1688列車 ムグンファ 釜田(Bujeon)→慶州(Gyeongu)

 ムグンファ
 写真:出発を待つ1688列車 ムグンファ号 江陵ゆき 
 まずは写真を撮らねばならぬ。黙って撮るのは怖いので機関士に一言、断らねば。「サジヌル チゴト クェンチェンスムニカ?」うわぁ通じねぇよ。会話集見せても分かってもらえぬ。どうやらお前は何処に行くのかと聞かれているようだ。カメラを出し、機関車を指差し、もう一度「サジヌル〜」を繰り返し会話集を指差す。機関士、急に笑い出し、OK!と。やっと分かってもらえた。
 席に落ち着く。前回京春線でも見かけた旧型と新型のムグンファタイプを混ぜあわせた6両+電源車。列車は比較的空いている。テレビモニタには韓国語、英語、日本語、中国語の順番で案内が流れている。江陵ゆきムグンファ1688号と。自動放送では「この列車はムグンファ号1688列車江陵行きでございます。皆様が快適なご旅行をお楽しみ頂けます様、乗務員一同努力いたします」と流暢な日本語で。「乗務員一同、努力いたします」ってが若干違和感あるなぁ。でも日本語で何て言えば違和感無くなる?ぱっと思い浮かばない。
 列車が走り出す、ちょっとガタガタ言う。釜山の市街地を進んでゆく。マクドナルドが見えるな、朝食を買えなかった身にはちょっと恨めしい。一つ駅に停まって客を乗せ、海雲台という駅で相当乗ってくる。ほぼ7割の乗車。右手に海が見えていた。背後には釜山の街並み。ちょっと煙っているけど中々の景色だ。海水浴場が見えて来た。朝から結構な人が出ている。そして時刻表上は通過となっている松亭という駅に停車。早速降りてゆくお客さん、大勢。海水浴の臨時停車ってところか。列車は海岸を離れなだらかな丘の続く田園地帯を走るようになる。何か羽越線を思い出すような雰囲気。
 東海南部線
 写真:日本海の間際を走る
 車内販売が廻ってくる。呼び止めてみるけど、やっぱりお菓子の類が中心だなぁ。何となくソーセージをお買い上げ、2,000W。チョコレートにソーセージ、そしてお茶か。変な組み合わせ。ソーセージは2本だけ食べ、残り2本は残しておく。まぁ旨くも無く不味くも無く。
 どこかの駅、車掌らしき人が海水浴セットみたいなバックを持って降りてゆく。忘れ物なのだろう。駅員に渡している。対向列車やってきた。蔚山→釜田とあり、どうやらあの列車に乗せられて引き返すらしい。向こうは機関車+客車4両+電源車。まぁ空いている。列車は再び走り出す。何処まで行っても日本的な景色が続く。
 久しぶりに大きな街が現れる。蔚山だ。右手から線路も寄ってきた。恐らく貨物線なのだろうけど、時刻表の路線図には描かれていて、本文には出て来ない謎の路線。現地に来て、存在は確かに確認出来たけど乗り潰しの対象になる路線なのかどうか、さっぱり判別できない。蔚山で大量乗車。ほぼ満席になる。
 慶州の街
 写真:慶州の街が近づいてきた
 やっぱり見たような雰囲気の景色が続く事しばらく。車販が何回目かの巡回で初めてお弁当らしきものを持ってきた。それを最初に持ってきてと言ってももう遅い、窓の外には慶州の街が広がってきた。韓国の街につきものの長細い団地群は見当たらない。古い町並みが続く。良いなと思う。慶州到着11:10。釜田から2時間5分、大量下車となる。目茶苦茶暑い。