2008-08-05

 今日も目覚ましいらずの適当な朝。緩々と準備をする。乗る電車は9時ごろ。1本早めようかとも思ったけど、どうせならゆっくり。
 八時半ごろチェックアウト、まだ早いけど駅へ向かう。朝食に蕎麦でも食べていれば時間になるだろう。
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 一ノ関の改札、自動改札でスイカも使える って思ったらスイカはモバイルスイカ特急券専用。どれだけ利用客がいるものやら
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 地震に関する遅延の案内はあちこちで見たけど、18きっぷの客向けは初めて。接続が狂って苦情が殺到したんでしょうか、ねぇ。
 駅の中にそば屋。
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 駅弁もある。朝から駅弁は重いかなあとも考えるけど、一ノ関の駅弁なんて中々食べる機会無いし。ならば駅弁。頼むと5分待ってくれと仰る。今から調理場に取りに行くそうな。こちらはそれで全然構わない。店のおばちゃんが消えて暫し、ビニール袋をぶら下げて戻って来る。出来立て駅弁です。本当は駅弁販売は9時かららしいけど、お気遣い貰えました。

【今日の駅弁】前沢牛ハンバーグ弁当 ¥1,100 有限会社あべちう

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 ずっと和食のが続くので今日は肉を。まだ暖かなハンバーグはまぁ普通に美味しく。付け合わせも普通に美味しく。ハズレでは無いけど隠れた逸品発見って程では無いなあ。
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 列車は今日も701系。昨日と同じ1000番台。仙台地区に入ったクルマは緑と赤の帯。
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 列車は空いている。良く考えると岩手県の一ノ関から宮城県の仙台に向かう県境越えの列車だ。仙台に向かう人がいないとは思わないけど、所要客は早い新幹線を使うだろうし。
 出発。高校生のグループが騒々しいからにぎにぎしく感じるけど、良く良くみるとがら空き。立派な線路を高速で飛ばす姿とギャップを感じる。
 宮城県内に入るとお客さんが増えて座席がさらりと埋まる。石越ではくりはら田園鉄道の跡地が目に入る。線路や駅はまだ残っている様子。瀬峰では駅裏の駐車場に「仙北鉄道瀬峰駅跡」の碑。仙北鉄道は年まで走っていた鉄道。大幹線の東北本線といえどもちょっと脇に反れると そこには屍類々
小牛田手前で信号停止、同じような普通列車が流れてゆくとおもむろに動き出す。駅に入ってもう一度、小牛田で前に4両増結なのだ。先程すれ違った電車と一緒に来た4両が今度は相手をこちらに変えて、すぐに仙台に戻る訳で、かなり器用な事をする。正解なダイヤと素早い作業が前提のこんな芸当が出来る鉄道は日本の他にそうはないだろうなあ
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 小牛田で見掛けたキハ28。塗装は仙台のものだけど、幕は羽後境。秋田がお里と知れる。
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 増結車も701系。4両組成の701系がいるのは仙台だけ
 田舎電車から都会風電車に衣替えした電車は一駅毎にお客さんを集めてゆく。3日前に乗った仙石線と松島でもつれ塩釜辺りで立客が出始める。出発した頃の駅弁でもなんて雰囲気は消え失せた。
 仙台到着。お客さん、みんな降りてゆく。
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 電車はこの先、東北線の白石まで。福島までの人はこの後、仙台始発の快速を待ての案内がある。これに乗り継げば夕方の割と早い時間に上野に着く。でもこの乗り継ぎは昨年の正月に乗った。
 原ノ町ゆきは次の電車だが待ち時間は中途半端。暫く悩んで今まで乗った電車に常磐線との分岐駅、岩沼まで乗る事にする。電車は極めて空いていて先程の混雑が嘘のよう。
 着いた岩沼は平凡な駅。
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 改札口に涼しげな景色。これは造花でしたけど。
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 駅前には特にこれと言った特徴はなく。
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 駅の外れは貨物のエリア。東北で幼少の頃を過ごした人間には懐かしい機関車が佇む。
 待つこと暫しやって来たのは
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 701系、しかも二両だけ。車内は混雑している。二両じゃ仙台の輸送は無理だろと少々気がムズムズ。時々すれ違う列車が最新の721系4両である事にまたざわざわ。
 混雑した車内、荷物の大きな帰省客、それにネクタイを締めたビジネスマンが意外と目立つ。クルマで動く人が電車に転移したのか高速道路が無いゆえの日常的な光景なのかは、一見客には良く分からない。
 この混雑、相馬まで。ビジネスマンも帰省客もみんな降りて行き電車は一度空になり代わりに騒々しい高校生が乗って来る。
 すっかりがら空きで身動きが取りやすくなったので原ノ町を前に最後のすれ違い。写真を撮ってみる。
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 こちらはがら空きの701系
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 向かいからやって来たのはまたもやE721系
 と言う事で自分の乗る電車以外はみんなE721系での運用。かなり悔しい。
 原ノ町到着。
 いわき行きは1340と案内されてえっと思う。もっと接続は良いものと思っていた。よくよく見るとちょっと前にいわき行きが出たばかり。どうやらこの電車に乗り継げるものと勘違いしていた様子。これはかなり気落ちする。
 帰れない訳じゃないからと気をとり直して。
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 原ノ町の駅舎。餓鬼の頃読んだ鉄道百科みたいな本には原ノ町の駅舎は「鉄の代わりに竹を用いた竹筋コンクリートで出来ている」なんて書かれていた。戦時中の鋼材不足のためだそうだけど、その駅舎が現役。
 原ノ町は駅弁も売る。構内には姿がないけど駅周辺には絶対に調理元がある筈。
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 駅前のホテルが作っている様子。そばやを兼ねた売店へ。お伺いを立ててみた。5分ぐらい待って貰えれば持って来てくれるそうだ。種類は幕の内かかに飯との事でかにめしをお願いする。待つ間、どうぞと水を出されたのはこの時期には有難い事。

【今日の駅弁】浜のかにめし 合資会社丸屋 ¥720

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 そんな訳で手にした原ノ町の駅弁。
 値段も比較的安価だしどんなものかと思ったけど案外とかにの身がしっかり入っていたりして良い意味で裏切られた。
 列車が多い訳ではなく、東京で勝負出来る有名駅弁がある訳でもなく、駅弁と言う商売には苦しい条件だが、続けられる限りは頑張って欲しいと願う。

没落感

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 次の列車がホームに横付けされている。いわき行き、415系の4両が待っている。またロングシートだ。やれやれ。
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 向かい側に上野から来た特急が到着。上野を出る時は堂々11両編成も原ノ町まで来ると4両の冴えない姿に。
 いわき行きのドアが開いて車内に入る。椅子のクッションがかなりヘタっている。国鉄が無くなる前後に出来た電車 頭の中では新車の内に入っているが、実際乗ると年季を感じる。やはり自分が歳を取ったのだろう。
 仙台からの普通列車が着いて乗換客がこちらに移ってくる。一時間経ったのだ。っーか、仙台で一本落として牛タンリベンジ出来たんだ、一ノ関の出発を遅らせる事もありだった。何か今日は調子悪いみたいだなあ。この後、本当は勝田から出る茨城交通那珂湊線改めひたちなか海浜鉄道に乗っておきたいのだけど、今日は何かどうでも良くなって来た。
 荷物の大きな大学生の集団なんて夏休みらしいお客さんを乗せて列車は走り出す。天気は冴えない。今にも雨が落ちて来そうで、冴えない気分を益々もって重くする。
 小さく淋しい駅も寂れた町の中心も丹念に停まる様子に付き合う間にさすがに眠くなる。深々と寝てしまったようで目覚めたのはだだ広い広野の駅。いわきまではあと一駅、そして常磐線はまだ中間点。
 乗換え案内はまずスーパーひたち、そして普通列車の順だった。今度はすぐに列車がある。水戸線直通小山ゆきだとか。小山なんて耳慣れた地名が突然出てくると急に現実に引き戻された気がする。
 そして乗る電車、
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 今日の209系は〜なんて書きそうになるこの顔はE501系。
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 車内も瓜二つ。まるで根岸線。そんなに現実に戻したいのかと常磐線に恨みの一つも言いたくなる。
 列車はいよいよ重たくなった空の下、走り出す。太平洋をちらっと横目にキビキビと飛ばす様子だけが非現実的だ。
 内郷の駅名に記憶の奥がくすぐられ、昔、ここに機関区があった事を思い出す。そんな気配は消え失せた現実の内郷。常磐線にはどうも没落感が付きまとう。そんな感想を否定したいのか、下り線を特急が駆けてゆく。
※どう考えても機関区を置く敷地ないよなぁと言う点が気になって帰宅後調べてみましたが、駅と機関区は別の場所にあったようで(苦笑)
 日立までは間違いなく起きていた。日立電鉄が消えた大甕の今が気になった記憶があるが寝てしまう。目覚めるともう勝田。阿字ヶ浦ゆきが停まっていたならそのままふらっと降りたかも知れないが、幸か不幸か姿が無い。そのまま水戸まで。
 電車は小山ゆきだが水戸で30分停車。その間、先に小山行きの普通列車があるそうで、そちらに乗換えと案内。上野ゆきも水戸で乗換え。
 ビールと駅弁を買ってグリーン車でなんて考えがアタマにもたげて来るけど、何故か気分的に乗らない。少々飲み過ぎの感もある。
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 やって来たのはE531系。今日初めて、ボックスシートに有りついた。後は上野まで運ばれるだけ。すっかり立派な大幹線に立ち直った常磐線を軽々と駆けてゆく。
 パソコンを出して恥辱を綴りながら。家で書くより集中出来るのは不思議な事。
 集中していても石岡ではやはり外に目が向く。鹿島鉄道の敷地は駐車場に化けている。何時通りかかっても鄙びた景色は変わらなかったが、転がり出すと落ちるのは早い。
 五両増結、特急待避の土浦でかなり暗くなる。雲が重たいせいか、かなり早い。夕方のラッシュが始まった取手には千代田線の電車が顔を出していて、まだ茨城県だけど、何か帰って来た気分が、ひしひしと。
 車窓を雨粒が叩く。首都圏はかなりの雨。運転見合わせや遅延の案内が絶え間なく流れる。
 雨は途中で過ぎてゆき、待たされたり、疲れたり。いまいち冴えなかった今日の常磐線、長旅も上野の高架ホームでピリオド。帰宅ラッシュ最中の高架ホームは暑さと湿気でどしりと重たい。昨日の同じ時間、一関の爽やかな空気が懐かしい。
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 帰宅は東海道から根岸線。209系、66編成で運ばれる関内は幸い降りだしていないので助かる。

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