犬どんでん返し

 目覚めると気持ちよく晴れ上がっている。朝、5時過ぎ。
 
 高い建物が全く見当たらない、田舎町。顔を洗う水の冷たさが心地よい。 
 少しだけ恥辱を進めて、チェックアウトをする。本当はもう少しゆっくりしたかったのだけど、諸事情でさっさと帰らねばならない。

 洋光台帰ってきました。ちょっとしたらまた出かけます。(17:30)

 出張先、転がり込みました。頂いたコメント返せなくてごめんなさい。(22:28)

 とりあえず本文、行きます。

  
 昨日は暗くて様子の分からなかった鹿角花輪の駅前。一夜明けたけどやっぱり寂しい事には変わらない。盛岡へと行くバスがちょうど出てゆく。東京に向かうのなら、バスに乗った方が圧倒的に早い。
 気動車のアイドル音が頼もしく響き渡る駅には10数人ほどのお客さん、改札が始まるのを待っている。どうやら列車目的の同好の士も数人居る様子。駅そばの開店準備も進んでいる。7:00開店となっていたけどダメ元で聞いたらOKだって。折角なので食べておこう。
 
 あんまり美味しくなかったけど。汁の味が薄めなのはちょっとした発見。東北なのにね。
 蕎麦を食べてしばらく、ようやく改札が始まる。出発5分前だ。
 
 思いがけない青空バックのキハ58。
 
 古びた駅に急行型気動車が良く映える。
 昨日の鹿角花輪行きと違って朝の通学時間帯に差し掛かる汽車。部活動に行くのか日曜日なのに高校生がちらほらと。まもなく出発。エンジンをブルブル震わしながら、でもゆっくりと前へにじり出るような滑り出し。徐々に加速してゆく。何処までも澄み渡る青空、濃緑の杉の木立。汽車は加速を止める。カラカラとアイドル音が心地よい。来た道をなぞり返す旅だけど、昨日は夜、今日は朝。結構楽しい。
 十和田南で列車の進行方向が変わる。この5分停車は丁度良い撮影タイム。
 
 やっぱりモノクロームにしたくなります。
 十和田南で高校生をさらに集め、車内は昨日と打って変わって、賑々しく。列車は空いている方が望ましいとは言え、やっぱり限度があります。
 
 川の流れをお供にしたり
 
 一面の田圃、杉の木立をお供にしたり。
 昨日の雨混じりの景色も乙なものですが、やはり一面の青空に映える初夏の東北。素晴らしい眺めです。
 田舎町から1時間掛けてやって来た大館の街。何時に無く立派に感じる駅に着くと、高校生達に入れ替わってホームに行列を作る一般のお客さんが乗り込みます。何か一昔前の急行列車を思わすような光景。
 列車は二度目の方向転換。7分停車は本日3度目の撮影タイム。
 
 種別幕を律儀に快速へ変えて、気分も一新。
 
 本線へと歩みを進めます。
 
 エンジン音も軽やかに、速度も思いっきり上げて、一路、秋田へ。
 大通りを歩き出すと、すれ違う列車も格段に増えます。早速、次の駅で「列車行き違いのため停まります」と。100kmちょっとの道のりに1時間50分近く要するのですが、こんな調子では、仕方ないかと。次に右の線路を青い流れ星。あけぼのが過ぎてゆきました。気が付くと昨日鷹ノ巣の駅に着いた時刻を若干過ぎています。
 大よそ80〜90km/h。街の代表駅に律儀に停まりながら少しずつお客さんを増やしてゆきます。急行時代、名前の由来となった米代川を車窓のお供に。
 東能代森岳と停まった後、次は八郎潟と案内。でも
「ただ今、鹿渡です。列車すれ違いのため、3分停まります」流れてゆくのは再び青い流れ星。青森行きの日本海3号。
「ただ今、鯉川です。度々で恐れ入りますが、列車すれ違いのため、3分停まります」今度流れてゆくのは北前船の流れを汲む貨物列車。次の駅は、、、、八郎潟だな。幾らなんでも停まりすぎ。
 
 干拓地の向こうに、男鹿半島、寒風山を望みながら。
 
 八郎潟の前に一度車内を。随分とお客さんを集めてきたつもりですが、こんなものです。八郎潟からは秋田市の郊外。市内へ遊びに行く人で一駅ごとに混雑してきます。それにしても
 
 いい天気になりました。