JL91 JA827J B787-8 HND→GMP



 そんな訳で1時間遅れての出発となる91便へと搭乗する。インボラアップグレードで宛がわれたのは一番前の座席。必要な物だけ座席廻りに残して荷棚に上げておく。
 先任の方から遅れのお詫びがある。ついでに何かあったのか聞いてみると、ホーチミンから来た前便の出発が遅れたそうだ。向こうで何かあった、とかそういう訳ではないらしい。
 気になって後で調べてみると、最初の遅れは10月14日の朝であった。

 JL708 BKK 8:10→16:25NRT 実際 BKK 9:13→16:56NRT
 JL759 NRT18:00→22:00SGN 実際 NRT19:30→23:07SGN
 JL070 SGN23:25→ 6:55HND 実際 SGN 0:52→ 8:01HND

 そしてJL91の遅れにつながる。
 9:24、Doorclose。遅れのお詫びがある。9:33、Pushbuck。

 雨の中、9:38、Taixing。A滑走路を横断し、海側へと向かう。C滑走路端で一呼吸置くと9:50、Take off RWy34R。

 低きに雲が垂れ込める東京湾岸を下に見て、飛行機は右へと旋回、高度を稼ぎ始める。早々に地上が消え、現れては消え、

 段々と薄く霞んでゆく。旋回しながら少々揺れる。機首が西を向くと更に高度を上げる。東京都心を見下ろすルート取りだが、もはや地上は見えない。10:03、ベルト着用サイン消灯。

 何ともはっきりしない空を見て、飛行機は上昇してゆく。
 目の前のカーテンが締められる。機内サービスの準備開始。早々に

 お手拭きが供される。時刻は10:10。金浦までは1時間半で到着と言うタイミング。一緒にメニューを渡され、飲み物の注文も。JALの韓国線、手抜きビジネスなので食事のメニューは簡易的な物で、飲み物の種類も少ない。ひとまず他路線と差が付かない日本酒をお願いする。ワインは赤白一種類ずつだけど、日本酒は二種類手抜きなく載せている。
 まもなく食事が運ばれる。昔は普通のメニューだったと思うけど、定刻なら8:25の91便。日本昼間発のJALで朝食メニューが出てくるのは珍しい。

 1時間遅れているから朝食という時間でもないけど、洋食の朝食、という感じ。日本酒と合わせる感じではなさそう。

 サラダがマリネなので、まぁ酒の肴にはなるかな。

 メインはソーセージにスパニッシュオムレツ。日曜日の朝食かっ!という所だが、考えてみると今日は日曜日であった。


 果物にヨーグルト、も朝食のアイコンとして脇を固めている。でも

 一緒にいるのは日本酒の一合瓶。酔いが廻らぬよう水も一緒に貰っておいた。
 ラウンジである程度食べてきているのでゆっくりと30分程掛けて頂く。その間に時刻は11時が近付く。

 締めはアイスと何故か日本茶。いや、コーヒーで良いのだけどJALの日本車が美味しいと何かで読んで貰ってみたら、確かに美味しかったもので。
 10:59、機長さんから飛行状況の案内。冒頭に遅延のお詫び、前便が遅れたためとのことで、金浦到着は11:45を見込んでいるとのこと。ソウルの天候は晴れで気温は18℃だそうだ。降下中揺れが予想されるとの事。20分程で降下を開始するとの事。

 青い空の下、ベタっとした白い雲が広がる中を飛んでいる。場所はどのへんだろうと思っていたら10分程で雲が取れてくる。

 薄らぼんやりだが、大地が見えている。11:24。金浦まであと20分。既に朝鮮半島の上空である。11:20、ベルト着用サイン点灯。この先揺れが予想されるとのこと。
 明らかに高度が下がり始める。揺れは大したことがないまま11:32、最終の着陸態勢に入る旨の案内が入る。

 ソウル近郊の団地群が手に取る様に見えてくると金浦まではあと少し。みるみる高度を落としてゆくと

 11:44、Landing、RWy32L。速度を落として誘導路へ。先導の車に従い進んでゆく。

 大韓航空の747、マークを落とされ2機駐機中。機籍はまだあるみたいでHLから始まる番号が付いている。

 先行したNHが搭乗橋に入れて貰えずにこんなところに居る。よく見るとB787である。前はB777で来ていたと思うが、韓国線でB777は埋められなくなっているのだろうなぁ。
 11:49、Spot in SP39。一番隅っこではあったが、入れて貰えた。

 降機して入国審査へと向かう。普段なら空いている金浦の入国審査場。並んだ試しがないのだが、今日はNH、OZ、KEと羽田線が相次いで到着した後の殿。結構な行列が出来ていた。
 並んだ列の進みが妙に遅く、預けた荷物は無いけど税関のチェックも行列。制限エリアの外に出ると

 12:23という所。成田あたりならまぁ標準な気もするけど、金浦で40分足止めは想定していなかった。
 さて、街中へ。元々持ち時間は短いのだが、1時間遅れたのでさらに持ち時間は短い。
 空港鉄道でソウル駅に出る。KTXの通過後にやって来た普通電車はひどく混んでいる。都心への所要時間が短い空港鉄道の沿線、住宅地としての開発が進んでいるようだ。金浦乗り換え9号線でのアクセスも良好だし、人気の住宅地になるだろうと想像がつく。漢江の南というのも非常時には利点だ。
 途中駅で降りる人も目立ち、ソウル駅に着くことには座れる程度の乗り具合になった。空港鉄道ソウル駅、地下深くて乗換に不便なのが玉にキズ。地下7階から地上2階に出て、KoRailの駅を跨いで地下鉄へというルートで、それなら途中で2号線に乗り換えた方が早い。

 それが最近になって空港鉄道と1号線、4号線を結ぶ連絡通路が出来た。絶対的な位置は変わらないから遠い事は遠いけど、地上に出なくていい分ショートカットにはなる。

 長い通路を歩いてゆくと連絡改札があって、その先は1号線と4号線に分岐。まもなく4号線のホームに着く。乗換に10分掛からない位か。地下深くのホームから上がる際のエスカレータの順番待ち次第でもう少し早くなるかも知れない。
 午後のソウル滞在。ゆく所は妻に任せている。東大門に行くそうなので4号線で数駅。

 10年前に訪れた際には野球場だった東大門、球場が無くなり、その跡地に良く分からない建物が出来ている。歴史博物館だっただろうか。ここで買い物のお付き合いと食事なのだが、まずは両替。

 路地裏の分かりづらい所にある両替商。空港よりもこういうところの方がレートが良い。空港では10,000円が93,000KRWにしかならないのだが、ここの両替商では10,000円が99,000KRWになった。6,000KRWは結構な差額。
 ついで近くにあるショッピングモールへ。妻の買い物がメインなので自分はベンチでしばらくのんびり。行きたい店がまとまっていて歩き回らずに済み、人が疎らなので買い物も楽とのこと。確かに人影は少なかった。
 このショッピングモール、韓国語と中国語でご来店ありがとうございました、的な事が書いていたそうだが、日本語の表記は無かった。相手にされていない訳ではないだろうが、日本人客減っているのだろう。中国人も減っているらしいけど。

 東大門の問屋街、この辺りも空いている。その中の一角、時代に取り残されたようなところがある。

 こちらのソルロンタンの店で昼食。機内食を食べた後だが、既に14時を過ぎている所。肉のスープぐらいなら入るだろう。

 ピークは過ぎていたので客は疎らであった。店員も暇を持て余している感がする。日本人も多いのか多かったのか、メニューには日本語併記。店員も片言の日本語を操る。やたらとカルビタンを薦めてくるのでカルビタンとソルロンタンを1つずつ頼んでみる。

 サービスのキムチとカクテキが出て来る。本場のキムチ、後からしっかり辛さが出てくる。しばらく訪韓していなかったのでしっかりとしたキムチ、久しぶりだ。


 骨付きのカルビタン14,000KRWはステンレスの器に、ソルロンタン9,000KRWは陶器の器で出てきた。塩と胡椒で好みの味に仕上げて頂く。
 ソルロンタンを食べていてふと思い出す。北朝鮮が「人民に月に一度は肉のスープを食べさせる」という肉のスープ。具体的なイメージが無かったのだが、よくよく考えると目の前にある食事が肉のスープだと。
 1年ぶりぐらいの肉のスープを完食するとぶらぶら、東大門の大通りの方に戻って行く。この界隈は閑古鳥が啼いていたが、別の通りに入ると出店が並んでいて、人が賑わっている。

 途中見かけた紳士物の出店でシャツを少々お買い上げ。3着で20,000KRWだから随分安い。
 今度は割と賑やかのモールへ。その地下にあるYELLOW CAFE。こちらは韓国ではメジャーなバナナ味牛乳を展開する企業が運営するカフェ。

 店頭には韓国国内どこでも見かけるバナナ味牛乳が大きくなってどんと構えている。結構人気らしくお客さんは途切れず、写真を撮る人もちらほら。

 バナナ味牛乳を使ったラテを頂く。
 書店に寄ったりするともう16時。慌ただしいが空港に戻る。来た道を戻りソウル駅へ。

 再びソウル駅の長い通路を歩いて空港鉄道へと向かう。金浦空港には17時に着く。

 さて搭乗手続き。今度はソウル発日本行きの航空券を使う。出てきたのは予約通りのエコノミークラス。行き返り両方がインボラアップグレードって事は、まずは無いよなぁ。
 出発まで2時間。ラウンジに入る前にコンビニを覗いてみる。

 ビール売り場にヱビスが置いている。日本のヱビスが海外に行くとSapporo Premiumになるという認識だったが、違ったか。訪日経験の多い韓国人にヱビスの名が浸透してヱビスブランドの方が売れやすくなったのか。ただ単に日本人相手に売っているのか。良く分からない。

時間までは大韓航空のラウンジで過ごす。この時間は羽田行きのお客さんしかいないので、殆ど日本人ばかり。日本語の潜った会話がぼそぼそと聞こえるのみ。


 缶ビールをのみ、軽くぱくつく間に18時半となる。ここのラウンジの欠点は出国審査の前と言う事。保安検査を強化している旨、繰り返し繰り返し放送されるので少し早い目に出ておく。

 平昌五輪の告知がでかでかと出ている。でも今日のソウルを歩いている限りだと、オリンピックを迎えるような気配は余りなかったよなぁ。 
 ちょっと行列の伸びた保安検査と出国審査を済ませる。

 飛行機の出発は19:20。だいぶ余裕を持って出てきたのだが、搭乗口に着いてみると出発の30分前だったりする。結構余裕がない。