北遊きっぷで

 今日はここから先はJRを使う。ANA超割で北海道に来た人のために、北遊きっぷというフリーきっぷが出ている。
 http://www.ana.co.jp/cho_wari/airrail/main.html
 指定エリア内一日乗り放題で3000円。同じ趣旨の切符はJALだと設定がない。それでANAに浮気したようなもの。新千歳の窓口で購入してまずは札幌へと向かう。快速の車窓に映る10月の北海道はどんよりと曇り、もう冬の訪れを予感させるような雰囲気。
 大きな屋根にホイッスルがこだまする札幌の駅へと到着。せっかく札幌に来たのに、今日はここから引き返す。乗車する列車は釧路行きのスーパーおおぞら5号。せめて改札の外ぐらいには出たかったけどおおぞらの自由席、行列が出来始めているのでそちらに並ぶ。11:31、釧路からのおおぞらが到着。賑々しい駅構内にエンジン音が響き渡る。これが20分後に折り返しおおぞら5号となる。時刻表の上では6両編成だけど、増結があって10両。あいかわらず釧路系統は好調らしい。清掃ののち、乗車開始となる。2両ある自由席は窓側がさらりと埋まる程度の乗車。
 11:51、出発。南千歳まではさっき通ってきた千歳線をなぞる。南千歳でまた少し乗客を迎え入れ、石勝線へ。時折赤や黄色に染まった木々が目に付くようになる。
 列車はトマムまで停まらない。ずいぶん時間が経って大きな駅を通過してゆくので新夕張かと思ったら追分だった。そういえばここまで駅を目にした記憶が無い。北海道はやっぱり広い。大きな駅を通過する、今度こそ新夕張。貨物列車を追い抜いてゆく。昼間も貨物があるのは意外な感じ。楓が気になり、今か今かと話しているとささやかな分岐線。駅舎はもう無くなっている。いよいよ人跡稀な山地へ踏み込んで行く。