JL573 JA659J B767-300ER HND→OBO 

 今日の目的地は北海道、帯広。7:50に出発する573便に登場する。ラウンジの席を20分前に立ち、15番搭乗口へ。


 待っているのはJA659J、B767。既にすべてのお客様にご搭乗、という状況だった。写真を何枚か撮る間に、搭乗口に閑古鳥が啼いた。慌てて乗り込む。
 今日はクラスJを予約している。左手の窓側席に落ち着く。隣席は埋まったが、ところにより空席がみられる程度の混雑ぶり。後方の普通席は、後で様子を見に行こう。
 7:46、Doorclose。帯広までの飛行時間、1時間15分と伝えられる。7:52、Pushbuck。

 地上の準備が整い、7:57、Taixing。第一ターミナルの前から第二ターミナルの脇へ。海側のC滑走路へと向かう。

 前を遮るものは何もなく、滑走路端までやって来る。8:03、Takeoff RWY34R。

 冬らしい、透き通った空気が張り詰める大東京が広がり出す。窓側の、順光側座席を抑えて良かったと思えるフライトになりそうだ。
 飛行機は東京湾の上空を右に左に踊りながら高度を稼いでゆく。再びの大東京。

 彼方に富士山を望みつつ、飛行機は東京湾船橋の辺りから北へと入って行く。徐々に高度を上げてゆく。放射状に広がる高速道の間隔が広がりだすと大東京は郊外へ。8:13、ベルト着用サイン消灯。

 まもなく渡良瀬遊水池が見えてくる。上空から見るとハート形に見えなくもないけど、地上からでは分からないのだろうなぁ。既に郊外。街は疎らになり、日光連山が寄って来る。頂上が少し白くなった山々を眺め、飛行機は北へ。
 那須の辺りを過ぎる頃、眼下の大地が雲に覆われてくる。

 白河以北、という頃か。急に「らしく」なって来た。雲の下は鉛色の世界だろうか。昨日は荒天だったはずだ。
 8:20を過ぎて、飲み物のサービスが始まる。

 ひとまずスカイタイムなんぞを頂く。余程早く一巡したのか、お代わりを勧められたのでその次はコーヒー。三杯目まで勧められそうな勢いだったがさすがに断る。
 窓外の雲が切れるとどうやら山形あたりの上空。うっすら日本海が見え、月山らしい雪山も見えている。眼下を揺蕩うのは最上川だろうか。盆地には雪は無く、本格的な冬景色になるには少しの猶予がありそうだ。
 遠くに鳥海山らしい山が見えるなぁと思いつつ、だんだん遠ざかり、消えてゆくのを不思議に見えていると、

 海が見えてきた。太平洋側に出たようだ。ここで副操縦士から飛行状況の案内。8:03に羽田を離陸して、現在、宮古市の上空とのこと。この先、太平洋上のフライトとなり、帯広着陸は9:15、スポットへの到着は定刻より早く9:20を見込んでいるとのこと。帯広の天候は晴れで気温は1℃と情報が添えられる。 
 フライトも後半戦である。ちょっと席を立ってお手洗いへ。前側がしようちゅうだったので後方に行ってみたが、

 普通席、見事なまでに空いていた。2割も埋まっていない。今日のチケット、復興応援先得で、クラスJでも1万円を割る破格値だったのだが、それでも席は埋まらない。帯広もJALも気の毒になる状況であった。
 席に戻って少々、9:00にベルト着用サインが点灯する。15分で着陸、とのこと。間もなく、

 左手に襟裳岬が見えてくる。日高山脈が海へと沈むように狭まる様子が、空から見ると非常に良く分かる。何度か乗った帯広線から襟裳岬を見る度に、その様子に見惚れてしまう。一度は現地を訪問したいが、残念ながら今回も空から見るに留まる。
 飛行機は高度を落としてゆくと北の大地に差し掛かる。風吹きつける襟裳岬には雪は無かったが、

 十勝の大地はうっすら雪化粧。大ぶりな畑地が広がる大地。だんだんと近づいて来て、9:17、Landing、RWy35。

 JALよりも早く羽田から飛んできたAirDoの機体を横目に減速。誘導路へと入って行く。9:21、Spot in SP3。改めて帯広の気温、1℃である事が伝えられる。冷涼な大地に歩み出よう。

 ターミナル。制限エリアの外に出るとちょうど定刻の9:25。市内に向かうバスは9:40の出発で少々間がある。展望デッキに脚を伸ばしてみた。

 羽田への折り返し準備をちらっと眺め、写真に収めると到着階に戻る。外に出ると冷たい空気が身を覆い尽くす。寒さは苦手だが、冷たさは心地よい。東京の冬は寒いと思うが、東北や北海道の冬は冷たい。その冷たさが心地よく感じると共に、身が引き締まる思いがする。
 ‌市内行きのバスに乗って帯広駅を目指す。


 到着したのは10:20。空港から40分掛かっている。今日のこの後の流れ、2案あって早い案だと10:25に帯広を出る列車に乗るつもりだった。慌ただしいので見合わせる。
 一旦駅構内で切符を買い求める。8月の台風で根室線。芽室から先が不通になったまま。帯広と札幌を結ぶ特急も運休したままである。稼ぎ頭を失った帯広駅の構内は閑散としていた。窓口で乗車券を買い求めるついでに、宣伝していた硬券入場券も一緒に。記念と言うのか、寄付というのか。

 駅構内。運休になっている特急に代わり、札幌方面トマムまでの代行バスと、帯広始発、釧路までの臨時快速列車の案内が出ている。出来れば年内に復旧したい、という話は伝わるが、今の所、復旧時期を明確にした案内は見当たらなかった。
 時間があるので街を少し歩く。

 二度訪れたことのある帯広の街。見覚えのある町は月並みな言い方だが、寂れていた。郊外に出ればそれなりに賑わう所もありそうだが、特急の来ない帯広駅には誰も寄り付かないのかも知れない。
 駅前の豚丼屋も開店に間があったので駅構内の店に入ってみる。

 こちらも閑古鳥が啼いていた。今日の帯広。飛び立つ前の羽田から閑古鳥が付きまとう。

 北海道に上陸して初めてのサッポロクラシックを頂く間に、

 豚丼も運ばれてくる。中途半端な時間なので小にした。¥600。
 11時前には食べ終わってしまった。駅構内をぷらりと廻り、特産品売り場で新得蕎麦の乾麺をお買い上げ。時節柄、年越しそばになるのだろう。年越し、もうそんな時期か。
 待合室で改札開始を待っていると、トマムからの代行バス到着、という案内が入る。釧路行き快速は4番線という案内も聞こえた。もう、中に入れるのかと思い、改札に向かう。「改札中」の案内は無かったが、自動改札機が閉まっている訳ではないので、問題なく構内に入ることが出来る。

 ホームに上がると、「臨時」の案内を出した釧路行き快速が既に客待ち中。  
 根室線の台風被災で札幌と釧路を結ぶ特急おおぞらは全列車運休中である。札幌からトマムまでは1日3往復の臨時特急、トマムと帯広の間は代行バスが走っており、帯広と釧路の間は代行バスに合わせて臨時快速列車が設定されている。釧路方面の運転には差し支えがない筈だが、帯広と釧路だけの流動がそんなに無いのかも知れない。本数を絞って一日3往復。
 この快速は通常ダイヤならおおぞら3号に相当する列車。もし列車で帯広から釧路に行こうとすると朝いちばんが先程乗れなかった10:25の普通列車。その次が今度乗る臨時快速という結構大変なダイヤになっている。でも、差し支えない程度なんだろうなぁ。
 待っているのは本来は特急用のキハ283。普通車4両にグリーン車1両。全部で5両というラインナップ。

 普通車は疎ら。

 グリーン車には誰もいない。
 出発までまだ30分。 

 ホームにも代行バスの案内が出ている様子を珍しく眺める。時間があるので自席の窓、外側から汚れを拭いて車内へ。先程よりは少しお客さんが増えている。それでも10人ぐらいだろうか。何とも寂しい車内。
 11:45、定刻に列車は動く。快速、という扱いだが、停車駅は特急同等。池田、浦幌、白糠の3駅だけに停まり、釧路には13:20の到着予定。特急のダイヤよりは少し余裕がある。走りも能力を持て余すように余裕を持った感じ。
 途中、どこかの駅で上りの快速とすれ違う。先程、12:40出発のトマム行き代行バス、という案内を見たが、その接続列車だろう。車内の様子までは分からず仕舞。
 最初の停車駅、池田に到着。窓の向こうが改札口で駅員が乗客を迎えている。降りた人は殆ど見かけないまま、列車は発車する。浦幌でも同じ景色が繰り返される。

 帯広の空港周辺は雪が積もっていたが、さらに東側は雪の影もなく、鈍い光を浴びている。暖房のよく効いた車内で見ている限りは暖かそうな雰囲気。でも外は冷たい荒野。

 浦幌の先。海が寄って来る。逆光なのが惜しい、窓が開かないのが惜しい、色々惜しいがすぐそばが海という素敵な所を時折通って行く。

 内陸に入って行くと湿地帯が広がる。人の営みを受け付けないような大地が続き、忘れた頃に人が営む集落がぽつんと現れ、駅が過ぎてゆく。
 帯広から1時間以上。白糠に到着。

 ずっと何もない所を走って来たあとには、結構な街に見えてしまう。数人、下車していったようだ。逆に乗って来る人は居ない。快速なので白糠からのお客さんでも気軽に乗れるはずだが、少し前に、帯広10:25に出発した普通列車が走っている。そのせいかも知れない。
 釧路まではラストスパート。少しずつ工場のような人の息吹を感じる景色が広がって来る。長々と続く線路の理由が現れてきた。
 大きな街中に入ると終着の釧路。13:20、定刻である。根室方面、網走方面。それぞれ接続列車の案内が入る。ホームに列車が着くとドア毎に清掃の人が深々と一礼。ただの快速列車なら過分の待遇だが、札幌との間をつなぐ列車に相応しい光景となる。

 清掃に入った臨時快速列車。折り返しは

 14:50。行先は札幌とある。あくまでこの列車、行先は札幌という強い主張を感じる釧路駅頭の光景。
 今日の目的地は釧路ではないが、釧路でも1時間弱、間がある。折角なのでまだ経験したことの無い、釧路名物を経験してゆく。

 一旦駅の外へ。釧路鉄道管理局があった釧路駅国鉄時代の匂いを残す駅舎も少なくなった。その駅舎を背に右手へ数分。

 和商市場。ここの勝手丼というやつを試してみたい。早速中に入る。多少は観光客らしい人も見える市場の中で、まずは

 ご飯を手に入れる。帯広でも食べてきたばかりなのでご飯は少な目。尿酸値も気になるので、地味な勝手丼を心がけようと思う。

 さて市場をぶらぶら。タラの刺身、ホッケの刺身。時鮭。地味な物を心がける。「お兄さん、イクラは?」なんて聞かれると「痛風なんで、ごめんなさい」と。お兄さんと声かけられるような人の返事では無い。

 地味な勝手丼、完成。少し塩気が多くなりすぎた。醤油も貰ったけど要らなかったかも知れない。
 さて、出発。

 JAS日本エアシステムの文字が残る和商市場を後に駅へ戻る。今日はこの後、釧路空港に行く。バスは駅脇にあるバスターミナルからの出発。ちょっと間があるので駅構内で時間を潰してからバスターミナルへ。

 やって来た空港連絡のバス。乗客は自分の他に親子連れ1組。全部で3人だった。今度乗る飛行機の定員を考えれば、そんなものかも知れない。
 バスは国道沿いを進む。ロードサイド、という風情の店が並び、それなりには賑やかなようだ。暖かな車内でつい一眠りする。気が付くと、

 バスは荒野を進んでいた。
 釧路駅から30分少々で釧路空港に到着する。

 この時間、気温は5.7℃だそうだ。案外と暖かい。こんなものだったか。
 飛行機の出発までは50分程。しばらく間がある。

 この時間、札幌行きが続いている。鉄路が先程見ていた通り、台風の影響で不通が続いている。空路はしばらく臨時便を飛ばしていたと思うが、閑散期になったからか、落ち着いたようだ。

 展望デッキに出てみると、15:05、千歳へ飛ぶNHが出発の最終準備中。こちらがほぼ定刻に出発してゆく。今度は、

 丘珠からHACがやって来る。定刻よりも早い到着のようだ。プロペラが一つ一つと停まり、ドアが開いた。

 試しに乗客を数える。34人いたようだ。定員が36の筈だから、結構な搭乗率だ。
 さて保安検査を受けて制限エリア内へ。釧路空港にはラウンジは無いので待合室で待つことになる。JASの頃にラウンジとして使われていたらしい重々しい扉は見えるが、釧路の乗客数だとラウンジの費用、賄えないのだろうなぁ。