今日の切符について

 早速検札。今日使っている寝台券を差し出す。4号車は羽後本荘まで利用する人が割り当てられている車両。羽後本荘からは立席特急券で乗車する人用の車両として宛がわれているので、寝台車としての利用は羽後本荘までとなっている。でも自分は青森まで乗りとおす予定。実は少々からくりがある。

 今日の寝台券。羽後本荘までの寝台券と羽後本荘からの立席特急券を手配したのである。
 立席特急券は以前は乗車駅からでないと買えないという制約があったような記憶があるのだが、何時の間にか全国で買えるようになっている。今を遡る事1か月前。10時打ちで青森までの寝台券を買えず、いったんは乗車を諦めたあけぼのであったが、ならばせめて秋田から青森だけでも乗ろうかと思ったのをきっかけに、色々と調べてみると上野‐羽後本荘なら寝台券が買える事が判明。ならば、本荘までの寝台券と本荘からの立席特急券を買えばいいとみどりの窓口に並んで初めて、こういう場合の救済策がある事を知った次第である。
 寝台券の発売範囲は昼間乗車の運用などで割と細かく決まっている。あけぼのの場合、4号車は羽後本荘までの乗客に宛がう事になっていて、青森までの人が4号車を希望して買おうとしても買うことは出来ない。
 しかし、希望する区間の寝台券を買えなかった旅客が、その先、立席特急券を購入する事で、特急券を通しの料金で、計算して貰えるのである。
 実はこの運用、全く知らなかった。二枚買えれば通しで乗れるだろうぐらいの気楽なつもりで窓口に行き、合算しますのでしばらくお待ちくださいと30分以上待たされて、出された切符が手書きの寝台券だった、という事には本当、心底驚いた。
 後でネットで調べてみると案外と書かれている方法のようではあったが、現場の手間を考えるとあまり積極的に言いまわる話でもないと思われたもので、今の今まで黙っていたのだが。
 そんな訳で寝台券としては羽後本荘までの扱い。本荘から先は寝台としては使えませんというのと、立席特急券分は本荘でもう一度確認しますとのお断りがある。

 車内はかなりざわついている。カメラを持って前に行く人、後ろに行く人。個室のカギが開かなくなった!と車掌を呼びに来る人。老若男女、いろんな人が本人にとっては深刻な、他人にとってはどうでもいい事で歩き回っている。
 このボックスは、前の親子は食事を開始。段ボールで色々な惣菜やら飲み物を持ち込んでいるから手馴れているなぁと感心する。上の住人は胡坐をかいて新聞を読んでいるようだ。
 親子連れの記念写真を撮ってあげたのをきっかけに多少の会話になり、みなさん酒田までの乗車である事が判明する。週末パスを使っての旅行だそうで、週末パスが使える酒田までの乗車なのだとか。なるほど。