予約しているバスの時間に合わせてバス停に向かった。先客が2人3人。寒い中で東京駅行きのバスを待っている。

ほぼ定刻、あたりの景色に馴染まない2階建てバスが姿を現す。ここからの乗客は4人。先客は少ない。がら空きなのだが、予約した時は席の選択肢が少なくて、二階席一番前なる所をあてがわれている。
 少ない乗客が比較的前に固まっているので少々狭苦しい。ひとまず指定された席に座って寝る支度をするが、最後のバス停でお客さんが増えなければ、空いている席に移ろうかとも思う。
 一番前は足下が狭い。が、エンジンから離れている分、静かではある。アイマスクに耳栓をしてシートを少し倒すと、それなりには眠れたようだ。30分程で次の乗車箇所となるがそこには気づかず、0時を過ぎて最後の乗車箇所を発車した後の案内で目が覚めた。空席はご自由にと案内があったのを確認して、中程の席に身を移す。リクライニングは遠慮なく倒せるし、鞄も空席に置けるが、タイヤの真上なのか振動を拾う。乗り心地は悪くなった。
 高速に入って走行が安定してからもしばらくは寝付けない。とは言え東京駅まで全く寝れない事はあり得ないからのんびり構えていると、いつの間にか寝てしまったようだ。
 三ヶ日の休憩で案内が入る。寝付いたばっかりで外に出る気になれず、そのまま寝てしまう。三ヶ日の発車も静岡の運転士交代も気付かなかったからしっかり眠ったに違いない。足柄の休憩案内も、ちらっと定刻だなぁと思っただけでスルーしたから、バスから一歩も外に出ないまま、運ばれた事になる。
 霞ヶ関の到着案内で目が覚める。車内の照明は明るさを取り戻している。もう少し寝ていたい感に満ちていて、何となくうたた寝をしていると定刻より15分程早く、バスが東京駅日本橋口に到着となる。

 金曜日の早朝。まだ暗く時間に東京駅。今日は一日フリーなので、朝は京王線、通勤快速の撮影に費やそうかと思う。中央線のホームまで足を延ばして、各駅停車のお客さんになる。新宿に着くと6時を少々過ぎた所。もう少し早く着いて欲しい所だが、早朝は運転間隔が開くのと、各駅停車で走るのでそういうことになっている。
 暗いうちに新宿駅到着。京王線ホームに降りてみる。

 3番線ホーム、すでにホームドアが座っている。運用は3月からの筈だが、ずいぶん早い据え付けだ。3番線に入ってくる電車のすっきりとした写真、撮れなくなってしまったのか、、、とがっかり。
 ショックで頭が廻らないのかぼんやり電車に乗る。まだ外は暗い。早朝東京駅着でもしないと朝の撮影には出て来れないのだけど、これはいくら何でも早過ぎる。

 つつじヶ丘。6時30分過ぎだが、やっぱり暗い。それでも

 早朝準特を流し撮りしてみる。まぁ悪くない。勿論良くもない。


 明るくなってくると色々と撮る事が出来る。枚数も増え、それなりに堪能出来る。それ以上に寒さに耐えきれず、8時を過ぎてラッシュが落ち着いてきた頃に、撮影を切り上げる事にする。粘れば幾らでも撮れるが、この寒さでは身が持たない。
 つつじヶ丘の駅が新しくなって、元々高幡そばのあった辺りに万葉そばという店が出来ている。京王系の店らしいが入ってみる。

店内の様子。セルフサービスだが座って食べる店。セルフサービスの蕎麦湯があったり、お酒も扱っていたり。京王の駅には珍しい雰囲気。

 揚げたてのかき揚げが嬉しいかき揚げそばは¥430。駅そばとしては少々お高いが、座って食べられる店だし、こんなものか。暖まる事も出来たので満足する。
 今日は朝が早かったので、たくさん写真を撮ってもまだ8時半である。ここから今日は大月に向かおうかと思う。5000系カラーになった富士急行の1001編成をまだ見ていない。
 何かのトラブルで15分延となっている8時半過ぎの京王線。やってきた急行で高尾まで足を延ばすと9時半近くになっている。ここからJRに乗り換えだが、普通列車は松本行き。20分少々待つことになる。

 ボックスシート115系に座る。目の前の売店にビールが売っていて何となく飲みたくなる。自分は休みだが世の中は平日、しかも朝。さすがにどうかと思い、見合わせる。電車に揺られて30分少々。沿線の残雪が目立つようになり、大月到着。

 富士急の構内には3編成の元5000系が屯している。当たり前に思っていた光景だが、もうすぐ消えるのかも知れない。消える頃になってから騒ぐのは不本意だが、いろいろと餌がぶら下がっているので、騒ぎざるを得ない。
 すぐに河口湖ゆきが出るので乗ってしまう。一日乗車券を使えば自由に動き回れるが、そこまではまりこむつもりはないので、手慣れた禾生までの切符で。
 さて、撮影。成果をかいつまんで。

 富士登山電車が来て

 ノーマル塗装。

 115系もやってくる。

 フジサン特急165系も貴重な存在だし、一度乗ろうと思いつつも、中々果たせずにいる。

 最後に現れた1001編成。5113の車号に体が震える。一畑で復元を見た時も大いに高まったが、この復元は見事だ。頭が下がる。

 一度禾生から大月に戻る。行きに乗った1201編成が再び現れる。これで一巡という事になる。13時を少々過ぎたところ。大月ー河口湖、一巡は2時間半ほど。京王線の一巡とさほど変わらない時間が過ぎたことになる。
 お昼を廻ったので大月で昼食。駅の裏まで脚を延ばして吉田うどんの店に行ってみた。駅から看板だけが見えていて前々から気にしていたら、テレビでも紹介された店。

 お昼のピークを過ぎていたから小さな店は空いていてすぐに入れる。かけうどんを注文。値段は¥450

 典型的な吉田うどんを自家製の薬味で頂く。かなり満足度が高い。これを食べてしまうと申し訳ないけど駅構内の吉田うどんと称するものが食べられなくなる。
 脚を延ばした甲斐を感じて駅へと戻る。そろそろ先程の1001編成が東桂から戻ってくるところ。


 跨線橋から一枚。駅に佇む所をまた一枚。今度は河口湖行きになる。発車まで見送りたい所だが、まもなく高尾ゆきの普通列車が来るので先にお暇頂く。14時過ぎに大月発。このまま横浜まで真っ直ぐ戻る。

 行きは止めておいたビールを帰りに飲む。すっと体に染み込んで来て、そして眠気を感じるようになる。
 高尾から八王子乗り換え横浜線桜木町行きの快速電車が捕まった。

 205系H16編成。桜木町までほぼ爆睡。小一時間掛からずに桜木町までやってくる。時刻は16時。大月から2時間が経っている。最後は地下鉄。自宅に戻ると金曜日の16時台という、社会人らしからぬ時間。