JL7038/CX532 B-HNM B777-300 HKG→NGO



 先ほどの63番搭乗口に向かうと既に行列は消えていて搭乗が始まっていた事を知る。最後召集、なんて文字も見える。写真を撮ると機内へ。B777-300のなんて事はないリジョーナルタイプ。ビジネスクラスであれば外れ機材だが、どうせエコノミーだからどうでも良い。宛てがわれた座席は3-3-3と並ぶ真ん中の島の通路側。ちょっと後ろ側なのは、降機の時を考えると不満だが、チェックインはそれなりの時間だし、事前指定してない(コードシェア便だと出来ない)事を考えると、出来る範囲の事はしてくれたのだろうと好意的に解釈しておく。

 エコノミークラスは混んでいて、見える範囲では満席。隣の真ん中席にもお客さんが居る。一人客をうまいこと集めた感がする。
 16:04、Doorclose。英語、広東語の後、日本語の機内アナウンスがある。日本人乗務員による、ごくごく自然な日本語である。機内では入国書類を配っている。何か早口で言われたので?となると改めて「ニホンジン?」と片言の日本語で訊かれる。「Japanese」が聞き取れないようではダメだなと思う。
 16:11、Pushbuck。16:15、Taixing。名古屋中部までの飛行時間、3時間30分と案内。これなら21時前に着くのかなと思う。後々の事を考えると出来ることなら早着してほしいのだが、ひとまず大きく遅れる事はなさそうだ。
 期待に応えてくれるのか、誘導路での順番待ちも無く、滑走路端にたどり着く。16:28 Take off RWy25L。
 上昇しつつ旋回。進路を東へと変えて行く。16:42、ベルト着用サインが消灯。窓側席ならここで機外の様子を撮るところなのだろうが、どんなに頑張っても外は見えないから、

 代わりに現在位置を撮っておく。香港を反時計廻りにぐるっと半周して、東に針路を変えたところ。多少の逆風が吹く中を日本に向かってさらに高度を上げて行く事になる。
 カーテンが閉められるのが見える。機内サービスが始まるのだろう。ウェルカムドリンク、ではないだろうが、まずはドリンクサービスから。最初に

 ナッツだけ配られる。
 ワゴンでリクエストを訊いて廻るのでは無く、お盆の上にカップを載せて配るスタイル。ジュースや水の姿が見える。無くなるとまたギャレーに取りに戻っている。
 二回目の配布からビールも加わった。ビールも飲めるのかと思ったけど、考えてみると前に一度、キャセイのエコノミーに乗った時も普通にビールを貰っていた気がする。
 ビールが加わるとそちらの方が人気がある。水の引き取り手を捜しつつ、みたいな感じで配っている。
 ようやく順番が廻って来る。スカスカのお盆を目の前に差し出されたが、「Beer please」とリクエスト。通ったみたいでギャレーへ戻って行く。こちらに戻って来る途中で声が掛かってビールが捌けて無くなる。もう一度ギャレーに戻ると、今度は戻って来ない。
 20分ぐらい経って、コップの回収が来る。もう一度お願い。「I have no drink Beer please」と。思い出してくれたのか「Sorry」と言われようやくビールが運ばれてくる。今度は途中の略奪はない。

 アサヒが出てくる。日本人ならアサヒを出しておけば文句を言わないだろうと言う考え方は嫌いだが、これ以上の文句はクレーマーへの片道切符だ。他はサンミゲルとハイネケンの筈だが、ビールはビールなのだろう。選択肢はない。こうして見るとビールの銘柄が指定できる日系の航空会社は、実は素晴らしいサービスを提供しているのだと言う事に気付く。JALだとヱビスまで出してくれるし。

 飛行機は台湾上空へと差し掛かってゆく。外はそろそろ空が赤くなる時刻だろうか。17:30を過ぎて機内食の配布。ポークとパスタのニ択であったので、パスタをお願いしてみる。飲み物はサンミゲルにした。

 パスタの中身はペンネ。それに蕎麦とパンだから炭水化物ばかりだ。蕎麦はサラダ感覚なのかぁと思わなくはないが、ちょっと無理があるか。
 あまり失敗しなさそうな、無難な食事を頂く間に飛行機は台湾から琉球列島の西海上へ。

 お手洗いに立ったついでに外を見てみる。一日の終わりを予感させるような黒い世界へと走り出すかの空が広がっていた。


 日本茶とコーヒーを各々頂くとサービスとしては終了。恥辱の続きでも書き綴るべき時間だが、疲れを感じる。少し寝ておこうかと思う。

 目覚めてみると時刻は19時過ぎ。ずいぶんと寝たようだが、実際には1時間も寝ていない。飛行機は九州の南端をかすって、日本列島の南を飛ぶ。名古屋まであと1時間と言った所だろうか。寝ぼけた体に水か何かが欲しいが、エコノミーだと欲しい時にタイミング良く欲しい物を、とは行かない。ぼけっと座り続ける。
 19:07、機長さんから英語で飛行状況の案内が入って、ついで客室乗務員が広東語、日本語で同じ内容を伝える。19:20ごろに降下を開始し、名古屋中部国際空港にはほぼ定刻の到着となるそうだ。

 まだ紀伊半島にも差し掛からない19:31、ベルト着用サインが点灯する。日本時間の案内があったからここで時計を1時間進める。20:31、この後の事を考えると結構大変な時間ではある。20:42、機内減光。どうやら北側、RWy36の着陸となるらしい。RWy18なら5分10分早く着陸出来そうだが、北側に向かっている今が順風なのだから、大回りの着陸も仕方ない。少々揺れながら高度を確実に落としてゆく。窓側なら大名古屋の夜景が広がる頃だろう。
 20:55、Geardown、どうやら定刻かなぁと思っていると空港に差し掛かる、20:59、Landing、RWy36。急減速して誘導路に。Uターンするとちらっとスポットに集う飛行機が見える。
 21:03、Spot in SP18。既にKEのB747-400の姿がある。入国手続き、混んでいないだろうか。
 ドアが開いて降機となる。ビジネスクラスのお客様が先、なんて案内は無かったが、ビジネスのシート、未使用のものが目立ったから、元々殆ど人が居なかったのかも知れない。

乗ってきた機材を1枚2枚写真に納めると入国審査へ急ぐ。今日は21時半のリムジンバスに乗りたい。写真を撮った時点で21:09である。
 入国審査は空いている。KEは早着だったようだ。特に差し支えなく手続き完了。荷物が出てくるまで若干待つぐらいだったから、早いほうだったかも知れない。
 荷物はワンワールドサファイヤの威力が十分に発揮される。割と早く出て来る。税関が煩い事があるのだけど、こちらの住所を書いておいたので特に何も言われず。

 制限エリアを出たのが21:22。良いペースであった。

 お手洗いとコンビニに寄って21:30のリムジンバス、十分に間に合う。これに乗れると自宅近所に直行。30分後のバスは経由地が違うので、30分の差が帰宅する頃には1時間以上に開いてしまう。
 機内でだいぶサボったのて、バスの中で恥辱を少し進めておいた。1時間程で最寄りのバス停に到着。ここから帰宅すると22時半を少々廻った所となる。成田から横浜の自宅に戻るよりは早く楽で、JL732で成田20時に到着した時と同じぐらいの感じの時間になる。つまり、疲れたという事。
 明日は仕事。出勤の準備をやっておく。妻の携帯に電話して二言三言。もう24時。さっさと寝る。