったよりも立派な展望台が見えてくる。
 
 山頂に立つ展望台。視界は360度、とある通り、実に立派な施設なのだけど。
 
 あいにくの雨がその視界を奪う。辛うじてサロマ湖がうっすらと見える程度。久しぶりの砂利道は楽しかったが、でも、ここまで来た価値、あったのかなぁ。
 
 10分程で車に戻る。時刻は3時前。もう網走に引き返す事を考えようかと思う。ただ、これで戻るのも難なので先程見かけた道の駅には寄ってみよう。
 再び砂利道。雨の中を下って行く。視界はいよいよなくなり、ヘッドライトを点けての下り道。幸いすれ違うクルマは無かった。国道に戻った時は一安心する。網走方向へ少し戻って先程見かけた道の駅へ。
 
 観光シーズンでもないから駐車場は空いている。ちょうど一台、観光バスが出発する所で、道の駅の人たちが総出で手を振り見送っていた。
 物販の所を見て安かったとろろ昆布をお買い上げ。そして、
 
 ソフトクリームを頂いてい見る。特産の海苔をトッピングしたという突拍子もないソフトクリーム。ソフトクリームは美味しく、海苔も美味しいが、それぞれが別々で美味しいのであって、一緒にいる意味はあまり無さそうだ。
 30分近く寄り道している間に冬に短い昼は終わりを告げようとしてた。
 
 帰り道。16時には真っ暗になる。まだ冬至まで1か月ある筈で、年末になると日が暮れるの、何時なのだろう。
 網走市内に戻る。ホテルに着くと16時半過ぎ。一旦荷物を置いたのち、車を返しに行く。8時間ほどで150㎞ぐらいは走ったようだ。レンタカーを借りようか借りまいかと思っていたけど、今回は借りたおかげで行動範囲が広がった。
 駅前にあるレンタカ―店から駅に足を伸ばす。
 
 
 間もなく札幌行き最終の特別急行。オホーツク8号が発車するのだが、駅は閑散としている。がら空きの窓口で明日の特急券を買い求める。
 
 ちょっと街を歩いてい見る。網走駅が街の外れらしいのは分かっているが、中心地がちょっと定かでない網走の街。車を返しに行く途中に見かけたスーパーをちょっと覗く。地方ならではの食材やら何やらが売っている店を見るのはなかなか楽しく、海外でも国内でもスーパー見物は欠かせない。
 スーパーの後は夕食を考える。中心地を目指して歩いてみただが、そもそも網走の中心地がどこなのか、あまり理解していない。何とかアーケードのある通りにたどり着く。中心の通り、なのだろうが、既に閉じている店も多く、人通りも少ない。歓楽街らしいエリアもあるが、正直寂しい雰囲気が漂っている。昼間網走監獄で見かけた観光客とか、どこに泊まっているのだろう。
 それでも営業している居酒屋はいくらかあり、その一軒に入ってみた。店内はそこそこにお客さんがいて、奥の席に通される。店員は東京あたりでもいそうな学生バイト。網走には東京農大がキャンパスを構えているから、そのあたりの学生かなと勝手に想像してみる。
 
 乾杯はサッポロクラシックを頂く。北海道で呑むからには、サーバのクラシックは欠かせない。
 ザンギやホタテを頂く中で、やっぱりこれは欠かせない。
 
 生ガキ。2個で600円程だからすごく安い、ものすごく安い。そして勿論美味しい。まだまだ食べたいが、何気に牡蠣はプリン体が多いと聞くから、ここで打ち止めにしておく。
 
 追加の飲み物は瓶ビールにした。生ビールは美味しいのだけど、ついつい飲み過ぎてしまう。瓶でゆっくりが、ちょうどいい。
 2時間ほどいてお会計は7000円程度だった。随分いろいろ食べた気がするけど、北海道価格は安くて美味しい。
 寒風が吹く網走の街。開いている店もちらほらしか無い。〆にセイコーマートでちょっとだけ買い物をするとホテルに戻る。
 明日はゆっくりできる。夜更かししても良いのだけど、今朝と昨日の早起きが滲み出て来た。妻には悪いが早々に寝かせて貰った。

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