JL146 JA315J B737-800 NGO→HND

 さて搭乗手続き。まだ時間はあるが、ちょっと急ぐ。出発ロビーに戻り珍しくお土産を買い求めた後、荷物を預ける。

 20時過ぎ、保安検査を抜ける。この時間の国内線、残り2便の出発を残すのみ。保安検査場もどこか気だるさが漂っている。
 夕食用に空弁を、と思ったらこの時間、在庫は無し。やれやれと思って、そのままラウンジ直行。

 もう羽田行きのお客さんしか残っていない筈なのだが、20人ぐらいは利用客がいるだろうか。そんな中でビールを駆けつけ3杯。つまみが最貧弱なセントレアのラウンジでは避けるべきだろうが、ついつい飲んでしまった。
 15分前になってラウンジから搭乗口へ向かう。先程冷たい風の吹く中歩いた、その真下を歩く事になる。搭乗口は10番。着いてみるとちょうど優先搭乗が始まった所。普段より遅いタイミングで事が進んでいるように見える。

 まもなくすべてのお客様をご案内という事になる。大きく遅れる事はないだろうが、定時か定時より少々遅い出発になるかも知れない。
 中部-羽田の一往復は、国際線機材の間合運用。今日はクラスJを抑えているからビジネスクラスの座席となる。スカイラックス仕様の座席なのだが、それでも座ると楽でありがたい。機内はほぼ満席のようだ。名古屋から東京へ移動しようとするお客さんは新幹線が圧倒的で次はバス。場合によっては自家用車の利用もいる、飛行機に乗ろうなんてお客さん、まずいないに違いない。違いないが、案外と利用されているものだと思う。この3年、三河と横浜を飛行機で移動したことは数えるほどしかないけど、確実に乗れる事がわかっているのなら、そして羽田発着であれば、飛行機という選択肢も魅力的ではある。そう思う人が150人ぐらいはいるようだ。

 この時間のセントレア、機材の姿も少なく、寂しい雰囲気。後しばらく到着便があって、到着機がある度に気だるい雰囲気に包まれるのだろうか。
 機内満席になる。辺りの座席は旅慣れた雰囲気の所用客。単身赴任先から東京の戻るの体裁だろうか。隣もそれなりに年の行ったビジネスマンで座席に身を沈めると文庫本を読んでいる。窓際に座る自分は写真を撮ったり、機内誌に目を通したり。飛行機初めてですか?と言われそうな雰囲気。この辺りは10年乗っても変わらないなぁ。
 20:38、Doorclose。ドアの閉まる気配で時計を気にすると、隣りの人も同じタイミングで時計を見ていた。一瞬、同類?と思ったが、そんな訳は無い。定刻出発なのかの確認だけだろう。
 20:41、Pushbuck。20:44、TTaixing。先週の土曜日に離陸を眺めたドリームリフターが荷積みをしているのを眺めて、滑走路に向かう。滑走路端で一呼吸。着陸機を一機やり過ごしてから滑走路へ。20:52、Landing、RWy36。思ったよりも揺れない。順調に上昇してゆく。気が付くと眼下にセントレア知多半島が瞬いている。20:58、サイン消灯。海と街あかりの雰囲気から三河湾の上空だっただろうか。

 心持ち低い所を飛んでいるようで、光輝く地図、といった体で三河から遠江に掛けて連なる街が現れては過ぎてゆく。21:04、あと7分程でベルト着用サインが点灯する旨、案内あり。着陸は21:40だが、少々早着するのかも知れない。前に同じ便に乗った時は10分少々の早着だったように記憶している。
 東に向かうにつれて雲が出てきて街あかりを隠す。雲は月明かりに照らされているから暗がりの中でも鈍く光っていて、海の漆黒とはまただいぶ違う夜景が広がる。時々雲を通して街あかりがちらっと見える。
 21:14、サイン点灯。20分で着陸とのこと。羽田の天候、曇りで気温は7℃と案内。思ったよりも時間がかかる。今日は定刻かなと思いつつ、次第に高度を下げてゆく飛行機に身を委ねる。高度が下がると雲に入ったのか外の雰囲気が変わり、機体が揺れ出す。
 21:30、外の景色が突然見えた。漆黒の海に幾隻もの船が浮かび、その向こうには海に突き刺さる半島。三浦半島だ。東京湾の上空を進んでいるようだ。三浦半島のでっぱりが無くなると街灯りはますます眩くなる。ベイブリッジがわかったので横浜の位置がはっきり分かる。そうすると本牧のガントリークレーンの織りなす灯りに気が付くことになる。
 斜め前に羽田空港が見えてきた。あそこに降りるのだが、と思っていると飛行機は左へ旋回。割り込んだ感がありありだが、この時間、房総半島を避けて騒音軽減を図っているのかも知れない。
 多摩川の対岸、浮島が間近に迫ると羽田はすぐそこ。21:39、Landing、RWy34L。大きくなった国際線ターミナルが煌々と明かりを点すのを左手に見て急減速。そしてUターンをすると誘導路を進んでゆく。21:43、Spot in SP07。

 到着したJA315Jを眺めてお手洗いに行ってから手荷物返却場に行くと既に荷物が回転台を回っている。国内線だけのお客さんでしかも荷物を持ち込んだ人、ごく限られた存在だったようだ。間もなく荷物の引き渡しが終了となる。

 荷物を受け取り制限エリア外に。今日は全体的に若干の遅れを持って運航していたようだ。ひとまず京急線のホームに急ぐ。この時間、横浜方面は22:12まで間隔があく。少々悩んだが、

 品川までのエア急が蒲田で快特接続というので乗ってしまう。1H運用、2051編成。3分前に同じく品川方面のエア急が出たばかりなので、この電車は空いている。
 蒲田で乗換。今度は

 81SH運用で1145編成。都営浅草線からの快特なので混雑していて乗るのも一苦労。これに揺られて横浜へ。着いてみると

 羽田で快特を待つよりは1本早い普通車に乗れたようだ。相変わらずの偏重ダイヤなのでここを間違えるとかなりつらい。

 そんな訳で井土ヶ谷弘明寺の人たちと同じ電車に揺られる。39運用、821編成で南太田まで。2本通過待ちを喰らう電車を後に降りる事になる。残された人たちは普段優遇されているのだから、たまにはこのぐらいの目に会う方が良い、
 自宅までは10分程。新幹線で帰るより2時間以上遅れての帰宅となる。もう少し遅くなると普通列車乗り継ぎと一緒になるところであった。まぁ、変化に飛んでいるから、たまにはこんな帰宅があっても良い。