2022-10-16

 目覚ましの設定を切って目覚めるまで寝ていた。気が付くと外は明るい。旅行先、秋田駅前で迎える朝。時刻は6時前。

 秋田駅前を見て、少々の違和感を覚える。何だろう、と思って反対側を見ると

 途中で秋田市街地が消えている。霧が出ているのだった。
 今日は二転三転したが、朝のうちに秋田を離れる。出来るなら普段使いの食料品等、秋田で買っておきたいところだが、スーパーの開店時間は待てない 。そんな時には強い味方、
www.akitashiminichiba.com
秋田市民市場が朝5時から営業。それを期待して近くまで足を延ばす。近くまで行ってみると少々の違和感。よく見ると今日は日曜日、定休日だった。
 買い物は諦めて散歩に徹する。駅前を経て広小路側に出る。すると

 いつの間にか霧が晴れて青空が広がるようになっている。先程まで霧に霞む秋田駅前を見ていたので心底驚いた。
 もう少し歩いておく。

 千秋公園のお堀端。秋田市内あたりでも木々が赤くなりかけている。10月も中程。もう半月もすれば、初雪が降ってもおかしくない。
 公園の中へと入る。ランニングする人、歩く人。結構賑やかで、琵琶湖岸の公園と変わらない雰囲気。でも地元の人と思しき人が「今日は妙に人が多い」なんて話をしている。学会やら何やらで秋田を訪れている人が恰好の散歩の地として千秋公園に来ているのかも知れない。
 途中、県民会館が建て替えられたあきた芸術劇場の脇にトラックが停まっている。

 さだまさしのコンサートが16日の夜にあるらしい。
 城跡の上に方へ少し歩いてみる。

 千秋公園の城跡。当時の建物は残っていない。堀や石垣、坂道や階段を登った先に平らな所があって、二の丸、本丸と登ってゆくその先、

 建物が残っていない筈の久保田城址に城風の建物。本丸の再現ではなく御隅櫓、という倉庫の復元。バブルの頃に揉めに揉めて復元した記憶が微かにある。時間もだいぶ経って、あたりの景色に溶け込んだ感はある。この辺から少し下り坂。

 あんまり記憶にない噴水を見て千秋公園の脇に出る。

 公園の木々が赤くなり始めている中、霧が晴れて日が当たり、本格的な秋到来、なんて雰囲気になっている。
 公園からホテルに戻る途中、駅に寄り道。

 時刻は7時過ぎ。今日の切符を今のうちに引き取る。改札まで来るとその脇のNewDays
 駅ビルの土産物売り場はまだ開店前。既に営業しているNewDaysで少々買い物だけして、ホテルに戻る。時刻は7時半過ぎ。最後の荷造りをする。8時過ぎにチェックアウト。駅に戻る。
 今日はこれから青森に移動する。最初に行程を決めたのは7月。この時から色々と状況が変わって、ギリギリまで予定が決まらなかった。
 元々、朝6時に秋田を出て東能代7:22の五能線に乗車なんて考えていたのだけど、
ja.wtmnews.net
 五能線はダメ、奥羽線もダメという非常事態になってしまった。辛うじてつながったのが、奥羽線代行バスに乗って不通区間鷹ノ巣から大館に抜けるパターン。それが
trafficnews.jp
 10月7日に奥羽線運転再開。結局8:39の特急つがる1号に乗って青森まで向かう事に決める。
 改めて出て来た秋田駅。駅ビルの土産物売り場は8時から営業中。折角なので28個食べましたでお馴染み、金萬を買う。
kinman.co.jp
 朝の8時から金萬の売り場には人が途切れない。先客は数千円分、買い求めている。正直、金萬よりも美味しい秋田銘菓はあると思う。そんな菓子屋よりも金萬が人気を集めるのは秋田のアイコンとして立ち位置を確立しているからかも知れない。28個食べました、のCMは偉大だ。
 改札へと入る前、NewDaysの駅弁売場を覗く。秋田駅構内営業関根屋さんの駅弁が並ぶ中、ちょうど大館駅構内営業花善さんが品出しを始める。ならばと2つ買ってしまう。その後でホームに降りたら関根屋さんが立売をしていて、こちらから買えば良かったと後悔したけど。
 時刻は8:20を過ぎた所。特急列車はまだ姿を見せていない。

 駅構内には普通列車が数本、姿を見えている。青森行き特急つがる1号を送り出す4番線には、自由席に結構な行列。指定席にも列が出来ている。結構賑やかだ。

 4両編成だから総数はたかが知れているけど、運転再開して閑古鳥が啼いているより、余程良い。
 列車接近の案内があって、ちょっとした緊張が走る。間もなく福島側からE751系が姿を現す。

 特急つがるという名前もE751系にもまだ馴染めないが、奥羽北線の特急がつがるを名乗ってから12年。干支が一巡している。いい加減、慣れてあげないといけない。

 ホームの反対側に廻ってもう1枚。そろそろ席に戻る。指定席も6割少々乗っているだろうか。結構な乗り具合。隣は人がいないが、前後と通路を挟んで反対側にはお客さんがいて、結構賑やかだ。
 周りは行楽客なのか駅弁に手を出す人が目立つ。お酒がお供の人も多い。そんな中で先程買い求めた駅弁を頂く。それも

 二つ。
 列車が出発する前後から、この二つの駅弁に取り組む。

 二つの駅弁のふたを開け、並べる。左秋田駅構内関根屋さん、右大館駅構内花善さん。ひとまず先行として

【今日の駅弁】鶏めし ¥1,150 株式会社関根屋


 秋田駅構内をホームとする関根屋さんの鶏めしを頂く。炊込みご飯の上に鶏肉やそぼろが並び、そのほか、いぶりがっこじゅんさい等、秋田らしい食材が並ぶ。
 そぼろが食べにくいのは難だが、これはそぼろ系駅弁に共通の事。まぁ美味しく頂く。
 次いで後攻

【今日の駅弁】鶏めし ¥900 株式会社花善


 今度は大館駅構内をホームとしていた花善さんの鶏めしをいた灰汁。炊込みご飯の上には鶏肉の甘辛煮。それにいくつかの食材が並ぶ。秋田と関係ないが、これで鶏めしワールドが出来ている感じはある。
 一口食べて、あぁ、となる。明らかに後攻の勝ち。どちらも美味しく頂いたけど頂きの向こうにまた頂きがある感じがする。
 二つを美味しく頂くと列車は秋田市内を離れて、

 八郎潟干拓地を見て秋晴れの下、列車は北へ向かっている。そんな中を

 先程秋田駅で買い求めたビールで飲み鉄をやる。見慣れない銘柄は
www.alwayslovebeer.com
 汽笛一斉新橋の、新橋停車場付近で採取した酵母醸造に使った、という鉄道記念日の絡む週末らしい飲み物を頂く。ガンと来る味。
 列車は八郎潟に停まると北上を続ける。先程まで見えていた干拓地へと続く田圃は消えて

 杉林が印象的な鯉川駅の界隈を行く。気のせいか、林が痩せた感がある。昔はもっと鬱蒼としていた気がするけど、過去の記憶が美化されたのだろうか。

 今度はジュンサイ沼が見えて来る。秋田名物みたいな景色が続く。
 東能代到着の案内。五能線は大雨の影響で岩舘から先が運休している旨が伝えられる。構内には気動車の姿はない。次の五能線、岩舘ゆきは13:04と案内が出ていた。能代までの区間列車なら走れそうだが、そうはならない様子。
 乗り降りはさほどなく出発。列車は米代川に沿い、内陸へと入ってゆく。

 その米代川を渡り、収穫の終わった田園地帯を眺めて列車は東に。鷹ノ巣での乗り換え案内でも秋田内陸線、大雨による被害のため運休中という話が伝わる。大館到着でも花輪線は大雨による被害のため運休中と伝わり、これで3路線目。今年の雨はやっぱり異常だ。
 大館で乗車多数。指定席もほぼ100%の乗車になる。隣席も埋まる。自由席にも結構な乗車がある様子。
 列車は秋田と青森の県境を越えてゆく。何度となく越えて来た矢立越えを行くと青森県へと入る。谷間が広がると田圃と共にリンゴの木も目に付くようになる。
 列車は弘前到着。意外とたくさんの乗客が降りてゆく。車内には多少の余裕が出来る。定刻出発。弘前市街地を出ると

 まだ収穫の終わっていない田圃の向こうに岩木山の姿。そして郊外には

 リンゴの樹が赤い実をたわわに実らせている。
 大釈迦の峠を越えると青森へと向かう最終コース。その手前に長城のような高架が現れて東北新幹線接続、新青森に到着する。
 新幹線へと乗り換えるお客さんが降りる以上にホームにはたくさんの人がいる。新青森-青森間は乗車券だけで特急にも乗車でき、新幹線接続の役割もあるのだが、青森に向かうお客さんで溢れかえっているのだ。
 青森までのお客さんは自由席の2両に、というのがルールなのだが、それ以上にお客さんがいて、車掌が整理、指定席車にも案内し始める。乗って来た人達が、何だ、中は空いているじゃない、と空席に座るが、本来のルールからは逸脱している事、知っているのか、知らないのか。
 列車は5分遅れて出発。残り一駅では回復は叶わず、終着青森の案内。乗り換え案内で津軽線の運転見合わせにも触れられる。


 秋田から3時間弱。青森駅に着いた特急つがる。結構なお客さんが写真を撮っている。今日の4両編成。その客層が知れる。東日本パスという手ごろな切符で遠出していた人達が今日のお客さんと言う事が改めて分かる。
 青森まで来たが今日の青森は乗り換え点。持ち時間は余りない。駅前に出ると

 空港に向かうバスを捕まえる。今日の空港行きのバス。高校生と先生らしい人と言う組み合わせが妙に目立つ。何かイベントがあったらしい。そういえば青森でもホテルを調べていたが、1泊の料金が妙に高かった。
sanfair2022.asn.ed.jp
 調べてみるとこんなイベントだったみたい。
 バスで青森市街地を行く。駅前近くにある郷土料理の店に凄い行列が出来ている。特急つがるに乗っていたお客さんが青森らしい海鮮を食べようと並んだ図、というのが分かる。その先の角まで行くと寿司屋のランチ時間。ここまでは気付かないのか、行列は無かった。

 荷物を預けてクラスJへのアップグレードをして貰う。一人がけの席がもらえた。時刻は12時半。1時間少々待ち時間がある。昼食時だが、朝に頂いた2つの駅弁のおかげで空腹には程遠い。ひとまず展望デッキに出る。

 ちょうど伊丹から到着便。JA251Jが顔を出す。どうやら帰宅のメドが立つ。

 地方空港ではよくある模型の展示。青森空港は長らくJASの空港だったから、A300やYS-11、DC-9の一族と言ったJASの機体が目立つように置かれている。
 制限エリアに向かう前に空港のラウンジに。青森は新幹線との競争があるからか、JGC以上を持っているとカードラウンジが使える運用がされている。あくまでカードラウンジなのでサービスの基準は別。サクララウンジでは見かけなくなったテレビがあって、NHKののど自慢を流している。家で見るならとにかく、公共の場で素人の歌を聞くのは思った以上に苦痛だ。15年前だったか、仁川のサクララウンジでのど自慢を見た時には思わなかった感想を持つ事になった。
 スマホに充電。自分にはリンゴジュースで充電。出発のころ合いを見計らい席を立つ。

 出発まで40分。検査を受けると待合室で過ごす。

 先程展望デッキで到着した機体の折り返し便なので何も無ければ定刻の出発となる。

JL2154 JA251J ERJ190 AOJ→ITM


 今日はこのまま伊丹を経由して自宅に戻る。順調なら17時に膳所の自宅だろう。飛行機はJ-AIRのERJ190が来ている。13:20を過ぎて搭乗開始。

 ちょうどFDAの神戸ゆきが出てゆくところ。関西方面に2便相次いで設定があるのね。その割にはこちらのフライト、結構な乗り具合となる。少なくとも前の方は空席が無くなる。13:34、Door close。乗務員の紹介があって13:37、Pushbuck。

 入れ替わりにFDAの機体が到着しているのが見える。小牧ゆきになる機体らしい。こちらの機体も順調に出発準備が進む。

 13:41、Taixing。地上係員に送られて飛行機は誘導路を北側へと向かう。秋が深まり淡くなった光の中を進んでゆくと滑走路端へ。

 一呼吸おいて滑走路へと進入すると13:46、Takeoff RWy24。伊丹到着予定時刻は15:05と案内がある。高度を上げつつ南へと。

 空港は日が射していたが、南へ飛ぶと曇りがちになる。津軽平野の外縁を東北自動車道が通り、田園地帯が広がる。リンゴの樹までは良く分からない。そのまま南西へと上昇し続ける。間もなく津軽平野のど真ん中、

 弘前の市街地が見えて来る。徐々に霞が増えてきたのがちょっと残念。更に進んで

 白神山地の紅葉もクリアだったら綺麗なんだろうけど。霞むの向こうで紅葉が燃えている。県境を越えて秋田県の県北へと差し掛かる。先程の特急つがるの巻き返し、

 今度は大館の盆地から米代川が西へと流れる様子が一目で分かる。南から阿仁川が合流する様子も分かる所で雲に入った。視界が消えて少々。

 雲の上に出ると14:00、ベルト着用サイン消灯。
 飛行機は特急つがるで飛んだ土地と雲を隔てた天空を南に進む。

 数分後、雲の合間から日本海が見えるようになる。既に秋田市街地の南側。ちらっと空港が見えたがすぐに雲が現れて隠れる。

 すぐに真っ白な雲が続く世界に変わった。
 飲み物のサービスが始まっている。今日は何となく、温かい方の日本茶を頂いている。

 JAL日本茶は美味しい、という事は時々耳にするが、実際に飲む機会はなかなかない。国際線では食後最初に日本茶が振舞われるけど、国内線では、こちらから意思も持ってのリクエストとなる。そんなに味の違いは分からないけど美味しいとは思う。
 窓外の雲が切れて来る。

 笹川流れだ。海岸まで山が迫る様子が見てとれる。今度は段々と雲が取れて来て、新潟あたりの景色が良く見えるようになる。

 阿賀野川が見えて視線を右に動かすと新潟空港。そして新潟市街地が見えている。
 暫く平地が見えていたのだが、内陸へと入って行く頃、再び雲が現れる。地上を隠す勢い。

 遠く小さく富士山だけが見えていて、長野県上空と知れる。14:34、操縦席から飛行状況の案内。現在、松本の上空、11,600mを飛行中との事。左手には富士山、右手には富山湾能登半島が見えるそうだ。間もなく降下を開始し、伊丹空港には15:15の着陸を見込むとの事。伊丹の天候は晴れ、気温は27℃と告げられた。

 飛行機は多分、伊那谷か木曽谷を下っている。左手には冠雪前の富士山がずっと見えている。その裾野は一面の雲。南西へと下るにつれてだんだんと雲が取れて来て

 飯田あたりの谷間が見えて来る。揺れもなく穏やかなフライトも終盤戦へ。三河あたりの平野が見えて伊勢湾を跨ぐ頃には羽田からの航路に合流。

 伊勢湾を渡った14:56、ベルト着用サイン点灯。10分で着陸との事。伊賀の山の中を降下してゆく。逆光の中、霞んだ景色を見つつ西に進路。奈良盆地も霞に中で薄っすらとしている。

 遠く大阪湾が見えて15:04、Geardown。少々揺れる。

 大阪の中心市街地を見て伊丹への最終コース。15:08、Landing、RWy32L。減速して誘導路へ入る。

 この時間の伊丹、雲交じりの青空だった。15:12、Spot in SP21。
 降機する。

 ここまでお世話になったJA251Jを見てから歩いて荷物を受け取り制限エリアの外に出ると

 15:30近くになっている。京都行きのバスまで妙に時間があったのだが、変だと思ってバス停に急いでみたらギリギリ15:30のバスに間に合った。ギリギリ過ぎて写真が無い。
 妙に疲れてウトウトしつつバスで運ばれる。道が混んでいたのか1時間近くかかっている。

 それでも16時半には京都駅到着。明日からの仕事を考えると、このぐらいの時間に帰宅するのが嬉しい所。
 京都始発、草津線直通の117系に乗れたら一番良かったが、そちらには間に合わず、15分毎の普通列車膳所まで戻る。
 今日は荷物が重く、壊れものもある。歩かずに京阪電車の世話になる。


 自宅に帰ると17時過ぎ。遠くに行きたいとは思うけど、体力的に辛い事は出来ない。そのせめぎ合い見たいな時間に帰宅。

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 万歩計は14,394