Speed up KOREA

 さて時間がきたので列車へ。改札から地上のホームへと降りてゆくと列車が待っている。長い。客車が18両に前後の動力車。合計20両。先頭まで行き写真でも撮るか。運転士が顔を出したので撮って良いかと断ったら、どうやら断られた様子。変に写真撮って揉めても嫌なので引き換えす。
 ソウル駅
 写真 ソウル駅に停車中のKTX
 指定された席は5D、釜山に向けては後ろ向きとなる。しかも窓割と座席ピッチが合っておらず外を見るのにちょっと苦労する。あんまり良い席じゃないな。座席、狭い狭いと効いていたけど確かに狭い。飛行機並みの座席間隔かな。天井にはテレビモニタ。列車の案内が流れているようだ。KTX15 BUSAN と言うのはまぁ分かる。ハングルは読めないのでさっぱり。座席のポケットには車内誌。タイトルはKTX。これもハングルだらけなので何が書いているのかさっぱり。たまに出て来る英語や写真から旅行やら文化やらの記事に最後に車内案内が出ている様子。ここには日本語のページも若干ある。KRパスの紹介が出ている。特典の中に両替手数料割引なんて文字がある。そうだったのか、韓国入ってから両替すれば良かったのか。
 KTX車内
 隣の席には迷彩服な人が乗ってきた。駅でも迷彩服の若い人が目立ったけど、さすが国民皆兵の国だ。兵隊さん、マクドナルドのセットを猛烈な勢いで食べ始めている。
 14時が来て列車が滑り出す。全く音がしない。動力集中だから、なんだろうけど日本の寝台列車より静かかも。何となく品川駅を思い起こすようなソウル駅を後にKTX15号は一路釜山へ向かう。最初は先程地下鉄1号線で乗った路線と同じルート。見覚えのある駅を幾つか通過して行く。スピードは余り乗らない。この辺りの区間、在来線の線路にKTXが乗り入れている関係で、スピードは在来線と一緒らしい。まもなくスピードが緩んで停車する。光明駅。何時の間にかKTX専用線に入っているようだ。乗客が増える。概ね満席。発車する。また緩々とトンネルへ。次第に速度を上げてゆく。テレビモニタに速度表示が出るようになる。240km/h、250、260。次第に早くなってゆく。290km/hまで上がって加速が止まる。音が煩くなるとか揺れが酷くなる、という事は全く無く低速時の乗り心地そのまま。
 車内販売が廻ってくる。「アイスコピ」アイスコーヒーだ。UCCのボトルが見える。一つお買い上げ。コーヒーとシロップが注がれ、クッキーらしい袋が渡される。これで3,000ウォン。日本の新幹線より高いぞと思う。
 スピードが緩む。京釜線が寄ってきて合流。大田到着。少し遅れているようだ。
 大田を出る。再びKTX専用線へ。じわりじわりと速度を上げてゆく。今度は275km/hで頭打ち。なかなか300km/hって出ないなぁ。また速度が緩んできた。速度表示が消える。東大邱に到着。5分遅延の15:45、ここまで293km。平均時速167km/h。やっぱり在来線部分のスピードダウンが響いている感じ。ここで割りとたくさんの人が降りてゆく。隣の兵隊さんも降りていった。ちょっと空く。発車、ここから先は在来線を緩々と走ってゆく。なんかミニ新幹線みたいだなぁ。
 隣が居なくなって動き回れるようになったので、トイレにたってみる。自販機があるじゃん。ミネラルウォーターが500Wで売ってる。なんかコーヒーとずいぶん値段が違う。こりゃ、車内販売、売れるわけないわ。
 KTX車内
 写真 車内誌「KTX」と並べてみた。ミネラルウォーターもKTXのロゴ入り
 車窓には日本とそんなに変わらない風景が広がる。こじんまりとした川、穏やかな山。120km/hぐらいの速度かな、穏やかに流れてく。違うのは建物か。農村は粗末な建物だし、ちょっとした街にはとんでもなく高い団地が並んでいたりする。細く高い団地。日本人の目からみると妙に高く見えるのだけど、要は法律の制限の違いなのかな。
 大きな街が広がって速度が緩む。釜山かなと思ったら亀浦とある。遅れを引きずったままだ。
 最後の区間はダラダラと。港が見えて来る。船が何隻も。横浜よりも港の匂いが強く匂ってくる感じ。海の匂いを感じながら釜山着。5分遅れの16:53、少し日が傾き始めている。
 KTX
 写真 釜山に到着したKTX