【今日の駅弁】排骨弁当 80NTD 台北鐵路餐廳

 昨日と同じ名前の御弁当だが、今日は台北で製造したもの。


 主役は一緒だが、中身は少々変わって、菜っ葉の漬物がでんと構える。味は間違いようがなく、確かに台北車站構内の高い飲食店で中途半端な食事をするより、良いと思う。
 お弁当を食べている間に列車は新竹に到着。後からやって来る133列車に抜かれる。向こうは途中、台中だけに停まる速達便。こちらは新竹、台中、嘉儀、台南と停まる。

 高鐵は水田の目立つ台湾島を一路南下してゆく。日本と変わらないような風景が早送りで進んでゆく。食事を頂いた後だし、単調な景色と相まって眠くなる。台中かどこかで一度目が覚めたが、妻に起こされると下車駅の台南。

 ここが終点か、というほどにたくさんのお客さんが降りてゆく。左営までのお客さんは133列車を利用するのだろう。

 列車を見送るとコンコースへ。駅の中、下車客で思いがけず混雑している。出場する時もジョイントパスとパスポートを提示して厳重に確認されたのちとなる。

 高鐵台南駅。台南の市街地からは遠く離れた所で、周りは何かのプランテーションが延々と続いているような所。ここから台南市街地までは、高鐵がチャーターしているリムジンバスと、台鐵の在来線が乗り入れている。今日は台鐵に乗って、台鐵台南駅を目指す。


 台鐵の駅、新竹でもそうだったように駅名が違う。こちらは沙崙という。列車は概ね30分毎。高鐵新竹駅接続の六家線はきっちり30分毎だったが、沙崙からの沙崙線は西部幹線に乗り入れて台南までゆくからか、ダイヤがきれいに整っていない。

 区間車に揺られて台南を目指す。冷房の効いた車内で出発を待つ。高鐵乗り継ぎらしい人で席はそこそこ埋まっている。新竹からの六家線よりも機能しているようだ。これも高鐵台南駅の絶対的な利用者が多いから、かも知れない。新竹の場合、台鉄で30分掛けて台鐵新竹に出るのと、自強でまっすぐ台鐵新竹にゆくのと、そんな時間は変わらない。
 時間が来て、区間車は動き出す。次が長榮大学なんて駅。窓外を見てみたが、大学はどこにあったのだろう。そして西部幹線接続の となる。

 何も無いけど、線路が寄ってきてゆっくりと合流する。中洲駅に着くと南下する区間車が停まっていた。接続を取るようだ。
 ここから先は西部幹線の線路を飛ばす。台南までは20分少々。バスだと45分掛かるそうだから、電車は速い。速いが待ち時間を考えるとそうでもない。

 今日から台南滞在となる。初めての街を増やす事になる。年明け早々に地震があってマンションの倒壊した台南の街だが、駅前では、その傷跡は全く感じられない。その後も街歩きをだいぶしたけど、地震の欠片も感じなかった。地震で被害を受けたのは手抜きをしていたごく一部の建物だとも聞くが、どうやら本当にその通りらしい。
 この時間、雨が降っている。荷物も大きいので、タクシーでホテルに向かう。日治時代(と台湾では言う)の物らしい、立派な建物を眺めて向かうのは、台南でも有数の高級ホテル。昨日との格差が大きすぎる。

 部屋は19階。高い建物の少ない台南の街が見渡せる。
 時刻は16時半を過ぎている。荷物を仕舞うとこの後の予定検討。台北でも高雄でも必ず行ったのが夜市。勿論台南にもあるのだが、台南の夜市は少々勝手が違う。
 ●夜市の行われる所が曜日によって変わる
 ●夜市の場所が市街地では無くて、郊外のだだっ広い所
 と言う訳で、尚早勝手が違う。だいぶ違うというべきか。
 今日は土曜日。行われるのは花園夜市と武聖夜市の二つ。どちらも市街地の北側が会場となる。
 台南は捷運は走っておらず、市内の交通はバスかタクシーに頼る事になる。
 大きく賑やかなのは花園夜市の方。でも人込みは苦手なので、武聖夜市の方に行ってみる。グーグル先生にお伺いを立てて、バスと歩き。台南市街地の北にある武聖夜市に向かう算段を選ぶ。
 ホテルを出て近くのバス停へ。色んな系統のバスがひっきりなしにやって来る。一方で各系統毎の運転間隔は長いから、一見さんには使いにくいバスだ。

 グーグル先生が示唆してくれたバスに乗る。台南でも台北ICカードが使える。今回は持ってきていないが、高雄のICカード、iPassも使える。先客は数人、運転士がどこに行くの、と聞くので夜市と答える。

 バイクの目立つ台南の市街地を走る。右に左に曲がる間に方向感覚が無くなる。何時の間にか少し市街地を外れ、目的のバス停へ。

 夜市は右だよ、と運転手が教えてくれる。心遣いが嬉しい。けど右に行くのは花園夜市。竹聖夜市はバスを降りて左です。路地に入って、さて夜市を目指す。空はまだ明るいから夜市、という雰囲気ではないけど。
 歩いて10分弱、それらしいところに到着。

 竹聖世一の看板が出ていて、会場はここと知れる。毎週三、六とは水曜日と土曜日の事。中華圏、曜日の事を星期三とか星期六とか、そんな言い方をする。でも

 まだ会場の準備、整っていない。
 水曜日と土曜日だけ行われる夜市。時間に合わせて業者が三々五々集まって来る体裁らしく、少々時間が早かったようだ。雨が降ったりやんだりという天気も出足を悪くしているかも知れない。 

 それでもいい場所は少し屋台が出始めている。お客さんは、まだまだ少ないようだ。いくつかの屋台を見て回って、

 あまりない選択肢の中から、宣蘭葱の肉巻きを発見。これを頂く。確か100NTD近く。屋台の売り物としては値が張るが、ちょっとした腕ぐらいの太い肉巻きで、納得はする。
 店が増える気配もなく、それなら花園夜市の方に行こうかとも思う。今いるところからは徒歩20分程らしい。歩けないことは無い。
 グーグル先生のご指示に従い、道をぷらぷら。バス通りに戻る。しばらく歩くと、

 コストコが見えてくる。この辺り、コストコがあるぐらいの郊外、と言う事になる。お茶のパックが売っていれば買ってゆきたいとのことで寄り道する。店内のつくりは以前行ったことのある高雄やソウルのコストコとさほど変わりがない。生憎探し物は扱っていなかったので、何も買わずに出る事になる。
 この辺り、やはり郊外というべき所のようで、

 しまむら、なんて店も出店していた。こちらには寄り道しなかったけど。
 たっぷり20分近く歩いて、花園夜市に到着する。

 すっかり暗くなっている。駐車場のようなだだっ広い所に、出店がぼこぼこ出ており、人の数も多い。花園夜市の方が台南を代表する夜市らしい。時間帯が違うから何とも言えないけど、店の数も人の数もこちらの方が圧倒している。後で見てみると出店、今日は花園、今日は竹聖、というように転戦するみたいで、花園と竹聖の開催が被ると、店の数が偏る、なんて事もあるようだ。

 19時過ぎの花園夜市。食べ物飲み物の屋台だけでなく、衣類やらちょっとした小物やら、色々雑多な出店が出ている。もう少し空いていれば嬉しいけど、

 素朴なパチンコ、なんて遊戯も出ている。観光夜市、というよりも地元密着の夜市、なのだろう。

 胡椒餅をその場で揚げていたので買ってみる。揚げたてを頂ければ美味しいのだろうが、ちょっと疲れた。ホテルに戻る事にして、胡椒餅はお持ち帰りする。
 台南市街の郊外。バスで戻るか、タクシーで戻るか。流しのタクシーを拾うのは難しいらしいが、夜市目指してやってくるお客さんを乗せたタクシーを拾うのはさほど難しくなかった。帰りはタクシーで10分少々。ホテルの近くで降ろしてもらい、部屋飲み用のビールを買ってゆく。

 ホテルの近く、なぜかコンビニが見当たらない。郊外にはいくらでもあったけど。結局コンビニの代わりにカルフールに入ってビールを買う。台湾ビールの金杯、350ml缶だけ売り切れなのは、近くのホテルの宿泊客が買い出してゆくから、か。


 夜市の戦利品を二つ、頂きつつ部屋でゆっくり。やっぱりその場で頂いた方が美味しかったかなぁと、若干の反省。