海を飛んで

 朝4時起き。羽田まで来ました。これから韓国に行きますが、

 何故か居るのはこんな所。では、出かけますか。

JL305 JA773J B777-200 HND→FUK

 久し振りの南ウィングのDPラウンジで15分前まで粘って地獄をアップしてしまう。そろそろとラウンジを出ると目の前が搭乗口、10番。向かうは福岡。

 待っていたのはJA773J。聞いたこと無い機材ですが、最新機、でしょうか。既に搭乗開始となっており行列は無くなってます。乗り込んでみるとクラスJにも空席がある程度の搭乗率。
 6:27、Doorclose。「皆様、定時出発に御協力頂きましてありがとうございます」に始まるアナウンス。福岡までの飛行時間は1時間20分とのこと。6:32、Pushbuck。6:38、Taixing。まん前を小さな1機、大きな1機、Taixingしてゆく。6;47、Takeoff、RWy16R。
 少々霞気味の京浜工業地帯が斜めになってゆく。一瞬、機内誌に気を取られた隙に何時の間にか眼下に雲が広がっていた。一面の雲を眺め、今日の梅雨明けはないのかな、なんて事を思ってみたりもする。6:54、ベルト着用サイン消灯。
 次第に地上が見えるようになる。良く眺めると競馬場を確認できた。下に流れているのは多摩川か。すっきりと気持ちよく見えないのがかなり残念。
 時間帯が時間帯なのでNHKニュースの放映は無く。一瞬、機内誌に気を取られた隙に何時の間にか眼下に山が広がっていた。恐らく関東平野が尽きて西へと歩みを進めているのだろう。少し地上が自己主張をし始めている感じがする。

 今日は南アルプスの山々が思いがけず綺麗に見える。何度も飛んできたルートだけど、これだけ気持ちよく山並みが見えたのはそう何度も無いと思う。


 ドリンクサービスが廻る。アイスコーヒーを頂いた。茶菓子は前回の福岡→羽田で提供されたものと一緒ですね。折角なので開封してもう一度撮って見たりする。飛行機は伊那谷を越えてゆく。時刻は7:05。
 しばらく何処とも判別つかない景色が続く。機内はすっかり寝静まっている。そりゃ、6時半の飛行機にのるべく出かけてきた人しかのっていないのですから。寝ている人が多すぎてアテンダントさん、暇なのかドリンクのお代わりを勧められたり。

 西に向かうに従い、また雲が出てくる。機内プログラムがひと段落つき、現在地の表示が始まる。高度10,300m、対地速度930km/hはいいとして、

 3Dの現在地表示、初めて見ました。新鋭機はみんなこうなっているのでしょうか?飛行機は広島上空に差し掛かってます。そろそろフライトも終盤戦。あと10分でベルト着用サイン点等と案内されました。時刻は7:40。高度をそろそろ落とし始めます。

 高度を落とし、少し揺れが始まっても割りとベルト着用サインを消したまま粘ります。その間に飛行機は日本海へと足を進めました。見えているのは角島かな。時刻は7:52。
 7:53。高度3,300m、対地速度680km/hとなった所でベルト着用サイン点灯。あと10分で着陸との事。少し揺れだす。福岡の天候は晴れ、気温は26℃とのこと。左へと旋回すると霞んだ志賀島が見えてくる。7:59、Geardown。海ノ中道が過ぎ、博多港が見えてくる。右手に広がる機窓を何時の無く熱心に眺めてみた。8:03、Landing、RWy16。8:15、Spot in SP3。後ろをぴったりスカイマークB767が付いて来たのは、同じ時間帯の羽田からの便だろうな。8:15、Spot in SP3。

 福岡は既に夏。朝から気温計は30℃を指そうとしている。
 今日は博多の駅で買い物をしてゆかねばならない。いわずと知れた韓国国鉄の外国人用乗車券であるKRパスだけど、博多駅の旅行センター、窓口が開くのは午前10時。だいぶ間がある。
 何となくラーメンを食べたくなったのだけど、空港でも店は開いておらず、とりあえず博多駅まで出てしまう。
 博多駅九州新幹線を迎えるべく、工事の真っ最中。すっかり様子が変わってしまい、少し戸惑いを覚える。やっぱり店はまだ空いておらずやっているのはファーストフードとか、そんな感じの店ばかり。朝からラーメン、なんて地元の人は食べないって事。

 辛うじて空いている店を見つけましたが、こだわってまで食べるラーメンでは有りませんでした。
 10時になったのでJR九州の旅行センターであるジョイロードへ。

 「韓国国鉄のKRパス」と言うだけで通じるのはやはり韓国が近い証拠。3日間用の価格は変更無し。2月に行ったときよりも円安ウォン高は進んでいるし、鉄道運賃の値上げも実施されたように聞いているけど。10分少々で発券完了。
 「何度かお使いになった事ありますでしょうか」「2回使ってますので、分かっているつもりです」 
 と言う事で詳細の説明は省略。
 さて、港に行く。予約を持っているのは13:45の便なので随分早いけど、出来れば1便繰り上げたい。12:15の釜山ゆき、満席になっているのは知っているけど、キャンセル待ち掛ければ何とかなりそうな気がする。国際旅客ターミナルへ向かうバスを待っているのは明らかに韓国人ばかり。何か急に外国へやってきたような気分になる。

 ターミナル着。各社の窓口がずらっと並ぶ様子は空港の雰囲気に限りなく近い。12:15の乗船手続きが始まるのを待ち、窓口へ。受け付けてくれるのは韓国人の係員。やはり満席でキャンセル待ち2番の紙を貰う事になる。結果が分かるのは11時50分ごろとのこと。随分遅い気がするけど、飛行機とはやっぱり勝手が違うのかな。
 だいぶ間がある。出発口の2階は韓国人観光客で埋め尽くされている。一方3階は無人。しばらく3階の展望デッキで過してみた。

 12時半出発。カメリアラインの釜山ゆきフェリーが出発準備中。
 港の向こうに一つの点が見えた。白い筋を引く点は見る見る大きくなり、こちらへとやって来る。11:40到着のKF204。港の中に入ってようやく速度を緩めた。ギリギリまで翼走するんだなと妙に感心する。

 やって来たのは韓国船籍のKOBEE。
 そろそろ11時45分を廻る頃。キャンセル待ちの結果が出るので、1階のカウンターに戻る。出発時刻30分前を切ってもまだ乗船手続きをやっている。しかもこれから手続をする人もちらほらと。飛行機とはやっぱり勝手が違う。11時55分。そろそろかなと思ってカウンタの人に聞いたら、「12時5分ごろになりましたら」と仰る。10分前に着いても乗れるんかい。素直に驚いてしまった。
 結局12時5分を過ぎた後、呼び出される。キャンセル待ち成功。頂いたチケットには2F14Kとある。急かされて出国手続きへ。出国手続き、酷く混んでいる。12時30分のカメリアの客が詰まっているのだ。乗れるのか???
 多分JR九州の係員が韓国語で「※※※KOBEE※※※」と言って廻ってる。優先手続きをやってくれるのか。声を掛けると「前の方に行け」と。でもその後のフォロが無い。仕方ないので申し訳ないけど自力で割り込ませてもらう。税関の係員に窘められるが「12:15に乗る」と言ったら黙りこくる。時刻は12:17、えぇ出発時刻、過ぎてます。
 そこまでやって入った出国エリア。長い行列が出来ていて何かと思ったらKF117便の乗客だった。まだ乗船、始まっていなかったのね……
 長い列が少しずつ動き出す。200人ほどが1箇所の狭い入口から乗るのだから中々行列は進まない。ようやく乗り込む。2階への狭い階段を上がる。その場に居た乗務員にチケットを見せるとたどたどしい日本語で「展望席です」と。展望席ねぇ……展望席!!!!!!!!
 2階の席の一番前。確かに8席ほど椅子が並んでおり14番っーのはここの事。思いがけず特等席にありついてしまった。KOBEEのシートコンフィグ、1階は3-4-3、2階は多分2-4-2だと思うけど、両側に人がいる状況を覚悟していたので思いがけない幸運、眼福。

 そんな気持ちに浸っていると、左側からのそっと大きなフェリーが出てゆく。同じく釜山ゆきのかめりあだ。あちらは12時半出発だけど、定時出航のようだ。
 こちらもまもなく出発。係員が廻ってきてシートベルトを締めるようにと注意してゆく。韓国語、日本語、英語の順に案内放送が入る。係員は全員韓国人だったし、お客さんも左隣は多分アメリカ人と韓国人のカップル。右隣は韓国人のおばさん。携帯電話でずっと話中。その向こうはやっぱり韓国人。日本人もいるけどどちらかと言うと少数派で、覚悟のつかないうちに外国に放り出されてしまった、そんな感じになる。
 テレビモニタでは安全に関する注意を流し始める。
 船が軽く震えて動き出した。ちょうどかめりあの後ろを付けてゆく感じ。向こうからビートルがやって来てすれ違う。かめりあとは差を詰めてそして追い越した。
 少し揺れる。隣のおばさんがおぅという感じに声を掛けてくる。その反応でどうやらこちらが日本人と初めて気付いた様子。
 何時浮くのかなと構えていると12:54。機長、じゃなかった船長から運航情報の案内。時速80km/hで航行中ということは既に翼走に入っていると言う事。浮遊感とか加速感とか海を離れる際のショックとか全く気付かないぐらいでかえって驚く。案内が終わると映画が始まる。韓国映画なので話の筋はあまり見えない。隣のおばさんが笑い出すと何処かでも笑い声が聞こえたから、まぁ、一種の喜劇なのでしょうか。
 13:00、再び3ヶ国語で案内。売店と免税店を13時から13時半まで営業するとの事。意外と短いものだと思う。

 どこまでも青い海。贅沢だけど、贅沢すぎて少々退屈な時間。ちょっと寝ようか。朝早かったし。
 小一時間程眠っただろうか。再び売店営業のお知らせで目覚めた。時刻は14時。3時間航行のちょうど半分だ。また30分ほど営業するそうだ。 
 ふと思い立って携帯電話を弄ってみる。まだ圏内だ。恥辱にコメントを付けてみる。これでしばらくネット環境ともお別れかな。
 時計の針が15時に差し掛かる頃。再び船長さんから案内。釜山到着は15時30分との事。

 釜山に近づくに連れて視界が悪くなる。陸地がうっすらと浮かび上がるようになった。幾隻かの船と行き違う。翼走をやめたのか、ゆっくりと港の中へ。15:30、接岸。接岸すると左右の揺れが急に大きくなる。ジェットフォイルって船としては小さな船である事を歩みを止めた時に初めて思い出した。
 入国検査。空港であれば韓国人レーンが空いていて外国人レーンに行列が出来る所だけど、今まで見てきた通り韓国人だらけの航路だから、数少ない外国人レーンにほとんど行列は無く、すんなりと入国出来る。ひとまず釜山駅へ行こう。KRパスの引き換えと指定券の発券をまずしてもらわねば。釜山駅へはバスで10分少々。
 
 相変わらず大行列の釜山駅指定券売り場。確か外国人窓口がある筈で、ひとまず観光案内で聞いてみると17番がそうだと言う。カムサハムニダと17番窓口に向かうと閉鎖中。18,19番しか空いてない。待っていれば係員出てくるかなぁと思ったけど、18番の係員に後ろに並べと。知らないよ〜と思いつつ御説に従う。

 行列に並んで順番を待つ。
 で、順番が来て、ひとまずKRパス。これは、まぁ、何とかなる。で、指定券のリストを差し出す。係員、ギブアップ。日本語が出来る係員を呼んできて、「こっちでやってくれ」と17番に誘導される。
 ま、確かに、枚数多いし。代わりに出て来た日本語の出来る係員(♀眼鏡っ子)。文句言わずに、でも心の中では呆れているかもしれない。兎に角出してもらう。全ての指定券を出してもらうまで行列に並んでから30分。
「ありがとうございます」
カムサハムニダ
「気をつけて下さい」

 そんなこんなで手に入れた指定券たち。これ、上手く廻れたら良いんですけど、3日の中央線とか台風の影響ないよね?

 さて、今日の宿へ。旅の窓口で予約してきたのだけど、出ていた地図が非常に分かりにくく、予想通り迷う。この辺に違いないと己を信じて路地の裏までしらみつぶし。ようやく見つけてチェックインするともう18時近く。
 南浦洞も近いし、ぷらぷら屋台めぐりも楽しいけど、喉が渇いた&お腹減った。博多のラーメン以来食べていないし、仕方ないです。っ事でこの辺で適当に。幸か不幸か周辺を歩き回ったお陰で飲食店がいろいろある事だけは分かりましたので。

 路地を適当に歩いて、入ったお店はサムゲタンの店。注文言う前に「サムゲタン?」と聞かれたけど、この店に入る日本人はみんなサムゲタン目当てなんでしょうか。


 サムゲタン、韓国で食べるのは初めてで、比較対照になるのは日本というか出張先の名古屋で食べたサムゲタンになるのですが、こちらのサムゲタン、非常にシンプルな印象を抱きました。どちらが良いのかは、なんとも言えない所です。
 満腹になってホテルに戻ります。まだ明るいですが何気にもう19時になるところ。

 ふと見かけた建屋に何故か小樽の街並みが重なりました。
 ホテルに戻る。フロントの人に日本語で言われる。「何かあったら相談のりますから。寂しかったら連絡してください」女を紹介するぞって事でしょうけどねぇ。わたしゃ、買う度量もなければ売る器量もありませんので。大人しく部屋で恥辱に向かいます。綴っている間に眠気に襲われたのが運の尽き。横になるとまもなくzzz。

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