夕張-千歳

 
 日が傾く頃、夕張駅に戻ってきました。汽車が来るまでの間、駅の中で待ちます。全く火の気が無いので寒い事限りなし。
 
 こんな状況では仕方ないですね。恐らく一日散歩きっぷを使っていると思われる人が十数人いますが、文句を言う人は誰も居ません。
 
 汽車がやって来ました。私を千歳へと連れ戻すのは787、一足早くドリームライナー、の訳ないですね。キハ40 787です。
 
 夕張発千歳行き 千歳までは2時間以上掛かります。60kmちょっとしかないのに、何で?あまりに時間が掛かるので、しっかり準備をしてきました。
 
 サッポロクラシック、そしてコマイ。北海道に来たらこの組合せ、最強です。
 小さな二重窓に良く効いた暖房。向かいの椅子に脚を投げ出すと警笛一発。緩々と汽車が動き出しました。じゃぁ、飲みますか。1本目のサッポロクラシックに手を出す。鹿ノ谷やら夕鉄本社やら、先ほど歩いた景色が流れてゆく。
 途中の清水沢や沼ノ沢で地元の人が降りてゆくと、お客さんは札幌辺りまで帰るような雰囲気の人たちだけになる。石勝線と合流する新夕張に到着。「発車は17時1分になります」と案内。15分停車か。ビール無くなったな。
 
 石勝線が開業する前は、「紅葉山」と言う駅名でした。新夕張の駅前にて。
 駅前にあるコープのお店でビールを買い足し。既に投売りのお惣菜も一緒に。駅へ戻るとちょうど下りの特急が発車してゆくところ。改札からは札幌帰りの地元の人がたくさん。
 
 っー訳で買い足したビール。まもなく汽車は千歳へ向けて、出発。そろそろあたりも暗くなりました。車内は疲れて居眠りする人が目立ちます。
 「かわばた」という駅名板が流れてゆきます。まだ17:20すぎ。追分まであと二駅。う〜ん、どうしてそんなに時間が掛かるのか、と思った瞬間、記憶が途切れました。
 どこかの駅に停まっている。時計を見ると18時すぎ。う〜ん、どこだと思ったら追分だった。後で時刻表を確認したら17:31に到着して延々停車中、らしい。発車まであと10分少々ある。
 
 長々と停まるのでヘッドライトも落として。隣にいるのは夕張行きの汽車。
 突如轟音がして、特急列車が走りすぎてゆく。この列車の通過を待っていたみたい。40分以上停まった追分の駅を汽車は出る。夜汽車のような雰囲気。途中で、「列車待ち合わせのため〜」とはならず、何時の間にかレンタカー屋なんかが目に付くようになる。まもなく、南千歳。
 南千歳では1分乗換え。階段を渡って反対側のホームへ。さっきまで乗って来た夕張からの汽車が停まっている間に、新千歳空港へと向かう電車が出発する。3分で空港着。いきなり別世界に引き戻された気分。