二号線散歩

 朝、目覚めるともう8時をとうに過ぎていた。西に来ているにも関わらず時刻は同じソウルの街も既に朝が来ている。
 今日、一日。どこに出かけて何をするか、決めていない。昨日の段階では江南エリアに行った事がないからひとまず行ってみようか、と言うことと夜は新村で焼肉を、ぐらいしか決まっていない。ひとまず朝食を取るべくホテルを出ようと決めてノロノロ準備する。出かけられたの、結局10時近くになってしまった。地下鉄二号線の駅前まで、バスで出てみる。駅周辺、飲食店がいくつか並ぶから食べるものには困らない。

 色々とある中からスンドゥブチゲを頼んでみた。サービスのおかずが一頃に比べると減ったような気もするけど、4,000ウォンの食べ物に文句付けたら行けないよなぁ。
 店の中で観光ガイドを見ながら適当に行き先を決める。ただ単に江南と言っても広いから目的がほしい。でもロッテワールドへ、なんて所に行く気は最初からないし。キムチ博物館なるものを見つける。手頃な目的地かもしれない。地下鉄2号線、三成(Samsong)駅そば。coexと言うショッピングセンターの中らしい。ひとまずそれで決める。それでは地下鉄で移動開始。
 2号線に乗るとまもなく電車は漢江を渡る。

 川面が凍り付いている様子をしばらく眺め、渡りきると電車は地下に戻る。ひどく混んで来た電車に乗る事10分少々、目的の駅、三成(Samsong)に着く。

 本当に大きいショッピングセンターが広がるその中に目的の博物館はある。

 その場所を捜し当てるのに少々苦労して何とかたどり着く。入場料は3,000ウォン。まぁ良心的な価格設定。日本語の案内もあるので、何とか見物出来る。キムチの歴史や漬け方などが展示されている。

 何ともたくさんの種類のキムチがあることで。ひどく感心する。

 一応、試食コーナーなるものもあって何種類かのキムチを試すことが出来た。
 規模は小さい博物館だけど、捜し当てて見て回るのに1時間弱。場所を知ってて駆け足なら10〜20分程度だろうか。
 既に12時。お昼だけどさっき食べたばかりだからまだいい。でも喉が渇いた。空気が乾燥しているからかもしれない。コーヒーでも飲もうと話がまとまる。以前に比べるとソウルの街中、コーヒーショップが増えた気がする。モールの中にも幾つかあってその一軒に入ってみた。

 アメリカンコーヒーが3,800ウォン。今のレートなら300円ちょっとだからそんなものかと思うけど、2年ぐらい前のレートだと500円近くになって、「ソウル物価高いなぁ」と感心する羽目に陥ったものだった。韓国でアメリカンだとどんだけ薄くなるものやらと心配しないでも無いけど、日本に持っていっても普通にアメリカンと言っていいような普通のコーヒー。
 大きな本屋がある。時刻表を探してみたら雑誌コーナーでこじんまりと扱っていた。

 2010年1月号。5,000ウォンでお買い上げ。
 ふと思い立ってショッピングセンターの中に出ているユニクロに寄る。何も韓国まで来てユニクロでなくて良いのだけど、日本では完売となったヒートテック、韓国ならまだあるのではないかと言うのが主旨だそうだ。なるほど、一応はまだ物があって、日本よりも安く売っていた。色が気に入らないらしいけどひとまずお買い上げ。
 ここで一応地上に出てみる。折角江南まで足を延ばしてショッピングセンターだけで周りの雰囲気に触れないのはちょっとどうかとも思う。

 オフィス街、と言った所か。鐘路辺りの雑然とした雰囲気はどこにもない。無味無臭。そんな言葉が似合いそうだ。

 ちょっと歩くと妙なデザインのビルがどんと構えていたりする。
 こんな街でも人が生きていればお腹が空く訳であり、従って食堂がいくつか見える。その内の一軒でちょっと遅めの昼食にした。メニュー、○○キムチチゲと言う物があり、何か足されたキムチチゲらしいのだけど、頼んでみる。

 出てきたキムチチゲ、特に増えた具材は無い様子。でもやたらと酸っぱい。熟成キムチチゲだったらしい。確かにおかずとして出てきたキムチとは別物だった。

 地下鉄とバスでいったんホテルに戻る事にする。地下鉄駅前のショッピングモールに、ユニクロの看板。あちこちに進出しているんだなぁと感心していたけど、ここの中、ダイソーもあるのだそうだ。そこに寄りたいと言われて付き合った。何となくどこかのワンフロアを占めているようなイメージで探したのだけ分からず仕舞い。係員に聞くと地下二階にあるロッテマートの中だという。

 行ってみるとロッテマートの中、ワンコーナーがダイソーになっていた。小じんまりとしていて目的の物も無かったらしい。まぁダイソーだからなぁ、仕方がない。一度ホテルに戻る。バスがちょうど行ったばかりなので待ち時間を使って

 出店で買い食い。こちらはケランパンという食べ物。

 中には鶏卵が入っている。醤油を一滴、掛けたいなと思うのは日本人だからかなぁ。

 ホテルに戻る。夕方、良い時間になった。今度は新村に出かける。先ほどから何度もお世話になっている地下鉄2号線の沿線だから、普通に地下鉄に乗れば良いのだけど、この時間帯、ホテルから明洞までのシャトルバスが出るのだそうだ。ちょっと時間がかかりそうだが、タダ脚だし仕方がない。乗ってみることにする。一回り大きいバスがやってくる。乗ってみると大降りな座席が1ー2列に並ぶ。高級バスのお下がり、と言ったところか。バスはソウル中心部に向かって比較的順調に走り出す。道自体は混んでいて詰まっているのだけど、バス専用レーンを走っているから渋滞を横目にすいすい走れるのだ。ちょっと寝て目覚めると新設洞の駅が見えた。1号線の駅である。だいぶ東大門の方に近づいているが、30分経っている。どうやらこれでも遅れ気味らしい。

 バス専用レーンもなくなったから渋滞の列に巻き込まれ停滞状態となる。鐘路の辺り、ちょっと進んでは停滞し停滞しの繰り返し。最初のバス停に20分遅れ。さらに遅れてゆく。結局乙支路入口(Euljiro il-ga)の駅近くで降ろしてもらったの、ホテルを出てから1時間以上経っていた。
 地下鉄に乗るとさすがに早い。10分弱で新村の一つ手前、梨大に到着。

 ここから散策しがてら新村を目指して歩く。坂道の急な梨大の街をぷらぷら。途中、買い物が一軒、もう一軒。いつの間にか京義線の新村の駅前に出た。

 古びた駅舎の後ろに現役の駅舎。京義線も電鉄化が完了で電車が走るようになって駅の存在感も増したかな?
 駅前にダイソーがあってびっくりする。こちらは地上三階建ての独立した店舗。折角なのでチェックしてゆくがこちらにもほしい物は無かったらしい。
 もう19時近くになる。いい加減、焼肉屋へ直行する。地下鉄の新村駅に出てそこから反対側に。古びた韓国家屋の並ぶあたりに出る。このあたりが焼肉店街。その中に明らかに新しい大きな建物が一つあってここが目指す焼肉屋だった。最近、店を建て替えて大きくなったらしい。

 奥の方に通されてまずは注文。日本人的に焼肉にはやっぱりビール。生ビールの方が嬉しいけど、ここは韓国なので瓶ビールで。
 肉のお友達が出てきてそして焼肉の登場となる。

 生カルビ2人前が400gで24,000ウォン。明洞辺りで食べるのより明らかに安い。そして焼いても焼いてもなかなか無くならない。
 サンチュやキムチの類は取り放題なので自分で足しながら肉を焼いてゆくと先にビールが無くなった。今度は

 焼酎にしてみた。こちら流はストレートをひたすら流し込むやり方。慣れないけど真似だけはしてみる。甘ったるい焼酎だけどこれはこれで悪くはない。2人前400g。よく食べたがもう少しほしい。1人前あれば十分だけど「肉の注文は二人前から」とメニューには書いている。さて1人前頼めるかな、と二人でメニューを見ながら思案する。ダメならダメで仕方ないから、取りあえず融通の利きそう人にお願いしてみようかとキョロキョロしていると隣のテーブルの人に声を掛けられた。
「手を挙げて声を掛ければ来てくれますよ」
 流暢な日本語を話す韓国の人が声を掛けてくれた。結局、1人前でも注文を受けてくれる。最低2人前、であれば良いと言うことだろうなぁ。
 カルビ3人前600gにビールと焼酎、コーラで45000ウォンぐらいだったか。二人でこの値段なら本当に安い。

 路地裏を新村の駅まで歩いて戻る。大通りに出る角にまたダイソーがあった。ユニクロと言い、ダイソーと言い、随分と増えたもの。そう言えばスターバックスも随分と増えたように思える。

 地下鉄でホテルに戻る。駅前のショッピングモール。地下2階のロッテマートはまだ営業していて、

 お土産やら何やらをお買い上げ。ホテルに戻るバス、ほぼ最終となって帰り着く。時刻は23時過ぎ。さすがに疲れた。ビールを1本飲んで、もう1本、飲もうとして缶を開けて直後に費えた。

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