隣のモスクからの祈りの声で目が覚め、もう一度寝て起きると7時過ぎ。随分と寝続けた。ペナンに着いて二度寝の朝。空は半分青空。降ったりやんだりになるのだろうか。
 支度をしてから朝食の会場に。


 朝食に行ったのは8時。コンセプトは一緒だが微妙にラインナップが変わっている。麺はカリーミーになった。

 デザートも変わらないようで違っている。滞在中飽きずに済みそうだ。
 部屋に戻ると9時前。

 外は明るい曇り空。辛うじて青い部分がある。この程度ならと日焼け止めの処理を適当にして出掛ける。すると

 何故かドピーカンになった。
 チュリア通りとペナン通りの交差点。映画館だったはずのODEONが小ぎれいになっている。

 2013年のODEON

 2017年のODEON
 よく見ると「TRICKART」なんて文字が見えた。観光客が増えてからこの類の施設になったのか。
 少し歩いて今まで入った事にない市場に入る。

 どこかのキャラクターを模したような卓上扇風機が売っている。よく見るとCEマーキングがしてあるからヨーロッパにも輸出可能だ。

 その先には鶏の丸焼き。如何にもアジアの市場、みたいな景色が続く。人出が多く賑々しく好ましい雰囲気。

 角を一つ曲がるとジョージタウンのシンボル、コムタが見える。観光客が闊歩するキャンベル通りや、観光客が沈没するチュリア通りのすぐそばにあって、ここは完全にローカルのエリア。
 ローカルな市場に面した日用品店を冷やかし、そしてペナン通りに面するスーパーに寄る。 

 昨日訪れたGAMAには何度も行っているが、こちらのスーパーは初めてだ。一階が食料品中心、二階は日用品中心。結構大きいけどGAMAより空いている。昨日買わなかった御土産類を買い求める。
 一旦ホテルに戻る。買った物は仕舞いこみ、お昼を食べに出掛ける。少し距離がある。

 ペナンにはトライショーという乗り物があって、こちらも魅力的。だが今日はクルマで行く事にした。勿論レンタカーとかでは無くて、配車アプリを使う。配車アプリ、日本ではUberが有名だけど、マレーシアで使うのはGrab
 現在地と行先を入力。程なく廃車と値段の通知がある。5リンギだそうだ。バスだと1人1.4リンギなのでその差は2.2リンギ。まぁ良いか、というぐらいの差しかない。
 程なく車がやって来る。車種とナンバーの通知があるので来れば分かる。

 タクシーと違って予め値段が決まっているのは有難い。向かった先の店の近くに人気店があるらしく、そちらと間違われたが、最後はわざわざ戻ってくれた。というのも、利用後に利用者が運転手を評価する必要があり、評価が欲しい運転手はとにかく親切で愛想が良いのである。タイで使えば神経をすり減らさずに済みそうだ。
 到着したのはT&t prawn mee 蝦麺之家


 時刻は12時半。お昼ご飯という時間だが、店は空いている。

 向かいのテーブルは店の家族ですかねぇ。

 注文。ここの名物クレイポットホッケンミーを注文する。飲み物は、、、冷蔵庫にビールが見当たらなかったので

 またコーラ。このペナン滞在で一年分ぐらいのコーラを飲んだような気がしてくる。
 クレイポット、日本語に訳すと土鍋。土鍋に入った汁有り福建麺。しばらく待つと熱々に沸騰した状態で出てくる。

 暑い時間に熱々の土鍋。暑苦しんだけど美味しい。すっかり満足する。
 さて、コムタに向かって歩いてみる。

 ガーニードライブの方が真っ暗。雨、今日も降るかねぇ。
 地場の靴屋、BATAに寄り道。そしてコムタの方に歩くと、4年前に泊まったエリアになる。

 (粥)で一世を風靡した快楽餐廳。4年前の昼はがら空きだったけど、今日は大盛況。大型バスが真ん前の道路に何台も停まっていて、大陸の団体客が昼食で利用しているのだった。

 そしてコムタに到着。ジョージタウンのランドマークだが、コムタの建物自体は少々寂れている。ここに足壺マッサージの店があり、暑いさなかに受けていこうかと思ったのだけど、マッサージ師が揃っていないだか何だかでダメであった。
 移動。今回はCATに乗る。コムタからの戻り便。チュリア通りに行くには中途半端で、セントジョージ教会の所まで連れてゆかれる。暑いさなか、ぶらぶらとチュリア通りを目指して歩く。


 観音寺の脇を抜けてチュリア通りの方へと進む。陽射しが強いので

 少々歩きにくいのは承知でショップハウスの軒先を進む。夕方から夜は賑やかなチュリア通り。この時間はいくつか営業している飲み屋で白人がだらしがなく飲んでいる姿をちらほらみるだけ。
 眠りそうな午後のチュリア通りを歩いてゆくと

 一台の路線バスに目を奪われる。rapidペナン、先程も乗ったCATはじめペナンの路線バスを運営する会社の2階建て車両であった。昨年導入されたらしい。101系統で滞在中、何度か見かける事になる。
 暑くなる時間。外を歩き回るのは嫌だが、ホテルに引きこもるのも難だと思う。そこでもう一度マッサージを志す。チュリア通りにも何店かマッサージ店がある。

 ドアを開けようとしたら開かない。すると今度は中から開く。フットマッサージは30分で30MRYから。先客数人。最短の30分でお願いする。

 自分の担当は男性。容赦なくゴリゴリとローラー作戦で圧してくる感じでそれなりに効いたのだが、妻の担当は、「あなたがマッサージ?」と言いたくなるような若い姉ちゃん。そして、傍から見ていても下手クソ。同情する。
 30分と言う事だったけど、もうちょっと長かったような。請求はちゃんと1人30MRY。時刻は16時。まぁ暑いけど何とかなるぐらい。十分外を歩ける。

 先程とは違う2階建てバス。あちこちの観光地で見かけるようになった観光バスのペナン版。Penang Hop-on Hop-off Bus。24時間乗り降り自由で45MRY。ペナンヒルや北部のビーチにも行けるそうだ。最初から意識して組んでいれば使えるかも知れないけど、今回はノーマーク。
 ちなみに、頭の悪そうな紹介記事を見かけたが、政府観光局のオフィシャルブログ、なんて書いてあって頭を抱えた。
 さて、インド人街へと足を伸ばす。

 街並みに混ざる朽ちたショップハウス。世界遺産に指定されてもすべての建物が同じように大事にされている訳ではない。貸し出されて改装されたり、使われぬまま朽ちて行ったり、その姿は千差万別。
 相変わらず大音響で音楽を流すインド人街。今日は日曜日で休んでいる店も少々あるが、音楽は変わらないので騒々しさは変わらない。
 小腹が減ったので軽く。ロティチャナイぐらいがちょうど良い。適当な店を探すと

 インド人街の外れでそれらしい店を見つける。中は空いている。

 お客さんはいないが営業はしているようなので入る。注文はロティチャナイ。飲み物としてマンゴーラッシーなんて勧められたが、冷たい紅茶にする。

 先にお茶が届く。この頃からお客さん、一組、二組、もう一組と増えてゆく。店内が急に賑やかになった。

 混雑したからか。鉄板が温まるまで時間が掛かったからなのか分からないが、ロティチャナイはだいぶ遅れる。一人一枚ずつ。カレーが付くと豪勢に見えるが。こちらはあくまで共用物。適当にロティチャナイにカレーを掛けると、引き上げられる。
 お茶とロティチャナイを合わせて1人3RMY。茶が1.2、ロティチャナイが1.8だったか。日本円なら80円弱。
 昨日から同じような所を廻っているが、戻りがてら

 ビールの安い店に寄る。シャッターを半分閉じ、営業していない風だったのだが、一応は開いていた。バリのビールが350ml缶3本で10MRYと有り得ない位に安い。絶対飲み切れないが手を出す。
 ビールを買ったのでホテルに戻るが、少し遠回りをしてみた。


 チュリア通りの一本奥まった所。ゲストハウスや観光客向けのお店に混じり、ローカルの住居があるしお寺なんかも混じる。

 歩く間に見覚えのある建物にぶつかる。もうブルーマンションの近くだ。現代大旅社、数年前と変わらないし、小ぎれいなままだが、営業しているのだろうか。
 そろそろチュリア通りに戻る。その途中

 カフェ鐵路、なんて看板が出ている。ペナン島にある鉄道はペナンヒルへのケーブルカーだけだが、

 チュリア通りからペナン通りへと線路の跡がある。第二次大戦前にはこの通りをトラムが走っていたらしい。旧電車通り、みたいな意味か。古い街並みに残る古い記憶。
 さて、チュリア通りをホテルの方へぶらぶらと。その途中、

 日本でなら珍しくない看板だが、マレーシアで、というか海外で見るのは初めてだ。こんな店あった?と思いつつ、店内へ吸い込まれた妻の後を追う。

 店の名前、Aisってマレー語の書き方だねぇ。よく見ると本来の英語、ICEも見える。お値段、カップのシングルで6.9MRYだからビール並み、と言わないものの、結構なお値段、贅沢品。甘いもの大好きムスリムさんもいらっしゃらない様子。

 アボガド、なんてフレーバーを頼んだらスペシャルだったそうでシングルのカップで8.4MRYだった。日本ではまず見かけないフレーバーだが、バターと思えば確かにアイスに馴染みそう。一口二口貰ったけど、確かに美味しかった。
 さて、いい加減ホテルへ。

 空模様、今にも降りそうな匂いがプンプンしている。急ぎ足でホテルに戻ると17時半過ぎ。間もなく雨が降り出す。

 夕方の礼拝を狙ったかのような雨。そして、ホーカーの開店も狙われた事になる。ホテルの屋上ではルーフトップバーの開店が狙われたのか。
 しばらく降っていたが、1時間ほどで小降りになる。ならばと動く。まずはホテルの屋上。

 空はまだ曇り空。街は雨に濡れている。でも間違いなく雨が上がる方向。幸い、この時間のルーフトップバー、空いていた。

 屋根のあるカウンター席でしばらく、喉を潤す。
 しばらくサービスのワインを飲んでいるとチャレンジャーが屋外に席を求めるようになる。

 チュリア通りを行く人も傘を差してはいない。もう街歩きを出来るようになったか。
 夕食を取りに出かける。どこで食べようか、しばらくぶらぶら。初日訪れた大東酒楼は大人気。店の軒先まで人が溢れている。結局、だいぶコムタ寄り、キンバリー通りのホーカーに行くことにした。

 キンバリー通り、毎度毎度ドリアン売りが出ている。銘柄は猫山王。こうやって売っているからドリアン=猫山王と刷り込まれたのだ。
 適当なホーカーへ。

 早速飲み物をお願いする。缶のTigerを頂く。
 適当に注文。

 店が小さい分、選択肢は少ないが、注文はしやすい。作っている人の目の届く範囲にテーブルがあるので、間違いなく届けて貰える。
 席のすぐ隣で作っていた牡蠣の卵炒め、蚵煎を頂く。

 rの付く季節ではないが、ちゃんんと火が通っているから大丈夫だろう。

 サテーが来ましたよ。誰もがタブーを気にせず口にできるチキンサテー。

 フライドホッケンミーも頂く。
 3皿をシェアして切り上げる。来た時よりも賑やかなキンバリー通りのホーカー。宵っ張りなジョージタウンの目覚めかも知れない。
 コンビニに寄り、シントラ通りをぶらぶら。ホテルの戻るとまだ21時前。だいぶ早いが部屋で荷物をまとめ、ビールを飲む。

 眼下のモスクは早々に寝入っている。自分も早々にベットにもぐりこんでしまう。