JL731 JA8077 B747-400 NRT→HKG


 今日はこれから香港に飛ぶ。昨年一月以来の香港。731便に乗るのはずいぶんとご無沙汰している気がする。その間にJALを取り巻く情勢も大きく変わって、そしてこれから乗るB747-400、この先何度乗る機会があるだろうか。
 機内、薄暗い。シェードが閉じられている。昨年だったか一昨年だったか、試行的取り組みとして夜間駐機の機材のシェードを閉めて、翌朝の機内温度上昇を抑える取り組みが水平展開された事は知っていたが、実際の現場に出くわしたのは初めてのこと。タナボタ的に頂いたビジネスクラスの席に落ち着いた。少し遅めの搭乗だったがその後も人は乗り続ける。Doorcloseしたのは9:58、定刻よりも若干遅めの時刻。香港までの所要時間、3時間50分とのこと。新聞を頂いて読みふけっていると動き出す感触を覚える。時刻は10:05。10:10、Taixing。
 第一ターミナルを横目にTaiixngしてゆき渋滞の最後尾につく。離陸は8番目とのこと、15分ほど掛かるそうだ。出発ラッシュの午前10時ゆえ、仕方ないことである。
 貨物エリアを横目に見つつ待つことしばし、ようやく順番が廻ってきた。滑走路に歩み出てしばし。背中をうんと押される。重たい機体がゆっくりと動き出して疾走に至る。10:34、Take off RWy16R。極めて穏やかに静かに上昇してゆく。曇りがちな関東地方だが、ほとんど揺れないまま、いつの間にか雲がちな空の上に出ていた。

 10:40、ベルト着用サイン消灯。お手洗いに立つ振りで機内の様子を見る。エコノミークラスはぱっと見た感じ満席。それなりにインボラアップグレードもあったのかも知れない。ビジネスクラスも真ん中の一列に若干の空席があるものの、ほぼ満席である。
 サービス開始までちょっと間がある。後方座席だからかも知れないけど、今日はインボラだから文句を付ける筋合いは全くない訳で大人しく待つ。10:55を過ぎてまずはおしぼりが配られた。ついでテーブルクロス。ウェルカムドリンクはどうやら無くなった、のかも知れない。
 機長さんから飛行状況の案内が入る。高度10,400m、対地速度860km/hで順調に飛行中とのこと。このあと40分程で鹿児島上空を通過、香港には定刻より早く13:20ごろに着陸する見込みとのこと。香港の天候は曇りで気温は28℃だそうだ。なお30分ぐらいすると若干揺れが予想されるとのこと。

 11:20近くになって最初のドリンクが出てくる。おつまみが1月に乗ったときとまた変わっている。ドライフルーツだそうだ。洋酒には合うかも知れない
 また暫く間が空いて、機内食のリクエストが始まる。依然、同じようにインボラアップグレードでビジネスクラスに乗った時、リクエストの順番が後回しにされた事があり、まぁ正規運賃を払っている人が先なのは当然なので今回もあっちに行ったりこっちに行ったりかなぁと思っていたら、前の方から順番に聞いて廻っていた。最も、ビジネスクラスと言えども翼に掛かるほどの後ろ側の席だから、順番から言えば最後の方ではある。洋食の肉、魚。和食とすべて残っていて和食を頂くことにする。

 11:40過ぎ、少々揺れ出す。予告通りだ。梅雨前線を越えて飛んでゆくのだろうなぁと想像してみる。ちらっと見ていた陸地が雲に覆い隠されている。時折揺れながらもベルト着用サインは点かず、西へ西へと歩みを進める。次第に揺れも収まってくるとそろそろ正午。お手洗いに立ったついでに後ろのエコノミークラスの様子を覗くと、すでに食事が終わっていたりする。
 お昼になる頃、ようやくと言うべきなのか、タイミングを見計らったのか、ワゴンが廻ってきて食事が出る。後ろだから仕方ないとは思うけど、どうもタイミングが後ろにずれ込む。インボラだからまぁ良いけど、この周辺に正規運賃で乗っている人がいたら、怒ってもいいかも知れない。あるいはインボラの人、後ろに固めたのかな。

 和食はちらし寿司にすき焼きという組み合わせ。すき焼きに付く卵が箸で持てるのにソフトエッグという実に不思議な状態。不満無く割と美味しく頂く。洋食の肉を頼んだ妻は付け合わせのジャガイモが美味しくないと仰る。
 食事中の12:15、機長から放送。揺れ始めるのでベルト着用サインが点灯するのだそうだ。15分ほど続くとのことでまもなく点灯となる。カタカタと揺れが始まる。外は心なしか暗い。機長さんの予告通り15分程続いて落ち着く。12:32、ベルト着用サイン消灯。
 最後にアイスとコーヒーを頂いて〆となる。食べ終わると13時近く。飛行機は台北に差し掛かろうとしている。もう後半戦も良いところ。今から映画を見たのでは途中で終わってしまう。3時間50分のフライト。長いようで短い。連絡船のあった頃の青森ー函館と一緒か。突然そんなことを考えてみる。
 少し恥辱を綴りつつ、音楽を聴いてみた。窓の外は白い雲が目立つ。13:40、あと40分で着陸と案内されて機内前方のモニタでは入国案内の書き方が放映される。香港の天候、晴れで気温は29℃だそうだ。

 入道雲が沸き立つのを横目に飛行機は進む。梅雨を飛び越えて夏の世界にやってきたのだろうか。14:01、あと25分で着陸し、10分でベルト着用サインが点灯すると案内。高度、いつの間にか7000m付近まで下がっている。
 雲の向こうに海が見えている。陸地らしいものが見えて傾いてゆく。あれっと思った14:10、再び案内。香港国際空港着陸機混雑のため、着陸が現地時間13:35になる見込みとのこと。香港の東側洋上で旋回中らしい。
 いつまでぐるぐる廻っているのかと思っていたら14:15、ベルト着用サイン点灯。最終の着陸態勢となる。電子機器の使用が出来なくなり、リクライニングも元に戻す。高度をさらに下げてゆくと雲をかすめる。雲の中に入ったり出たりを繰り返す。14:28、Geardown。雲の中だったが、まもなく地上の街が見えてきた。よくみると前方を映し出すモニタの中には滑走路も見えている。14:31、Landing RWy25R。うんと減速、そして減速して勢いがゆるむ。ただいまの時刻。13:34と案内された。各国の飛行機がスポットに佇む中をスポットに向かう。見慣れぬ機体のロゴを見るとエアモーリシャス、何て書いてあったりする。
 13:43、Spot in SP S41。
 降機の際、日よけを閉めて欲しい旨の案内があったが、見渡す限り閉められたのは半分ほどか。

 ドアが開いて外に出る。搭乗橋で感じる外の空気、意外と暑くなく、そして湿気もない。建物の中に入ってしまえばきつめの冷房に辺り一体を支配されて季節感が無くなる。入国審査場までは新交通に乗ってもいいけど、歩いてもゆける。地下を走る電車よりは外が見える地上の方がいい。途中、JLやNHの姿が見える。大阪からの便なのか関西弁の声高な会話が聞こえてくる。入国審査は混雑。自分は持っていないが妻が訪港常客証を持っていて専用ブースを使える。本来は本人のみらしいのだけど、夫も一緒にいいかと聞くとたいていの場合はOKとなる。従って殆ど並ばずに入国審査、通り抜ける。