2021-07-24

まだ暗いうちに目が覚める。サイドテーブルに飲みかけのビール。喉が渇く。ビールを冷蔵庫に仕舞い、水を飲んでからもう少し寝ておく。
 結局、明るくなりかけた頃に起きだす。まだ早いが眠れなくなった。

 旅先は四国の西端、中村市街地のホテルで迎えている。少し歩いておこうとホテルを出てみた。
 ホテルの真ん前は駐車場と化している。ほぼ満車。他県ナンバーが勿論多くて、中には他県のレンタカーもちらほら。やはり入込が多い事を知る。

 市街地の一條通という通りを歩く。昨日は割と人のいた通りもこの時間は人影もまばら。蒲鉾屋だったか、仕込みを始めていて、その音で街が生きていることを知る、
 市街地から駅に向かうバス停の位置を確認してから、今度は四万十川を目指して歩いてみる。ホテルの窓からもちらっとは見える四万十川。昨日見た佐田の沈下橋よりもさらに下流という辺り。
 宿毛へと続く道が四万十川を渡るのだが、

 遠目には鉄道橋にも見える赤いトラスが印象的な橋。
tabi-mag.jp
 通称、赤鉄橋というからそのままの名前だ。


 6時を過ぎて明るくなり、四万十川も陽を浴びて鮮やかになる。
 橋から川を見下ろすと昨日、博物館で見た川エビを獲る道具、コロバシが沈められているのが見える。改めて昨日の展示が生活と結びついていた事を知る事になる。
 四万十川を対岸に渡って、そして戻る。その途中、

 赤鉄橋の下流に見える鉄道橋、土佐くろしお鉄道宿毛線を始発の普通列車が走ってゆくのが見える。望遠を持ってくればよかったと反省。
 ホテルに戻ると6時半を過ぎていた。朝食が始まっている。満席ではないが、そこそこ賑わいでいる。
 部屋に戻ってから身支度直して朝食に行く。

 今日のホテルは、バイキング形式の朝食だった。控えめにと思いつつもついつい取り過ぎてしまう気があり。
 今日は9時半の列車で中村を離れる。多少間がある。だが8時にはホテルをチェックアウト。一旦駅に向かう。
 駅へはバスで向かう。先程チェック済みのバス停へ。田舎によくある、片方にしかバス停がないバス停。各地に向かう方にバス停と屋根付き待合室があり、中村駅ゆき側にはバス停すらない。
 バス停のない側から乗る筈だが、よく分からないので妻と自分と両側に一人ずつ立って待つ。すると

 思ったのと反対側にバスが来た。しかもバス停に出ている時刻より少し早い。
 行先表示は「口屋内⇔中村駅」となっていてどちら行きなのか判別付きかねる。停まってくれたので中村ゆきと確認して乗車。しかし、思った方向と逆に曲がる。やっぱり逆?と思うと病院でUターン。同じバス停に戻る。そして思った方向に走ってゆく。そういう事だったか。
 中村駅まで5分弱。一人100円で運ばれる。列車の出発まで1時間程。その間に駅からちょっと歩いて
www.sunriver-shimanto.com
 8時から営業している物産館へ。自宅用、実家用、少々買い物をしてから、改めて駅へ。荷物がだいぶ重たくなった。

 開業51年目の中村駅。昨年行われた開業50年記念パネル展のポスターが出ている。
www.tosakuro.com
https://b69acbbf-5e50-4f0d-9125-dbaad1609c12.filesusr.com/ugd/06d37b_5b7d816c4ef545e3a3a3fcbfcfce7063.pdf
 開業当時の駅周辺は本当に田んぼの真ん中だったんだと知ることになる。妻のご両親は当時、仕事で中村に赴任していたのだが、中村線の出発式、見に行ったそうだ。ポスターには駅構内も駅前もものすごい数の人で埋まる様子が写っている。その中に身近な人が混ざっていると思うと妙に感慨深い。
 改札が始まる。今度の高知行きは宿毛始発。

 2両編成で列車はやって来る。宿毛からの人で早速降りる人も少々。定期券や回数券を持っていると宿毛-中村は特急料金100円で乗れるみたいで、割と気軽に優等列車も使われるようだ。
 席が半分ぐらいは埋まっただろうか。出発。

 旅のお供には先程、物産館で買い求めた高知県は馬路村のオリジナルドリンク、ごっくん馬路村。
www.yuzu.or.jp
 列車は昨日の昼に見た景色を巻き戻す。若干違うのは今日は海側が逆光という事。それを承知で海側の席に座ったけど

 あんまり冴えない。これなら山側席でも良かったかも知れない。
 土佐佐賀を過ぎると窪川までの標高差200mを詰める登りになる。

 今度は山の景色が広がる。昨日乗った予土線と合流して、窪川到着。ここで乗務員は土佐くろしお鉄道のポロシャツさんからスーツ姿のJR四国に変わる。
 今度は山の景色が広がる。昨日乗った予土線と合流して、窪川到着。ここで乗務員は土佐くろしお鉄道のポロシャツさんからスーツ姿のJR四国に変わる。
 列車を待つ乗客が多く、座り切れそうになかったが、降りてゆくお客さんも多かった。窪川駅には昨日も眺めた鉄道ホビートレインが姿を見せている。予土線乗り換えの観光客が結構な数、いるのだった。
 土讃線を東に向かう。カーブの目立つ線路にとんでもない速度で突っ込んでゆく振り子式気動車に身を委ねる。高知の西側も高速道路が伸びてきて、こんなに速くても鉄道は苦戦中とは聞くが

 今日の列車はまぁまぁ混んでいる。2両編成の列車が座る所に少々困る程度の混雑では、総数はたかが知れているだろうが、空気を運ぶよりは余程良い。いつか溢れるのではないかとひやひやしているが、降りる人もちらほらいて、意外とバランスよく利用されている。

 須崎の手前で再びの海。日の向きが多少変わり、青さを孕んだ海になっている。
 須崎を出ると山側へ。車内、お遍路さんが乗って来た。四国特急らしい車内になる。山の中、右に左に高速でカーブに突っ込む特急列車。一番足が緩むのが、駅の手前。1線スルーになっていない交換駅が残っていて、そこが一番足止めを喰らう。ちょっと勿体ない。

 仁淀川を渡ると伊野。とさでんの路面電車が見えて高知へのラストスパート。中村から1時間42分。高知に到着となる。

 特急あしずりは高知が終点。この先は岡山行き南風に乗り換えだが、手元の切符は高知までとなる。今回は
www.jr-eki.com
 こちらの切符を使っている。松山から高知まで5,000円ちょっとというのがどれほどか分からずに使っていたが、中村-高知の片道が特急券と乗車券で4,200円という世界であった。松山-宇和島が3,300円。宇和島-中村が3,400円。およそ半額か。そういえば土佐佐賀から乗った親子連れは車内精算で高知まで2人で7,000円少々払っていた。
 昨年の四国行きでは高知に泊まったが、今日は乗り換え点。なんだけど少々動機が出来て、短い時間に動く。駅前から躊躇なくタクシーに乗り、ひろめ市場の近くまで行ってもらう。そこまでして行ったのが

 スターバックス都道府県限定フラペチーノに手を出す。

 はりまや橋で頂いてみた。
 今日はここから空港に向かう。はりまや橋の交差点にバス停があるのでそちらで空港行きのバスを待つ。

 その前をとでん、が行く。いまはとさでん、と言うのか。個性的な車両が行き交う様子は楽しい。日差しがきつく無ければ何時まででも見ていられる。

 あのヒーローの顔が欠けている。「僕の顔をお食べ」アフターなのかと思ったら、ミラーの影が顔に当たっているだけだった。
 松山行きの高速バスが来る。はりまや橋からの乗客はゼロ。ちなみに高速バスだと3,700円で高知-松山を移動できる。
 荷物の大きなお客さんが少々増えてきて、

 空港行きのバスが来る。相席になります、と案内があったけど、妻と二人、並んで座れる席はあった。バスは高知市内から高速道路に乗る。こんなところにも高速道路が通る時代か。空港までは30分弱で運ばれた。
 高知空港着。膳所に戻るには伊丹に飛ぶ事になるが、JALは高知-伊丹という設定が無い。ではどうするのかというと、

 FDAフジドリームエアラインズに乗る。そして向かうのは

 神戸空港となる。

JH824/JL2624 JA05FJ ERJ-175 KCZ→UKB

 FDAJALコードシェアをしており、これから乗る高知発神戸ゆきもJAL便として予約している。FDAコードシェア便に乗るのは初めて。手続きが良く分からなかったが、何のことはない、JALカードの提示で航空券情報にたどり着く事ができる。何の違和感もなく手続きは進む。
 荷物を預けて身軽になる。宇和島、中村とこまごま買ったものがで15㎏程になっている。出発まで1時間弱。さらに土産物を買い足す事はせずに食事だけ済ませておく。空港内の安直な店ではあるが

 何の期待もせず頂いたカツオ丼は、まぁまぁ旨かった。
 神戸行きの後に出る青い方の羽田ゆきが満席との事で、地上係員が早めの搭乗手続きを呼び掛けて廻っている。神戸行きは飛行機が小さいし、混雑する事はないだろうが、巻き込まれるのは勘弁。早めに保安検査を受けておいた。幸い、保安検査は混んでおらず、厳重検査の対象にもならないので、スムーズに制限エリアの中に入る。

 出発まで25分。地方空港の過ごし方としてはまぁまぁ良い所。

 既に搭乗機は姿を見せている。1機毎に塗装が違うFDA。今日はオレンジ色のJA05FJが来ている。
 13:10を過ぎて搭乗開始。事前改札の後は機内後方、機内前方の三段階に分かれての搭乗となる。
 ドアの手前に紙パックのお茶が用意されている。欲しい方はご自由に方式。新聞もあって、一昔前の国内線を思い出す。
 事前に指定で来た席に並んで座る。

 貰って来たお茶を機内誌と共に。特集は高知だった。来るときに見ていれば、また旅が変わったかも知れない。
 機内は6~7割の座席が埋まっただろうか。13:20、Doorclose。神戸までの飛行時間は35分、神戸の天候は晴れで気温は32℃だそうだ。

 13:22、Pushbuck。13:25、Taixing。誘導路を北側に向かう。

 滑走路端まで順調。13:29、Take off RWy14。

 何気に2年連続で夏に訪問した四国高知。来年は海外に行ける事を願いつつも、もう一度高知でもいいかなという気にもなっている。
 太平洋へと上昇してゆくと左に旋回。

 海岸線に沿って高度を上げてゆく。このままだと明後日の方向に行ってしまうので、もう一度左に旋回。

 今朝、ゆずジュースを頂いた馬路村の上空を行く13:34、ベルト着用サインが消灯する。

 雲に隠れた四国山地を見て北東に進む。

 キャンディーが配られる。こちらはFDAの地元静岡のものだった。お茶ももちろん静岡。FDAはフジを名乗りつつ、小牧を拠点にし、ニッチな路線で全国展開しているが、心は静岡にある事が何となく伝わって来る。
 窓の外。次第に雲が無くなり、吉野川が刻む谷が見えて、平野が開けてくる。

 13:44、ベルト着用サイン消灯。徳島の平野を越えるとそこは瀬戸内の海。操縦席からは神戸の街も少しずつ見えてくる頃だろうか。

 高度を落とすと播磨灘というべき所まで飛んでくる。少し進路を東に変える。間もなく、

 明石の街を左手に見てさらに降下。今度は

 明石海峡大橋の真上を行く。もう神戸だ。須磨浦のあたりを走る新快速も見て取れる。

 ミナト神戸、らしく船が間近に見える。それにしても

 帆船だ。帆を広げていたなら、もっと素敵な光景だったに違いない。
 このまま着陸、と思ったら右への旋回。

 空港が遠ざかる。一瞬、ゴーアラウンドかと思ったが、機首上げにはなっていない。

 RWyチェンジか。空港と並行に東側に進んでから小さく回り込む。。

 改めて左に旋回すると空港が寄って来る。小回りの利く機体を生かして最低限の時間で空港へ。14:01、Landing、RWy27。14:04、Spot in SP 3。

 伊丹では見かけないスカイマークが何機も姿を見せている神戸空港に到着。しかし、離陸から着陸まで32分。ドアが閉まってからスポット到着で考えても44分。想像以上に速い。
 降機して荷物を受け取るべくターミナルへ。すると係の人に5Aの方?と呼び止められる。レンズキャップが落ちていたそうだ。PENTAX Qマウントの口径40.5mmという小さいレンズキャップによく気が付いたなぁと感心してしまった。失くしやすいので予備は持っているが、見つけて届けて貰えるのは非常に有難い。感謝しかない。
 制限エリアの外へ。


 少し早い目の到着であった。今日はここから膳所まで戻る。神戸空港には三宮からポートライナーが乗り入れ。乗り換え1回で膳所まで行ける。
 ちょうど14:20という列車が行ったところで10分待ちとなる。その間に

 先程乗って来たJA05FJを眺め、スカイマークのJA73NFが飛び立ってゆくのを見送る。ポートライナーのホームからでも適当望遠で適当に撮れちゃうぐらいに空港施設がまとまっている。

 ポートライナーがやってきて、こちらで三宮に向かう。神戸空港の駅でそこそこ席が埋まる。途中の乗車も多く、三宮に着く頃には結構な混雑。
 三ノ宮から三宮の乗換で少々買い物。ホームに上がると新快速が出たばかりであった。直後に快速がやって来る。どうせ膳所までなので快速に乗る。座れるし、ちょうどいい。
 その車内で

 先程の買い物、兵庫県限定のフラペチーノを頂く。昨日一昨日頂いたものとだいぶ様子が違うがチョコレートベースのフラペチーノであった。
 快速は案外と脚が速い。後の新快速に抜かれたのは山崎であった。そんな訳で案外と速く膳所まで来たが、それでも三ノ宮からは1時間以上かかる。高知-神戸のフライトよりも長かった。
 そして、膳所に着くともう夕方。「海外から帰って来たみたいね」と妻は言う。当たらずと雖も遠からず、だろうか。

 京阪電車に乗って自宅まで。この時間の膳所は暑い。同じ頃の宇和島の空気、中村の空気が懐かしく思える。

【サイトアップ アクセスカウンタ】

 サイトアップはお休み
 アクセスカウンタは機能せず
 万歩計は13,723