台北のホテルで朝を迎える。自分は5月の連休に入っているが、台北は平日の朝。ホテルの下を通る道路には通勤らしいスクーターの姿が目立つ。
 今日の予定は実に簡単。お昼を目安にホテルをチェックアウト。移動をする。時間はきちんとは決めていないが台北出発は11時か12時が目安だろうか。

 朝9時を目安に動き出す。まずはホテルから東側へ少々。通勤の名残みたいなバスやスクーターを横目に15分程歩くと着くのが

 朝からやっている小籠包のお店となる。9時に開店したばかり。先客は居なかったがその後で一組やって来た。ここで朝食を頂く。注文は小籠包に海老の焼売。それと空芯菜の炒め物。

まずは空芯菜がやって来る。台湾でも香港でも、何故か必ず頼んでしまう安定の一品をつついていると、主役がやって来る。


 小籠包と焼売。朝から食べるメニューじゃないかも知れないけど、食べてしまえばぺろりと胃の中に納まる。台北は今日一日だからこれがラストチャンスだし。美味しく頂く。
 今日、台北でする事はもう一つ、台湾ドルの確保。台湾の場合、街中にレートのよい両替商はいないので、空港で両替をするか銀行で両替するか、となる。 そして今回は銀行での両替を選択した次第。幸い、今日は金曜日である。
 銀行の窓口にゆき、自分の分と妻の分を合わせて両替をお願いする。空港の両替商より手数料のかからない分若干レートが良いのだが、銀行の営業時間でしか両替ができないので使い勝手はよくない。そして時間も両替商よりは掛かる。台湾の場合、両替は素直に空港で済ませておくのが一番良い。
 ホテルに戻る。途中、路地に入るとこんな物が鎮座していた。

 このロゴ、台北で無料で使える公衆無線LANのロゴである。
Taipei Free 台北無料公衆無線LAN
 外国人観光客は事前申請もしくは空港等の窓口での手続きで台北市内に設置された無線LANを使用できるそうだ。自分は出発前にWEBで手続きしておいた。
 ちなみに台北以外でも
旅行者向けFree Wi-Fi「iTaiwan(愛台湾)」サービス開始!
 といった幾つかのサービスがあって、各サービスは相互乗り入れしているそうだ。ひとまずTaipei Freeの手続きをしていおけば、台湾各地で無線LANが使える、と言う事になる。
 とはいえ、なんでもない住宅街みたいなところで使えるとは思わなかったけど。
 途中、香港に遍在しているスーパーがあって寄り道してからホテルに戻る。そろそろホテルをチェックアウト。次の街に移動開始。
 ホテルからは台北の駅を目指す。そのためにはまずMTRに乗車する。

 近くを通る路線は高架線を走る。よくみるとレールが見えず、そこにあるのはコンクリートだけ。新交通の一種、らしい。

 そこにやって来たのは小さな電車。3両編成のカプセル、と言いたくなる形。クアラルンプールや仁川の空港で見るような電車である。

 中は‌一人前にセミクロスシート。加速鋭く走って停まるともう乗換駅となる。ここからは地下に、さらに地下に。

 ここからは普通の地下鉄になる。平日の昼間、地下鉄の車内は涼しくでがら空き。まもなく台北駅、現地の言い方で書けば台北車站に到着する。
 台北車站は台湾国鉄、通称台鐡と高速鉄道、高鐡両方の拠点駅。今日は高鐵の方に乗る。まずは指定券の確保。台湾島西海岸の主要都市を串刺しにして台北と高雄を結ぶ台湾高速鐡道。最小6分間隔で高速列車が行きかうが、この時間帯は30分毎。11:30、12:00、12:30の順で、今日は12時の列車を抑える。二人掛けの席を並んで確保できた。
 次に駅弁を買ってみる。高鐡の切符売り場の近くには台鐵の駅弁売り場がある。

 北海道特色便富なんていかにも台湾人の心をくすぐりそうな弁当があったり、

 変わり映えしないお弁当が山積みになっている中から一品を選択。そして改札口へ向かう。入った所で少々待たされたのち、乗車開始と言う事でホームへの案内になる。
 地下のホーム、4面8線並んだホームのうち、半分は台鐵の列車が発着、半分は高鐡の列車が発着している。台鐵の列車は台北駅を通過型のターミナルとして使っているようで台北始発終着となる列車は少なく、‏ひっきりなしに列車がやって来ては出てゆく。
 一方の高鐡は台北が折り返し点。発着列車が少ない時間帯だからか、これから発車する12時発の他にもう一本、列車がドアを閉めて停車中。比較的静かな雰囲気を醸し出している。
 見慣れたフォルムの列車を前へと進むと

 こんな顔が姿を現す。言わずとしてたJR東海道新幹線の700系を原設計とした、700T型電車。そして目の前に停まる台北車站12:00ちょうどの出発。649次列車、高雄方面左営ゆきに乗り込む。

 車内、普通席は3-2列に座席が並ぶ。まるでまるで東海道新幹線そのものである。ちょっと違うのは車端部に荷物置き場を設けている事。
 指定された座席に座りテーブルを出して先程買い求めた駅弁を置くと、本当に東海道新幹線に乗っている気分になって来る。