2023-04-28

 目覚めると3時半。さすがに早過ぎもう少し寝ると4時過ぎ。もう少し、と思ったが結局4時20分過ぎには目が覚めた。
 金曜日の朝。さすがにまだ暗い。世の中的には平日だが、弊社は土曜日と祝日が被ったので振替で金曜日が休みになった。つまり今日から連休。
 この連休初日。ちょうどJALのセールと被った。ちょうどいいので久しぶりに出掛ける事にしている。妻は普通に出勤なので1人での小旅行。行先はおいおい。
 小旅行だけどスーツケースを引っ張り膳所の駅へと向かう。東海道線、今日は下りのホームへ。間もなく

 やって来た始発から2番目の電車に乗り込む。223系V50編成と後ろ4両は何か。座れる程度だが平日だからそれなりに人が動いている。逢坂を越え、東山を越えると京都。今日は更に西。高槻乗り換え高槻市に赴く。


 阪急電車を乗り継ぐと南茨木。急ぎ足でモノレールに乗り換え。何とかなったが息が上がる。

 膳所から75分程で大阪空港。京都からリムジンバスに乗っていても同じぐらいの到着だったかも知れない。

 空港は比較的すいている。まだ連休前だからかも知れない。スーツケースを持ってきたので預ける。乗り継ぎはあるけど、到着地で受け取る事にしている。保安検査を受けるとラウンジへと進む。

 お馴染みのような軽食をもって朝食とする。自分自身は休日だからビールに行っても良いのだが、それは見合わせ。出発まで窓際席で空港の動きを見る。
 7時をちょっと過ぎて飛行機が動き出す。

 手前JA212J、後ろJA249J。

 JL102がTaixing。JA848J。

 JL101が到着し、JL104が出発準備。B787-8が直列に並ぶ。
 自分の搭乗便。出発は8:00。JL104が動き出したのを潮に自分も動く。

JL2001 JA318J B737-800 ITM→CTS

 6600円均一で取れた路線、千歳の始発便。予約受付と同時に狙ったわけではなく、翌朝、何となくスマホで空席状況をみていたら空いていたので予約したぐらいの熱意で取った航空券である。30分ちょっと前に搭乗口へと着く。待っていたのは


 JA318J。既に事前改札が終わる所であり、すぐに優先搭乗となる。さっさと乗ってしまう。今回はセールの売り出しが搭乗1か月少々前という時期だったからか、座席指定が思うようにいかなかった。最終的には前方前側だが、右手の窓側で妥協している。
 空港は空いていたが、2001便の空席状況はクラスJ×、普通席△。3-3列並びの普通席も真ん中までしっかり埋まる。

 荷物も順調に搭載。作業完了。7:55、Doorclose。乗務員の自己紹介があり7:58、Pushbcuk。

良く晴れた青空の下、出発準備は滞りなく進む。8:02、Taixing。飛行機は誘導路を南へ進み、さらに南へ。 

 滑走路へと進入し、8:10、Take off RWy32L。

 飛行機は北へと飛び立つとぐるっと180度、南に機首を向ける。右手の窓に阪神競馬場が見えてさらに左回り。今度は

 大阪湾が見えて来る。さらに上昇するとと逆光となり、そして霞もあって外が分かり辛くなる。

 淀川を見下ろしつつ大阪を背に東に向かう。生駒山地を飛び越えると奈良を見つつ高度を上げる。左手であれば琵琶湖が見えただろうか。穏やかに上昇してゆき、遠く、霞みつつも伊勢湾が見えてくるようになる。眼下では新名神らしい道路が山を貫いている。
 8:24、ベルト着用サイン消灯。飛行機は名古屋を右手に見つつ機首を東北へと向ける。間もなく中央アルプスあたりの山々へと差し掛かる。

 北アルプスの一番標高が高い山々だろうか。残雪がしっかりと残っていて、標高が高い分、飛行機との距離も縮まり、心なしか霞も少しなくなったような景色になる。
 飲み物のサービスが廻り出す。前方の席だが、今日はめい一杯席が埋まっているからか、少々間があってのご提供となる。

 ラウンジでコーヒーを飲んできたから、今日は冷たいお茶にしておく。
 8:37、副操縦士から飛行状況の案内が入る。高度11,000mを順調に飛行しており、新千歳空港には定刻、9:50に到着を予定しているとの事。新千歳の天候は晴れ、気温は14℃だそうだ。
 飛行機は本州を横断し、日本海側へと出てゆく。

 日本海岸も霞んで良く分からないが、新潟県の海岸沿いに東北へと飛んで行く。左手なら佐渡ヶ島が見えるだろうか。霞んではいたが、辛うじて新潟市内の様子が分かる。
 さらに北上。ますますもって霞が強くなってくる中、

 日本海の中にぽつんと浮かぶ粟島を見る。どうしてこの島に人が住むようになったのだろうと薄ぼんやりした景色の中、薄ぼんやりと考えてみる。
 飛行機は順調に北へと進む。9時ちょっと前、

 霞んではいるが鳥海の高嶺が姿を現す。普段なかなか全容を見せてくれない鳥海山が今日は雲一つなく。重ね重ね、この霞が惜しまれる所。
 山形から秋田へと入ると遠ざかっていた日本海岸が近付いてくる。

 秋田市内が見える頃、降下を開始し、15分後にベルト着用サインが点灯する旨の案内。飛行機は内陸へと入り込んでゆく。機体左手ならば今頃男鹿半島八郎潟が見えているぐらいか。
 高度を下げる感触を覚えつつ北へ。飛行機は内陸に入ってゆく。9:17、ベルト着用サイン点灯。飛行機は青森県内へ。八甲田の山地だろうか、雪が残っているのが見える。先程の北アルプスからすると比べ物にならないぐらいの低い山だが、1時間経たない間にだいぶ北に来ている。
 飛行機は陸奥湾へと出て降下。9:23。ベルト着用サインが消灯する。とは言え着陸には変わりなく、9:30には再度点灯する見込み、との事。下北半島を横切り太平洋に出た後、9:31、ベルト着用サインが点灯。着陸態勢に入るそうだ。
 飛行機は太平洋上、高度を落としてゆく。左手なら函館を遠く見たに違いない。高度を落としてゆくと北海道の大地が見えて来る。段々とくっきりしてきて 

 どうやら苫小牧の東側らしい。飛行機は高度を下げ北上、内陸へと入る。栗山あたりまで行ってくるっと旋回。

 今度は南下しつつ高度を下げる。ゆったりとした田園地帯を眺めつつ高度を落とすと

 千歳市街に。遠くには樽前山が見えると空港も近い。先に自衛隊の方の千歳飛行場。そして新千歳空港の敷地が姿を見せる。9:46、Landing、RWy19L。

 9:52、Spot in SP18。ほぼ定刻の到着。準備が整い、降機となる。

 来るとき同様、あんまり綺麗には撮れないがお世話になったJA318Jを見てから荷物の引き取り。返却荷物にはベビーカーが目立ち、休みらしい光景になる。

 荷物を受け取り、制限エリアの外に出る。今日はこの時間、新千歳空港でクッションを入れている。まずは出発階へと赴きショッピングエリアへ。少々土産と言うか、そんな類の物を買う。到着早々で荷物になるが、買ったものは全てスーツケースの中へ。今度はスーツケース、次便の搭乗手続きと共に預けてしまう。これで身軽になる。次の搭乗便は新千歳夕方発。だいぶ間があるが、この時間を生かしてやりたい事が有る。
 JRの駅へと向かい、えきねっとで確保していた切符を発券する。今日の行程に必要な切符、6枚もある。まとめて受け取りをしようとしたら、一度に出来るのは5枚までだった。とにかく、切符持ちになって駅構内へ。

 快速エアポートがやって来る。札幌方面ゆきの快速エアポートに乗って向かうのは

 1駅、南千歳まで。早々に降りる事になる。乗り継ぎ時間少々。もう少し新千歳空港で時間を喰うかと思っていたが、思ったよりも順調に物事が進んでいる。
 時間があるのでこの間に昼食を済ませてしまう。ちょっと早いが空腹は感じる。

【今日の駅弁】元祖ほっきめし ¥1,300 まるい弁当

 南千歳駅構内では苫小牧構内営業のまるい弁当さんが駅弁を扱っている。そちらから、前回、苫小牧では選ばなかったほっきめしを頂く。  


 北寄貝を敷き詰めた、まではいかないけど、それなりに数多くの北寄貝を使っているので楽しめる。駅弁としてはちょい高めの価格帯だけど、それなりに楽しめた。
 食事を頂いてもまだちょっと時間に余裕がある。乗る列車の前の列車が気になり、

 ちょっと早めにホームに降りてみる。間もなくやって来たのは、

 石勝線、新夕張まで行く普通列車。キハ40でやってくる。気の毒なぐらい空いていて、乗りたくなる衝動に駆られるが、今日はフリーきっぷではなく、正札の乗車券、特急券を買いそろえているのだった。大人しく次々発を待つ。

 次発は快速エアポート。げんこつ型のいかつい733系がやって来る。

 先程見かけた721系が入れ替わり、札幌へと向かう。そして

 今日の目的地というか、目的に向かうべく、次の列車が到着。8両つないだ特急北斗。指定席、自由席、ともに程よく埋まっている。新千歳に着いたらしい外国人観光客が列車に乗り込む姿も見られ、何気によく使われている。
 指定席を抑える程の乗り方では無いので自由席車にしている。幸い、適当に座れて加速する列車に身を任せる事になる。
 指定席を抑える程の乗り方では無いので自由席車にしている。幸い、適当に座れて加速する列車に身を任せる事になる。
 ところで、今日の目的と行程。この5月で運用を離脱するというキハ143にお別れをしたいと思っている。キハ143というのは札沼線用に製作された気動車札沼線が電化されて以降は活躍の場を苫小牧-室蘭に移している。まぁ、これだけだとわざわざ別れを惜しみに遠路はるばる訪れる理由としては弱いのだが、キハ143というのは、50系客車が種車の改造車。正確に言うと北海道用の50系51形になるのだが、1970年代後半に製作、全国を席捲したのにバブル崩壊の頃に各地から消えてしまった50系レッドドレインの生き残りである。1980年代を秋田で過ごし、1989年に中学の修学旅行で青函トンネルを通った自分としては、とても気になる存在である。
 そんな訳で苫小牧経由東室蘭を往復すれば事は足りそうなのだが、一筋縄ではいかなかった。調べてみると室蘭線普通列車、全てがキハ143で運用されている訳では無い。今日、10時に新千歳に着いて、キハ143を楽しむとなると、一旦、東室蘭にゆき、それから苫小牧に戻る。そんな感じになる。しかし、平日の金曜。今日、その行程でちょうど良く使えるお得な切符が探してみたけど見当たらなかった。結局、全部、正札で買った。

 新千歳空港-室蘭
 室蘭-苫小牧
 苫小牧-東室蘭
 東室蘭-新千歳空港
 都合2往復に近いのだが、キハ143充当列車と自分の新千歳到着出発時刻。いろいろ秤に掛けると東室蘭をベースに苫小牧を往復することになる。行き来は特急を使うから、南千歳-東室蘭の自由席特急券も必要となる。全部で8000円少々だろうか。経営不振のJR北海道への支援、といえば聞こえはいいが、極めて出来が悪く、かつ高くつく行程ではある。大学を卒業して社会人になった頃、金に糸目をつけずに行動することを社会人パワー、なんて言っていたが、久しぶりにそんな言葉を思い出した。飛行機で乗り付けて完全な正規切符で列車に乗って飛行機で帰る。そんな頃、学生の頃はもちろん、就職して暫くしてからも実行しようなんて全く思わなかった。
 列車は苫小牧で乗り降りの後、今日2往復することになる室蘭本線を駆けてゆく。

 どこまでも真っすぐと続く線路。車窓には殺風景な太平洋岸。そして曇り空に暗く沈む太平洋が流れてゆく。東室蘭までの1時間弱はおまけの時間。何となく薄らぼんやりと過ごしていると、ウポポイがある白老。温泉最寄りの登別と過ぎる。草生した鷲別機関区の跡地が流れると速度が緩んで東室蘭到着、となる。

 こちらで下車。
 キハ143が使われるはずの普通列車東室蘭発だが、少々時間がある。折角なので切符は室蘭まで買ってある。ひとまず、特急北斗が出て行った後、

 隣の線路にキハ143が姿を見せている。顔つきはJR化前後で流行ったスタイルだが、側面の小さな窓は国鉄以来の耐寒耐雪型。北海道用のスタイルそのもの。
 その前に乗る室蘭ゆきは1番線に停車中。

 こちらはキハ143から世代が変わった電気式気動車、H100系だった。座席はさらっと埋まっているが実数としては10人ちょっとだろうか。気怠い雰囲気が漂っている。
 東室蘭から室蘭までゆくのは25年ぶりか24年ぶりか。前に乗った時は全線完乗を目指していた頃。確か、当時走っていた快速ミッドナイト。その多客期対応で増結する自由席車に函館から乗り、夜明けの東室蘭で降りて始発を待ったのだと思う。高速バス対応でグリーン車相当の座席車と寝転がれるのがウリのカーペットカーという尖った設定だった快速ミッドナイト。なのだが、多客期対応で増結していた自由席は昔ながらのボックスシートだった。快速青函から乗り継い自由席車はキハ56だったかキハ27だったか忘れたけど、非冷房車だった。窓を開けて、扇風機を回して。多客期なので1ボックス1人という訳には行かず、向かいにカップルだったかが相席になり、あまり良く眠れなかったような記憶が薄ぼんやり残っている。今思えば、貴重な経験ではあるけど。
 4時半だったかに東室蘭について、1時間以上室蘭行きの列車を待った記憶があり、その記憶と今の東室蘭の駅の雰囲気はまぁまぁ一緒。なのだが今日は接続良く列車が列車が出発する。
 複線電化の室蘭本線だが、石炭積み出しと製鉄所で賑わった室蘭本線の末端区間。どちらもダメになり、ローカル線の匂いが濃く漂う中を走る。ふと筑豊本線の折尾から若松へと向かう所を思い出した。どちらも製鉄と石炭に縁がある、と言う意味では似たもの同士か。
 東室蘭からのお客さんがぱらっぱらっと降りる中、列車は走る。途中、

 母恋の駅頭、桜が咲いていた。今年の桜前線は史上最速で列島を駆け抜けていった。開花も満開も過去に流された感が強いけど、北海道はさすがに今の時期なのだった。
 駅頭の桜以外は殺風景な所を走って終着の室蘭に着く。石炭積み出しの頃の面影は全くないだろうホームに到着。

昔はヤードだっただろう駅の脇にはドラッグストアやらスーパーが並んでいる。売却先があるだけ恵まれているか。
 一旦改札の外に出る。

 いかにもバブル臭がしてきそうな建物がある。降りて来た10数人のお客さんとは釣り合わない。折り返しの東室蘭行きにはもう少し多くの人が乗ったようだし、忘れられている訳でないから、まぁ良いのか。

 折り返しは間もなく発車。予め用意した切符に日付印を押して貰って先程の列車に戻る。

 座るに悩む程度の乗り具合。座れない訳じゃない。間もなく出発。先程来た道を戻る。途中、高校生の大量乗車があったので列車としての体裁は整った。
 東室蘭に戻る。先程の隣、2番線に着く。向かいには札幌からの特急室蘭ゆきが来て、普通列車として出発してゆく。
 出発した後には、

 先程、最初の東室蘭で見えていたキハ143が姿を現す。ゆっくり撮りたい気分もあるが、間もなく乗るべき列車の時刻。ホームを移動して、長万部側のホーム端に立つ。間もなく、


 2両編成の列車が入って来る。キハ143-103とキハ143-153のペア。ここまで来て他の車両が来たら泣く所だが、当初の目的を果たす事が出来そうだ。
 ホームで列車を待っていた人が列車に乗り込む。2両の列車、ボックス席が軽く埋まる程度にはお客さんがいる。幸い空いていた

 4人掛けのボックス席に座る。モケットは替えられているが、座席自体は50系客車のものだろう。二重窓の物々しさも国鉄時代の北海道向け車両特有の物。東北でも活躍したキハ22もこんな感じだった。

 一方で車内全体の配置はだいぶ見直されている。札幌近郊輸送のため、車端はロングシート。そしてボックス席も1-2列になっている。都落ちした今となっては不要な装備。そして冷房化されているのは、いくら北海道でも現代装備にはなっている。
 もう一度、外に出てみる。

 改めて小窓の北海道仕様をじっくりと見る。行先表示は現代らしくLEDになっていた。現代まで50系客車が生きていたら、なんてことは妄想の極みだが、こんな仕様になっていたかも知れない。

 キハ143系とH100系が並ぶ。新旧というとキハ143が気の毒だが、オハフ51の時代からするともう誕生から40年以上。同じ世代の車両を並べると113系117系、キハ40系。いずれも引退の時期が来ている。
 席に戻る。間もなくドアが閉まって出発。苫小牧まで1時間ちょっとの旅。思ったよりも鋭い、とはいえ先程のH100系に比べると緩々とした加速で本線を駆け出す。とは言えさすがに本線の列車。結構な速度になって減速すると停車駅。案外と乗り降りがあり、室蘭郊外輸送が機能している事を知る。何だかんだとあてにされている鉄道になっている事は嬉しい。東室蘭から二駅、幌別の駅が案外とたくさん降りてたくさん乗って来る。後で調べたら特急北斗は停まらないが、特急すずらんは停まるぐらいの駅。
 登別までは良く賑わったが、登別から乗って来た人を最後に、お客さんは降りる一方となる。4人掛けのボックスを1人で使う感じは変わらず、国鉄時代の旅、みたいな良い時間になっている。残念なのは窓の汚れ具合。窓の外が霞んで見えづらい。40年の車歴を語るような汚れ具合だが、北海道の普通列車用車両はだいたいこんな感じ。721系も窓の汚れが酷かった。
 東室蘭から30分少々。苫小牧まで半分来ただろうか。どこかの駅に停まって暫く。ワンマン運転の運転士から放送が入る。この先、萩野駅の付近で踏切の非常停止ボタンが押されたため、しばらく停車すると。今いる駅、どこ?と思うと竹浦と言う駅らしい。時刻は13:52。
 次いで苫小牧の駅から状況確認に向かうため運転再開まで1時間程掛かる見通しという追加の案内が入る。1時間は長い。ちょっと今日の行程、崩れそうな感じが濃く匂う。
 それならと降りる人が1人、2人。家族に迎えに来て貰うというので、連絡を取って乗務員から乗車券の精算を受けている。そんな動きは時折あるが、何時発車するか分からないから外には出ないで欲しい、と言う話で手持ち無沙汰である。時間が勿体ないのでここまでの京王線恥辱をとりあえず進めておく。
 車内はいつの間にか空いていて、十数人が残る。しかし、苫小牧から係員が急行というのはずいぶんと大変な事である。もう少し近い駅、白老あたりからなら状況確認も早いのだろうが、駅員の数に余裕が無いのだろう。踏切の非常停止が操作されたという萩野駅まで苫小牧からは27.4km。クルマで行くのだろうが、30分で着くのは難しいだろう。札幌-函館を結ぶ大幹線であってもこれだけ合理化が進んでいるというのは、JR北海道の苦しい経営状態を示しているのだろうけど。しかし、何かある度に1時間近く運転が停まって、ダイヤが乱れる事を考えると、もう少し人を配置しても良いような気がする。特急列車だけでなく、貨物列車もダイヤが乱れるに違いない。
 停車する事50分。14:43になって運転再開の案内がある。この先、白老で特急すずらんに乗り換えられる見込み、と案内があって、14:45、出発する。本来なら、苫小牧にとっくに到着して、折り返し、苫小牧発14:49という列車で再度東室蘭に向かう筈だったのだけど、もうこの行程は破綻している。次にどうするかという問題も考えつつ、キハ143に身を委ねる。
 萩野手前で徐行。踏切に係員が見えて、ここが現場と知れる。ゆっくり通過した後に、上り特急列車とすれ違い。ついで普通列車もやって来る。上下両方が運転再開となっている様子。
 白老では待避線に入る。特急すずらんと接続します。南千歳までは特急券無しでご乗車頂けます、と。救済措置が入った様子。 

 ちょっと時間がありそうなので、ホームに降りて列車を撮る。ホームには特急を待つ人が数人。乗車券のみでOKと言う案内を受けて乗り換えるらしい人も何人かいる様子。逆に車内が空いたので、

 車内の様子を見てみる。

 2人掛けになったボックスシート。こんな感じのボックス。キハ40でも改造された車両がいた事を思い出す。

 こちらはオリジナルの4人掛けボックスシート
 外装も少々。

 デッキ廻りに「便所」と言う言葉が似合いそうな雰囲気の洗面所。

 よくよく見ると塗装の補修が何か所か。海岸線を通るせいか、錆なのか何なのか、キハ143には、と言うより北海道の車両全般には塗装のダメージが目立つ。
podaka.hatenablog.com
 10年前の5月に乗った時の写真があったけど、この頃で既に錆があった。
 特急すずらん、到着の案内がある。

 先程、東室蘭で見かけた789系が戻って来た。こちらも踏切の安全確認があった影響で40分程遅れている。苫小牧までのお客さんも特急券無しですずらんに乗れる救済処置で乗り換えてゆく。
 普通列車に残ったお客さんは数人。そろそろ出発、なのだが、案内。特急北斗を待避するとの事。お詫びと共に伝えられた。

 今度は北斗11号が来る。7分遅れらしい。特急すずらんが乗客を拾っていった後なので白老からの乗客は無く、すぐに出発してゆく。
 さすがにお詫びが入って出発。この後、どうしようかと思う。隣の社台で降りれば、苫小牧からやって来る上り列車に乗れそうだと思うけど

 乗るつもりだった普通列車とすれ違う。苫小牧14:49出発という列車は荻野の踏切確認の影響を受けずに定刻で走っていたらしい。
 さて、どうしようか。

 手元にある4枚のキップ。今使っている左端のキップの後、苫小牧→東室蘭東室蘭新千歳空港。そして東室蘭→南千歳の自由席特急券。都合3枚が宙に浮いている。
 列車は遅れつつ苫小牧へと進む。また苫小牧の流動圏に入ったようで一駅毎にお客さんが乗って来る。1時間以上遅れた列車を気長に待っていたらしい高校生を乗せ、車内は結構な賑やかになる。車窓も北海道らしい住宅が並ぶようになった。
 苫小牧に15:25到着。1時間以上遅れている。駅の放送は特急の接続、千歳線の接続、日高線の接続、全て列車が出発した後であることを告げ、丁寧にお詫びがある。まぁ折り返し東室蘭ゆきの列車も接続不成立だった訳だが、さすがにそんな変態乗客がいるとは思っていないだろうから、そのことへのお詫びは無い。

 結局、1本乗り損ねた。でも2時間たっぷりキハ143のボックスシートで時間を過ごせたわけで、これはこれで良かったのかも知れない。
 さて、駅で交渉。今、遅れて来た列車からこの後の行程を切符を示しつつ説明し、接続がダメになったので払い戻してほしい旨をお願いする。どういう扱いになるかと思ったが、無手数料払い戻しとなる。〆て4,350円。自分に瑕疵は無いが、JR北海道としても貰い事故だから気の毒ではある。現金で戻って来た4,350円のうちいくらかでも戻そうかと記念入場券を買い求める。まぁ200円だけど。

 予定より早くなったが新千歳空港に戻る。札幌方面、手稲まで行く普通列車があるタイミング。苫小牧から新千歳空港ならICカードが使えるので、そちらで入場。構内に入る。

 手稲行きはげんこつ型の元祖、731系。この車両が登場した時は、北海道なのにデッキが無い車両にびっくりしたが、結局、慣れてしまった。ひとまず向かいのホームで写真を撮ると3番線へ。すると、先程乗って来たキハ143が動いているのが見えて少々写真を撮る。


 入庫に向けて入替作業中のキハ143を見ていると、列車到着の案内。やって来たのは

 キハ150普通列車。先程乗って来た列車と違って苫小牧市内の糸井駅から追分駅までの区間列車。高校生を満載しており、下校列車と知れる。
 室蘭本線をそのまま追分まで行く列車だが、千歳線、札幌方面手稲行きの電車に乗り換えて来る人もいて、車内は立客が出る程度に混む。そして出発時刻。先程来の気動車ではなく電車なので、さすがに加速鋭く駆けだす。苫小牧市街地だが、住宅が続く中に駅は無く、延々飛ばす。隣の沼ノ端まで8.8kmだそうだ。北海道らしい長さだけど、もう少し細かく停まっても良さそうな感じ。沼ノ端で高校生が乗り降り。苫小牧市内を抜けても高校生が多少残っていて、意外と通学圏は広い。
 南千歳で乗り換え。新千歳空港に戻る。

 何があったか、石勝線特急が1時間以上遅れている。石勝線、根室線。どちらも何かトラブルがあった時は遠くの拠点駅から対応になるのだろう。先程の踏切確認の事を思い出した。


 原野と関係ない快速エアポートは定時運行。まぁこちらがダイヤ乱れを起こすと大ごとだろう。
 やって来た列車に乗ると一駅、新千歳空港まで。予定より1時間近く早く戻って来る事になった。だいぶ時間ができたので、何となく食事でもと思いぶらぶら。

 期待せずにラーメン道場に来ると一番人気のえびそば、行列がとても短かった。思いがけず空いている(と言っても満席)ので、並んで行く。間もなく席に通される。

 まずはサッポロクラシックを頂く。一日我慢したのでうっかり飲み干しそうになるが、それは我慢してゆっくりと頂く。

 幸い、サッポロクラシックが無くならないうちにえびそばがやって来る。店員には「こってり」「あっさり」と聞かれたので「あっさり」にしたけど、後でレシートを見たら「そのまま」になっていた。オリジナルとオリジナルに豚骨を足したものの二種類だったらしい。
 夕食には中途半端な時間だけど北海道らしい食事を終えて、保安検査に向かう。

 大型連休前の夕方になっている。伊丹、関西、羽田と出発機が続く中、ひとまず保安検査。ラウンジに向かい席に落ち着く。充電と京王線恥辱の編集を進めつつ

 サッポロクラシックの続き。
 薄暗くなってきた中、目の前で動く飛行機を見る。

 JA220Jが滑走路へと向かう。

 18時を過ぎて

 JA227Jがやって来る。こちらがこの後の搭乗機になる筈。

JL2906 JA227J ERJ-170 CTS→SDJ

 今日はこの後、仙台に飛ぶ。航空券のセール対象期間は今日が最後。明日は航空券の価格が高くなるから、明日まで北海道に残るのはどうかと思う。かといって今日のうちに自宅に戻るのも何か勿体ない。安価な航空券の空き具合と明日の動きと、色々秤に掛けて、結局仙台に飛んでみる。仙台まで戻っておけば、明日はどうにでもなるだろうと思って選んだ次第。

 出発は18:45。20分前に搭乗口に着くと間もなく搭乗が始まる所だった。事前改札の後、優先搭乗で機内へ向かう。

 待っているのは先程到着したJA227J。

 今回は最後方の座席を予約している。暮れなずむ中、宛がわれた席に座り出発を待つ。出発案内の空席状況では○となっていたが7割以上は埋まっているだろうか。後方席でも2人並んで座っている所も多い。
 18:37、Doorclose。仙台までの飛行時間、1時間との事。18:39、Pushbuck。18:43、Taixing。暗くなった新千歳空港、誘導路を北へ。18:47、Takeoff RWy19R。
 飛行機はすっかり暗くなった北海道の大地を飛び上がってゆく。

 うっすら街明かりが見えた後、太平洋側へと抜けて地上の様子は分からなくなる。さらに上昇してゆくと18:56、ベルト着用サイン消灯。
 飲み物のサービスが始まる。前回、新千歳-秋田に乗った時はキャンディーだったけど、仙台までの時間があると飲み物になるのか。後方なので少々間があって順番が回って来る。

 スープを頂く。作ると仰るのでそれなら別の物にします、と言ったけど「他の方にもお出ししますので」と。順番的には最後だけど、この後まだ、運用があるのかな、と考えてみる。
 19:07、副操縦士から飛行状況の案内。新千歳を定刻に出発し、現在、下北半島の上空に差し掛かっているとの事。右手前方に見える街明かりが青森市だそうだ。あと2~3分で三沢上空とのこと。15分後に降下を開始し、19:30にはベルト着用サイン点灯。19:40に仙台空港に着陸するとの事。仙台の天候は晴れ、気温は16℃だそうだ。
 すっかり暗くなった陸奥の空の上を南下してゆく。

 翼の灯りが点滅するのを見つつ時間が流れる。どうやら岩手県内に差し掛かっているらしく、時折街明かりが地上に見て取れる。
 19:21、降下を開始し、10分でベルト着用サインが点灯する旨の案内。左手の窓には石巻らしい街灯りが見えている。ほぼ予告通りに19:31、ベルト着用サイン点灯。飛行機は右手に仙台市街地を見て南下してゆく。海上で旋回すると19:39、Geardown。海岸線が現れて19:41、Landing、RWy27。減速して誘導路へ。19:45、Spot in SP6。
 準備が整い降機する。荷物を受け取り外に出ると

 10分弱経っている。定刻より少々早着であった。
 今日は仙台泊。このまま市内に出る。空港鉄道の時刻は調べていなかったが、歩いて駅まで赴くと

 概ね30分毎という運転。次の列車はタイミングよく10分程で出発する。

 ホームで待っているのは仙台空港鉄道所属車とJR東日本所属車の混結編成。車内は荷物の大きなお客さんで一通り埋まっている。大阪からのお客さんなのか、551の紙袋を持っている人とか。単身赴任先から帰って来た体裁の人が目立つ。
 出発。郊外発の市内ゆきだが、途中駅からの乗車もある。空港周辺も業務地区になっているのか、人の流れはなかなか複雑。空港客が座っているので通勤客が座れないのは少々気の毒ではある。
 仙台駅まで24分。20時半過ぎに到着する。予約したホテルに荷物を放り込むと21時になる。新千歳空港でラーメンは食べているけど、折角の仙台。ホヤとか牡蠣とか食べたいものはある。生牡蠣のシーズンとしては4月も末だから少々旬は過ぎているけど、ギリギリRが付く月だから探してみる。
 前に訪れた生牡蠣とサッポロビールが頂ける店に行ってみる。が連休を控えた金曜日の夜。満員であった。そうするとどうするか。店のチェックはいくつかしているが、その中から候補を探してみる。駅から繁華街の方へとアーケード街を歩く。人の波は駅の方へ向かう人の方が多い。既に21時過ぎ。飲んだか飲まぬか知らないけれど、家路を急ぐ人の波に逆らって歩くことになる。
 事前にチェックしていた店から一つ。高級な店らしいけど入っちゃう。カウンタに通される。両側共に二人組。その間なので若干居心地は悪いが仕方ない。

 サッポロラガー、赤星を頂く。店員が注いでくれるお店だが、瓶ビールは正直、自分でゆっくり、しっかり注ぎたい。
 面白かったのは右隣のお客さんがサッポロラガーって何?みたいな話を店員と始めた事。結局、赤星を1本貰っていた。自分ももう1本、赤星を貰ったから、冷蔵ケースの中にあ赤星。だいぶ無くなった。
 注文。「生牡蠣2個、ホヤ、いぶりがっこクリームチーズ添え、三貫握り、と言う調子で注文。

 まずはお通しが出て来る。茶碗蒸し、だそうだ。

 ホヤ刺しが来る。後で聞いたが、ホヤの出始めが早くなっているそうだ。以前は5月以降が出回る季節だと思っていたが、最近は4月ぐらいから出回るようになったとの事。

 いぶりがっこクリームチーズ和えがやって来る。クラッカーにのって人生史上一番オシャレないぶりがっこだ。

 三貫握りを頂く。まるでJALの国際線ラウンジで出てきそうな組み合わせだ。お金を出していただくと1,080円なのか。 

 生牡蠣が出て来る。何もつけないで食べて、と仰るのでその指示に従う。まぁ薬味も塩気もいらないけど、それだけで無茶苦茶美味しい、という訳でも無かった。ギリギリRが付く季節に引っかかる程度だから、仕方ないと言ったら仕方ない。

 ビールばかりでも難なので日本酒を頂く。カウンターの先客がどちらも帰って自分一人で店員に声を掛けられる。どちらからですか?と。メニューの頼み方が地元ではなく、かといって関西でもない。埼玉あたりですか?と聞かれて、つい「ビミョー」って答えてしまった。今日は関西から来たことには変わりないのだけど。
 お暇頂きホテルに戻る。部屋で飲むビール。ついつい500ml缶を買うあたりが酔いが廻った証拠。シャワーの後で飲んだけど、最後は潰えた様子。

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