2024-03-21

 目覚ましの音が鳴る。普段よりも気持ち早い時刻。緩々と起きだして身支度を進める。今日は出張。弁当の準備が要らない代わりにスーツを着込む。荷物もちょっとだけ重い。
 家を出て驚く。外にはうっすら雪が積もっている。路面は濡れているだけだが、屋根やクルマにはちょっとした雪。

 膳所でここまで積もるなら、東の方はもう少し多いか。
 膳所の駅まで歩いて下りホームへ。祝日明けなので貨物列車は運休が多いようだ。間もなく

 705Mがやって来る。223系J2編成は雪まみれ。
 車内は混んでいる。学生の姿が目立ち、よく見ると手には「卒業旅行のしおり」なんてものを持っている。3月も下旬。雪が降ってぶれている感はあるけど、季節は春の筈だ。
 膳所の雪は山科まで来るとうっすらになり、京都には積雪が無い。ひとまず定時到着。

 新幹線、始発への接続が何とか成立する。
 朝6時の東海道新幹線上りホーム。呆れる程に混んでいる。11番線に停車中の回送電車が出発してゆく。始発電車に先立ち、露払いというか、雪払いというか。そして

 新大阪6時発の新幹線が入って来る。200A、X33編成。今日は4号車なんて普段は絶対に選ばない車両を予約している。この先、乗り換えの都合なのだが、案の定、混んでいた。中には3人掛けの座席を向かい合わせにする学生グループもちらほら。やはり卒業旅行だろうか。
 新幹線は東山から音羽山を抜き抜ける。トンネルを抜けるとそこは雪国。どよんと曇った石山の街。琵琶湖の上には重たい雪雲。そして一里山の住宅地は雪化粧している。
 こころもち、速度が緩いような新幹線の走り。車内、しなの1号にご乗車のお客様、と呼びかけが廻る。名古屋7時の特急列車の接続が危ないらしい。 

 野洲川を渡る。青空がちらっと見えるが、琵琶湖の上は雲模様。雪なのか霙なのか、水滴が窓ガラスを叩き、車窓は見えづらくなる。
 本気走りにならないまま米原通過。

 伊吹山は雲に隠れている。関ヶ原のあたりで吹雪になったが、雪は弱め。垂井まで来ると雪は消える。空は晴れる。列車の速度も上がる。
 名古屋に4分延という案内があって到着。しなの1号の乗換は大丈夫らしい。ここまで多少空いていた座席も埋まって、4号車の100席がほぼ満員となると出発。青空広がる東海道を勢いよく駆けだす。
 満員のせいか、Wifiが繋がりにくい今日の新幹線。会社のメールをちょっと見て、勤務の承認を少々。時折繋がらなくなるので、まとまった作業はやり辛い。

 青空を背景に富士山が流れてゆく。何か東北の曇天と太平洋側の青空みたいなそんな対比をみたような何とも不思議な気分になる。
 今日の新幹線。名古屋から新横浜で2分取り返して、2分延で新横浜、そのままの遅れで品川まで行く。今日は乗り換え、乗り換え時間が短く、それが故の4号車だったのだが、品川駅から先の総武快速線東海道新幹線の2分遅れがどうでもよくなるぐらいに遅れている。

 品川始発8:26という津田沼ゆきががら空きで待ちぼうけを喰らっている。先行きが見えているE217系が停車中。

 そこへ5分遅れという成田エクスプレスがやって来る。先頭のロゴが変わってからは初めて見かけたか。

 そして乗るべき千葉行きの電車も遅れている。こちらもE217系。だいぶ駆逐されたと思っていたが、そうでもないのか。
 混雑していかにも東京の電車という様相、そんなラッシュ時の電車に乗り込む。とは言え新橋で座れて、錦糸町までにがら空きになったから、恵まれている。ボックス席に1人、パソコンを出して京王線恥辱の記事、今日ここまでの分を先に綴ってしまう。
 途中、車内全体に妙な音が鳴り響く。緊急地震速報。でも影響は無いようで、運転継続。後になって茨城県南部で最大震度5弱というニュースが来たから誤報ではない。
 3分遅れという案内で千葉到着。今日は更に先へ進む。

 久しぶりに見かける209系。横浜勤務時、根岸線で散々お世話になった電車である。ここ数日、2008年の京王線恥辱を再編集しているので、一気に16年がショートして、とはならない程に様子は変わっている。車内も根岸線の頃からはだいぶ変わっているし。
 電車は千葉から東へ向かう。東京郊外というべき光景が段々と鄙びてゆく様子を見つつ、千葉を離れる。

 こんな田園光景、2008年の209系からは見えないよなと思いつつ進む東京郊外。30分程経過。雪、遅れ、地震と色々ハラハラしたが、予定通りに目的地到着。今日も外注先の監査。会社の人と待ち合わせて、駅から離れた郊外にある工業団地へ。迎えに来てくれた外注先の営業さんが「御社と同じ田舎」と謙遜してくれるが、どう見てもこちらの方が、人家も工場も多い。さすがに東京郊外とは思う。
 午前中から監査、予定では16時までだったが、見るべきところが多く、終わってみると17時近い。駅まで送ってもらうと電車を乗り継ぎ。東京駅まで。18時過ぎに東京駅と言う名の地下ホームに着く。乗換は20分少々。その間にお弁当を買い求め、ビールも買い求め、新幹線乗り場へ。

 北陸新幹線の行先がちゃんと敦賀になっている。そりゃ、敦賀開業したというニュースは見たし、時刻表でも見たけど、実際の列車はまだ見てないのよ。行先表示も間接的な情報だけど、東京駅頭に「敦賀」の文字が出るようになった事は、良く分かった。

 滋賀の手前まで行く新幹線は大いに気になるが、今日は滋賀を通り過ぎる新幹線に乗る。改札を通って東海道新幹線の駅構内へ。出発ホームの博多寄りに出ると

 歴代の国鉄総裁の中でもひときわ印象が強い十河総裁のモニュメントがそこにはある。60年を迎える東海道新幹線の行く末を見守るモニュメントに敬意を表してから、今日の列車へ。

 657A、X36編成。帰りはひかりに乗る。今日は7号車、S Workシート車を選んでいる。東京駅頭での行列、7号車だけ明らかに短い。作戦勝ちと思って指定した座席に。今日はA席を取っている。荷物だけ座席に置き、お手洗いを済ませて戻るとC席に人が来ている。赤ちゃん連れの女性。しかも大きな大きなスーツケース持参。まぁS Workといっても仕事をする人専用ではないし、18時半のひかりに仕事をする人は乗っていないけど、子連れ母親がS work車を選ぶとは思っていなかった。何気に賢い選択かも知れない。
 子連れの横で難だが、こちらはビアホールの仕込みが終わっている。

 申し訳ないけど、こいつらを膳所まで持って帰るつもりはない。この場でいただく事にする。

【今日の駅弁】ほや弁 ¥1,450 株式会社ウェルネス伯養軒 仙台支店

 東日本だけでなく各地の駅弁が集まり、常設駅弁甲子園の様相を呈している東京駅構内、駅弁屋祭。ここの中から一際異彩を放つ一品を今日は買ってみる。

 何しろほやをメインに据えた駅弁。しかも調整元は東北の人間には懐かしさすら覚える伯養軒。東北各地に支店を構えた一大調整元だったが、会社が傾き、各地から撤退。本体も無くなったものだと思い込んでた。
https://hakuyoken.com/
 仙台にはまだ残っていたのね。その伯養軒がほや酔明の製造会社やら、先日、仙台で牡蠣ほや祭に至った居酒屋の雲梯元やらとアライアンスを組んで、東京駅に殴り込み。ほや好きのほや好きによるほや好きのためのお弁当だそうだ。いや、そのフレーズが心に刺さるのは、世の中に何人いるんだよ。

 そんな訳でほや酔明には手を出さず、お弁当に手をだす。チャレンジとしては高く評価する。ほやを食べるなら、仙台まで航空券代だしてもいいかなと思う。やはり東京のほやは紛い物だ。
 不完全燃焼のビアホールひかりと共に西に。657A、三河に単身赴任していた頃、日曜日の夜に乗った電車である。その頃と違うのは、途中静岡に停まる事。そういえばダイヤ改定のニュースで夜間帯の静岡停車が増えた、という報は見た覚えがある、そういうカラクリだったのか。
 静岡停車。少し降りる人がいて、代わりに乗って来る人がいる。車内は混雑したまま。静岡の人にとっては選択肢が増えたのだろうが、豊橋の人にとっては指定券が取りづらくなる、悲しいお知らせかもしれない。
 列車は次は豊橋まで無停車。20時ちょっと過ぎの到着。10年前と同じく、大量下車となる。隣の人も降りて行った。前のダイヤなら豊橋をすぐ出発だが、今日は豊橋でのぞみ待避。
 先程まで3人掛けの窓側席に事実上の監禁状態だったが、自由に席を立てるようになった。飲むことを見合わせていた白角水割に手を出す。30年前、品川駅からのった大垣夜行なら、水割に手を出すのは大船あたりだったと思う。2024年の東海道新幹線では、白角は豊橋から西の酒か。とふと思う。あの頃も何もかもが遠くなったなぁ。
 そんな事を考えていると名古屋手前で酒が切れる。車内販売亡きこのご時世。名古屋で補充しようかとちらと思う。でもこのひかり、名古屋での待避は無かった。静岡に停まって遅くなったので豊橋で待避。その結果、名古屋の待避が無くなる。全体への影響はしない様子。静岡に停まる列車を増やす、と言う事だけ考え抜いて知恵を絞った感がある。
 名古屋を出ると、車内はがら空きに。米原を出る事には東京時点の混雑が嘘みたいにがら空きになる。7号車の乗客、わずか3人に。インバウンド客がいる時間、いる車両なら様相は異なるのだろうが、売り方が特殊なS Work車、7号車にはインバウンド客は皆無である。
 京都到着。ホームに降りるとずいぶんと冷え込んでいる。雪が無いだけで冬の続きみたいな京都の街。在来線のホームに急ぐ。

 先週まで金沢ゆきだったサンダーバード。当然ながら北陸新幹線敦賀開業を果たした後なので、行先は敦賀、と案内。先程、東京で敦賀の案内を見て、京都でも敦賀の行先表示。何か不思議な気分になる。
 今日この後、敦賀に行くはずもなく、東海道線の普通電車に揺れる。東山を越えて逢坂を越える。琵琶湖の畔、大津の街には雪が無い。今朝の雪は早々に溶けたようだ。膳所まで戻ると上り外側、列車線に接近表示。ちょっとだけ待ってみる。

 2062列車がやって来た。EF210-335号機牽引。
 駅から歩いて帰宅する。自宅に22時。すっかり遅くなった。最低限度、明日の準備やら何やら。早い目に寝ておく。

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