JN3967 JA8768 YS-11 FUK→KOJ

 11時50分ごろ、第一ターミナルへ戻る。12:10の最終便を控えて、ラストフライト目的のお客さんしか、いない。っーか他のお客さんもいるんだけけど完全に埋没。
 出発準備に時間を要しているとかで搭乗開始が遅れている。その間にANA対馬行きが搭乗開始。どこかで見た光景だと思ったら22日の徳島行きだ。あの時と出発時間、同じだものなぁ。
 12:10近くになって搭乗開始。ターミナルの通路をてくてく、スポットに出るところで、また待たされる。ようやく搭乗OKが出る。スポット上へ。誰も乗らない。地上係員が多いのは何時もの事だけど、何時にもましてマスコミの多い事多い事。「ありがとう日本の翼」の横断幕で掲げられる。
 JA8768
 写真:JA8768 最後の福岡に佇む
 横断幕
 写真:福岡空港最終便を見送る
 搭乗するとき、福岡空港オリジナルと言う記念品を渡される。クリアファイルの中にオリジナルプリントの写真が2枚。さて搭乗機へ。そこそこ写真を撮ってからのったつもりだけど機内はまだがら空き。一人、二人と乗り込んでくるけどなかなか人数が揃わない。
 12:21、ようやくDoorclose。隣の人が「写真撮りますけどもしご迷惑でしたら言ってください」と声を掛けてくる。「私も撮りますから、どうぞお構いなく」と。どうせ全員が全員、ラストフライト目当ての搭乗者だし。今回のYSフライトは隣人に恵まれるようだ。プロペラが廻りだす。ダートサウンドが響く。もうすぐ出発だ。
 アテンダントさんが前から後方へと歩く間に一人、また一人とご挨拶。JACJGP以上が対象とうわさに聞くけど、少なくとも5人はJGPが乗っている、って事か。とんでもないフライトだ。自己紹介が入る。鹿児島までの所要時間、55分との事だ。
 右手から眺める第一ターミナル送迎デッキ。人、人、人で埋め尽くされている。通路越しに見るスポットにも沢山の係員。ダートサウンドがひときわ高くなる。スポットの係員が大きく手を振ってくれる。12:25、Taixing。右へと曲がる。スポット上ではまだ沢山の係員が手を振ってくれている。何時までも、何時までも。JA8768は福岡との別れを惜しむかのごとく、第二ターミナルの前へと歩み出る。最後の福岡。目頭が熱くなる。だから、今から泣き通してどうなるんだよ。
 12:28、滑走路手前で一旦停止。12:30、滑走路へと歩み出る。しばらく停止。最後の別れを交わしているのか。ダートサウンドが甲高く響く。背中を押されるような感触。12:33、Takeoff、RWY14。
 福岡の街が少しずつ遠くなってゆく。そして、揺れ、揺れ。下へと一瞬持って行かれる感覚。確かにお世辞にも良いとは言えない乗り心地だけど、それもプロペラを止めた瞬間に永遠に味わう事の出来ない思い出になるのだ。どうせなら最後にYSらしい揺れを堪能するのも、また、良いかもしれない。
 高度を上げるに従い、揺れもおさまってくる。12:42、筑後川。12:45、有明海。そして12:47、ベルト着用サイン消灯。鹿児島到着は13:25を予定との事。
 いやぁすごいすごい。何でこんなに沢山の人が歩き回っているの?って状態。
 雲仙
 写真:雲仙が霞んで見えるフライト
 機内
 写真:機内の様子。取材やら撮影やらで大賑わい
 今日は福岡→鹿児島55分のフライトなのでドリンクサービスはなし。でもアテンダントさん大忙し。何といっても山のようなログブックの数々。ほんの一人二人なら好意で書いてくれるかも知れないけど、十数人、ひょっとしたら20人以上が頼んでいる状況って、ほとんど暴力に近いぞ。
 水俣
 写真:水俣の辺りから九州内陸へと。13:01。
 13:02、ベルト着用サイン点灯。「本日の搭乗証明書は鹿児島空港着陸後、地上でお配り致します」だって。
 機内
 写真:高度を落としてゆくと雲が出てくる
 飛行機が再び揺れだす。ちょっとYS揺れが入っている感じ。
「皆様にお願いいたします。航空券の半券の落し物はありませんでしょうか。17Dのお客様の半券を探しております。もしかすると客室乗務員が皆様のノートの中に挟んでしまったかもしれません」
 うわぁ、可哀相>客室乗務員さん。そりゃ、短時間に20冊近いログブック処理するとなったら、そう言う事故もあるべ。半券を無くされた人にも同情はするけど仕方ないかもね。
 YS-11は揺れ続ける。左旋回しながら揺れ。揺れ揺れしながら鹿児島湾へと差し掛かる。また揺れ。一瞬上に持ってゆかれる。今度は下へ。揺れながら国分の街を眺めると、もうまもなく空港。13:14、Touchdown、RWy34。
「沖永良部へお乗り継ぎの、6名のお客様から先にお降り頂きます。沖永良部へは別のYS-11にてご案内となります」と言う事で真っ先に数名降ろされる。自分もその一人。予約取れていなかったのだけど、28日になってキャンセル待ちが落ちてきたのだ。普通運賃片道25,000円、とんでもない散財だけど、これを逃すと機会が無い。決済させていただいた。
 鹿児島到着
 写真:鹿児島の到着したJA8768 最後の旅客営業を終えて、機体点検。長い間、お疲れ様でした。
 地上で改めて記念品を渡される。高知最終便でも配られたカレンダーだ。ひとまずバスで到着口へと連れてゆかれる。もう間もなく、沖永良部行きは搭乗開始。時間が有れば荷物をロッカーに預けてこようかとも思っていたけど、とてもそんな時間は無い。昼食も、沖永良部で取ることになりそう。