2022-08-06

 目が覚める。外は薄暗い。長崎駅近くのホテルにいる。外は雨模様の様子。
 今日は午前中の動きをしっかりとは決めていない。何となく、路面電車を見て、多少観光でもしてから、移動しようかとは思っている。緩々身支度。朝食は付けていないが、適当にどこかで食べよう。
 7時半過ぎに部屋を出る。

 エレベータホールから見える長崎駅前。工事真っ盛り。改めて見ると9月23日の西九州新幹線開業には間に合わないだろうと思える状況。
 ホテルをチェックアウト。そのついでに路面電車の一日乗車券を買っておいた。一度乗りつぶしているけど、久方ぶりに一通り乗るのも悪くはない。
 どう回るか決めていないが、駅前の電停に赴く。雨がざっと落ちてくる中

 3系統の蛍茶屋ゆきが出てゆくところ。電停に降りると

 1系統の崇福寺ゆきが来ていた。ひとまず乗ってしまう。あまり聞き馴染みのない名前だが、昔は正覚寺下と言っていた所。
 路面電車はほぼ座れる程度の乗り具合。長崎市街地。昨日飲みに行った思案橋まで来る頃には車内はがら空きになっている。
 坂道に差し掛かると終点の崇福寺

 小川の上にまたがる電停。こんな川が大雨で溢れたら大変だろうなぁと、長崎大水害の事を思い浮かべる。
 やんでいた雨が降り出す。慌てて電車の中に戻る。折り返しは1系統、赤迫まで行く。赤迫は浦上のずっと東。行ってしまうとその後が少々差し支える。

 空いた電車の中で系統図とにらめっこ。次は石橋に行くべく、新地中華街で下車。雨はやんでいる。


 乗り換えるべき5系統や先程乗って来た1系統が姿を見せる電停でしばし。待っていると

 石橋行きの電車がやって来た。こちらに乗り換え。電車は空席がちらほらあって、座るに困らない程度の乗り具合。先に進むと降車が目立つ。途中から単線になって山側へと入ると終点の石橋に到着。

 こちらも電停の隣に小さな川が流れる立地。谷間に線路が伸びる長崎ならではかも知れない。
 電車は石橋から蛍茶屋へ向かう。折り返しの電車に乗り通す。先程通って来た電車通りをなぞり返し、中島川沿いに市街地を進む。再び谷間へと入り込む。先程の崇福寺や石橋と違い、道は広い。国道34号だそうだ。諫早へと続く道。
 終点の蛍茶屋に着く。

 ちょっとしたターミナル風の電停。先程乗って来た5系統と赤迫へ向かう3系統が並ぶ。順当にゆくなら3系統に乗るのだろうが、ちょっと気になるのは4系統。崇福寺へと向かう電車だが、
www.naga-den.com
 9月1日から大幅減便になるのだそうだ。
 時刻は9時を過ぎている。そろそろ朝食を、と思う所。

 線路はロイヤルホストに向かって吸い込まれていて、自分のそのまま行きそうになるが、 

 4系統の電車がやって来る。そちらに乗る。

 車内にも4系統減便の告知が出ている。
 終点の崇福寺まで行く気はないが、5系統と分かれて崇福寺方面へ進む観光通まで行ってみる。
 先程乗ってきた線路を戻る。5系統も1系統も途中からのお客さんで賑やかになったが、今度の4系統はあまりお客さんが乗ってこない。そして5系統と分かれる浜町マーケットで時間調整。数分停まってようやく動くとすぐに観光通となる。これから5系統で来て浜町マーケットで降りる、で事が足りる。人の流れもあるのだろうけど、ダイヤもあんまり良くないと言う事が良く分かる。

 歩いて浜町マーケットに戻る。改めて3系統に乗って赤迫に行く。5系統で市民会館に戻ると乗り換えられるが、分岐の所が未乗になるのが気になって、一電停先、諏訪神社まで行く。

 やって来たのは連接の低床車。座れない程度に混んでいる。電車は長崎駅前へとショートカット。ここで少々降りて座れる。浦上まで来るとだいぶ乗客も減る。先頭の席が空いたのでそちらに居を移す。

 電車は原爆資料館から先、専用軌道へと入る。まるでインターアーバンのなり損ね、みたいな景色。

 専用軌道は浦上車庫の先で終わり、再び道路上に戻る。国道を長崎線の旧線沿いに細かく停まり進んでゆく。

 路面上、新旧様々な電車とすれ違う。道の両側は小高い丘になっていて、何となく香港のトラムに乗っているかの錯覚。
 まもなく終点の赤迫。なんだが、

 電停の空きを待つ間に雨が降り出す。今日の長崎、天気が安定しない。前を塞いでいた電車が出発するのを待ってこちらも動き出す。

 終点赤迫に10:20。長崎駅前で電車を乗り始めてから2時間20分が経っている。
 このまま戻ると長崎駅には11時前だろうが、帰りはちょっと寄り道することにした。折り返しの電車を降りて、少々歩く。そこには


 長崎原爆資料館がある。今日は8月6日。初めて原爆が使われた日。これも何かの縁だろう。折角なので見てゆくことにする。時節柄か、見学の人は多い。家族連れも目立つが、みな静かに展示物を見ている。そりゃ、まぁ、

 11:02を指したままの時計やら

 熱線で炭化してしまったお弁当やら

 熱線で引っ付いてしまった瓶やら見ていると、神妙になってくるものである。もっと悲惨な展示もあるけど、生々しいものは差し控える。

 こちらは長崎で使われた原子爆弾、ファットマンの模型。確かに太っちょ、と言いたくなる体型である。原子爆弾投下に関して、アメリカ側の視点からの展示もある。
 小一時間を使って展示をしっかり見る。少々気が滅入ったが、見ておいて良かった。
 さて、長崎駅に戻る。

 路面電車を捕まえて15分程で長崎駅前に戻る。

 工事現場が如き長崎駅前に戻る。時刻は間もなくお昼、と言う頃。朝食がまだだから頂く。もう、ランチという時間である。昼食として最後にちゃんぽんを志す。駅構内の商業施設へ立ち寄り、レストランの中からちゃんぽんの専門店へ。

 典型的な長崎ちゃんぽんを頂いて半日の長崎滞在にピリオドを打つ。
 さて、駅の改札口へ。


 西九州新幹線の開業まであと48日と言う長崎駅。新幹線が開業すれば一変するだろう在来線の長崎本線にこれから乗ろうと思う。

 出発案内には博多行きの特急かもめ。787系が出発を待っている。

 普通列車の方は2本ほど案内が出ている。(長与)(市布)と行先の後にカッコ書きは経由地。先発の喜々津ゆきは旧線の長与経由。後発の鳥栖行きは新線の市布経由となる。
 手元の18きっぷ、日付印を入れて貰い構内へ進む。

 間もなく博多へと出発する特急かもめ22号が停まっている。乗車率は3割ちょっとと言った所だろうか。

 普通列車が屯するホームには昨日もお世話になった優しくて力持ちが何編成かいる。すっかりこの辺りの主役になったようだ。
 かもめ22号が出発する。すると

 隣に長崎新幹線のホーム。新幹線の試運転列車でも停まっていれば開業気分も盛り上がったかも知れないけど、さすがにそんな幸運には恵まれず。
 博多からかもめが到着する。

 今度は885系でやって来た。
 さて、今度乗るのは鳥栖まで行く普通列車

 列車は離れ小島のような4番線に停まっている。817系電車の2両編成。西九州新幹線開業と同時に在来線の長崎本線肥前浜から長崎までの区間が非電化となる。電車で長崎本線のこの辺りの区間を行くのも今回が多分最後だ。
 今日は普通列車に揺られて、特急街道長崎本線最後の夏を見送ろうと思っている。出発まで10分程。ドア扱いとなり、車内へ。出発時間が迫ると2両の列車はそこそこ席が埋まるようになる。先程ホームで見かけた鉄道警察隊の人も2名乗り込んでいる。2両で2名の警察官。妙に手厚い。
 列車は定刻に長崎を出発。動いてしまえば路面電車よりも圧倒的に早く浦上まで進む。ここでは高校生が結構な数、乗り込んできて立客も出る。夏休み期間中だが、部活動か何かで結構な数の学生も動いている。
 列車は昨夕乗って来た旧線からカーブして別れ、新線へと入る。谷間を進む旧線から別れる訳で、すぐに山へと突っ込む、つまりトンネルに入る。その長崎トンネルの中程で速度が緩んで停車。特急列車とすれ違いになる。この先、肥前山口までは単線区間。行き交う特急列車に道を譲りつつの道のりとなる。トンネルを出ると現川の駅。この辺りから降りる人が目立つようになる。また列車行き違いのため停車、との事でちょっと降りてみる。 

 先月のものすごい暑さと比べると過ごしやすいが、お昼過ぎに屋根一つない駅でしばし、待っているとやって来たのは

 優しくて力持ち、のYC1系だった。一人前にこちらを待たせて通過してゆくので快速として走っているのだろう。特急だけでなく、快速にも道を譲っての東行き。列車の通過を見届けると車内の自席に戻る。まもなく出発。山の中に広がる小さな土地に広がる人の営みを見つつ列車は一駅毎に停まる。街としては旧線沿いの方が市街地で、こちらは田舎。新線開業後も旧線が残り続けた理由が改めて分かる景色が続く。ちょっとしたマンションが見えると、旧線との合流点、喜々津だった。先程、長崎で見かけた旧線経由の喜々津行きの列車と接続。乗り換えてくる人も目立ち、浦上での乗り具合以上に混雑する。
 喜々津で乗って来た人達は諫早で降りてゆく。今度は8分停まるそうだ。

 隣には大村線の竹松までゆく普通列車。そちらに乗り換える人もちらほら。代わりに乗って来る人もいる。諫早から先、長崎本線普通列車は本数が少なく8:59のあとがこの電車、13:17だから4時間空いている。鳥栖まで行ける列車は7:54以来だから5時間以上間隔がある。
 その特急街道へと足を踏み入れる。まっすぐと続く大村線と西九州新幹線の線路からカーブして別れると、向きを東に替えて小高い給料地帯を行く。遠く干拓地らしい田園を見つつ列車は進むと、やはり行く手を遮られる。肥前長田で特急停車通過待ちのため停車と案内。 

 かもめ19号通過待ち。白いかもめ、885系が高速で通過する。
 小駅に停まる毎に地元の高校生やら所用客やらは降りてゆく。残っている人は18きっぷの利用者と思しき人が中心になる。
 今度は3駅進んだ長里で下り列車通過待ち。

 787系が現れる。この時間、かもめの運転は無い筈で回送列車だろうか。
 有明海がしっかり見えるようになると、小長井の駅に着く。ドアが開くと

 着色ガラス越しではない、綺麗な海が広がる。同時に地元の人は全員下車。小長井が長崎県最後の駅なのである。長崎から二人乗っていた鉄道警察隊も降りてゆく。国鉄の時と違って県警の所属なので、県を跨いでの業務はやらないらしい。この辺は高速道路でも一緒か。
 ちなみに小長井駅
news.yahoo.co.jp
 今夏の青春18きっぷのポスターになった所である。
 すっかり18きっぷのお客さんだけになった列車は長崎と佐賀の県境越えとなる。その途中で速度が緩んで、待避線へ。信号所に停まる。また列車すれ違いかと思ったら

 今度は追い抜かれであった。長崎を13:19に出て来たかもめ22号である。こちらが待たされたり待たされたりする間に45分の差を詰められた。
 こんな調子で停まる、停まるを繰り返す長崎本線の普通電車。特急行き交う大幹線ではお馴染みに光景だが、新幹線が伸びてきて、何気に少なくなった。こののんびり感覚、普段やられるとイライラするだろうが、旅先でなら悪くない。
 佐賀県に入って最初の駅が肥前大浦。ここでは普通列車とすれ違い。鳥栖から長崎まで行く列車で、今乗っている列車と対になっているかの列車。向こうは向こうで18きっぷのお客さんらしい人がちらほら見える。昼間に長崎本線を通しで走る貴重な列車を見なさん上手に使っている。
 地元の人が多少乗って来るようになって佐賀県内、有明海沿いを進む。また信号所で運転停車

 かもめ21号が車体を傾け通過する。ちょっとすると入り江の向こうに白い車体が流れていった。

 こちらの列車も動き出すと有明海ぞいの線路をひた走る。佐賀県内の区間普通列車も少々本数が増え、地元の人もこの列車に乗って来る。多少お客さんが増えて来る。有明海が車窓から遠ざかり、干拓地の田園と時折現れる街の繰り返し。県境を過ぎたあたりで乗って来た人が降りてゆき、入れ替わりに乗って来る人もいて、徐々に車内はお客さんが増える。
 肥前白石で特急列車すれ違いのため、また停車。

 長崎を出て2時間ちょっと。まだまだ先は長い。暑い盛りのホームに降りて列車を待つ事しばらく

 787系が顔を出した。かもめ23号となる。特急が勢いよく通過するとこちらも動き出す。田園の中をキビキビ走ると左手から線路が近寄って来る。昨日乗った佐世保線。合流すると肥前山口到着。ここで乗務員は交代。すぐに発車する。
 肥前山口からは複線になって心持ち速度も上がる。キビキビ走って次の駅までの間に特急列車とすれ違って、駅の停まるとすぐに出発。先程までと人が変わったように思える。鍋島駅に停まる貨物列車を眺め、高架に上がると県都の佐賀。コツコツ集めたお客さんが降りてゆく。少々車内が空いた。すぐに出発。
 すれ違う列車の通過待ちは無くなったが、

 後からやってくる列車に抜かれる。神埼で待避。後から来たのは787系。これも時刻表と照らし合わせても該当する列車が無く、良く分からない。
 少々間をおいてこちらも出発。後は鳥栖まで何もなく走る。長崎から125.3㎞を3時間少々。何度も特急に道を譲る旅も終わりとなる。

 ここまで来た普通列車。折り返しは15:44の長崎ゆき、だそうだ。また3時間近く特急行き交う長崎本線の隙間を縫って長崎へと戻る。

【今日の駅うどん】ごぼ天うどん ¥460 株式会社中央軒

 目の前に鹿児島線の列車が来ている。すぐに出発するのだが、折角の鳥栖。うどんを食べてゆきたい。

 のだが到着したホームにあるスタンドは閉店中。コロナの影響で営業する店を絞っているのかも知れない。結局、5,6番線にあるスタンドに足を延ばす。下り特急列車が発着するホームであり、
chuohken.com
 なぜか5,6番線のスタンドが一番美味しい、とされている。
 食事には中途半端な時間。天ぷらはやめようかなと思いつつも結局、ごぼ天うどんを注文する。すると天ぷらが乗っていないものが出て来て、「¥330です」と仰る。あぁ、天ぷらはやめときなさいという紙の声かなぁと思ったのだが
「あのぅ、ごぼ天は」
 と言ってしまう。あぁ忘れていたという感じでごめんなさいとなり、そして、「かしわ追加しておきますね」と大盛りにされた。

 少な目にしようかと迷っていたのに、かしわマシマシごぼ天うどんになってしまった。まぁかしわもごぼ天も美味しいけど。
 さて。今日は博多にホテルを取っている。時刻は16時前。このまま博多までは30分強だろうか。さすがに一日の行動を終わらせるには早く、もう1路線ぐらい乗っておいても良いかなと思っている。鳥栖から博多に向かう途中、基山から出ている甘木鉄道に乗れば鉄印がもらえるな、と何となく思ってきたが、あんまり下調べはしていない。ちょっと調べると17時までに甘木駅に着く必要がある様子。

 門司港行きの区間快速がやって来る。こちらに乗ると数分で基山。窓外に甘木鉄道気動車が姿を見せている。タイミング良し。降りて改札を出て、甘木鉄道のホームへ。すると

 ドアを閉め発車してゆく。えぇ、と言う感じ。快速との接続取らないんだ。本当に驚いた。
 もうやる気をなくしたので、甘木には行かず、そのまま博多に行く事にした。こんな感じに歯車がかみ合わないときは無理しないに限る。
 JR駅の同じ係員に18きっぷを提示してJR構内に戻る。次に来たのは普通列車。一駅、一駅揺られると二日市で待避だそうだ。薄ぼんやりロングシートに座って待つ。佐世保からの特急がやってきて発車し、そして、次に来たのは

 久大本線特急ゆふだった。先月四国でお世話になったキハ185系にここで出会える。
 18きっぷで乗れない列車なので見送ると、もう1本、快速が来るというので待避継続。結局3本待ちなのか。

 結局無駄に時間を使った感のある時間にピリオドを打つべく博多直行。快速に乗るとさすがに速く、15分程で博多駅まで運ばれる。まだ17時前で明るいが、今日はもうホテルに入ってしまう。
 ホテルの部屋におちついて、とはいえこの時間からホテルの狭い部屋に引き籠るのは味気ない。ちょっと飲みに行く。何となくホテルの近くでチェックしていた店へ。まだ時間が早いので空いている。2時間制で、と言われたけど、1人で飲んでいると2時間も持たない。

 サッポロ生ビール黒ラベルを頂きつつ、まずはホタルイカの沖漬けから頂く。

 ごまさばに移ると生のジョッキが空く。この調子で飲むとすぐに出来上がるので

 瓶ビールに行く。サッポロラガービール、赤星を頂く。ごまさばが無くなった頃に

 鯨の刺身がやってくる。この調子で飲み食いを続けると際限ないので追加で1杯、麦焼酎を頼んだところで切り上げる。とは言え時刻はまだ18時過ぎ。買い物少々、自宅への土産物など物色した後にもう一回、

 今度はラーメン屋でサッポロ生ビール黒ラベルを瓶で頂き

 ラーメンで締め。ホテルに戻る。部屋で飲みの続きを少々。明日は今朝よりも早いので早めに切り上げ。

【サイトアップ アクセスカウンタ】

 サイトアップはお休み
 アクセスカウンタは機能せず
 万歩計は16,359