CX451 B-HNO B777-300 NRT→TPE→HKG

 これから搭乗手続きをするのはキャセイパシフィック航空のフライト。JALのマイルを使った特典航空券での旅行となる。

 搭乗機はCX451便。出発は15:35なので3時間弱待ち時間がある。その451便。 

 出発が10分遅れるようだ、まぁ10分なら許容範囲か、とは思う。急ぐたびではないし。ひとまずカウンタへ。

 12:45を少々過ぎて搭乗手続きが始まる。早々に完了して出国。出発まで2時間半。今日はサテライト側のラウンジに行ってみる。サテライトのサクララウンジには何度かお世話になっているが、サテライトのファーストクラスラウンジには入った事がない。
 てくてく歩いてサテライトのファーストクラスラウンジ。キャセイさんの出発案内はございませんので、と断りつきだが、特に問題なく入室。すると、

 誰も居ない。本当に誰も居ない。先日、羽田のファーストクラスラウンジに入ったら誰も居なかった、と言う事はあったけど、あの時は一番乗りしただけで、間もなく人が増えた。今日の成田は、出発のアイドルタイム。本当に誰も居ない時間帯、という事らしい。

 ダイニングも無人だった。驚愕の曠野、という言葉が思い浮かぶが、


 いつ来るとも知れないお客さんのために、しっかり食事が用意されている事には驚いた。
 ひとまず空腹にはなったので食事を頂く。

 サテライトにもカレーがあるから心置きなく、と行きたい所だが、今日は食べさせるエアライン、キャセイパシフィックの客になる。地上での食事は控えめに、と思ってカレーはほんの少しの盛りに。

 結局物足りなくてもう1ターン、行っちゃったけど。
 食事の後は席を変えてくつろぐ。相変わらずこのラウンジを独占中である。独占と言ってもコンセントを二つ使うぐらいの事。その先には客のいない空間が広がり、見る人のいないテレビ放送が流れて、食べる人のいないダイニングには沢山の食事が食べられるのを待っている。

 ラウンジも寂しい状況だが、駐機場にも飛行機の姿が少ない。この時間、JALの出発便は本館側からの上海行きだけ。確かにラウンジががら空きでも仕方ない状況ではある。


 ひとまず飲み切れないほどある酒、酒、酒の中から地元秋田の酒、日の丸を一杯

 二杯頂いて4合瓶にとどめを刺しておく。
 時折人の気配を感じるとラウンジの係員。相変わらず客のいないサテライト側のファーストクラスラウンジ。

 駐機場、61番に駐機していたB787がドナドナされてゆくのを眺める。

 92番にフィリピン航空がやって来る。折り返しセブゆきになるらしい。
 お手洗いに立った際に、15時からマッサージの予約が出来る事に気づく。サテライト側でもマッサージ師によるサービスをやっているのは知らなかった。本館側なら競争率が高いだろうが、こちらは全く競合なし。15:05に搭乗口に来い、とチケットにあるのは気になるが、どうせ出発が遅れるのだから、良いだろう。
 15時近くになってようやくほかのお客さんがやって来る。でも自分は間もなく搭乗時刻。その前に15時からマッサージを受けてゆく。サテライトのマッサージ、人の配置は1人。混み合うと順番待ちになりそうだが、この時間、混み合う気配はなさそう。次の受付時刻は15:15になっていた。
 少し早めに行って頭を揉んでもらう。肩とか頭とか、どうも疲れがたまっていて少々辛い。時間内しっかりやって貰えたので少し楽になった感がある。それでは搭乗口へ。今日の出発は本館側、72番。先程渡って来た通路を人の流れに逆らい逆方向。最初から本館側のラウンジに行っていれば楽だったのだけど、往復の手間を掛けた以上に、成田のラウンジ独占なんて貴重な経験をした。

 今日の搭乗口。早めの夏休みを取る日本人なのか、Pokemon Goをやりに来た台湾の人なのか分からないけど、人で溢れている。ちょっと先まで足を伸ばすと、搭乗機が良く見える。

 B777-300、機体番号B-HNO。短距離仕様の機材であり、アジア圏だけを飛び回る輸送力重視の機材である。今回の旅行はJALのマイルで獲ったビジネスクラス特典航空券を利用する。JALの特典よりも比較的取りやすく、そしてタイミングによっては少ないマイルで確保できる、そんなメリットを今回は生かした。

 定刻の10分前だが、手続き時に出ていた通り、今日の出発は10分延。16:55のCX521も同じく10分延と案内が出てきた。香港で何かあったのか、良く分からない。過去数回、キャセイを使ったことがあるが、台風やら何やらで運航が乱れる事が多く、今回も?と思いつつの搭乗となる。
 15:30に搭乗開始。今回の特典はビジネスクラスの利用となる。輸送力機なのでビジネスクラスもフルフラットではなくて、2-3-2の7列仕様。JALでいう一昔前のスカイラックス仕様だが、座席自体は更新されている。

 窓側席に落ち着き、ウェルカムドリンクを頂く。次々人が乗ってきてビジネスクラスもほぼ満席になるようだ。

 見た所、席が埋まっている。後になって真ん中席の一番前と一番後ろが空いている事に気づく。乗客は半分弱が日本人と言った所。残りは台湾の人、欧米系の人、いろいろ雑多。
 黄色い服を着た女性乗務員がメニューを配り方、挨拶をしてゆく。タブレットを持っていて、こちらが乗客名簿らしい。日本人には日本語で、英語で声を掛ける相手もいる。勿論、自分に対しては日本語。流暢だと思ったら後で日本人だと気付いた。
 英語で機長さんの案内が入る。例によって聞き取れない。いつも旅行に行く度に、もう少し話せる、聞けるができればなぁと思うのだが、まぁ帰ってくればそれきりになってしまうので。15:52、Doorclose。

 15:52、Pushbuck。15:57、Taixing。飛行機はサテライト側のターミナルを迂回し、第一ターミナルの前に出てという調子で進んでゆく。かなり遠回りであり、時間が掛かる。第二ターミナルの70番台は、滑走路までの距離でだいぶ不利だ。

 16:15、Takeoff RWy16R。ゆっくりと飛行機が上昇してゆく。16:20日本語で案内。台北までは2時間44分とのこと。日本人乗務員が2名搭乗しているそうだ。間もなく太平洋上に出る。

 九十九里浜を眺めて右へと旋回。向きは西へと変えると房総半島を横断する。

 美しい弧を描く九十九里浜からほんの少しで

 埋立の工業地帯が広がる東京湾へと変化してゆく。今度は

 羽田空港が現れる。
 16:24、ベルト着用サイン消灯。

 窓外には横浜、鶴見の辺りが見えている。すると真下はみなとみらい。
 飛行機は日本列島の少し内陸を西へと向かう。16:30を過ぎて、

 富士山を真下に見下ろす。長い梅雨が明けた日本列島。今日はどこまで行っても雲がない。勿論、真夏の富士山に雪は無い。
 時間があるので映画を付けてみる。日本語のプログラムを選ぶと洋画邦画新しいの古いの合わせて60本近く。結構選べることに驚く。ひとまず1本選択。
 16:40を過ぎて飲み物のサービスが始まる。
 シャンパンをお願いすると今まで誰も頼む人がいなかったのか、ポンとその場で開ける事になる。ちょっと恥ずかしい感がある。

 とにもかくも出される。おつまみはあられ。
 今日何度目かのお酒で喉を潤う。すると先程の黄色い服を乗務員がやってきて、メインの選択を聞いてくる。その場で選べるのがキャセイの醍醐味なんだけどなぁと思いつつも、適当にBerfでと答える。正直、漢字と英語で書いているメニュー。細かな所までは分からないので、かなり適当である。
 17時を過ぎる頃になって食事が始まる。喰わせるエアライン、キャセイパシフィックの本領発揮となる。まずはスターターから。

 これで全部ですよ、と言われても、そうですね、と納得するかも知れない。

 前菜と

 サラダ。

 何故か必ず出てくる蕎麦。蕎麦って機内食だとメジャーなのに、世界のグルメ界では、それほどの地位を築けていないのは、何故なのだろう。

 そしてパンはガーリックトーストを選ぶ。酒は赤ワインにチェンジ。二つぐらい銘柄をいわれたが、辛うじて聞き取れたフレンチを選択する。
 搭乗前のラウンジでの食事は控えめにしてきたが、それでも空腹と言う訳ではない。夕食にも早いタイミングでもあり、ゆっくりと頂く。そのペースに合わせている訳ではないだろうが、メインが出てくるのは17:25を過ぎた頃。
 先程、Beefと伝えた通り、ビーフが出てくる。ビーフと一口に言っても、すきやきだったり、ハンバーグだったり、色々なパターンがあるのだが、

古典的な機内食ビーフステーキが出て来る。こんなものが出て来ると思っていなかったから正直驚いた。
 ゆっくりとメインを頂く。これでお腹いっぱい、満足なのだが、喰わせるエアライン、キャセイパシフィックはここから先が容赦ない。メインを頂き、トレーを下げて貰った後で、

 フルーツorチーズと言う事でチーズ盛り合わせを頂く。合わせるのはポートワイン。覚えると高く着いて仕方ない贅沢であり、自宅ではできない分、むしろこちらの方がキャセイの楽しみである。スターターもメインも飛ばしてチーズだけ先にくれ、とは頼めないけど。
 更に、

 アイスが出てくる。時刻は18時。JALに乗る時は、アイスにベイリーズを合わせるけど、今日はやめておこう。Teaを香港スタイルで、とお願いしたら少々時間が掛かった。香港スタイル、ちょっと迷惑だったかも知れない。

 普段は飲まないミルクティーなんてものを飲む。
 先程来見てきた映画が終わる。もう一本、と思ったら、到着するまでに終わりませんという警告。親切な警告だ。ひとまず構わないと再生。

 窓外に夕方の気配を感じるようになる。時計は日本時間のまま、時刻は18時過ぎ。そういえば、この飛行機、何時に台湾に着くんだっけとふと思う。16時過ぎに飛び立って、3時間弱のフライトだから、着陸までもう1時間を切っている。
 18:29、機長さんから案内。桃園空港到着が近い旨辛うじて何となくニュアンスが分かる。確かに、成田を飛び立ってもうすぐ3時間だ。その間、ずっと食べていたのか、と言う事になる。
 18:41 ベルト着用サイン点灯。台北の気温、35℃だそうだ。東京よりも相当に、暑い。

 飛行機は夕闇の気配が漂い始めた海の上を飛んでいる。だいぶ高度を下げてきたようだ。そして目を離した隙に、

 台湾の地が目の前に広がっていた。だいぶ高度を落としていて、街の様子が良く分かる。酷暑の地が段々と近づいて来て近づいてくる。高速鉄道の高架を見下ろし、機首の向きを変えると最終の着陸態勢。

 地上がだいぶ大きくなってきて、
 自機の影が迫って来ると空港の敷地になる。19:00、Landing、RWy05L。時差の1時間、時計を戻すと18時と言う事になる。

 18:04、Spot in B6。
 CX451。台北経由香港ゆきが台北に到着する。全てのお客さんに降機頂くとのことで、飛行機を後にする。香港に行く人はトランジットの扱い。見ていると9割がたのお客さんは入国審査の方に向かっている。自分はこの先もあるので、トランジットの方へ。降りてすぐに保安検査場があって、すぐに出発階に上がれる。

 もう搭乗口に着いてしまった。出発まで1時間20分程。降機のお客さん、列が続いているのがガラス越しに見えている。
 1時間20分、ぼけっとするのも難なので、キャセイのラウンジに行く。ここからはさほど遠くは無い。

 確か4年ぶりになる台北桃園のキャセイのラウンジ。大きく改装されていて、ヌードルバーが随分と大きく化けている。お腹は減っていないけど、折角なので手を出してみる。牛肉麺を頼むと、Just only?と聞かれる。いや、そんなに入らないし。

 Just only 牛肉麺のつもりが、サーバがあったのでビールも一緒に。小さい丼なのでお腹いっぱいでも、すっと入ってくれる。

 まだ時間があるので、更に奥へ。おおぶりな椅子が並ぶシックな空間が並んでいる。一番の突き当たりにはバーカウンターまであった。バーテンダーではなさそうだが、係がいて、飲み物を出してくれる。

 試しにオリジナルカクテルを頼んでみたら、キャセイでライトしかないとの事。ノンアルコールカクテルだが、飲み過ぎの感が激しいので。大人しく酒抜きにする。
 出発は19時半。30分前には搭乗開始だろうから、頃合いを見計らって

 この時間帯。19:20、19:30と2便続いて香港ゆきがあり、その後にも20時に1便。しんがりには港龍。千歳-羽田ぐらいの勢いでまだ飛行機が飛んでいる。
 先程の搭乗口に戻る。19時過ぎに搭乗開始となって機内へ向かう。ドア横に置かれた新聞は中国語のものばかり。台湾発行の物と香港発行の物だろう。CX451便。1時間少々の台北駐機の間に、日本からやって来たという事実がすっかり消え去ったようだ。

 成田からと同じ席に座る。乗務員は先程と同じ人。機材も一緒だし、便名も一緒だが、お客さんは殆ど入れ替わっているようだ。ご近所は完全に別の人になっている。ビジネスクラスは8割程度の埋まり具合。今度は隣、空席になる。
 ウェルカムドリンクを再び頂く。

 飲む、という気にならないので水にしておく。先程と同じ黄色い服を着た日本人乗務員からメニューを受け取る。台北から先でも、機内食が出る。成田で搭乗手続きをしてから何食目になるのだろう。
 19:24、機長さんから出発の案内がある。辛うじて香港まで1時間半という言葉が聞き取れる。 

 おしぼりを渡される。キャセイのラウンジでは見かけたことがないけど、機内では先程の成田出発時も含めて配っている。日本人向けの日本線特別サービス、と言う訳ではないらしい。
 黄色い服の日本人乗務員が来て、メインを選んでと仰る。もうお腹いっぱいであり、食事を選ぼうという気力は無い。実物を見てからにしますと伝えると、選べなくなると困りますので、と。座っている席、ワゴンの順番が遅いようで、他社とはいえ、ワンワールドのエメラルド相当の資格を持っている乗客に、気遣いをしてくれている、らしい。
 気遣いは嬉しいけど、選べないなら選べないで構わないから、と選択は伝えずに済ませる。残しておくように伝えますが、、、と若干困惑気味の様子。すみません。
 19:28、Doorclose。19:31、Pushbuck。

 台北トランジットの1時間20分の間に、外は真っ暗になっている。青天白日満地紅旗がライトアップされて、暗闇の中で光っている。
 19:36、Taixng。地上係員、飛行機に向かって数秒手を振った後、ぷいっと後ろを向いて引き上げてゆく。その背中を送りながら飛行機は誘導路へと進む。

 機内の照明がほぼ真っ暗になる。誘導路の灯りが良く映える。19:51、Take off RWy05R。窓外に台北郊外の街灯りが広がり、そして疎らになって行く、20:03、ベルト着用サイン消灯。
 台北-香港のフライト時間は1時間半程。千歳から羽田に行く程度の時間で機内食を出す事になる。つまり、慌ただしい。

 20:15には食事のトレーが運ばれてくる。



 パンとサラダ、それにデザートのケーキが乗っている。この中にメインがないのは、この後に別のワゴンで回って来るから。飲み物はコーラライトにしておく。今日はこれ以上、飲まない方が良いような気がする。
 10分程で今度はメインのワゴンがやって来る。中華の鶏と何かの魚。ご飯を食べるのは重たい気がした、ので魚にしてみる。

 白身魚はとにかく、付け合わせはなんでしょうね。レーズンは分かるけど、黄色っぽいのは、メニューを見ると米粉とある。あるいはcous cous raisinと。 
 不思議な食事をお腹に納めると既に時刻は20:45。もうフライトは半分以上過ぎている。
 映画が終わる。時間が中途半端?。続きはルートマップにしてみた。

 飛行機の機首、香港を前にして東を向いている。空港、混んでいるのかも知れない。時刻は20:56。
21:00、ベルト着用サインが点灯する。機首も再び西を向いた。降下の感触を覚えつつ窓外を眺めていると香港島と九龍の夜景が見えてくる。街が遠ざかり、船灯りが疎らに浮かぶ洋上に。飛行機が旋回すると前方に空港の灯りが見えてくる。更に高度を下げてゆくと21:19、Landing、RWy07L。

 21:28、Spot in SP45。ほぼ定刻の到着。
 早々に降機。今日は香港までの行程であり入国する。入国手続きを受けて、荷物を受け取る。入国は電子入国が出来るし、荷物は早々に出てきたが、それでも、制限エリアの外に出るまで30分掛かる。

 この時間、到着便はまだまだ多く賑やかな空港。夜も遅いし、さっさとホテルまでたどり着きたく、今日は機場快線でさっと移動する。

 ホームに立つと22時過ぎ。往復券180HKDを投じて30分で香港島の香港駅まで。ここからさらに

 港鉄の港島線に乗り換え。昨年延伸した堅尼地域方面へ二つ。前に乗ったときには無かった 西営盤という駅で降りる。ここが今日泊まるホテルの最寄り駅。
 山腹にある地下駅の改札から長い長い通路を通り、遥か高くまで続くエスカレータを乗り継いで地上へ。

 何とも香港らしい路地みたいなところに出る。この時間、まだまだ暑く、湿気と熱気の籠った空気に包まれる。ここから少し歩くと今日のホテル。空港から1時間少々掛かっている。ホテルの真ん前に機場快線のアクセスバス乗場があったのは、気づかぬふりをしていた方が良かっただろうか。
 一度チェックイン。1泊寝るだけなので安い所にしたが、ホテルの高い香港。本当に寝るだけの狭い部屋であった。水ぐらいは買っておこうと近くのコンビニに足を伸ばしておく。食事できる店やら何やらもまだ営業しているが、今日は機内食で満腹である。シャワーを浴びると就寝。