一夜開けて

 浅い眠りだった。途中何度か携帯の音で目が覚めた。何度か続く緊急地震速報。夢にも出てきた。積み重なってグラグラしているブリキ缶の山をこんなんじゃダメだと直しているのが小沢一郎なんて夢だ。起きてから何なんだと思う。そして全く持って休まっていない。
 会社に出社する事も考えていない訳ではなかったが、それより自宅の片付けが優先である。崩壊した本棚を片付けなくてはならない。昨日のうちに炊いていたご飯で朝食を済ませると、ひとまず手を付ける。
 無事だった本棚の転倒防止用突っ張り棒を点検してみると結構緩んでいる。たまに増し締めはしているけど最後に締めたのは、何時だったか。
 動いたテレビ台を元の位置に戻し、倒れたCDラックを戻すと散乱したCD、DVDの類を元に戻せる。散らかった本と雑誌類は仕舞う所がなくなったので取りあえず積んどく。今度、新しい本棚を買わなくてはならないが、買うなら今まで使っていた80cmサイズの棚ではなく、40cmサイズを二つにしよう。その方が何かあった時には強そうだ。
 午後から買い出し。夕方にも予想されるという停電に備えて電池と懐中電灯。懐中電灯は今あることはあるのだけど、試しに点けてみたら余りに寂しい点き方で悲しいので一つ買い増し。最も午後のこの時間。売場には全く姿が無かったけど。近所のスーパーもパンや総菜の類は全く姿が無い。
 携帯や充電地は昼間のうちに充電しておく。水も風呂場に張っておいた。本日の停電は回避、なんて情報も来たけど電力事情が改善した訳でないから、暖房は点けず、灯りも一段落として夜を迎えた。昼間は大人しかった緊急地震速報も何度か。被災地に比べれば、比べる事自体が間違っているけど、どうと言った事ではないのだが、疲れてしまった。今日は着替えて、でも携帯は枕元において、眠ることにする。