2008-02-06

 今日もまだ暗いうち、鶏の鳴き声で目が覚めた。どうもPCとかデジカメとか、日本時間のままの電子機器を弄るときにタイの時間から日本の時間に引き戻されるようで、順応し切れない感じがしている。時間設定、変えれば良かったのかな。
 3泊したスコータイも残念ながら今日まで。バンコクに戻って1泊、翌日は夜の便で成田へ向かうから、いわば帰り道の始まり。
 早く起きたのを幸いと荷物を括って出発の準備を整える。朝食は早めの7時に摂った。
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 注文して出てきて食べてコーヒーでも飲んでって感じでゆっくりしていると小一時間は簡単に過ぎてゆく。
 8時過ぎ、出発。オーナー夫妻が手を振り、片言の日本語も添えて見送ってくれた。また来たいとは思うけど、スコータイまで脚を伸ばす機会、取れるかどうか。
 バスターミナルまではバイク改造のトゥクトゥクで行く。
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 田舎道を揺られてゆくと向こうからも同じようなトゥクトゥクが。
 バスターミナルに着く。今日はスコータイから直接バンコクへバスで行く。都市間バスは頻繁に出ている。トゥクトゥクが着くと係員が寄って来て「何処に行くんだ」と聞いて来る。「バンコク」と答えると窓口に連れてゆかれる。次のバス。出発は8:20。バンコク到着は15:00だそうだ。
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 こちらがこれから乗車する二等エアコンバス
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 車内はご覧のように派手派手な装飾に彩られて。
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 チケットは手書き。出発時刻が書かれているから定員制の様子。運賃は255バーツで行きに乗った列車の半分強程度。
 まもなく定刻の8:20になる。しかし動かない。定刻に動かないのは行きの列車でも経験しているから何とも思わない。けど、一向に埋まらない座席を見ているともう少し乗客が集まるのを待つのかななんて勘繰ってみたくもなる。結局8:30すぎ、バスが動き出す。
 スコータイの街を離れ、郊外の田園地帯へ。
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 どう言う訳か霧が出て来た。割と近い所も見えないしっかりとした霧。熱帯の気候といえども一筋縄ではいかないんだなとこんな事にも感心する。
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 15分ほど走ると霧は晴れ上がる。窓の外に見えているのは田圃だろうか。時々バス停が現れて人が居れば止めて乗せる。バスが停まってまもなく動き出すので何時乗り降りしているのだろうと不思議に思うけど、走っているうちにドアを開け、動き出してからドアを閉めているようだ。人を降ろす時も同様で、停まってすぐ動くので何?と思うと外に乗客、なんて感じ。
 車内ではテレビの放送が始まっている。ドラマか何かの合間にCM。白さを歌い上げる洗剤の広告だったり、多い日も安心、みたいなナプキンのCMだったり。日本のものとあんまり変わらない。そのうちハリウッド映画を流しだす。これはどうやらDVDか何かのよう。爆発音が車内に響き渡るのはどうかと思うけど。
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 スコータイから1時間少々。窓の外を遺跡が流れるようになる。ここはカンペーン・ペッの遺跡公園。スコータイ王朝の南方の拠点である。実は昨日はシーサッチャナーライとカンペーン・ペッとどちらに行こうと迷っていた所。こちらの方がコンパクトにまとまっているようで、ひょっとしたら徒歩でも見学して廻れるのかもしれない。
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 遺跡から程なく、市街地が広がる。シーサッチャナーライとカンペーン・ペッの選択、決め手になったのはシーサッチャナーライの方が観光客が少ない、と言う話だったけど、確かにカンペーン・ペッは観光向きの遺跡かもしれない。
 市街から外れたところのバスターミナルに入る。
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 5分間のトイレ休憩だそうだ。2等バスにはトイレの設備は無い。時々休憩を取りながらのバンコク行きとなる。隣にはチェンマイからの高速バスもいて、今走ってきた道路が高速バスの大幹線である事を知る。
 休憩は5分だった筈だけど、中々動き出さない。例によって乗客が集まるのを待っているのか。先ほどに比べれば乗客も増えて来ている。大よそ半分ぐらいの座席は埋まったかもしれない。動き出したのは10時過ぎになってから。
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 途中のバス停でまた乗客を乗せて、南へ。道をみているとキロポストのようなものが時折見える。298、297、296。順調に数字が減っているから恐らく推定どおりだろう。でも何処が基点なのかは良く分からない。
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途中に見えた山。何処と無く妙義山を思い出したのは、日本への帰り道だから、か。
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 先ほどから続いていた大音響がようやく終わると、今度はタイの歌手らしい人が歌いだす。これなら耳障りに成らず、まぁいいかなと言う感じ。車内は何時の間にか混んできて、ぱっと見た感じ殆どの座席が埋まっている。こちらの人、前の方に座りたがるみたいで、後ろに二つ並びの座席が空いていても、空いている前方通路側の席を選ぶみたい。
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 比較的大きな街に入る。バス停に停まるとそこに居たのは獅子舞、かな。明日7日は旧正月だ。
 市街地の外れ、バスターミナルに入った。まもなく12時になるところ。昼食休憩かと思ったけど、5分しか停まらないそうだ。いい加減お腹が減ってきたのだけど……
 食べるほどの時間は無いけど、バスターミナル。屋台はいろいろある。ってかバスの出口まで売りにきていたりもする。
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 適当につみれの串刺を2本ほど買ってみた。バスに戻ってから食べる。香草が少々練り込まれたつみれ、チリソースと絡んで結構おいしく頂ける。その間にバスは出発。
 お腹が膨れると眠くなるのが人の常。適度に揺れるバスの中、ついついうとうとしてしまう。スコータイを出てからまもなく4時間。定刻ならあと2時間半でバンコクの筈だけど、まぁ遅れるのだろう。どのぐらい遅れるのかは、知らない。キロポスト、220なんて数字が流れてゆく。
 目覚めるとまたバスターミナル。今度は20分停車だそうな。今度こそ昼食休憩なのだろう。さっき食べたばっかりだから自分はいいけど。
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 どこのバスターミナルも代わり映えはしませんけど、土産物なのか、バスの中で食べるのか。お菓子らしいものもいろいろ取り揃えて。
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 運転士も昼食に行ってしまったので。お守りらしいものがいろいろと付いて車内に劣らず派手な作りこみ。
 20分少々で動き出す。さっき寝てしまったので今度は眠る事無く窓外を眺めてみる。南へ向かう間に少し交通量増えたかなぁ。窓外を行く車が増えた。ピックアップトラックだったり、ハデハデなバスだったりするけど
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 バンコクに連れてゆかれるのでしょうか。牛ばっかり満載。他にも豚を満載したクルマも見掛けました。
 沿線は相変わらずの
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 広大な田園地帯。時折ガソリンスタンドが窓を過ぎてゆく。コンビニを併設したような結構立派なスタンドだ。たくさんのクルマが活躍しているから当たり前といったら当たり前だけど。でも日本ならロードサイドに付き物のショッピングセンターが無い。
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 車内はどこかのバスターミナルで降りるお客さんが多かったようで少々空いてきました。前方のテレビ、音楽が終わった後はどうやらドラマ。
「済まないがまたタイに行って貰う」
 突然の日本語。刑事物らしい。
「捕まえて来てくれ」
 なんて上司が部下に言っているのは少々違和感があるけど。そして場面はタイのおかまショーへと転換する。
 何を言っているのかは分からないけど、おかまが語尾に「カー」とつけているのは良く分かる。男性なら本来は「クラップ」となる筈だから「なるほど、おかまなんだ」と妙な所に感心して見入ってしまった。
 窓外に店が断続的に流れるようになる。クルマのディーラーは日本よりも立派かもしれない。そして必ず国王陛下の写真を掲げていたりする。
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 こちらは置物を売る店。どういったところに飾るのか煌びやかな動物の置物が店先を無造作に飾る。
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 川を渡る。そして今度は鉄道線路。どうやらアユタヤの街に差し掛かったらしい。14:40ごろ。そろそろ先が見えてくる。やっぱり少し遅れ気味かなぁ。
 アユタヤからは道路沿い、建物が途切れなくなった。どうやら広い意味でバンコクの都市圏に入ったようだ。
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 派手なバスも道路を流れてゆく。追い越したり、追い越されたり。このバス、著作権に煩い某キャラクターがかかれてましたけど、さてさて。
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 国王陛下夫妻がデカデカと掲げられた建物。写真撮った後でみると日野のディーラーだったようで。
 クルマが加速度的に増えてゆく。ここまで来て初めてメータータクシーの姿を見かける。もう間違いなくバンコク都市圏。大きなショッピングセンターが現れてバスが停まる。お客さんが数人降りてゆく。
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 ドンムアンの空港前を通る。建物の合間にちらっとスポットが見えて、派手な塗装のB737やら何かの姿を一瞬認める。そしてバスは、とうとう渋滞に巻き込まれる。ゆるゆる、ゆるゆる。
 この調子でどこまで行くのかさっぱり分からないけれど、不意にバスはUターン。そして脇道へそれる。どうやらそろそろ終点の北バスターミナルらしい。15:40。「まぁ定刻なうち」に入るそうな。
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 バスが歩みを止める。バスの外に出ると蒸せる様な大都会の匂い。カートを持ったポーターが寄って来るのを無視して、タクシー乗り場へ。
 普通であればタクシーでそのままホテルへ行くのが楽だし早いだろうけど、例によって「ターフィーだから」と吹っ掛けられるのがオチ。そこでバスターミナルからほど近いBTSの駅まではタクシー。そこからはスカイトレインでホテルまで。
 BTSのサパーン・クワイの駅まではタクシーで5分ちょっと。
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 市内まではほんの数駅。待つほども無くやってきます。始発の隣だから座れるかと思いましたが、
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 案外と席は埋まっていて、立たされたまま列車に揺られます。途中、戦勝記念塔を眺めたりしているうちに、ホテルの最寄り駅に到着。
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 道は、ここで見る限りはさほど込んでいる訳でないのですが、どっちが早くて安かったでしょうかねぇ。
 
 お昼がいい加減だったので、夕食は早めにしようかと家族全員で合意。今日は人数がいないとちょっと手を出しづらい、タイスキを食べにゆきます。
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 ホテルからほど近いサヤーム・スクエアにあるタイスキのチェーン店、MKへ。
 時間帯は早いですが、既に食事をしているグループもちらほら。写真つきのメニューには日本語表記もあって。まぁ、写真があるから無くても分かりますけどね。
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 こちらのセットは二人前。これを二つに。
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 野菜のセットも。
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 麺も頂きます。
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 それを鍋に入れて、グツグツと。
 タイスキ、タイ風すきやき、らしいですけど、すき焼きってよりは雰囲気はしゃぶしゃぶ。実際は香港で食べた火鍋にも似ているかな。ビールとあわせて美味しく頂きました。
 食べ終わるともうすっかり暗くなっており、店には順番待ちのお客さんも。
 ホテルに戻ってビールを飲みながら明日の打ち合わせ。全くプランが無かったのだけど、一応、大まかな方針だけは決めてしまう。
 そして恥辱を少々。例によって1時間150バーツの無線LANで今まで書き上げた分の恥辱をアップすると22時過ぎ。まだ早いけど急に眠くなる。もういいや、とバタン。