落穂拾いとスタンプラリー

 時間がないなら、タクシーで駅まで行っても良いと思っていたが、その必要は無さそうなので、MRTにする。松山機場の駅から台北車站まで。EasyCardにチャージしておく。今回は少し使いそうなので多めに。200〜300あれば良さそうだけど、急ぐあまりに一気に1,000NTDをチャージ。さすがに多すぎると自分でも思う。

 MRTに乗るところまでは日本人らしい人をちらほら見かけたが、その先、同胞はどこでも見かけなくなる。乗り換え1回、20分程で台北車站。ここで一つ探し物。まずは台鐡夢工場へ。
 以前、確かここで冊子の時刻表を買い求めたと思うのだが、聞いてみると「ない」と言われる。日本語で。出版が取りやめになったのか、在庫切れなのか、事情までは分からない。もう一つの探し物。

 日台スタンプラリーのスタンプはこちらにあった。あんまり力が入っている感じは見受けられないが、ひとまず押してゆく。
 今回、台北での用事はここまでである。宿泊も台北では無い。さて移動。

 まずは基隆に移動する。前回、8月に台鐵各線を乗りつぶししたが、その落穂である。
 飛行機が早着すれば12時過ぎの列車に。最悪、13:13という列車に乗れればと思っていたが、実際に落ち着いたところは12:42の区間車となった。これなら、今日考えている行程はこなせるのではないかと思う。ひとまず荷物を引っ張り、地下のホームへ。

 地下ホームに区間車がやって来る。乗り込んでみるとまぁ空席もパラパラ見える程に空いている。平日の昼下がり、郊外へと向かう列車なのでそんなものかも知れない。出発。南港の先まで、長々と続く地下線に飽きる頃、地上に出る。外は相変わらずの雨。2014年の6月も台湾を訪れた時は、割と良く晴れていたのだが、6月と言えば、梅雨。沖縄と同じと思うと、今回の雨の方が、天気としては正しい。
 山を縫って走るような宣蘭線の台北郊外区間。西部幹線の始発列車が多い七堵を過ぎると、線路が二手に分かれる。そして隣の線路を太魯閣が軽やかに抜き去って行くとまもなくこちらは減速、八堵の駅になる。ここから先が今回最初の落穂。基隆までのわずか2駅を乗り残している。とれも海のそばとは思えない
 宣蘭線と別れた列車はゆっくりと山がちの中を行く。速度を緩めると、まるで地下駅のような基隆の駅に着く。てっきり門司港のような駅だと思っていたから印象と違い過ぎて面喰う。

 郊外電車の終点みたいな駅から外へ出る。出てみるとそこは工事現場。ますますもって混乱するが、仮設通路を歩いて行くと、

 旧駅と思しきエリアにあたる。どうやら基隆駅、再開発の真っただ中のようだ。旧駅の構内、出札や改札といった駅の機能は失われたが、売店等は営業している。タクシー乗場、バス乗場もこちらだった。

 この時間の基隆。また雨が激しくなっている。

 駅前は港のようで大きな客船の姿が見える。晴れていればいくらでもあるが、今日は生憎の天気だし、荷物も大きい。少し大人しくしよう。
 この後は少しトリッキーな事をやる。本当は13時の列車に乗ってもう少し遅く基隆に着く事が前提だったのだけど、時間が浮いて分は昼食に宛がい、移動は予定通りにしよう。
 軽く空腹感はあるので昼食を考える。駅構内には食堂は無く、道路を挟んて反対側には、スターバックスだのバーガーキングだのが見えるが、そちらに行く気はしない。駅の脇。少し歩くが、何かありそうだったので足を伸ばす。

 台北の外港として栄えた時のものだろうか。歴史を感じる街並み。その向かいは、

 軽く食事が出来そうな店が並んでいる。そのうちの一軒に入る。中国語は不自由だが、

 メニュー指さしで乗り切る。

 どんな食べ物か想像できる油麺を頼んだが、後になって魚丸湯の方が良かったかなぁと思ってみた。油麺は何故か少し甘味を感じる。
 さて、駅前に戻る。今日はこれから、深澳線の終点、八斗子に向かう。
 深澳線は昨年8月の台鐡乗りつぶしで乗り終えていたのだが、昨年12月になって当時の終点、海技館から1駅、延長開業した。その距離わずか500m。
 8月に乗ったときも、列車の折り返しは、海技館から先でやっていて、折り返し点が今の八斗子だったのだが、海の景色が良い所なので、観光名所にしようと正式に旅客営業する事になったらしい。
 乗らなくても雰囲気は想像がつくが、しかし、営業運転している路線となると無視も出来ない。今回、台鐵の未乗区間がわりと同じような所にまとまっているので、併せて乗る事にした。
 基隆から八斗子へ行くには、基隆から八猪へ戻り、宣蘭線へ転身して、瑞芳駅へきて、深澳線に乗る事になる。このルート、地図で見ると四角形の三辺を廻るような、ひどく大回りとなる。しかも接続が良くない。ならば4角形の1辺をショートカットしようと決めた。
 八斗子も基隆市内なので、バスの便はあると思うのだが、グーグル先生に聞いても、1時間以上乗り換え少々というような案しか出てこない。海技館なら直通のバスもあるかも知れないが。そこで時間を第一義にタクシーを使う事にする。

 タクシー乗場に出ると、係から声を掛けられる。行先を伝えるために、日本語のウィキペディアで八斗子駅のページを見せる。一応、簡体字繁体字の表記もあるので、これで通じた。「あぁ、八斗子」という感じで車に乗せられた。

 雨の基隆市内。クルマは勢いよく走る。地図で見ると変なルートは通っていない。どうも、八斗子というのは、割と広い地域を差す名前で、海技館からだいぶ基隆寄りに「八斗子観光漁港」なんて文字も見えたのだが、そこで停まる事なく更に先へ。しっかり駅の前で車を停めてくれた。20分弱で到着。運賃は265NTD。高いなぁと思うが、日本円で1000円程度だし、台鐡で1時間以上かけても辿りつかない所を20分で来たのだが、感謝しなくてはいけない。
 車は基隆市内へと戻って行く。時刻は14:10過ぎ。次の列車は14:44。まだ30分ある。

 雨に濡れた八斗子のホーム。雨をしのげる所は何もない。

 道路を挟んだ向こう側には太平洋。海は天気を写す鏡なのか、太平洋にも南国台湾にもそぐわないような荒れ海が広がっている。

 駅のその先、線路は草生している。復活はここまで、と宣言するような景色が広がっている。
 こんな何もない無人駅だが、ICカードリーダはあって、松山機場でチャージしたEasyCardが使える。高雄のiPASSも使えた、と思う。先程勢いでチャージした1,000NTD、決して無駄ではない。
 列車が来るのは14時半。それまで折り畳み傘を差しつつも濡れ鼠で列車を待つ。同じような人が2組4人。観光客だろうが、雨を凌ぐ事も出来ない観光地なんて、とは思うが。

 好きでやっている事ではあるが、何の因果だろうね。

 14:30になってディーゼルカーがやって来る。4両つないだ立派な列車だが、降りる人はいない。乗る人は3組5人。1組1両割り当てても1両余る。

 発車までしばらく、濡れた体を車内で乾かす。
 14:44になってドアが閉まる。未乗線の初乗車だから一応は居住まいを正し、緊張して迎えた。列車は、八斗子の駅を出るとすぐにトンネルに入る。出るとそこは海技館の駅だった。およそ1分。何の因果か。
 海技館で降りる器用なお客さんがいて、代わりに乗って来る人も居る。相変わらず空いている。車掌がやってきて検札をするかと思ったら、何もせずに通り過ぎる。列車は瑞芳に向けて山道を喘ぐ。15時に到着。

 4両を持て余すような列車だったが、瑞芳では十分に向かう人たちが大挙して乗って来るから、体裁が整った。同じローカル線だが、随分と明暗が分かれる。
 今日はもう一線、台鐡の未乗線区に乗る。その移動のために切符を買い求める。「往蘇澳新」と言ったつもりだが、蘇澳が通じないらしい。困ったが、最後は何とかなる。15:15の花蓮ゆきの指定を貰う。

 定刻ならば発車までは10分程。ホームに上がる。同じ列車と思しきお客さんが三々五々。ディーゼルカーが出て行ったあと、台北方面へと普悠瑪が駆けてゆく。
 ホイッスルの音が聞こえ、機関車の姿が見えた。もう来るのか、早いなと思う。

 ブロアの音も逞しく、電気機関車がやってくるけど、遅いなぁ。シャッター早すぎた。よく見ると後ろに引き連れているのは貨車。ホッパ車と思しき貨車の羅列だった。
 前を行く平渓線の気動車に頭を押さえられているようだ。ゆっくりゆっくり、貨物列車は通過してゆく。

 最後尾には車掌車。日本では消えた光景が台湾には残る。
 次いで同じ顔をした電気機関車

 今度は速かった。差し込まれる。やって来たのは花蓮行き688列車、復興号。
 台鐵の列車、早い順に自強→莒光→復興→区間快→普快となる。復興は日本でいえば国鉄時代の準急。優等列車の中での最下位と言う事。
 復興号はどこにでも走っている訳ではないようで 、台北で見ていると殆どお目に掛かれない。ただ東部幹線には少々走っている。この列車は七堵始発の花蓮行きという列車。中途半端な運転区間だ。東部幹線の太魯閣、普悠瑪はとんでもなく人気があり、予約しづらい状況が続いている。台北駅に臨時列車を入れる余裕はないが、ちょっと郊外、七堵まで来て貰っての救済臨と言う事らしい。

 水色と白に塗り分けられた客車を10両近く連ねての堂々たる客車列車が入って来る。

 楕円の行先表示に折戸。日本なら20系だ。折戸が手動なのはご愛嬌。

 車内はリクライニングシートが並ぶ。角度は浅いが、足置きはあるから、日本なら特急用車両。14系座席車を思い出す造りだ。
 立派な列車なのだが、

 残念なのは乗車率。わずかな乗客を乗せているだけだった。ネットで検索すれば普通に出てくる列車なのだが、始発駅が中途半端なのと、脚が遅いから、嫌われるのだろうか。
 列車はすっと動き出す。全く衝撃を感じない、完璧な滑り出し。

 空いた車内で気楽に、と思いつつも、後ろに座っている二人組の話し声に閉口しつつの宣蘭線となる。あまりに気を使わないので大陸人だろと思ってしまったが、偏見なのか、当たっているのか、知りたくもない。
 列車はゆっくりと加速、全速になって谷間を進んでゆく。先程から雨の続き。濁流の川を眺め、暗い山と暗い空。後ろの話し声だけが響く車内でしばらく。 

 ぼんやりと過ごしていると列車は海岸線に出る。先程、八斗子で眺めた海と同じ、暗い海が車窓を流れる。
 客車列車が必死に走り、走り、走っても、電車特急には抜かれる。どこだったかで、駅の一番隅にある待避線へ。待つ事しばらく、本線を普悠瑪を駆けて消える。普悠瑪が消えてしばらく、客車の復興号もゆっくりと動き出す。気が付けば車窓が流れるような、本当に穏やかな引っ張り出しだ。
 海が離れて宣蘭平野。列車は細かく停まるようになり、お客さんの乗り降りが増える。宣蘭で北上の復興号とすれ違い。時刻表には見当たらない列車だが、往台北、の文字が見える。
 瑞芳から2時間弱。ようやく蘇澳新に着く。時刻は16:53。相変わらず雨が降っている。

 列車は花蓮まで。出発する列車を送りだして、改札に向かう。
 これから台鐵最後の一区間に乗る。宣蘭線の一区間だけ、蘇澳新から蘇澳まで。東部幹線、台湾島の脊梁山脈がそのまま落ち込む宣蘭平野と花蓮平野の間で建設が遅れ、開業は1980年。それまで宣蘭線の終着だったのは、蘇澳だったのだが、北廻線は一つ手前の蘇澳新から花蓮に向かう事になって、蘇澳までの一区間が枝線のような形態になっている。
 以前、高雄から台北まで東部幹線を乗り通したときは、花蓮から台北まで所要二時間で駆ける普悠瑪で一気に行ったので、蘇澳新と蘇澳の間には乗っていない。

 一度改札の外に出る。発車案内には花蓮と蘇澳の文字が同じような割合で並ぶ。次の蘇澳ゆきは20分後。この列車は台北から延々やって来る列車。瑞芳で復興号の後から出る列車である。復興号に乗って来たから速く着くわけではないのだが、区間車のロングシートに揺られるよりは、客車列車に乗っていたかった。
 蘇澳の後は花蓮まで行くので、その指定券を先に抑えておく。「往花蓮」で通じる。18:03の自強か?と確認があって指定券を出された。172列車の花蓮行き。10日ほど前にネットで調べた時には満席だったので、自願無座になるものだとばかり思っていた。一つ懸念が解決する。

 蘇澳新の駅。人気が少なく陰気臭い。どこか行けそうなところも見当たらず、ホームで区間車を待つ事にする。ここから一駅は、先程大量チャージしたEasyCardを使って。

 ホームから駅の廻りを。構内には無蓋車が並んでいて、向こうにはセメント工場か何か。人家らしいものは見当たらない。北廻線が分岐するためだけの駅にも見える。
 北上、南下。停車列車と通過列車が行きかう中、蘇澳ゆきを待つ。

 目的の列車は遅れている。あまり遅れると花蓮行きの自強に間に合わなくなるかも知れないが、自強も3分遅れとある。まぁ良いだろう。

 まもなく4両編成の普通車がやって来る。冷房が効き過ぎるぐらいの車内は閑散としている。適当な車両に乗り込み、腰かけると列車は発車。台鐵最後の一区間だから居住まいを正し、別れ行く北廻線を眺めた。ちょうど太魯閣が駆けてゆく。
 蘇澳は海沿いの街だと思っていたが、外は山というか、海の気配を全く感じない。


 数分で終着、蘇澳に到着する。

 ホームは一面だが、構内は広い。宣蘭線の終着点にして花蓮への乗継点だった頃の栄華が微かに漂う。
 折り返しは17:45。改札が一度閉じられる。少し駅前を覗いてみる

 街の中心らしい雰囲気が漂ってくる。冷泉で有名な街で、時間があれば寄ってゆきたい所。ただ雨が相変わらず降り続いているから、駅構内で大人しくしよう、引き返す。

 振り返ると妙に派手に塗られた駅舎。そこへと戻り、改札が開くのを待つ。
 17:35になり、改札となる。行列は出来ていたが、4両の列車に散らしてみると寂しぐらいの乗車でしかない。ベルが鳴ってドアが閉まる。一か所だけ車掌が居る所だけが開いていて、遅れそうになった客を乗せてからドアが閉まる。列車は来た道を引き返すとすぐに蘇澳新の駅。17:50になっている。EasyCardを下車にするために一旦改札の外に出るが、この後に乗る自強は18:03、すぐである。
 すぐなんだけど、

 自強172次、29分遅れと案内がある。100番台の列車番号は本来西部幹線のもので、この列車は潮州から高雄、台北経由花蓮ゆき、というもの。17時の段階では定時となっていたが、急に何だか遅れがひどくなっている。気になるのは1本前の区間車。これ、花蓮まで逃げるかね?と思うのだが、そこまで細かな質問は出来る訳がない。
 これなら少し蘇澳の街を歩けたかもなぁと思いつつ、

 貨車が居並ぶ蘇澳新の駅でしばらく待ちぼうけ。北上は遅れておらず、区間車が行き、貨物列車が行く。明るければ写真を撮りたいが、天気は悪いし、時刻は18時。気力が起きずにホームのベンチに腰掛けて過ごす。
 南下はしばらく列車が途切れたが、定刻に区間車の花蓮ゆきが現れる。


 待っていた人がみんなのったように見えたから、自強はさらに遅れるの?と思う。でも遅れの表示は30分前後を行き来したまま。前を行く区間車と30分差が付かないなら、自強が途中で刺すと見た。
 区間車の後、太魯閣がやって来る。頭を押さえられているようで、ゆっくりゆっくりだが、本来は通過列車。人も疎らになったホームでしばらく待ちとなる。蘇澳からの列車がやって来た。30分後の列車で間に合うなら、冷泉ぐらい足を伸ばせたかもなぁ。
 本来の時間から遅れる事30分少々。ようやく172列車、自強が蘇澳新にやって来た、

 列車は混んでいるが、立客大勢、にはなっていない。先程、先行する普通車に流れたお客さんもいたかも知れない。ほぼ定員乗車。指定券を持っている人だけを乗せて自強は花蓮へ向かう。
 蘇澳は宣蘭平野の果て。この南は台湾島の脊梁山脈がそのまま落ち込む人煙稀な所を進む。途中、わずかに平地が広がる南澳に停車するとお客が入れ替わる。そして列車は更に南、時刻は19時を回り外が暗くなってきた。前回、暗がりの中を通った北廻線の景色を見ておきたかったのだが、それは次の宿題になるようだ。
 30分の遅れを引きずったまま、列車は花蓮へ。途中で区間車に追いついたのか付かないのか、良く分からないまま終着が近づく。最後の最後に駅の手前で停められる。上り電車が流れて行った入れ替わりに花蓮の駅へ。

 定刻なら18:58の到着だったから30分遅れ。客車10両の自強からほぼ満席のお客さんが降りてくる。花蓮の駅頭は人で溢れた。
 今日は花蓮駅の近くにホテルを取っている。まずは駅で済ませる事を二つ。明日の朝、使う予定の指定券を受け取っておく。10日程までにネット予約したもの。こちらは特に問題なく終了。次がスタンプラリーのスタンプ。どこにあるか情報がながったが、

 出札口の脇にインフォメーションがあるので、こちらで聞いたら、ここがスタンプ置き場だった。

 お昼の台北に続き、台湾2か所目のスタンプとなる。よく見ると、

 日本の物とは違うデザインのポスターも掲示されていた。
 これで花蓮駅でやるべき事は完了。ホテルに向かう。
 花蓮の街、中心は駅から離れた、海寄りにある。花蓮-台東を結んでいた762mmゲージの台東線があったころの花蓮駅があるあたり。
 今の花蓮駅は北廻線の開通と、台東線の1067mmへの改軌が行われた時に、花蓮市郊外に作られたもの。従って駅は街はずれなのだが、駅がある分、需要があるのか、駅の周りにもホテルはある。
 到着と出発に便利な駅周辺に泊まるか、飯を食いに行くのに立地が良い中心街に泊まるか。花蓮のホテル選びは悩ましいが、結局、駅前に泊まる事にしている。
 ホテルにチェックインして荷物を置くと20時前。台湾の店は閉まるのが早く、そろそろ営業を終わるところも出てくる時間帯。以前、台中駅前は21時で喰うに困った。
 今日はこれから中心地にある夜市まで行こうと思う。ちょっと距離があるので雨が降り続いていると困るところだが、幸い、この時間の花蓮。雨は止んでいる。

 駅の周辺もそこそこには賑わっている。この辺りで適当に食べても良いかなぁと思ったのだが、後で花蓮で何をした、ぐらいは言えるように少し歩く。段々と道が寂しくなり、檳榔屋ぐらいしか見えないようなところになるが、次第に賑やかにある。

 街が賑やかになってきて、予備知識がなくても中心地に近付いている事が良く分かるようになる。
 花蓮の中心地。ガイドブックを見て元花蓮駅にちょっと足を伸ばしてみた。

 暗いので様子は分からないが、写真で撮ってみると、蒸気機関車に貨車が並ぶ。腕木信号機なんてものもある。
 旧花蓮駅のすぐ近くに、ひとまず目標とした夜市の会場があった。

 立派なゲートのその中は、

 明るくきれいな会場が並んでいる。最近整備されたものらしい。通路が広いので歩いていても楽。
 少し歩いてみる。空腹だが、その前に喉が酷く乾いている。飲みたいと思っていると、


 台湾ビールのドラフトビアを扱う店があったので吸い寄せられる。80NTD。初めて飲んだがなかなか美味しい。ついつい飲み干してしまう。
 ビールを飲んだらなんか満足してしまったので夜市を後にして街中にあったお店に行ってみる。

 餃子屋さんと言って良いのかな。持ち帰り用と中で食べるようの列を分けて案内してあるあたりで、人気店であろうことが知れる。
 そろそろ店じまいの感じが漂っているが、入れて貰えたので注文する。勿論、中国語は分からないので、現物を見ながら指さしでやり取り。

 結果、餃子とスープの組み合わせになる。ビールは自分で冷蔵庫から取って来たもの。これで95NTD。
 餃子もうまかったが、餃子の具を使ったと思しきスープがなかなかうまかった。飲んだ胃にも優しい味。
 もう少し中心地を歩いても良いけど、ぱらっと何か雨粒が落ちてきたような感じもあり、引き返す。一度歩いた知っている道なので何ともないが、 

 来る時には営業していた店が閉じていたりして、より寂しい道になる。コンビニに寄り道、EasyCardでビールを買うとホテルに22時前の戻り。
 今朝が早かった分だけ眠気が来るのも早い。明日の朝には余裕がある。少し早い目に就寝。目覚ましは掛けなくても、大丈夫だろう。