頑張って早く起きようと目覚ましを準備して寝たら、目覚ましが鳴るよりも早く目覚める。週末の朝。出先で迎えるのは珍しいが、今日は朝移動で横浜へ向かう。
 6時前に家を出る。昨日の今日で寒いからジャケットを着ておく。昼間は邪魔になるだろうが、今の時間だと必需品だ。
 何となく名鉄を選択。

 この時間ならでは、パノラマスーパー充当の急行に乗車。まぁ指定席車を開放してくれる訳では無いから、特に嬉しい訳ではないけど。豊橋までの間に平日分の恥辱を進めておく。
 豊橋に7時前。今日は普通列車乗り継ぎを志す。ひとまず乗車券。普通乗車券を買うか、一日乗り放題きっぷにするか、窓口に並ぶ所まで悩んで結局、一日乗り放題きっぷ。そして改札に戻る。

 次に乗るのは静岡行き。豊橋から東に向かう列車は概ね浜松行き、たまに掛川まで行くのがあるが、静岡まで直通する列車は珍しい。
 ちょっと間があり、若干の空腹も覚えるので朝食を済ませようと思う。でも、

 目に付いた立ち食いそば屋はこの有様。仕方ないので、その手前、ラーメン屋に入る。ラーメン屋なのだが、この時間帯はモーニングを提供している。
 「すぐ出ますか」と確認して食券を買ったが、すぐの感覚が違ったようで、しばらく待たされる。

 コーヒーが出てきたので慌てて飲み込み、

 トーストのセットが出て来てこちらも慌てて飲み込む。こんなに慌しくモーニングを頂いた経験は無い。
 発車時刻には何とか間に合い、静岡行きの客となる。列車は211系のロングシート車。トイレは最後部と案内があったから、後ろは313系なのだろう。良くある静岡地区の普通列車である。
 列車は空いているが、静岡県内に入るとだんだんと混み始める。考えてみると新所原から先は静岡県内。県都静岡駅まで直通する列車があっても可笑しくは無い。
 そんな事を思っていたけど浜松の駅で乗客は殆ど降りる。残ったお客は荷物の大きな、通過客的な人ばかり。改めて浜松発静岡行きに乗るのとそんなに変わらない。1分停車で発車となる。
 朝早かったからか一眠り。金谷で一度目覚めたがもう一度寝てしまいしっかりと目覚めたのは焼津だった。二度目の混雑が来ていて、車内はさらりと立客がいる程度に混雑。
 9時前に静岡到着。ここで乗り換えは熱海行きとなる。

 8分接続はなかなかの好接続。今度は3両編成だが、車両を選べば座れる程度だった。
 横浜の図書館で借りている本を読みつつ、東へ向かう。その間に考え事。この先、沼津からの経路をどうするか。今日は新宿まで出て、午後一番に京王線を撮りたい。御殿場線で新松田まで行き小田急が一番安いが、御殿場線の接続は何時もの通りお宜しくなく、沼津で50分待たされる。
 熱海経由かなぁと考えて、下調べはしてきたのだが、小田原から先の選択肢があって、これまた困る。勿論小田急の急行に乗るのが安くあがるが、すぐに接続があるロマンスカーがVSERでこれも魅力的。ところが、JR側には小田原始発の湘南新宿ラインという選択肢があって、こちらが新宿にはロマンスカーに乗るよりも早く着く。そして、特急料金まで考えるとJRの方が安い。
 後先を考えて、経由は熱海にする。JRか小田急かの二択は悩んだが、VSEに惹かれて小田急にした。結論が出る頃には富士川を越えて50Hz圏内に入っている。
 熱海に10時20分過ぎに到着。豊橋から3時間10分ほどで、これは中々のペースであったが、ここで20分弱の乗継時間がある。この間に一旦改札の外へ。まずはみどりの窓口。小田原乗継小田急新宿までという連絡運輸の乗車券を買っておく。勿論、スイカで十分事足りるのだけど、これは気まぐれ。
 もう一つ、ロマンスカーの指定券を確保したい。確か、東海バスの営業所で売っていたと思うのだけど、熱海駅前、工事中でイメージとだいぶ違う。観光案内所で営業所のありかを聞いて」たどり着く。10時半過ぎで11:05のロマンスカーを、と言うと間に合うますか?と聞かれるのだけど、大丈夫と答えて出してもらう。窓側通路側だけでなく、山側海側どちらにしますかと聞かれたのはある意味驚き。
 ホームに戻るとちょうど特急踊り子が出てゆくところ。これで品川まで、という選択肢も無くは無いのだろうが、さすがに高くつくから元から考えなかった。そして東京行き、湘南電車の客になる。

 熱海で右往左往して手に入れた切符がこの先のお供。小田原までは中ほど、ロングシート車に揺られる。夜遅くのボックスシート車が最近の標準だったけど、乗る位置が違うと雰囲気もだいぶ違って、ちょっと新鮮。こちらも小田原までの20分少々というつもりで乗っているので、心構えからしてだいぶ違う。
 小田原で乗り換え。特急券を予め手に入れておいた分だけ心に余裕があって、

 先頭車の写真を撮ってから指定された号車に向かう。VSE、乗るのは初めてではないが、まとまった距離、時間を乗るのは今まで無かったかも知れない。宛がわれた席に座るとまもなく出発時刻となる。
 小田原を出発。先が詰まっているのか、全く持ってノロノロと走る。小田原から新宿までは1時間16分掛かる。数駅停まるのかと思ったら、停車駅は町田だけだそうだ。
 車内は3割ほどの乗車。土曜日の午前中、人の流れと逆方向の列車なので空いているが、ロマンスカーのフラッグシップと言うべきVSEだし、列車ははこね10号なんてシングルナンバーもいいところの列車だから喫茶サービスは営業している。生ビールなんてメニューにも見えたが、この後写真を撮るのが嫌になりそうだからやめておく。

 とは言え、喫茶サービスに4人も宛がう厚い布陣に敬意を表して、紅茶を頂いてみた。気分的にはコーヒーなのだが、ロマンスカーの中で紅茶を頂くのは恐らく正しい判断である。¥300のアイスティーがグラスで提供される。走る喫茶室と言われたサービスそのままで中々気分が良くなる。
 気分は極めてよいが、列車はなかなか快走してくれない。どこまで行ってもゆっくりなまま。PCを出して5月6日の恥辱にケリをつけた所で、町田到着が近付く。駅の手前でしばらく停車。全く持って走れない時間が続く。
 ようやく町田に入るとがら空きだった車内が一変。満席に。いくらかのお金で快適さを買うお客さんがそれなりにいらっしゃる様子を目の当たりにする事になる。
 次の停車駅は新宿。まだ30分ほど乗車時間がある。ノロノロ多摩丘陵を縫ってゆく。登戸を過ぎて複々線区間に入って初めて快走となる。
 満席の中、続いていた喫茶サービスは経堂通過の頃に終了の案内。そして複々線も終わったから再びのノロノロとなる。代々木上原で抜いた千代田線の電車にその先すぐに抜かされる。そんな調子で冴えない走りのまま、終着新宿。確かにこれでは遠回りする湘南新宿の方が早くなるはずだ。
 お昼過ぎに新宿到着。これから京王線だが、お昼時だし、まずはC&Cカレーに寄ってゆく。小田急の改札からだから本店の方が便利だ。