JL3114 JA318J B737-800 CTS→NGO

 32時間掛けて北海道に来たのに滞在は一時間。滞在とは言わない。乗り継ぎだ。16:20の飛行機で名古屋は中部国際空港に向かう。千歳空港でやった事と言えば、北菓楼の開拓おかきを買った事、ぐらいか。
 搭乗手続き、保安検査を済ませてラウンジに。出発まで30分。少々心許なくなったデジタルカメラの充電池を充電しておき、

 サッポロクラシックを軽く一杯。本当なら恥辱を上げてしまいたかったが、その余裕は無かった。15分前、搭乗開始となったので機内に向かう。


行列は既に無い。待っているのはJA318J。そして赤いジャケットのお姉さん。JALエクスプレス担当便である。

 機内は極めて空いていた。3割も乗っていないかも知れない。好き好んで選べる中で一番後ろにしていたのだけど辺り一帯誰もいない。
 16:16、Door close。名古屋までの飛行時間は1時間40分とのこと。離陸後上昇中、前線の影響で揺れが予想されるとのこと。
 客室乗務員の中に一人、若い男性が混じっている。本体で初老のステュワードは見たことがあるけど、国内線で若い男性というのは珍しいかも知れない。
 16:19、Push buck。16:23、Taixing。もう薄暗くなりつつある新千歳空港、誘導路を進んでゆく。16:29、Take off RWy01L。
 千歳の街も良く見えぬままやがて雲の外に出る。少々揺れ。地上で天気の変わり具合を見てきたから納得の揺れではある。まもなく右手に赤く染まる空が現れる。16:35、電子機器が使用許可となったので

 撮っておく。ベルト着用サインが消えたのは16:42。飛行機は7,000mの高度から更に高みを目指して飛んでゆく。中部空港の到着時刻、18:10と案内される。32時間掛けてたどった道を帰りは2時間で行くのか。
 少しずつ空の赤みは漆黒の中に溶けて行く。暗く沈む白い雲の合間に街明かりがちらほら。

 ドリンクサービスが廻ってくる。何となくスカイタイムを頂く。

 1時間経つ間に空の赤みはほんのり僅か残るだけになる。青いグラデーションと黒く染まる雲。そして暗闇に浮かぶ太陽のアーク。

 17:28、あと10分でベルト着用サインが点灯する旨、案内がある。街明かりが見えているが、景色だけではどこなのかよく分からない。タイミング良くモニタに飛行経路が映し出されて、東北の内陸部から甲信越へと差し掛かっている事が分かる。先程の明かりは長野のどこからしい。
 17:41になって機長さんから案内。これから中部空港に向けて降下を開始するとのこと。揺れが想定されるそうでベルト着用サインを点灯するそうだ。まもなくポンとベルが鳴ってベルト着用サインが点灯する。到着は18:10の定刻と改めて告げられる。細かな揺れが始まる。それがだんだん大きくなる。結構な揺れが続く間に街明かりが大きくなっていた。どうやら三河の平野に出たらしい。飯田線で8時間掛けた所が飛行機ではわずか10分少々だった。
 17:56、電子機器使用のNGとなる。あと10分で着陸だそうだ。三河湾に差し掛かったようで所々に島の明かりが見えている。大きく揺れたり小さく揺れたりしながら、右へと旋回してゆく。だいぶ高度を落としたようだ。 
 暗い海が窓一面に広がると空港が現れる。18:09、Landing、RWy36。急減速して十秒少々、ブレーキ力から解放される。18:12、Spot in SP10。

 振り出しではないが出発地と同じ愛知県内。中部国際空港に到着。ここから出先の家へはバスで一本。でも休みはまだ三日ある。今日が水曜日だから来週月曜日まで。
 まずは空港内で両替。北海道では必須だったコートは不要になるので空港の手荷物預かり所に預けてしまう。
 次に展望デッキに出てみる。コートを脱いでしまったので寒いが時期に慣れる。

 先程乗ってきたJA318Jを眺めるとさっさと引き返し。昨日風呂に入っていないから

 風の湯なんて所にも行った。空港が出来た頃は人気スポットだった筈だけど、7年経った平日の夕方。空いてはいるがそれなりにお客さんはいるから、十分定着しているのだろうかとは思う。
 湯船に浸かって、風呂の中の展望デッキに出てみる。ちょうど先程のJA318Jが離陸して行くところだった。外に露天風呂でもあれば楽しいが、ただ単に外が見れるデッキがあるだけ。外からは多分見えないようになっているから、飛行機のお客さんは自分たちが裸の男に見送られているなんて、気付く訳もないだろう。

 空港自体は閑古鳥が鳴く。節電のためか照明を落としているから物寂しさに満ち溢れている。
 20時近くになって見慣れた人が姿を現す。まぁ私の妻なんですけどね。。。今日はこの後、海外に出国します。行き先はホノルル。