NH4835 JA803K DHC-8-300 OKD→SHB

 10数人を乗せた丘珠へのリムジンバスは25分でこじんまりとした丘珠空港に到着する。搭乗手続。今度は案外とすんなり終わる。案外と丘珠の係員、よくできるんだなと感心。
 時間があるので展望デッキに出てみる。この時期、千歳の展望デッキは冬季閉鎖だったりするけど、丘珠はちゃんと空いている。この寒い中、熱心にカメラを向ける人もいたり。
 ちょうど前便、女満別行きが動き出した所。

 飛び立つのは「ひまわり」JA802K。滑走路端で抑止を喰らう。ん?と思っていると

 「すずらん」JA803Kがやって来る。これが今度の中標津行き。
 「すずらん」がTaixingしてくるのと入れ替わり、「ひまわり」が飛び立って。こんな小さな空港ですが、飛行機の姿が途切れないのは、立派。
 さて、そろそろ搭乗待合室へ。先月は搭乗待合室で2時間待たされた訳ですが、今日は定時出発、多分。お客さんがだんだん増えてきて、15:45過ぎ、搭乗開始。

 それでは、風雪の北の大地へ、いざ飛ばん!
 お客さんが乗り込むと定刻よりもだいぶ早く、15:51にDoorcloseとなる。ぱっと見た感じお客さん、定員の半分ぐらい。プロペラが一つ廻って、また一つ廻って。中標津まで、飛行時間は45分、天候は雪で気温は2℃と案内される。15:56、Taixing。16:00、Takeoff、RWy32。
 バスから眺めた夕陽に輝く街はすっかりと消え去って、薄暗くなった雪景色の札幌が目の前に広がる。少し視線を遠くに移すと石狩湾が黒々と広がっている。上昇してゆくと不意に視界が奪われる。吹雪が機体を揺さぶる。
 白魔の手を逃れ雲の上へ、まもなく電子機器使用許可の案内が流れた。時刻は16:07。

 北の台地の日暮れは早く、ほんのり赤く染まった西の空を後ろに、飛行機は東へ、東へ。落ち着いたフライトだ。だんだんと雲の切れ目が見えてくる。16:13、ベルト着用サイン消灯。
 秋の夕暮れはつるべ落とし。既に夜はすぐそこまで迫っている。雲が切れてきて遠くに見える十勝岳、そして広がり始めた、十勝平野。折角晴れてくれたのだけど、

 機内の様子が写り込んでしまう。ううう。
 ドリンクサービスがある旨、案内。飛行時間は短いしあんまり期待していなかったのだけど。コーヒー、コンソメスープ、アップルジュース、冷たい緑茶。それに今月限定の白ぶどうジュースがございますと。

 慣れない雪道を長い距離、歩いたせいか疲れを覚えてコーヒーを。昔は通学で1時間歩けたものだけどねぇ。やっぱり靴がきちんとしていないと歩けないわ、雪道は。

 改めて機内の様子を。
 いよいよ夕闇が迫る頃、飛行機が揺れ始める。16:29、ベルト着用サイン点灯。まもなく機長さんから飛行状況の案内。ただ今降下中であり、雲の中で強く揺れる事が予想される事と、あと10分ほどで中標津へ着陸する旨が告げられた。
 予告どおりに、揺れ始める。窓外を見ると雲の中。すとんと落ちたり、上に持って行かれるような激しい揺れでは無いけれど、不規則に揺さぶられる感じ。街灯りがちらっと見えた。雲を抜けたようだ。それでも揺れ。16:39、Geardown。まもなく着陸だけど、揺れる揺れる。大揺れした瞬間、ターボプロップが変調する。明らかに力強い。左手を赤や青の光の羅列が流れてゆく。
 滑走路?
 反対側、右手をみると中標津の街灯り。左手には空港のターミナルが見えている。ギアは降りたままだから、ランウェイチェンジか。左手へとぐるっと廻ってゆく。中標津の街灯りが飛び込んでくる。今度は着陸するようだ、滑走路が近づいてくる、16:45、Landing、RWY26。16:47、Spot in。

 中標津の空港。西の方がほんのりと薄ぼんやりと明るくなっていたけど、ご覧通りの夜の帳。