名城を見る

 名古屋市内、中心からちょっと外れたホテルの部屋で目が覚める。何時もの時間のアラームを止めてあと少しのつもりで寝込んだら、気が付いたら8時。良く寝た。実に良く寝た。

 外は相変わらず冴えない天気である。連休前の予報だと1日は全国的にぐずつく事になっていたから、まぁ覚悟はしていたけど、どうやら予報通りの一日になる様子。
 身支度をして朝食を頂きに行く。

 バイキングの会場は混んでいる。カップルに両親なんて組み合わせが何組かあって、どうやら昨日は結婚式ラッシュだった様子だ。家族連れも目立つ。ゴールデンウィークらしい賑々しさがここにはあった。
 今日でホテルはチェックアウト。午後の新幹線で横浜に行く、というか戻る。時間が有るので観光出来なくは無い。昨日から見ているだけの名古屋城に足を運んでみることにした。
 ズルズルしていたので時間が遅くなる。一旦チェックアウトしてから荷物を預けて歩いてみた。

天守閣を横目にお堀をぐるっと廻ると5分ほどで入口に到着。この先に入るだけでも入場料が掛かる。¥500。まぁいいかとお支払い。中に入る。観光シーズンらしく結構な賑わいである。

 城内に入るとさすがに天守閣も近づいていて大きく写る。この写真を撮った所、記念撮影好適地だそうだ。この頃から雨がぽつり、ぽつりと降り出してまもなく本格的に落ちてきた。雨宿りも兼ねて天守閣の中に逃げ込むことにした。
 天守閣の中は地上7階地下1階。一番上が展望台でそのほかは展示施設となっている。まずは一番上まで登り、そこから降りながら見学してゆくことにする。
 
 天守閣から見る名古屋市内。名駅のビル群が雨の中、霞んで浮かんでいる。程近い筈の栄のテレビ塔も薄っすらとしていた。どうやら本格的に雨となる様子。
 
 少しづつ降りてゆくと一つずつ展示施設。
 
 
 江戸の頃の城や城下の様子を再現したり、当時の道具や衣類、刀なんかの展示をしてたり。結構混んでいるので1時間で見学するのは厳しい所。12時ぐらいまでにホテルに戻れるつもりでいたけど、結構時間を要した。結局ホテルのロビーに戻ると13時過ぎ。予めホテルをチェックアウトしておいて良かった、と言う事になる。
 ホテルのバスで名駅に出る。予約している新幹線まで2時間弱。中途半端な時間だが、ひとまず昼食を志す。昨日も行った地下街の店。名古屋の有名どころの飲食店はみんな大行列。コメダ珈琲店に行列して入るのってさすがにどうかと思うし、山本屋本店や矢場とんなんて店も軽く一巡は必要そうな行列が出来ている。お昼ももう14時を過ぎているのにちょっと驚いた。
 結局、地元向けと思われる喫茶店へ。ここも並ばないけど混んでいる。努力しないで集客出来そうな店だ。
 
 どちらも名古屋独特のあんかけスパゲティーに鉄板ナポリタン。
 鉄板ナポリタンは初めて頂いたが何時まで経っても熱々のままでどちらかというと冬向きのメニュー。決して暑くはないのに食べ終わったら大汗をかいていた。  
 名駅に戻る。お土産屋は普段、週末金曜日にも見たことが無いほど沢山の人が買い物やら何やら。改札内売店も人が幾重に取り囲んでいる状態でこの時間なのに駅弁が売り切れ続出だったり。実に沢山の人が旅行に出ている事が良く分かる。今日の指定券は10日ほど前に用意しておいたのだけど、先に手を打っておいて良かったようだ。
 
 
 乗り込むのはひかりである。476A、C25編成。普段はあまり乗ることの無い浜松、静岡停車のひかり。この列車も指定席は満席と表示されていたが、名古屋到着時点では空席も多少はある。浜松や静岡で乗ってくる人も多い、と言う事だろう。この電車が新横浜に着くのは1時間50分後。豊橋or小田原停車というパターンのひかりが1時間30分ほどで走るのに比べると随分と遅い。 
 雨の中を加速してゆく。遅いと言っても走っている間は前後の電車と変わらないからとにかく飛ばす。あっという間に豊橋が過ぎてゆく。ひとまず
 
 まだ昼間だがビアホールひかりにさせてもらう。
 減速が入って浜松着。沢山人が乗ってくる間に2本ののぞみに抜かれる。抜かれる間はこだまと何となく変わらない気分。5分停まるとこんどは静岡待避。こちらも5分停車。これではまぁ、所要1時間50分でも仕方ない。まぁ、のぞみに比べれば多少は安いから納得できない訳でもない。
 雨が落ちたり日が照ったり。やっぱり降り出したり。目まぐるしく天気の変わる東海道を走り抜け、まだ夕方の早い時間。新幹線は新横浜到着。控えめ照明のコンコースを見ると帰ってきた気分になる。やはり節電中の地下鉄で自宅まで。吉野町まで着くと霧雨になっていた。雨がどうやら追いついたようだ。