2021-10-23

 週末の朝を迎える。目覚めてしばらくはうだうだと。朝食と洗濯。落ち着くと午前8時過ぎ。まだ十分早い。
 今日は何となく小さな旅もどきをしようと思う。9時過ぎ。家を出て歩いて南の方へ。しばらく経つと

 帝産バスの姿。函館駅前に出た、訳なく石山駅前である。更に歩く。南へ。


 京阪電車を見て南に進む。京阪石山-唐橋前で2枚。

 唐橋前でもう1枚。さらに南へ。間もなく石山坂本線の線路は尽きる。
 その石山寺の駅前。

 京阪バスの他に信楽高原バス、というバス停がある。石山寺までは信楽から朝宮経由でバスが来ている。もうちょっとでJR接続の石山なのに京阪電車石山寺が終点な理由は良く分からない。このバス、朝宮あたりからの通勤通学用らしく、平日の朝晩だけの運行。今日、土曜日は石山寺まで来る信楽高原バスは無い。
 小さな旅もどき、だがもっと南に進む。瀬田川沿いに南下。

 瀬田川沿い。この時間、気温も上がり、上に着たジャケットは要らないぐらい。少し速足で歩くと洗堰まで来る。

 前回来た時は全開放でどんどん下流に水を流していたが、今日は一番左を残して閉まっている。「琵琶湖の水、ほぼ止めたった」になっていた。この先の瀬田川、極端に水が無い。
 更に大石の方へ向かうのだが、途中の道は歩道が無く、歩きづらい事は前回の経験で知っている。ここで

 バスの世話になる。どのタイミングでバスに乗るか、ちょっと悩んだが、余裕をもって1本前にしておく。石山駅からのバス、10分少々遅れていた。
 バスに乗って狭い422号を抜けて立木観音の所で降りる。すっかり渓谷になった瀬田川を歩く。途中、先程のバスが石山駅に戻ってゆくのが見える。遅れて折り返し便にも影響が出ているようだ。
 大石小学校のバス停に到着。

 ここにも信楽高原バスが来ている。石山寺と違って休日にも1日2往復設定がある。平日は1日3往復。今日はここから大石から信楽まで、バスで抜けてみようかと思う。
 次の出発は11:45。10分少々待ち時間がある。

 見慣れない紫色のバスがやって来る。これが信楽から来た大石小学校ゆき。バス回転場に来ると

 中途半端な所でドアを開ける。発車まで5分。バス停に入る前の待避なのか、ここで客待ちをしているのか。一見さんには分かり辛い。ひと声かけて乗せてもらう。
 バス停には行列が出来ている。が、これは石山駅ゆきを待つお客さん。先程の通り、石山からの道、混んでいるようでバスが遅れている。本来なら石山駅11:14→11:37大石小学校という便が11:45の信楽駅行きに接続すると思うのだが、結局来ないままこちらの出発時刻となる。接続待ちは無かった。もう1本余裕があるから、と構えていたら間に合わない所であった。
 バスは自分ともう一人、多分バスマニアの人を乗せる。一般の利用者はいなかった。国道422号、信楽へと延びる道を進む。大石地区は大津市内でその先も行政区分としては大津市内だが、一応はバス停はある。まぁ乗る人はいないし、降りる人もいない。

 途中、新名神の建設現場を見て、さらに山の中へ。トンネルを抜けると今の行政区分では甲賀市。狭い意味では朝宮地区になる。

 トンネルを抜けるとそこは茶畑だった。
 朝宮は茶の名産地。滋賀に来るまでは知らない名前だったけど、日本茶の生産地としては最古級。寒暖の差が激しく茶の栽培地としては適しているそうだ。
 そんな訳で茶畑を見つつ山を下る。バスは立派な国道から脇道に逸れ、集落を行くようになる。こちらにも古びたおにぎりマーク。422の文字があり、国道422号の旧道となる様子。律儀にバスは旧道を進む。

 何軒か家がある所には石山寺駅前でみたのと同じマークのバス停がある。でも乗客はいない。

 そして今の国道に戻る。気温15℃と表記があって、これは大津市内より5℃ぐらい低いか。
 その後もちょくちょく脇道に逸れて、律儀に集落を廻る。

 滋賀県名物飛び出し坊や、朝宮では飛び出し茶娘になっていた。
 バスは朝宮から信楽へと進む。途中、ようやく地元の人が乗ってきて、少しお客さんが増える。そして信楽の市街地へ。

 言わずと知れた陶器の産地。

 あちこちでタヌキの置物がこれでもか、とばかりに現れる。滋賀県内、どこにいっても民家にタヌキは見るけれど、信楽は尋常でなくタヌキの置物が目立つ。
 大石から朝宮の山中に慣れた目には立派な街に見える信楽の市街地。少々道が混んでいたが、数分遅れ程度で信楽駅に到着となる。

 小ぎれいな駅前に到着。一度来ている筈だが覚えが全くない駅前に降り立つ。バス運賃、大石小学校から300円。自治体の補助があるからだろうけど、安い。

 時節と季節を体現した大タヌキに迎えられる。

 バスは車庫へと引き上げてゆく。

 ちょうど帝産のバスも来た。本来なら、石山から帝産バスの田上車庫を経由しても信楽には来れる筈なのだが、先日、大雨の時に道が崩れた関係で帝産バスの道は途切れている。

 駅前にはまた別のバスがいる。こちらも滋賀バスが運行する信楽高原バスらしい。宮尻ゆきとあり、これは朝宮方面のバス。他に南の多羅尾集落に行くバスもあり、多羅尾まで行って10㎞歩けば、伊賀上野に抜けられるようだ。ローカル路線バスの旅では見た事ないけど。
 時刻は12時40分。ちょっとお昼を済ませておく。駅前に蕎麦屋があるのでそちらに入る。


 稲荷とざる蕎麦。蕎麦が思った以上にしっかりしてきて、気に入る。これなら稲荷をやめて、蕎麦を大盛りにすればよかった。
 昼食が意外と早く終わった。これなら間もなく発車する信楽高原鉄道の貴生川行きに間に合う。
 切符を買い、自宅から持参した鉄印帳に記帳してもらう。慌ただしいが

 信楽高原鉄道に乗る。もう少しタヌキでも見てゆけば良いのだろうけど、こんな感じに来れるのならまた来ても良い。

 大勢のタヌキに見送られ、信楽を後にする。
 列車は案外と混んでいる。朝の連続テレビ小説で取り上げられたからか、観光客が増えているようだ。信楽から乗って勅旨なんて駅で降りる観光客もいて、鉄道も観光に一役買っている様子が垣間見える。
 高原鉄道、を名乗る列車に揺られる。でも

 立派な家があったり

 田圃があったり。朝宮を越えていた目からすると、高原感はあまりない。とは言え、紫香楽宮跡の駅を出て、信楽地区の盆地を抜けると

 どことなく小海線甲斐大泉あたりを思い起こす景色になった。次は終点の貴生川なんだけど、最後の一駅、9.6㎞もある。
 山の中を抜けると

 野洲川ぞいの平野を見下ろし、徐々に降りてゆく。蒸気時代は大変だっただろう。今でも貴生川-紫香楽宮跡、登り坂となる下り列車は所要15分。下り坂の上り列車は所要14分。
 貴生川到着。

 気動車を降りる。代わりに信楽行きに乗る人もいて、結構賑やか。

 ホーム上に設けられたICカード用の改札機にスイカをタッチ。草津線に乗り換えとなる。間もなく

 草津線の電車がやって来る。信楽高原鉄道の車両よりもお年を召した113系。こちらのボックスに揺られて野洲川沿いに下る。だんだんと辺りが開けてきて草津まで。ここからは定期券の区間内。すっかり日常。振出しの石山に戻ると4時間程だった14時だった。
 ちょっと歩き足りない。歩きを兼ねて貨物列車を軽く撮っておく。

 1052列車。EF210-117号機牽引。しばらく見ない間に更新されたか塗装が変わっている。

 2059列車。EF210-152号機牽引。

 京阪電車を挟んで今度は

 5061列車。EF210-329号機牽引。2本続けて西濃運輸の濃紺コンテナが流れてゆく。

 最後に京阪電車を見て自宅に16時。寄り道挟んでも都合6時間。本当、小さな旅もどき。

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