JL805 JA310J B737-800 NRT→TPE

 今日はこれから台北に飛ぶ。出発は11:15。搭乗口は67A搭乗口。耳馴染みの無い所で、搭乗手続きの時に「ラウンジから15分ぐらい掛かります」と言われている。ラウンジでも利用手続きの時に釘を刺された。最近出来た内際兼用搭乗口だ。
 ラウンジを出て左に。延々歩いて行くとだんだんと人が疎らになる。

 真新しいカーペットが気持ちよいが、一国の首都を代表する空港としては少々寂しい光景。まもなく搭乗口に到着する。

 待っている飛行機はJA310J。B737-800である。午前中の成田-台北。初めて乗った時はB747-400だったけど、経営破綻があって、機材の小型化があり、羽田からも便が設定された影響で、小型機での運用になっている。搭乗口付近のベンチで待つ人は結構多く、満席に近い利用のようだ。

まもなく搭乗開始。出発20分前にゲートが開く。機内へと進む。ドアサイドに立っている白服の先任乗務員、今日は男性だ。
 羽田-中部でおなじみの国際線仕様B737ビジネスクラス2-2列が3席並んで12席というこじんまりとした空間の先がエコノミークラスで132席。全部埋まっても144人という機材はやはり小さい。破綻後のJALは席が足りないぐらいでちょうど良いぐらいの供給に絞っている。値段も比較的早い時期から高くなるような気がする。
 エコノミークラスの中ほど、非常口座席を確保できておりそちらに落ち着く。お客さんが次々と乗り込んで来て、荷物が仕舞われ、席が埋まり、そして11:09、Doorclose。台北までの所要時間、4時間と告げられる。上昇中と降下時、揺れが予想されるそうだ。日本語の案内の後、同じ声で中国語の案内が入る。更に英語。今日の先任乗務員、三か国語を操るのか。
 11:12、Pushbuck。今日も定刻出発となる。牽引車に押し出されて停車。牽引車が離れ、係員が整列する。機に向かって合図を送る。

 Taixing、なのだが、B777-300ERが先にTaixngを始める。61番スポット、成田T2の玉座に駐機していたJL6。B777の長い機体を見送ったのち、小さなJL805も動き出す。11:19、Taixing。
 飛行機はA滑走路に向かうようだ。ターミナル1の前を進んでゆく。途中で機首を右に向ける。左手、誘導路に渋滞が見える。更に右に曲がると左手にターミナル1。

 引き返し?と思ったら更に右に機首を向け、今度は左に機首。誘導路を反対側へと向かう。

 11:38、滑走路端に停止する。少々間があって機長さんから案内。風向きが変わった関係で使用する滑走路の向きが変わり、混雑しているとのこと。出発の順番、3機目とのこと。先程、RWY16側に並んでいた飛行機はそのまま飛んで行ったのか、どうしたのか。
 1機飛んで行った気配の後、自機も動き出す。11:42、Takeoff RWY34L。

 地上が広がって行く。成田の街が霞んで見える。翼の向こうに機影が見えて暫く並行して飛ぶ。

 霞んだ中、手賀沼が見えてスカイアクセスの高架を眺めると飛行機は右へと旋回してゆく。成田空港をぐるっと迂回して飛行機は南西へと機首を向ける。房総半島の丘陵が霞んで見えている。房総半島が尽きて伊豆諸島が見えてくる頃、ベルト着用サインが消灯する。時刻は12:01。
 すぐにワゴンが廻りだす。時刻は12時。11時出発だと思っていたけど、相変わらず健在の成田渋滞で昼食にはちょうどいいタイミングになった。
 ワゴンは2台1セットみたい。先発ワゴンが食事のトレーを出してくれて、後発ワゴンが飲みものを出す形態。まもなく自席にも順番が回って来る。

 台湾線のエコノミークラス、空弁が改まってホットミールのご提供。

 サラダと

 麺。

 メインはこんな感じ。

 そしてデザートはハーゲンダッツ
 空弁時代に比べると温かくなったけど簡素化かもなぁとは思う。今日は搭乗前にいろいろ食べているから良いけど。

 飲み物はビールにする。ラウンジで飲めなかったヱビスを指名。食事と一緒に美味しく頂く。
 飛行機は伊豆半島を越え東海道を内陸へ。12:25過ぎ、浜名湖がうっすら見えた後、渥美半島に沿って飛んでゆく。いつしか窓の外には白い雲が湧きたち、地上を覆い尽くす。

 ビデオプログラムを一つ、もう一つと妻とタイミングを合わせて再生して眺める。2本見て一時間半が経過する。さて、と飛行状況を眺めると、

 まだ四国の上空であった。対地速度、540km/h程しか出ていない。今日は強烈な偏西風が吹き荒れているのだ。台北桃園までの飛行時間、離陸後4時間という案内があった。いつになく時間が掛かるなぁと思っていたが、今日は本当に時間が経つのが遅い。仕方ないので映画を見る。日本で封切されたばかりの洋画がすでに機内で上映されていて、そちらへ。
 雲に覆い尽くされた日本列島の上空、飛行機は風に逆らいつつゆっくりと飛んでゆく。13:50過ぎにようやく鹿児島の上空に差し掛かる。成田から2時間が経っている。まだまだ先は長い。映画を見つつもPCを取り出して恥辱を進めておく。
 映画が中盤に差し掛かる頃、揺れが来る。14:48。鹿児島上空を飛んでから50分が経っている。偏西風は相変わらず強烈なようだ。まだ対地速度は620km/hでしかない。3時間ぐらいの心積もりでしかないので、そろそろ長いな、という気になって来る。
 15:10、あと50分で到着という案内が入る。随分長い今日のフライト。15:23にまもなく降下を開始しますと告げられる。サービス終了とのこと。成田から4時間。自宅を出て10時間。今日の台北はだいぶ遠い。

 高度が下がり始めると空の高い方にも雲が目立つようになる。青空の占める割合がだんだんと小さくなって行く。やがて雲に埋め尽くされ、白色が鉛色へと移って行く。

 15:45、案内が入る。先任さんの男声で既に当機の台北着陸時間ではございますが、と断りの後、台北桃園空港、混雑のため着陸の許可待ちとのこと。台湾時間15:10着陸を見込んでいるとのことでお詫びも添えられる。
 15:52、ベルト着用サインが点灯する。15分で着陸とのこと、台北の天候は小雨、気温は15℃と告げられる。何か東京の気温と大差がないように思える。

 雲が厚くなり、ウイングレッドすら霞んでしまうような視界の中、飛行機はそれでも滑走路を目指してしっかり確実に高度を落としていたようだ。地上が現れると思いがけない近さ、まもなく空港の敷地が現れる。

 16:04、Landing。雨に濡れた滑走路を減速してゆき誘導路へ。16:04、Spot in SP D1。30分遅れましてご迷惑をお掛けしました、とのお詫びがあって降機となる。
 延々歩いて入国審査。長々とした行列が出来ている。プリンターで印刷しました、という体裁のA4用紙を持っている人がずらり。大陸のお客さんで混んでいるようだ。入国審査の順番が廻って来るまで30分掛かる。ようやくパスポートにスタンプを貰える。その先に進むと既に荷物が廻り始めている所。自分の荷物と妻の荷物。すぐに受け取れる。

 到着ターミナルに出る。こちらも大陸の団体客が目立つ。両替をするにも大陸のお客さんに混じって。みんな決まって100元札10枚両替、というのが流儀みたいだ。自分が両替している間に妻はSIMを購入していたのだが、こちらも大陸の人たちで大行列だった。結局両方終わるまで30分以上掛かる。
 さて台北市内へ。3月に空港に鉄道が乗り入れるそうだが、今日はリムジンバスで台北車站に向かう事になる。安定のNTD125、国光バスに乗る。

 こちらも行列が長い。順番が回って来るまで2本見送り20分近く待つ。ようやく空港を出る事が出来たのが16:40。到着から1時間半経っている。
 元国営バスの国光。民間バス会社に比べるとボロ車が多いような印象が強いが、車両の更新が進んでいるようで、今日は新鋭の車。各座席にUSBモジューラが付いていて、充電できるようになっているのが目新しい。
 バスは高速道路を台北市内へ。夕方の退勤時間に差し掛かりつつある高速道路。途中から流れが悪くなる。

 渋滞に巻き込まれ、外も暗くなったぐらいでうとうと。気が付くと台北市内。もうすぐ台北車站という所。真四角のバカでかい駅舎が現れたのは17時半過ぎ。空港から1時間程だから思ったよりは早かった。

 日本時間だと18時半過ぎ。自宅を出てから12時間以上が経っている。羽田発の97便に乗ればこちらの時間で12時半には間違いなく台北車站に着くから5時間遅れ。偏西風に空港混雑、入国混雑といった調子で全てが遅れる方向に作用したから仕方ないとは言え、台北車站まで着いてみると本当に時間が掛かった。今日は特に何かある訳じゃないから問題ないけど、羽田というか、松山空港と言うか、どちらの有用性を改めて認識する。
 ホテルは台北車站から地下鉄で一駅行った善導寺が最寄り。ホテルに荷物を放り込むとちょっと出かける。でもその前に軽く軽く食事。朝のラウンジで食べて機内食も食べているのだが、案外とお腹が減った。
 善導寺の駅近くにあったチェーン店の魯肉飯を食べてゆく。鬍鬚張というチェーン店。以前は東京にも展開したいたそうだが、今は日本国内だと北陸地区にしかないらしい。


 35元、ノーマルの魯肉飯は茶碗1杯の簡単なもの。軽く食べるにはちょうどいい。軽く頂いて店を後にする。地下鉄に乗って一駅、台北車站。ここで乗り換えて、

 向かった先は公館という駅。ここは台湾大学門前町。地上に出ると台北車站や銅鑼湾でもおなじみの誠品書店があったりするのだが、今日の目的はこちら。
台湾的店

 台湾大学の前を通る大通りから一本入った路地に店がある。

 個人商店みたいな感じの店にはマニアック、という言葉で片付けるには少々重たいテーマの本がずらりと並ぶ。並ぶのだけど、その中で異質なのだが、 鐵道情報
のバックナンバー。
 2014年に訪台した際には、台鐵台北車站で購入できたのだが、その後はなぜか駅での扱いが無くなってしまった。そんな訳で鐡道情報のバックナンバーを扱っている店を公式サイトで探して足を伸ばした次第。
 少々乱雑な感じで並んでいるバックナンバー。2014年に買い求めた218号以降、228号まで発行されているうちの古い方、219号から224号を買い求める。1冊250元なので6冊で1500元、日本円で5000円弱。日本の雑誌とほぼ一緒の値段だけど、彼我の物価差を考えると相当高いものかも知れない。
 レジを済ませてから少々店内を見学。重たい本が売り場の大半を占めているのだけど、台湾愛に満ち溢れたTシャツやらグッズやらも並ぶ。台湾島の立体地図があって実家の父親が喜びそうだなぁと思ったのだが、あまりに大きくて持ち帰るのに苦労しそうで諦める。
 さて駅の方に戻る。

 台湾大学の前を通って公館の駅。その先、道路を挟んで反対側のエリアに夜市があるというのでそちらに脚を伸ばす。台湾大学側とはだいぶ雰囲気が変わって、

 ちょっと歩くと人だかりの出来た店。タピオカ入りの牛乳を買い求める列。妻の目的でもあったようで、行列に並ぶ。

 要約買い求めたドリンクを片手に公館をぶらぶら。ここの夜市は有名な士林とは違って街中に屋台が点在する体裁。ぶらぶらしつつ、何かあれば夕食にしようかと屋台を見て回る。

 その中で水餃子が食べたくなり、扱っていた屋台に落ち着く。手ぶり身振りで注文を伝えてしばらく。


 水餃子とスープと言う不思議な組み合わせを頂く。水餃子は皮が分厚く、主食として食べられる餃子、というものが良く分かる気がした。
 地下鉄の駅に戻りホテル方面へ。公館駅を通る新店線。以前は淡水線と直通していたけど、運転系統が見直されていて、台北車站は通らず、西門から松山へと進むようになっている。ホテルのある善導寺まで戻るには西門乗り継ぎの方が良いようだ。
 新店線。途中、古亭、中正紀念堂、西門と三駅で他の路線と乗換ができるのだけど、どの駅も対面で乗換ができるようになっている。良くできていると感心する。
 西門でも板南線が目の前に来るのだけど一旦下車。ここでマッサージを受けてゆく。足ツボと肩もみで40分なるコースを受けてゆく。昨晩はあまり寝ていないし、疲れ切っていたが、この40分で案外と回復する。足ツボ押されながら寝ていたような気もするけど。
 回復はしたが明日もあるので今日はホテルに戻る。先程の西門駅から板南線で二駅。善導寺からホテルへ戻ると23時前。日本時間だと24時。一日長かった。台湾ビールを部屋で飲み干すと早々に寝かせて貰う。