早い時間に目が覚めた。外はまだ真っ暗。

時計を見ると5時にもなっていない。夜明けまであと1時間少々。すぐそばのモスクもまだ、人の気配がしない。
あまりに早いので二度寝。6時半過ぎに目が覚める。

まだ外は暗いが朝の気配は忍び寄っている。モスクも礼拝の準備が進んでいるのだろうか、灯りがともった。
もう寝れなくなって起き出す。緩々身支度をする間に朝が来る。ペナン島ジョージタウンで迎える3日目。今日でホテルはチェックアウトとなる。

夜が明けると青空が広がる。
食事は7時半から。ちょっとタイミングを逸して8時に会場に出てみる。昨日一昨日と同じテーブル席を選んだが、今日はテラスに行ってみる。

適当に選んで

麺も頂き

最後はフルーツ。コーヒーも欲しい所だが、コーヒーメーカーの辺りがバタバタしていたので諦める。
8時半過ぎに部屋に戻る。ホテルのチェックアウトは12時。帰りの飛行機は17時過ぎ。今日はだいぶ間がある。予定を決めていないのは昨日一昨日と一緒。
いつでもチェックアウトできるよう、荷物を括った後で少し出掛ける。

ワンパターンだが、向こうに見えているコムタまで。チュリア通りを歩き、ペナン通りに出る。バス停から

CATを選んでコムタまで運ばれると10時。今回のミッション、GAMAと別の新しいスーパーマーケットを開拓する。お馴染みプランギンモールと道を挟んで反対側、

廃墟が如きショッピングモールがある。この中の一階にスーパー。客は少ないが営業はしていた。スーツケースの空き具合が確定しているので、相談しながら少々買い物。
最後はプランギンモールに戻って、何故か何故だかスターバックスへ。チャイが1.2MRYで飲めるこの街で

アメリカンコーヒーですら高価な7MRY。そのせいか店は空いている。

コーヒーを半分干す。わざわざ高い金を払うお客さんへのメッセージが現れる、Thanksと。
のんびりしていたら11時になった。そろそろホテルに戻る。

11時になったジョージタウン。陽射しがきつい。お日様を避けてショップハウスの軒先を歩く。犬も暑いのか軒先で涼んでいる。

昨夜の賑わいが消えたキンバリー通りからシントラ通りへ。途中、

これが最後の買い物?エッグタルトに手を出す。まもなくホテル着。買った荷物を詰め、多少の充電をする間に12時が近づく。いい加減チェックアウト。
飛行機は夕方。まだしばらくジョージタウンに滞在できる。荷物をホテルに預けるとひとまずお昼。案は全く無かったけれど、ホテルの真ん前にレストラン、それも割としっかりしたレストランがあったので入ってみた。

お昼時なのでそこそこテーブルは埋まっている。日本人観光客もいた。メニューを貰って飲み物と食べ物、適当に選ぶ。

相変わらずの炭酸だが、日本では見なくなったコカコーラライトを頂く。余談だが、スーパーではバニラコークを見かけたりもする。

カレーはカレーなのだが、インド風ではなくニョニャ風カレー。マレーシアでは異民族同士の婚姻も多く、マレーと華僑の混血家系で発展した料理をニョニャ料理と呼ぶのだそうだ。

これはニョニャと関係ないと思うけど海老のフリッターを。
しっかりしたレストランだけに食事もゆっくりと。終わると13時を大きく過ぎている。もう少し時間が取れるので、少々観光。あまり遠くには行けないから、近くにあるというカメラ博物館、こちらを訪れてみる。

チュリア通りの裏、昨日も歩いた道ぞい、ショップハウスを改装した風の所がカメラ博物館。これも昔は無かったような気がする。

入場料はこの手の博物館でありがちの20MRY。結構強気な価格設定。そのせいか空いている。

館内、マニュアルの銀塩カメラが所狭しと展示している。これだけなら日本の中古カメラ屋で在庫を仕入れてくればカメラ博物館の出来上がり、になりそう。

中古カメラ屋では入手が難しそうなスパイカメラも展示がある。これらも、まぁ需要は無くなっている筈ではあるから、市場に少なくても安価に入手は出来そう。

暗室が展示されていたり、一部屋をピンホールカメラに見立てて外の景色を映し出していたり、それなりに凝った展示もあったので、僅かながらに納得した。
展示を見ている間に、

外が大降りになった。歩いている間の出来事であれば大変な所であったが、博物館見学中で幸い。とは言え止むまで雨宿りをしなくてはいけない。午後、人影も疎らな博物館の売店を覗く。暇そうな店員はスマホを弄り、こちらには関心を示さない。
つまらなそうなものなかり売っている中で

ペナンのトラムに関する本が置いていた。これは即決。確か50MRY。

雨が降りやむのを待ってから外へ。もう小一時間、持ち時間がある。最後はマッサージ。昨日のリベンジで別の店に入る。フットマッサージを30分。明らかに昨日の所よりは上手。
15時にホテルに戻る。これから空港へ。預けた荷物を受け取ると、Grabで空港まで行くことにする。提示された価格は20MRY。タクシーの半値以下だ。
待つほどもなく車がやってきて空港まで。30分程で出発ターミナルまで運ばれた。

ペナン空港の出発ターミナルで降ろしてもらう。クルマ待ちっぽい人が大勢いて、恐らくではあるが配車アプリの利用者と思われる。到着階へGrabを呼ぶ事は許されていないが、出発階なら黙認されている、って所か。タクシーの利用客減という形で影響が出ていそうな光景だった。
搭乗手続きをしておく。行きと同じくクアラルンプールまでの国内線区間と、クアラルンプールからの国際線区間は別切り。荷物は成田まで預かって貰う。搭乗券の発券はKLまで。その先は改めて、とのこと。

搭乗便の出発は17:50。まだ2時間以上待ち時間がある。軽く売店を見てみたが既に空港価格。欲しい物も無いのでさっさと保安検査を受ける。

ペナン空港のマレーシア航空ゴールデンラウンジは閉鎖されたらしい。その代りに隣のラウンジへのインビテーションを貰っている。

プラザプレミアムラウンジへ。

中は数十席ぐらい。そんなに広くない。電源席は見当たらず、適当なソファに座る。日本人の姿もちらほら見かける。イスラム圏のマレーシアらしくお酒の類は見当たらない。

その代り食事は立派でアラカルトが注文ごとに供される。ナシレマを頂く。
飛行機の出発時刻は17:50。それに対して17:00搭乗開始と搭乗券には記されている。ずいぶんと早い時間が指定されている。いくら何でも早いと思いつつ、何かあるといけないので、17時のラウンジの席を立った。指定された搭乗口へ向かう。案の定、搭乗機の姿は見えない。

マリンドエアの姿が見える。インドネシアのライオンエアの子会社。勢いはあるみたいだけど、どうなのだろう。

こちらはこの辺ではLCCの王者、というべきエアアジア。他にも数機、飛んだりやって来たりを繰り返している。エアアジアに取ってペナンはバブ空港でも何でも無い筈だが、王者の振る舞いであった。
MH1155 9M-FFF B737-800 PEN→KUL

17:10になってマレーシア航空の機材がやって来る。この折り返しが17:50出発、MH1155となる。出発まで40分。まぁ定時に出るには支障なさそうなタイミング。

飛行機がスポットに入ると10人ぐらいの係員がわらわら寄って来る。ずいぶんと多くて傍から見ていると、働いていないように見える人も数人。このレガシーキャリアはもう少しダイエットする余力がありそうだなぁ、と言う気がしてくる。

荷物を降ろし始めた所まで見届け、搭乗待合室に着席する。しばらくの待ち時間。
17:30を過ぎて搭乗開始。

来る時の機材と異なり、パーソナルモニタは無し、黒い革張りの座席が並ぶ。前後間隔はちょっと狭い印象を持つ。来る時のB737と同じだろう。
優先搭乗で乗り込んで後からわらわらお客さんが乗ってきてほぼ満席になった模様。お客さんは乗り込んだのだけど、なかなか出発にならない。

残念なことに汚い窓。その向こうにエアアジアがやって来る。数人で降機用の階段を最初に前方、次いで後方出入り口にも据え付ける。荷物も降ろしてずいぶんと手早い。後から来たエアアジアに追い抜かれるかと思った17:59、Pushbuck。18:03、Taixing。トーイングカーには先程の到着時、機体の廻りで屯っているだけで働いているように見えないムスリム娘3人組が、何故か何故だか乗っている。

ビジネスまで含めてほぼ席が埋まっている様子。搭乗率だけなら優秀だが、今日の地上を見ていると少々先行きに不安を覚える、今日のマレーシア航空。
飛行機は誘導路を進むと滑走路端に。18:07、Take off RWy04。

外は曇り空になっている。昨日、一昨日。夕方に一雨降られたジョージタウンを思いおこすと、次来るのは何時だろう。そんな感情に襲われる。ジョージタウンの街、ヘビーローテーションの対象ではあるが、去る時に次の予定が決まっている事はまず、無い。

バタワースの北側でUターンすると進路は南。更に上昇をしてゆくと18:13.ベルト着用サインが消灯する。

外は雲の重ね合わせ。揺れそうな雰囲気がプンプンするが、

ビジネスクラスとの間、カーテンは閉められた。サービスが始まるらしい。まぁボヤボヤしていると45分でクアラルンプールまで着いてしまうから仕方ない所。日本だと羽田-伊丹がやたら早いタイミングでベルト着用サインを消すのと一緒か。
東京-名古屋と同じ距離のペナン-クアラルンプール。短い距離のエコノミークラスでも一応はサービスが行われる。

カップのオレンジジュースとマレーシア航空ではお馴染みのピーナッツ。毎度毎度、ピーナッツは食べずに持ち帰る事になる。この旅では何度目だろう。
飛行機はマレー半島の海岸線から付かず離れず、順調に南東へと下って行く。

窓外の景色、窓の汚れが返す返す残念。列車なら、出発前に外から窓を拭く、って事が出来なくはないけど、飛行機はさすがに難しい。晴れた?ように見えるけど、さて、どうなったのか。
飛行機は高度を落とし始める。11日の降下では耳の空気が抜けずにえらい苦労したが、今日はあまり違和感はない。ペナン-KLだと巡航高度が低い、ってのもあるけど、風邪はほぼ良くなっていたようだ。18:40、ベルト着用サイン点灯。
飛行機はKLの南郊まで回り込むと旋回する。地上に見えるゴムの樹の羅列。段々と近付いてくると

18:51、Landing、RWy32L。誘導路へと逸れると長々とTaixing。

A380が駐機するサテライトを見てさらに進む。
19:01、Spot in SP B5。11日にペナンへと飛び立ったスポットに舞い戻る。時刻も同じ頃。

ここまでお世話になった9M-FFF。この後はまたペナンかな?と思ったら

行き先はSibu、とあった。どこかと思って後で調べたらボルネオ島の街であった。

1155便とはここでお別れ。
さて乗り継ぎ。乗継カウンタで搭乗券を発券して貰い、乗り継ぎ出国口で出国手続き、という手順を思い浮かべる。まずは乗り継ぎカウンタへ行くのが、その手前に一つ用事があった。クリスピークリームの売店。
甘いもの大好きイスラム教徒向けだろうか、クリスピークリームの持ち帰り専用売店が簡単な店を構えているのだが、その中に

「PPAP」なるドーナツが売っている。ペンが具になったドーナツでは無いだろうが、ネタ的に気になるので一つお買い上げ。

さて乗り継ぎカウンタで搭乗券、と思ったら搭乗券の発券は20時にならないと出来ない、とのこと。20時にはまだだいぶ間がある。それなら一旦制限エリアの外に出る事にする。
到着口から出発階へ。

時刻は19時半過ぎ。日本航空の搭乗手続きは20時からだそうだ。少々間があるが気の早い人は行列を作り始めている。

その間にPPAPを食べてみる。齧ったらびっくり、ペンが出てきた、なんてことはなく、どちらかというとパイナップルの方が強い。日本でなら、本当のPPAPが作れるかもなぁと思う。
20時少々前に行列に並ぶ。エコノミーもビジネスも、両方行列が長くて、搭乗手続きに少々時間が掛かるが、それでもまぁ10分程。搭乗券には「P」の文字があった。パイナップルでは無くて、プレミアムエコノミーのP。一種のインボラアップグレードか。深夜便ではありがたい。
保安検査の外に出たので改めて出国審査。大行列ではないが、10人ぐらいの行列は各ブースに出来ている。そこに並んでいると白人の娘二人組、飛行機に乗り遅れるとエクスキューズミー攻撃。搭乗開始1945という文字が見え、確かに逼迫している。順番は譲ったけど、何でもう少し早めに動けないかねぇ、、、とは思う。出国手続きが終った二人、凄い勢いで新交通乗場に走って行った、幸運を。
後から後から「先に通して」なんて人は来ないので自分の順番も来る。難なく出国。もう少し早いかなと思ったけど、まぁ良い。

そんな訳で想像よりも1時間ぐらい遅れて新交通の乗場に辿りつく。何時まで乗れるか分からないマレーシア航空のA380、その模型に送られてサテライト側へ移動。この後は出発まで、マレーシア航空のラウンジでしばし休憩となる。

マレーシア航空の本拠地、クアラルンプールにある旗艦ラウンジ。今年はワンワールドエメラルドを持っているので、ファーストクラスラウンジを利用することが出来る。
ファーストクラスラウンジ。食事をするか、しないか、ダイニングへの入り口で妻と協議をしていると係員が見透かしたように「ダイニングはいかが」と声を掛ける。それが決定打。ひとまずダイニングへ。

マレーシア航空のファーストクラスラウンジ。アラカルトを自由に取ることが出来る制度がない時点で、ほぼ街中のレストラン並みである。係員にメニューを貰って注文をして、出してもらう制度で、勝手に何か取ってこれるわけではない。ラウンジとしては異例中の異例だと思う。
メニューからメインの一品を頼むと、次々と「前菜はどうする?」「デザートはいかが?」と言う感じでコース料理チックになってゆく。

まずは頼んでいないパンの盛り合わせが出てくる。バターも一緒に。そして

お飲みもの。下品なのでビールをお願いした。缶のTigerなのは分かっているが、グラスに注いで出してくれるので、気分は違う。

最初に薦められるがままに頼んだかぼちゃのスープを頂き、

メインはスズキだったか何かのソテー。

デザートにフレッシュフルーツ。最初にビールを貰ってから40分が経っている。3品だけど、コース料理だよ、この感覚。
思ったよりもダイニングで時間が掛かった。優雅っちゃ優雅なんだろうが、昨日までホーカーで夕飯を済ませていた夫婦には不釣り合いな1時間であった。
ダイニングから席替えをする。普通のエリアは空いているが、ビジネスクラスラウンジに比べると狭くて、人によっては窮屈さを覚えるかも知れない。適当な席に座る。
多少の軽食があるのだが、チーズだったりスモークサーモンだったり、「飲め」と言わんがばかりのラインナップ。飲みたいのだがビジネスクラスラウンジにはあるバーカウンターがファーストクラスラウンジには無い。そこで試しに、係員に聞いてみる。スカーフを被ったムスリム娘相手に「白ワイン頂戴」と。すると凄い早口で3つぐらい銘柄をいわれた。ごめん、聞き取れん。ちょっと考え「Last one please」と。最後の頂戴、意図は通じたのは幸い。

この組み合わせ、飲め、とムスリムから言われているようなものだ。はい、飲みます。
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