金曜日。もともとの予定で休暇にしている。
 木曜日の夜行バスで横浜に戻るか、金曜日の朝一番に三河を出て横浜に向かうか、そんな感じで考えていたが、病院に行って検査を受けるときの紹介状を貰って来る用事が出来た。9時にはこちらに居なくてはならない。
 そんな訳で普通に起き上がって、洗濯を済ませてから早めに病院に行く。診察は9時からだが待合室自体は早めに開いている。8時半ぐらいから待合室で待機。9時過ぎに紹介状を貰える。思ったよりも早く事が終わる。
 さて、横浜に戻る。電車で豊橋に出る。やって来た快速、ホームの降りるとそこに居たのは311系

 強風の影響でダイヤが乱れて、たまたま入ってしまったらしい。
 乗った電車自体はさほど遅れずに豊橋到着。豊橋以東も定刻に走っている。中途半端な時間であり電車はがら空きといって良いほどに空いている。風が少々強い中を列車は掛けてゆく。途中珍しく検札がある。浜松に定刻に到着。

 この時間、浜松発の電車は興津まで。静岡近辺で必ず乗換えとなる。ホームは閑散、電車も閑散としている。ロングシートに座っても両隣が空いているから遠慮なく恥辱を綴れる。日曜日の残りと今週の分を進めてゆく。
 島田を過ぎると席が埋まり始める。さすがに県都の吸引力は違うと寒心する。満席になり立客も出たところで静岡到着。殆どのお客さんが降りてゆく。
 列車は興津まで行くがここで後続の列車に乗り換える。


 やってきたのは国府津ゆき。熱海を通り越し、小田原も過ぎて国府津まで、では無く、御殿場線廻りの国府津行き。こんな列車があったのかとちょっと驚く。沼津から御殿場線へ逸れてしまうが、これに乗る。
 清水までは立客少々。その先はがら空きになって恥辱の続き。富士山は黒っぽい雲に隠れている。今週末は天気が悪くなるそうだが、どうやら予報通りに進行しているらしい。
 沼津到着。列車は10分停まって御殿場線に入る。手元の切符は東海道線経由なので乗換えとなる。沼津始発の熱海行きが10分後に発車する。

 それまでに桃中軒のスタンドで昼食の駅そば。きつねそばは¥300、出汁の色が少し明るくなったような気がする。

 さて熱海行き。今度は5両になる。電車はがら空きだが、熱海から折り返して静岡に戻る頃にはラッシュに掛かるからだろう。
 電車で一駅。三島で今日は一度降りる。このまま横浜に向かっても中途半端だから少し寄り道。久しぶりに伊豆箱根鉄道に乗ってみる。
 三島は単身赴任の行き来で散々通っているから、東海道線のホームの南側にある伊豆箱根鉄道に停まる電車はおなじみと行ったらおなじみ。でも

 駅構内に入るのは10年以上間隔が開いている。こちらの駅構内にも立ち食いそばのスタンドがあって、沼津じゃなくてこちらで食べれば良かったと思ったけど、それは次の機会に譲る。
 14:08の電車が出たばかりだがその次は14:21。東海道線の熱海方面よりも本数があるかも知れない。

 車内にはボックスシートが並ぶ。一昔前の東海道線といった風情。そのボックスに収まって出発を待つ。13分前に電車が出たばかりだが、そこそこ席が埋まって発車時刻となる。
 電車は三島市内を大きく廻る。「カーブが続きますのでご注意下さい」の言葉とおりに左に左にカーブが続く。その車窓に何度も現れる単なる用水路が実に清らかで、三島の街を感じる。東海道線だけでは分からない景色が流れてゆく。
 街の外に出ると伊豆半島のまん真ん中を南へ。 

 だんだんと山がちになってくる。両側が山になってだんだんと狭くなる。いよいよ迫ってきて上り坂もきつくなった所で「カーブが続きますのでご注意下さい」の言葉。鉄道としての限界が近づいたところで終点の修善寺となる。

 東京から来る特急踊り子も姿を見せる修善寺の駅。温泉はもう少し山奥だそうで、各地に散るバスとの乗り換え点といった風情。
 帰りは駅に姿を見せている特急に乗る。切符を買い求める。特急券は三島からとなる。伊豆箱根鉄道線内は特急料金は掛からない。しばらく間があるので

 駅構内でしばらくの間、コーヒーを飲んでおく。

 東京直通の踊り子が出発するのは15:39。その10分ぐらい前に改札に入る。5両つないだ東京直通。手前の2両が自由席、奥の3両が指定席。一番手前の車両にはぱらぱらと人が見えたが二両目はほぼ数人。閑古鳥が啼いている。指定席のほうまでは見ていないので良く分からない。
 実に寂しい様子のまま発車時刻となる。鉄道唱歌のオルゴールが流れて案内が入る。
 三島までは特急料金不要だが停車駅は厳選。すれ違う列車は相手を待たせ、モータ音も高らかに走ってゆく。普通列車で35分ほど掛かる区間を踊り子は28分程で。極端に早いわけではないが、明らかに気分が違う。

 三島駅はJRのホーム、1番線に到着する。車窓に伊豆箱根鉄道三島駅が流れて、1番線に合流する。ここで乗務員は交代。三島からのお客さんも乗ってきてすぐに出発となる。
 次の熱海までの間に検札が廻ってくる。東海道線通しの乗車券と修善寺で買った三島からの特急券の組み合わせが奇異なのか、車掌さんはまじまじと券面を眺めてから、検札印を押して返してくる。
 熱海到着。ここで伊豆急下田からの編成と連結するとともに、乗務員も交代。修善寺を出て1時間経たない間に、会社は伊豆箱根鉄道東海旅客鉄道東日本旅客鉄道と3社目になる。地下鉄が絡む3社直通は珍しくも何ともないが、そうでない3社直通運転は今時珍しいかも知れない。
 三島と熱海で少々お客を集め、15両になって東海道を上る。車内販売の案内が入ったが、これは伊豆急下田からの10両編成向けの案内。修善寺からの5両編成ではサービスは無い。
 この先は湯河原と小田原に停まると次が大船まで通過。この停まらないっぷりはなかなか気持ちが良い。950円の特急料金に納得出来る快走だ。

 大船で踊り子を見送る。時刻は17時を少々廻ったところ。切符を大船までにしていたので、一旦改札を出ると何となく根岸線を選択。

 今日のE233系は140編成となる。帰宅ラッシュの始まる時間帯だが、まだそんなに混雑はなく、関内まで。最後はバスにしたが、バスに乗るのなら磯子からでも良かった事には後々に成って気が付いた。
 夕方の早い時間に帰宅。普段なら飲むところだが、若干飲むのは怖く、缶ビール一本にとどめて置く。今日一日、痛みはほぼほぼ無かったのだけど、何がきっかけで再発するか分からないので慎重になってしまう。