2021-08-07

 心がけて早い目に起きだした。盛岡のホテルで迎える2度目の朝。今日はこちらのホテルは引き払う。荷造りをして、5時にはホテルをチェックアウトした。すぐ近くにある盛岡駅まで直行。昨日はいわて銀河鉄道で出発だったが

 今日はJR線の改札口へ。盛岡駅からの始発列車は案外と早い。いわて銀河鉄道の乗り場から発車する花輪線も5:00が始発だ。
 10年前の同じ時間に盛岡駅の改札に立っている。
podaka.hatenablog.com
 この頃と若干時間が変わっているけど、雰囲気はよく似ている。
 とにかく改札内へ。今日は荷物を引っ張っているから身軽ではない。でも一応は荷物を列車の中に置いてから

 反対側のホームに廻ってこれから乗る列車を撮る。田沢湖線、大曲ゆき。駅の案内では2両だけど、目の前の列車は6両つないでいる。実際に乗れるのは2両だけ。後ろ4両は回送電車。
 ワンマン列車でも良さそうだが、車掌が乗務している。他にも回送の4両を落とした後に担当するのか、乗務員がやたらと目立つ列車。
 ボックス席に1人ずつぐらい。プラスアルファぐらいのお客さんが乗って出発となる。東北本線東北新幹線から分かれて来た高架線と合流すると列車は西に向かう。

 岩手山が見えてくる。山頂が雲に隠れていても存在感のある山だ。
 広い田園が狭い谷間になってきて、岩手県最後の駅、赤渕に到着となる。10年前と同じく、ここで後ろの4両を切り離す。


 6両は田沢湖線のローカル駅としては規格外らしく、後ろはホームに掛かっていない。
 盛岡へ戻る4両を置いて先に大曲ゆきが出発する。この先、県境越えとなるが、盛岡からのお客さんはそのまま残っている感じ。ちょっとした荷物を持っている人もいて、用務客というより観光客なのだろうか。
 よく晴れているが、この時間、谷間には日が廻らない。仙岩峠を挟んで険しい線路が続く。
response.jp
 新仙岩トンネルでショートカット、7分短縮。11年後に開通という構想。どこまで実現性があるのか分からないけど、あちこちに高速道路作るお金があるなら、と思わなくはない。
 トンネルを越えると川の流れ、向きが変わる。谷間が広くなると田沢湖の駅になる。
 少々、停車。盛岡からのお客さんがだいぶ降りる。その恰好をみて登山の人か、という事が分かる。

 駅のホームに龍の作り物。田沢湖の辰子伝説だとすると、これも辰子像か。 
 盛岡を出た時より列車はがら空きになって出発。

 青空に田んぼが良く映える中を列車は進む。朝が進んで小駅から数人ずつお客さんを集めるようになって角館到着。今日は、というか今日も秋田内陸縦貫鉄道に乗り換える。今日の接続は、4分。短い。
 JRの駅を出て、すぐ脇の秋田内陸縦貫鉄道の駅舎へ。この時間、窓口は開いておらず、運転士と思しき人が、乗り換え客はいないかな?という感じに顔を覗かせている。今の時間、切符売っていないので、という事で

 そのまま乗車となる。車内、ボックス席がさらっと埋まるぐらい。空いているけど、がら空きではない。微妙な乗車率。この人たちはどこまで行くのだろう。
 この列車。快速、って扱いなので小さい駅は通過する。快速なんだけど、駅でもなんでもない所で減速して、田んぼアートがあります、ご覧下さい、と最徐行。 

 残念なのは列車の影が田んぼアートに掛かっている事。明るい曇りぐらいの方がいいのかしら。
 今日は土曜日だが、平日なら通学の時間。

 八津の駅で角館に向かう列車がやって来る。あちらは角館へ通う高校生のための列車だろうけど、こちらにも乗って来る人がいる。同じ柄のポロシャツを着て、挨拶を交わしているので行政か何かの関係者かなぁと思いながら見る。乗って残そう内陸線、みたいな活動の一環。

 列車は雄物川の支流、桧木内川に沿って遡る。広い意味での関係者が乗客の中心みたいだけど、律儀に観光客向けの案内はあって

 上桧木内の駅に設けられた田んぼアートも見せるために最徐行で出発。こうしてみると、田んぼアートってそれっぽく見えるベストポジションがあるみたい。少しずれると出来が急に悪くなる。見せるためには最徐行になりざるを得ない。
 列車は谷間を遡るとトンネルで北へと抜ける。延々続くトンネルを抜けると阿仁川の上流部。生活圏が変わる。人の流れの順路になった、か。乗って来るお客さんもちらほらみられるようになる。
 比立内から先は国鉄時代に開業した比較的古い路線。線路の雰囲気が変わる。速度も心持ち緩む。

 阿仁川に架かる鉄橋で最徐行。

 夏らしい景色を目に焼き付ける事が出来る。
 阿仁川の谷間が広がると列車は阿仁合駅に着く。

 角館以来、少しずつ増えていたお揃いポロシャツさんたちは阿仁合が目的地だった。役場の人とか、と思っていたが、内陸線の関係者なのかも知れない。
 鉄印を貰うなら阿仁合に窓口があるのだが、営業は9時から17時まで。9時まで待とうとすると後の乗り継ぎがうまくゆかない。秋田内陸縦貫鉄道の鉄印は次回となる。

 ここ数年続く減便の影響なのか、車両はだぶついているようだ。朝の8時なのに、だいぶ余っている感がある。

 鷹巣からやって来た列車と入れ違いにこちらも出発となる。
 阿仁川沿いを下る列車。窓外には水田以外にも 

 葉タバコ畑、なんてものも見える。阿仁でも葉タバコ作っている印象は無かったけど
www.akita-kubota.co.jp
 秋田クボタのWebサイトによると
>作物は水稲、大豆、タバコ等が盛んな地域で集落営農が進んできている地域です。
 とのこと。
 製材所が見えて阿仁前田の駅に着く。いや、今年3月に駅名が阿仁前田温泉に変わっている。駅構内に温泉がある駅だったけど、この期に及んで温泉を猛アピールする事になったようだ。
 温泉は9時から。温泉目的のお客さんは無く、多少お客さんが乗ってきて出発。阿仁合で一旦減ったお客さんも徐々に増えて、列車の体裁が整うようになる。

 相変わらず地元の人だらけだが、田んぼアートの所では、丹念に案内して徐行運転。
 谷間がすっかりと広がって、米代川の本流を渡ると鷹巣市街となる。左手から奥羽本線の立派な線路が近づくと鷹巣駅到着。

 角館から2時間半ほど。運賃は鷹巣駅の窓口に払う事になる。

 内陸線の鷹巣駅からJRの鷹ノ巣駅に。この時間、奥羽線の上下列車がどちらもやって来る。待つほどもなく

 下り普通列車がやって来た。秋田を7:27に出て来た弘前ゆき。こちらに乗って今度は北上となる。
 昨日通ったばかりの大館からさらに北上。昨日から同じような所を廻っている感じにはなる。

 列車は殆どお客さんがいない。いまいる先頭車、あと1人乗っているのだけど、いくら県境越えと言えども、ここまで人が少ない事は珍しい。
 昨日越えた矢立越えを今日は南から北へと向かう。碇ヶ関まで来ると少し似ってきて、大鰐温泉でももう少し乗る。ただ自分は、大鰐温泉で下車。乗り換え。
 今日はこの後、弘南鉄道に乗る。長らく30分毎の運転を堅持してきた筈の弘南鉄道も、乗客減には贖えず、昼間は1時間毎の運転になっている。次は40分待って10:30の出発。だいぶ間がある。
 今日はキャリーバックがあるからあまり身軽には動き回れない。

 幸い駅前に足湯があったから入ってゆく。konantetsudo.jp
podaka.hatenablog.com
 数年前に出来たみたいね。2014年2月に大鰐線を使った時には無かったから。
 足湯をしばらく楽しんだ後で、弘南鉄道の乗り場へ向かう。跨線橋を渡り、弘南鉄道の切符売り場まで来ると

 自動券売機が停止していた。土日は大鰐駅すら無人駅扱いになる様子。乗車駅証明をもって着駅で精算、だそうだ。

 そんな訳で、切符は買えずにホームに。列車は既に入っている。9:30に中央弘前を出た列車が大鰐について、その折り返しとなるらしい。ちなみに弘南鉄道の駅名は大鰐。


 目の前には元東急7000系がいる。今月1日に養老鉄道で同じ東急7000系に端を発する車両を見たばかり。この車両、1964年製で1988年に弘前に来て、そこから33年になる。東急で活躍した期間よりもリンゴ畑を見つつ走る弘南鉄道での齢の方が長くなった。

 車内は窓が開け放たれ、扇風機が廻っている。今となってはほぼお目にかかることに無い、非冷房車であった。昨今の日本国内ではほぼお目に掛かれない存在かも知れない。
 ちょっと前の記事だが
toyokeizai.net
 この時点でも絶滅寸前、と書かれている。北海道のキハ40、山万の新交通。弘南鉄道は寒冷の地、と書かれているけど、今日は、昨日に引き続き暑いのよ。
 暑い空気を扇風機がかき回す中で待つ事しばし。会社の関係から電話が来たりして対応している間に時間が過ぎる。
 いつの間にか運転士が現れたようで、出発時刻となる。乗客は全部で3人。寂しいままドアが閉まる。動き出すとそれはそれはもう、揺れに揺れる。先程まで乗って来た奥羽本線とは格段に線路の状態が下がる事が良く分かる揺れである。鉄道趣味界では嫌われ者筆頭格になっている701系が大層お上品な乗り物に思えて来る。

 奥羽線に勝てるのはリンゴの樹が近い事、駅の数。車内の暑苦しさ。吊革にぶら下がる金魚ねぷたの数。。。。。いい事所だけを見てゆこうと心に決める。

 津軽大沢の車両基地にいる機関車も、いいね。
 冷房もなく1時間に1本の列車でも、多少乗る人は増えて弘前市内へ。高校の名前を冠する駅が増えてくる。緩々走りは停まりを繰り返す30分。ここまでです、という体で停まる。終着、中央弘前

 降りる人も疎らな電車を降りて、改札口で精算。この後も弘南鉄道弘南線に乗るので1日乗車券を所望すると売って貰える。ローカル私鉄ではそのぐらいの融通は利くのだった。

 この数日、なぜか見かけると撮ってしまう顔はめを見て、

 中央と言いつつ、場末の映画館みたいな中央弘前の駅をみてから、市街地の外れにある弘前の駅へと歩く。日陰を選んで歩く事15分。JRの弘前駅に着く。その弘前駅に東側に弘南鉄道弘南線の乗り場は赴く。

 今度の発車は11:50。10分前から改札開始、との事で少々待ち時間がある。改札の前にはささやかな待合室はあるけど、だいぶ狭い。一旦JR側の乗り場に戻り、こちらの待合室で時間を潰す。
 そろそろ改札はじまるな、と思った頃、ドスンと腹に響く音が聞こえ始める。 

 何かと思ったら、JR側の構内でねぷた囃子の実演。今年の夏も青森ねぶた、弘前ねぷた五所川原立佞武多、秋田竿灯、どれもこれも中止である。オリンピックはやっているのに。その鬱憤を晴らすかのように太鼓や笛がずしんと響く。ちなみに笛吹の前には飛散防止対策がされていた。
 そろそろ改札が始まる頃。弘南鉄道乗り場へ向かう。改札の中へと進むと


 先程とは顔つきの違う電車がいる。これもルーツは東急7000系。中間車を先頭車に改造した車両だ。似たような顔つきの電車が各地にはいる。弘南線の方に中間車改造車を固めた、訳ではないようで、その後見かけた車両はオリジナル顔もちらほら混ざっている。
 こちらも非冷房車。扇風機が先程よりも暑くなった空気をかき混ぜている。乗客は大鰐線よりは多くて、2両で十数人いるだろうか。
 発車時刻。ドアが閉まると窓から暑い空気が吹き込んでくる。弘南線弘前を出ると高校最寄と思しき駅が続く。その度に乗って来る高校生がいるから、駅がある価値はあるのだろう。だいぶ列車の体裁が整う。
 大鰐線はリンゴ畑の傍、という青森ならではの景色だったが、弘南線田圃の中を走ってゆく。東北らしい景色。
 終着の少し手前、田んぼアート、という駅がある。午前中に秋田内陸縦貫鉄道田んぼアートを見たばかりだが、本格的なのは 
www.inakadate-tanboart.net
 ここ、田舎館村の田んぼアートの方が格段に上。
konantetsudo.jp
 弘南鉄道秋田内陸縦貫鉄道でコラボをしていて、阿仁合駅で鑑賞記念のしおりを貰って弘南鉄道に乗ると、お米がもらえるそうだが、そんな感じの行程で無かったのは、前述散々書いた通り。
 30分少々で終着、黒石に到着となる。20人ぐらいは乗り通しただろうか。


 2編成程車両が休んでいる。30分毎の運転なら4編成必要になる訳で黒石駅に留置される車両なんて無かったに違いない。
 12時半に黒石。戻りの列車は12:40の出発だが、1本落として黒石でお昼ご飯にする。
 黒石の街も駅は市街地ではなく、外れに立地したらしい。少し歩くと旧市街地になる。

 大きな杉玉が目を引く造り酒屋があり、

 通りにはこみせが続く。冬の雪対策として作られたものだけど、夏の日差し対策にもなる。
www.city.kuroishi.aomori.jp
 というか、こみせ、の空間は私有地だったのか。固定資産税の扱いはどうなるのだろう。
www.city.kuroishi.aomori.jp
 やっぱり、免除か。
 黒石といえばつゆ焼きそばが有名。ただお目に掛かったことが無いので、今日はそちらを志す。
www.city.kuroishi.aomori.jp
 焼きそばってB級グルメでありがち。昔から食べられてました系と街おこしで作っちゃいました系の二つがあるとは思う。街おこし系ってあまり心に突き刺さらないけど、食べられてましたでかつ斜め上の焼きそばの汁麺。一度は食べてみたいと思っていた。

 こちらがつゆ焼きそば。具材はキャベツに豚肉だからまさしく焼きそばの類。これで¥550だから日常食としても良い。
 焼きそば1杯では時間はつぶれないが、歩き回る感じでもないので駅に戻る。列車の出発まで30分程。

 待合室で改札開始を待つ。この時間、外は暑いが、風が通る待合室はそこそこ過ごせる。
 弘前から列車が到着。40人ぐらい降りて来た。時間帯が違うから何とも言えないけど、弘南線の方がよく使われているのは間違いなさそう。
 折り返しの時間が来て、構内へ。

 帯無しのシンプルな顔つき。東急らしいシンプルな顔つき。

 赤帯があっても、まぁ東急らしいシンプルな顔つき。
 車両が変わっても、全車仲良く非冷房車なのがこの夏まで94年間繰り返してきた弘南鉄道

 午後になってなお上がる気温。扇風機が暑苦しい空気をかき回しつつ。
 土曜日の午後に黒石から弘前に出る人は少ないらしく、車内は空いている。まもなく発車時刻。列車が動き出す。先程眺めた田園地帯を巻き戻す。案外と途中から乗って来る人もいて、そこそこ、列車の体裁が整うようになる。
 14:14、弘前到着。

 どちらか一方の輸送でなく、満遍なくそこそこ使われている弘南線の姿が良く分かる3時間となる。
 時刻は14:30になる所。昨日、弘前を通った時からは24時間が経過しようとしている。

 この時間の弘前駅発車案内。昨日見かけたリゾートしらかみ4号と、昨日乗った秋田ゆきの普通列車が並ぶ。ひとまず買い物少々。もう少々。ホームに降りる。
 今日はこれからリゾートしらかみに乗る。昨日たまたま同じ列車を見ているから、今日は橅編成なんだろうなぁと分かるけど

 これでどこが乗車位置なのか、正直よく分からない。
 先程のねぷた囃子の人たちがホームに降りて来る。和太鼓もホームにやってきて、リゾートしらかみのイベントなのかと思ったら、

 列車が来ても準備中のまま。この後、団体列車、と案内が出ていて、そちら向けらしい。四季島でも来てた???
 ネット予約で取っていた席に座る。青森からのお客さんは少なかったが、弘前からそこそこ乗って来る。半分ちょっと埋まった?って感じ。
 吉の自動放送が津軽の案内をしつつ、列車は川部から五能線に入る。今回は、先頭車の最前列、なんて席を取ってしまったのだが、目の前では語り部に拠る昔話が始まる。先日、つまみ食い的に五所川原から青森まで乗ったリゾートしらかみ5号では見かけなかったイベントだ。しかし、乗客の反応はイマイチ。
 語り部さんは陸奥鶴田で降りてゆく。この後やって来る下り列車、リゾートしらかみ3号での一仕事が待っているらしい。そして乗客の半分は五所川原で下車。混んでいると思ったが、地元の区間乗車が多かったのだった。先程の塩反応に半分納得する。
 車内に余裕も出来た。それでは、と先程の買い物を頂く。

 ビールと一緒に頂くのは弘前駅コンコースで売っていた津軽総菜。いかメンチとかぼちゃ餅。いかメンチは想像が着くけど、かぼちゃ餅って何?

 餅、という程に餅感はない。かぼちゃの甘味を感じる味。
www.tsugaru-komeya.jp
 こちらではおやき、と紹介されていて、なるほど、と思う。

 左手に逆光に霞む岩木山、右手には実り始めた田園を見て、列車は進む。弘前から1時間少々。右手に海がちらっと見えてくると鯵ヶ沢に到着。

 少々停車。反対側のホームまで行って写真を撮るぐらいの時間があった。
 今日の橅編成。3本あるリゾートしらかみの中でもフラッグシップというべき車両らしい。他の2本には無い車販カウンターがある。世の中全般的に車内販売は縮小というか、消える勢いではあるけど、橅編成にあたると、いろいろと買い物ができるようにはなっている。折角なのでカウンターに赴き

 こんなものを買ってみた。ヱビスは置いておいて、IBURIN BURGERって何?
www.ugo-meisan.com
 いぶりがっこをパンズに見立てて、チーズとベーコンを挟んだ、、って想像の斜め上すぎる。

 案外と合う。いぶりがっこの懐は深い。けど、お値段がちょっと高いかなぁ。

 途中、すっかり新車になった普通列車とすれ違いつつ、鯵ヶ沢から南の寂しい海岸を列車は進む。

 夏の日本海らしい青い海が現れたり寄り添ったり。先代、キハ40系の窓から見る日本海も十分に明るかったけど、リゾートしらかみの大きな窓から見る夏の日本海は底抜けに明るい。今度来た新車、GV-E400から見る日本海はどうだろうか。
 列車は千畳敷に停まる。15分停車。その間に海岸を見てきてください、という趣旨。

 何度か見ている海だが、折角なので降りておく。列車を離れて国道を渡り、千畳敷を海の方へ。

 波打ち際まで行き、海に手を付けて、今度は

 奇岩を見てからホームに戻る。

 ここまで8分あれば十分。ヤドカリを探し始めたら一気に15分掛かるだろうか。
 15分停車で列車は出発。次は深浦となる。
 夕方16時過ぎ。


 日は西に傾き、逆光になるとちょっと寂しさが顔を覗かせる五能線沿い。先頭4号車にはグループ客は見えず、おひとり様の鉄道好きか、いても2人連れか。何れせよ静かな時間が流れている。

 久しぶりに街の気配がして深浦に到着する。2分停車。ここで秋田発青森ゆきの5号、青池編成とすれ違う。
 今日は深浦でひとつミッション。深浦で弁当を予約している。そのピックアップ。
 10年前に乗ったリゾートしらかみは車内販売が充実していたけど、昨今の状況はリゾート列車と言えども、車内販売は縮小傾向。でもそれでは寂しいよね、という事か、
lp.jreast-joyful.jp
 こんなサービスが出来ていた。事前予約した食事やスイーツを当日受け取れるサービス。
 橅編成に当たる時点で食事は困らない事は分かっていたけど、折角なので、深浦で弁当を受け取ってみる事にした次第。
 下りリゾートしらかみ5号のお客さんが思い思いにホームで過ごす中、紙袋を持った人がいたから、それと知れる。スマホ上で受取完了といて思ったよりも大きな紙袋を受け取る。席に戻ると間もなく発車。

 小さな深浦の街が遠ざかってゆく。弘前から2時間少々。秋田まで2時間少々。リゾートしらかみの旅も折り返し地点。

 しかし、思ったよりも大きな袋が来た。すぐに食べる気になれず、しばらく置いておく。

 リゾート列車はか細い線路を南に向かう。引き続き車窓のお供は荒々しい海岸線。

 奇岩の類が列車から降りなくても目の前に次々、現れては去ってゆく。ウェスパ椿山で少しお客さんが乗っていたような気がする。その次、陸奥岩崎の駅を通過したのは覚えているが、十二湖から先が記憶にない。気が付くともう能代である。肝心の所を寝ていたことになる。飲み鉄の量と時間、車窓の景色。匙加減は難しい。
 とはいえまだ1時間以上、残っている。

 東能代到着。留置線に男鹿線仕様のキハ40、キハ48の姿が見える。
 先程買い求めた深浦のお弁当、そろそろ手を出そうと思い、まずは車内で飲み物を手に入れる。

 定番酒、高清水の隣は秋田サワー。最近出たてだと思うけど秋田県醗酵工業の商品なので中身はそふと新光だろう。それならばこちらも定番酒、ということになる。

【今日の駅弁 番外編】セイリングの海彦山彦弁当 \1,500 食べ物屋セイリング


 深浦で手に入るお弁当は三種類。唐揚げ、ハンバーグとこのお弁当。深浦で唐揚げはピンとこないし、ハンバーグも?だったので、

 とはいえ、この量は相当重たいぞ。1,000円越えの駅弁ってだいたいは質の方に振って来る事が多いのだが、こちらはその力を量に振り切った感じがする。
 稲荷寿しと揚げ物、という組み合わせもお腹を膨らます事に主眼を置いている感じ。生もの系には保冷剤が付いていたから、食中毒を起こさないことに相当気を使っている事は見て取れる。
 理解はしたし、頑張って欲しいけど、この弁当は要改良。
 お弁当ですっかりぶれてしまったが、列車は奥羽本線を南下して19時過ぎ、秋田到着。

 今日はここまで。駅近くにホテルを取っている。荷物を放り込み、川反辺りに赴いて秋田名物で一献、と行きたいところだが、食事はもういい。
 少々歩いてスーパーで買い物。戻ってきて、ホテルで大人しく、のつもりが、多少あh秋田名物も食べておきたい。ホテルの近くで 

 ハタハタ寿司。一緒に頂いているのは昨日訪れた花輪の地酒、千歳盛。

 西馬音内の冷がけと一緒に頂くのは生じゅんさい。普通のじゅんさいより歯ごたえものど越しも数倍良い。じゅんさいは生に限る。
 滞在少々でホテルに戻る。荷物を作って部屋飲み少々。明日も朝は早い。早めに寝ておく。

【サイトアップ アクセスカウンタ】

 サイトアップはお休み
 アクセスカウンタは機能せず
 万歩計は16,872