移動日

 タイトル通り。今日のうちに西へと向かい定宿に入ればよい一日。
 夕方の新幹線に乗れば十分で何時も通りに京王をやってこようか、或いはうんと早く出て中央線から飯田線経由で豊橋に入ろうか、何てことも考えたのだけど、めんどくさくなった。
 普通に在来線で西へ向かおうかと思う。沼津か清水あたりで昼食を食べるのもよし、久し振りに岳南鉄道を覗いてゆくのもよいだろうけど、全くの無計画でとりあえず大船へ出てみようか。

 駅へ向かったのが9時過ぎ。適当に出てきたのが祟って10分ほど待たされる。その間にこの週末出かける寝台券の変更を試みた。「ソロか下段が空いていれば」とリクエスト。とりあえず下段に変更する事に成功する。これで居住性はだいぶ違ってくる、筈。
 がら空きの電車で大船へ。大船で改めて切符を購入。最近は乗車券だけでも指定席券売機で買えてしまう。さすがに御殿場線廻りとかは選択出来ないけど、便利な世の中になりました。
 
 大船軒でかけそば(冷たい)¥270に酢鯵丼¥250で朝食を済ませると熱海行きに飛び乗れてしまう。大船での滞在、これだけ済ませてたったの13分。
 西へ向かう電車の隅っこはがら空きで、ボックスシートに一人ぽつんと佇む。国府津の辺り、夏色に染まってゆく空を眩しく眺めながら、ぼんやりと運ばれてゆく。
 
 熱海で待っていたのは沼津行きという中途半端な電車。15両編成を3両編成で受けたものだから混んでいる。後の電車を待とうかとも思ったけど結局乗ってしまった。
 沼津に11時。ちょっと早いなぁと思ったけど、降ろされてしまったので沼津の港で魚を志す。動作責務も気になるし、歩いて行こうか。ここまで2,000歩を切る勢いでしかない。
 
 狩野川を眺めながらの散歩道。結構、距離はある。
 
 30分ほど歩いただろうか、ようやく沼津港に到着。
 漁港で有名と何となく思っていたけど意外なほどこじんまりとした漁港だ。土崎あたりの方が大きいよなぁと何となく考える。でも観光客の押し寄せる勢いは土崎の比では無い。
 寿司の店、丼の店、いろいろある。けど、何となくふらふらと入ってしまったのがシーフードのバイキングって店。珍しさに心が動いた。
 
 確かにお魚ばっかり。
 
 海鮮丼はその都度注文する形式。
 
 当然、刺身もあります。流石に新鮮でした。
 1時間までで¥2,200。美味しいけど、もう一度来たいか?と問われると正直Noかな。同じ値段を出せばもっと美味しいものは食べられそうな気もします。某局夕方の報道番組で星四つを頂いているそうですが、星四つってこんなものかと言う事で、そういう意味では勉強になりました。
 
 干物を眺めながら、駅へと戻ります。
 
 帰りは、来る途中に見つけた遊歩道を歩いてみました。見た瞬間、間違いなく「貨物線の跡」と判断。幅と言い、緩々と続くカーブと言い、線路跡以外にあり得ない。途中出ていた案内によると沼津の駅と港を結んでいた蛇松線という名称の路線だとか。廃止になったのは1974年とのことですからもう30年以上経ちます。
 
 遊歩道尽きた先には通運会社の倉庫が。緩い弧を描く通路が当時の線路跡なのでしょう。大よそ2時間。そのうち1時間以上は歩いていた事になるでしょうか。歩数もだいぶ稼ぎました。
 
 さて駅に戻って西進再開。今度待っているのはこれまた中途半端な富士ゆき。富士でのすぐの接続は無く、後の島田ゆきとなるとか。判断に迷いましたがとりあえず目の前にいる空いている電車に乗車。
 出発して、そういえば岳南と思い出します。富士の一つ手前、吉原で降りれば元井の頭線の電車と古典電気機関車達が待っている、筈。でも、
 
 岳南鉄道の電車、出たばっかり。25分待ち。仕方ないので、
 
 
 JR構内に屯っている有蓋車を眺めてゆきます。ワム80000、当たり前のようにいた筈なのに、中々見掛ける機会が無くなりました。高速混載551列車、552列車で使用されていたワキ5000なんかも懐かしいですが、最早どこでも会えないのが寂しくもあり、悲しくもあり。
 
 貨車が居る所にはスイッチャー有り。DE10も居ますが、何も影になる場所を選ばなくても……
 後続の島田ゆき。とりあえず座れましたが富士で大量乗車。立客多数。終点の手前で乗り換えると言う選択は正解。
 吉原で岳南鉄道に振られた代わりに清水で下車。路地を歩いて静岡鉄道の新清水へ。
 こちらはだいぶご無沙汰。学生の頃に、余った18きっぷを消化しようと午後から研究室抜け出して静岡まで行った時に乗ったきりだから11年ほど間隔が空きます。
 
 駅へと向かう途中に電車が出発するのが見えましたが、電車は6分毎。待つほども無く、次の電車が姿を現します。
 自社発注の、中々近代的な電車ですが確かもう30年選手。同じ頃に大手に入ったステンレス車両が引退して地方に行っている事を考えると、他所並みの電車、とも言えるかも。
 6分毎なので到着するとすぐに折り返し。JRの電車で途中二駅の清水-静岡。こちらの電車はこまごまと13駅に停まって所要20分。静岡の中心地に放り込まれる。JRの駅まで歩いて戻る。
 再び東海道線に戻る。1本やり過ごして今度は浜松ゆき。3月改定以来20分毎に変わったので島田どまりと浜松ゆきが交互に来る。浜松まで行こうとすると以前に比べて待たされる事が多くなったかなぁ。電車自体は空いている。今日4度目の313系
 順当に行けば浜松で豊橋行きに乗り換えて、だけど、豊橋行き。掛川始発だそうな。掛川始発なんて電車、殆ど無かったと思うけど、静岡-浜松の直通電車の本数が減ったため、区間運転の電車が設定されたらしい。掛川まで来ると、確かに豊橋行きがいる。
 
 しかもクロスシート311系だし。ラッキー。
 
 嬉しくなってついビールを購入。飲みながら恥辱を少々進めます。浜松からは大量乗車で立客多数。掛川乗継、正解だったようで。
 
 浜名湖が流れてゆきます。天気、悪くなってきましたねぇ。
 日の暮れる前に現地着。8時間掛けたなぁ。「掛かった」じゃなくて「掛けた」。で宿題の納豆カレーに挑もうと思ったら。
 
 店、無くなってました。改装中、だそうですけど。呆気に取られてしまいました。