2023-05-01

 目が覚める。見慣れない部屋は今日の旅先、滋賀県大津市、琵琶湖岸にあるホテルの一室。カーテンを開けると

 琵琶湖と叡山が広がっている。時刻は6時前。気持ちよさそうな青空が広がっている。
 折角だから湖岸を歩いてみる。

 外は少し涼しいぐらいの空気感。ジョギングの人、釣りの人。犬の散歩の人。サックスを吹く人。様々な人が朝の湖岸を楽しんでいる。
 湖岸から街中に入って少々。向かった先にあるのは、なんてことはない、自宅。旅行気分で近所に泊まっていたのだが、一瞬現実に戻る。月曜日は週に1度の燃えないゴミの日なのよ。ゴミ出しをして着替えをして、改めて

 ホテルに戻る。小一時間の散歩道を終えると7時になっている。
 非日常はあと少し。ひとまず朝食を頂きに上がる。文字通り上がるで会場は37階、琵琶湖と共に対岸の草津が良く見える。自分の部屋より視点が高くなった分、対岸の田園地帯も良く分かる。大津が叡山や音羽山の山裾まで開発されて、発展の余地が無いのに対し、草津側はまだまだ発展の余地がある事が良く分かる。
 朝食はビュッフェ形式。

 近江牛の牛丼、なんてものもあったりして、結構楽しめる。

 ホテル特製の和風カレーというのがあり、具材には赤こんにゃくやら里芋やら油揚げやらが入っている。滋賀のカレーには標準的に赤こんにゃくが入っている、なんて県外客に誤解されないだろうか。
 朝食会場から部屋に戻る。途中、エレベーターホールから大津の街を見る。

 膳所の城下町側。高い視点で見ると案外と学校が目立つ。

 馬場から大津側へ。こちらにはマンションが目立つ。膳所駅も良く分かる。
 チェックアウトは11時。それまではホテルで過ごす。窓外には琵琶湖の景色が広がる中、ゆっくりする。

 昨日乗ったバスが大津駅からやって来る。帰りは大津駅に出ようか、どうしようか、とちょっと考えつつ過ごす間に滞在時間が残り1時間を切る。

 昨日の夕方、見かけた琵琶湖汽船のミシガンがホテルに近付いてくる。ホテルの近く、におの浜観光港、というのがあり、予約があれば観光船も寄り道をする。

 琵琶湖の中へ突き出たささやかな桟橋に大きなミシガンが接岸する。ホテルの宿泊客だろうか、何人か乗船したのが見えて

 ミシガンが離れてゆく。

 次は浜大津の大津港。20分の船旅になる。
 ホテルの滞在は11時まで。ギリギリの時間にチェックアウトする。旅先で迎える二日目。午後もちょっとした予定を入れている。なぜか少し荷物が増えたのとパソコンを持ち歩きたくなかったので、荷物を預けに行く。まぁ、自宅ですけど。荷物預かり所に預けた気分で、身を軽くして、次の目的地に。電車に乗れば5分で着くけど、時間があるので歩いてみた。旧東海道をてくてく。

 途中見かけた京阪電車は特別塗装車であった。こちらは比叡山の向こう側、叡山電車とイメージを合わせた塗装。
 40分程歩くと、今日は大津港に到着。

 今日はこの後13:00に出港するミシガンに乗船する。陽気なジャズが流れる乗船券売場で乗船券を発券して貰う。乗船開始まで20分弱。時間が中途半端になってしまった。
 この時間の大津港。

 普段は港で休んでいることの多い、琵琶湖汽船ビアンカ、そしてうみのこ、両方がいない。5月1日は平日。うみのこは小学生の乗せた学習クルーズに出掛けて行ったようだ。ビアンカは連休対応で団体さんでも乗せているのか。

 ミシガンもまだ前便で琵琶湖を周航中。大津港にいる大きな旅客船が3隻とも不在という珍しい状況になっている。

 そこへミシガンが帰って来る。器用に接岸するとロープが投げられ結ばれる。波の穏やかな琵琶湖の港でもやる事は海と一緒だ。
 12:50から乗船が始まるので行列に並ぶ。

 13時からのミシガン90。5月の連休期間とは言え平日なのでそんなに行列は長くない。間もなく値段の高い方、食事つきプランの人たちから船内に案内される。今日は食事は付けていないので、後から案内の自由席の列、後ろの方から船に向かう。混んでいないので列の進み方も穏やか。

 パーサーに迎えられて船へと進む。乗船の時は明らかに2クラス制の扱いだったけど、上級クラスの食事つきの人達は1階、2階の甲板へ。自由席は3階の甲板。そして4階となる。通常の旅客船と上級船室、下級船室の扱いが違うのはちょっと面白い。3階でもエレベータもあるので、バリアフリーは考慮されているみたい。
 どこに座るか、考えつつ船室内を見て回る。

 あらっ、宮島さんのサインがある。
www.shinchosha.co.jp
 どうでも良いけど小説新潮でときめき坂だけで旅行記1本書いていて、あの素材でここまで書けるのか、と感服してしまった。
 ちょっとぶれたけど席探し。パーサーさんはイベントが行われる3階の室内に誘導するけど、しっかり琵琶湖を見たいので3階の外側に居を構える。

 風がちょっと強いが寒くは無いので90分を過ごすには悪くない環境。
 3階のクルーズデッキでパーサーさんが一番遠くから来た人を募り出す。選ばれたのはスリランカから来た方。出港の銅鑼を鳴らす役目が与えられる。一番近くからだと膳所から来た自分たちより、近い人いたかなぁ。
 ゴーンと一発、銅鑼の音を合図にミシガンは動き出す。

 大津港の防波堤を越えて、ミシガンは一路、雄大な琵琶湖の南端へと向かう。

 大津港の向こうに音羽山が聳える光景は香港島みたいだと、前回、琵琶湖ホテルに泊まった際に考えた事があるのだが、琵琶湖の湖上から浜大津の市街地を見ると改めて思う。山が迫る港町って、他にもあるかも知れないけど。
 3階のデッキ。後方に売店があり、多少の食べ物飲み物は手に入れる事が出来る。今日は

 何となくソーダハイボールの組み合わせで乾杯。3階のクルーズデッキで行われているイベントの音はスピーカを通して外でも聞こえるので、そちらも耳にしつつ景色を楽しむ。
 ミシガンは大津港を出て北へと針路を取る。西大津の沖合まで来た辺りで

 向かいからビアンカがやって来る。まるで大富豪のクルーザーみたいな雰囲気。ミシガンともだいぶ雰囲気が違う。

 真横で見ると上の階も下の階もそこそこお客さんを乗せている様子。ミシガンと入れ違いに大津港へ向かう様子。
 ちょっと交代で他のフロアの様子も見てみる。

 3階の後方からはミシガンを動かす力となるパドルが廻る様子を見てから、一つ上の甲板へ。

 ミシガンのファンネルってどこになるのだろう。煙突は間違いなく前方に二つ立っている奴なんだけど。

 4階では船橋をガラス越しに見る事も出来る。
 席に戻ってゆっくり過ごす。ミシガンは坂本の沖合で面舵いっぱい。南に針路を向ける。今までは琵琶湖東岸の草津郊外が見えていたが、今度は琵琶湖西岸、坂本や唐崎の辺りが見えるようになる。

 湖西の方が大阪京都からの便が良いのか、マリンスポーツが盛んな印象がある。その印象そのままにヨットやボートの姿が目立つようになる。
 ミシガンは大津の沖合を東に振れつつ琵琶湖を進む。

 西大津の沖合まで戻るとビアンカがまた北上してゆく様子が見える。今日の琵琶湖は大型船が行き交い賑やか。
 3階のクルーズデッキでパーサーが歌を披露し始める。先程まではスピーカーを通して外でも他階でも聞くことが出来たが、この時間はスピーカーはオフ。大津市街地の沖合に戻ってきて、あまり音を出すと湖岸まで音が届くから、とも想像したが理由は良く分からない。とは言え、同じ甲板の窓を一つ隔てただけなので、歌声は割と良く聞こえる。

 ミシガンは面舵一杯で旋回、におの浜の沖合を浜大津へと向かう。右手には草津の郊外、そして近江富士が見えるようになる。

 今日3度目のビアンカが見えて、船脚が落ちる。クルーズデッキのショーが終わると共に、

 大津港に戻って来た。いつの間にか90分が経っている。
 割といい時間だった。毎週乗るかと言えば、さすがに乗らないけど、たまには乗る機会があってもいいと思える90分。

 後からはビアンカが高校生らしい団体をたくさん乗せて大津港に戻って来る。
 時刻は14時半。お昼ご飯がまだなので頂きたいが、この時間の大津。ランチ営業が終わって一時閉店、と言う店が多くて食事に困る。いくつか候補が浮かんで消えて、結局、膳所の方へ。義仲寺の隣にあるカフェに伺う。
 アイドルタイムだろうが、カフェだからか、そこそこ店は空いている。古民家を生かしたカフェ、という建物。奥には中庭が見える。京都でもジョージタウンでもそうだが、間口が狭くて奥行きが広い家、大津や膳所でも割とよく見かける。
 食事を兼ねての注文なので


 ホットサンドと一緒にしっかりとしたコーヒーを頂く。大津はコーヒーとパンの消費量が日本一だそうで。
www3.nhk.or.jp
 地味な街だと思うが、ちょっと見ただけでは分からない奥深さも孕んだ街でもある。
 時刻は16時になった。朝は綺麗に晴れていたが、この時間、曇り空となり風も出ている。15時に出たミシガンは少々揺れただろうか。
 そろそろ帰宅する。歩いて少々。自宅まで。連休二つ目の旅行はここまで。帰宅して遅れている京王線恥辱を手に掛ける。夕食で軽く飲んだらちょっと進みが鈍る。

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