香港島、天后の街にあるホテルで目が覚めた。時刻は、こちらの時間で7時ちょっと前。外は相変わらずの曇り空というか霞み空というか。雨が降っている。
 今日は香港旅行の最終日。夕方の飛行機で日本に戻る。朝食を食べて、ちょっと街歩きをして、昼過ぎに空港に行ってぐらいの心づもりでいる。まずは朝食だが、しばらくダラダラ。8時半を過ぎてから出掛ける。外は相変わらずの雨。傘を差して天后の街へ。今日もこの狭いエリアで過ごす事になる。
 今日の朝食は簡単に。飲茶は飲茶なのだが、飲茶を提供するファストフードというべき不思議な形態の店に入る。
 店は4割ぐらいの入り。食事をしながら新聞を読む、いかにも飲茶のような光景が広がる。けどシステムは全く別。レジで先に支払いしてレシートを厨房に提示。そして食事を受け取るという、まるで学食のようなお店。

 注文したのはお粥と春巻、ビーフンのセット。そして港式の甘いミルクティー。正確に言うと砂糖は別についているのだけど、最初から二袋付いてきている。
 値段は27HKDだったか、そのぐらい。昨日の半額以下だが、しっかり溶けた粥は美味しい。紅茶はインスタントかなぁ。まあ甘ったるいミルクティーに香港を感じられて、これはこれで良い。
 さて、ちょっと買い物。やはりスーパーに向かう事になる。トラムの通りを歩いて隣の炮台山に向かってみる。


 行き交うトラムを眺めながらの道は何時歩いても楽しい。10分少々歩いて炮台山の駅まで行く。地下鉄駅のすぐそばにWelcomeという名前のスーパーがある。すでに営業中。中に入る。

 香港人は日本好き。しかしほとんど日本のものらしいポスターが貼られているのには少々ぶっ飛ぶ。このコーナーは寿司売場なので、まぁ分かる。他にも鳥冬と書くうどんのコーナーやらお菓子のコーナーやら、日本食の幅の利かし方が激しくなってきた、ような気がする。
 キャリーバックの隙間があった分だけ買い物を追加。スーパーを出ると雨が降っている。帰りは地下鉄のお世話になる。一駅だけ。

 ホテルに戻って荷造り少々。11時半にチェックアウト。ちょうど雨が激しく降っていて、小降りになるのを見定めてから天后の駅に向かう。キャリーバックを従えて地下鉄で中環。今日はこのまま機場快線で空港に向かうのだが、

 乗換用のエレベータ、とんでもない行列が出来ている。何回か順番を待った後、ようやく出札口に。インタウンチェックインの窓口も混んでいて、空港までの切符を買い求めるだけで、駅のホームへ向かう。

 結局、空港への列車に乗れたのは13時過ぎ。列車は比較的混んでいる。九龍でまた乗ってきて席が埋まり、青衣でついに立客が出る。機場快線ってゆっくり座れる印象があったが、立つ人を見たのは初めてかも知れない。

 13時半には空港到着。帰りも自分と妻は別行動となる。妻はJL26で羽田へ。自分はCX532で名古屋へ。
 別々に搭乗手続きを済ませる。名古屋行きは3時間後の出発だが、まだゲートが決まっていない。ひとまず一番違いラウンジに入ろうかと思う。妻と改めて合流すると出国手続き。特に難なく終わって、キャセイのラウンジ、The Wingに入る。

 お昼がまだだったから最初にヌードルバーに入っておく。


 ついつい定番のワンタン麺を。それに点心を少々パクついておく。
 食事を終えた後はヌードルバーから移動。席を空いているところを探していると、

 The Coffee Loftというコーナー。淹れたてのコーヒーを提供してくれるそうだ。奥まっているせいか割と空いている。 

 ロングバーに行ってジントニックを作ってもらったのだが、コーヒーロフトでは生ビールやシャンペンを供していたようだ。後で気が付いた。サーバーのビール、どこの銘柄だったのだろう。
 15時を過ぎてそろそろJL26の搭乗時刻。妻を送るつもりで一旦荷物をくくる。

 名古屋行きのCX532、搭乗口65番だそうだ。う〜ん、ずいぶん遠いぞ。引っ越すか。25番搭乗口に妻を送りがてら移動開始。

 15:40出発のJL26便。15:17の時点で既に最後召集。待っているのは

 JA709Jだ。搭乗橋から機内へと吸い込まれて行く妻に手を振る。普段は吉野町の駅で送ってもらう立場だが、今日は逆だなと思う。
 自分の飛行機、名古屋行きのCX532は16:25の出発。まだ間がある。65番搭乗口近くのキャセイラウンジ、THE PIERに行こうかと思うが、

 途中でキャセイの新しいラウンジ、THE BRIDGEに突き当たる。ここに入ってしまう。
 出発階から一つ下の階がラウンジのエリア。キャセイが搭乗手続き時に出してくれたラウンジへの招待状は先程、THE WINGに入るときに渡してしまったが、当方が持っているのは紛れもないキャセイパシフィックのビジネスクラス搭乗券。何のことはなく通される。

 新しいラウンジ。個を大事にした空間が広がっている。空席を探して一人用の席にありついた後、

 食事を適当に。先程食べたばかりだし、この後はビジネスクラスの食事が控えているからあくまで軽く。ヌードルバーはないみたいだけど、点心の他に、タイカレーがあったりして、こちらはこちらで魅力的。食に関しては案外と充実しているように見える。
 軽くぱくつき、ビールを飲んでいるとそれなりの時間になる。そろそろ搭乗口に向かおうかと思う。
 再び出発階へ戻る。搭乗口まではあと少々。ちょっと寄り道しながら65番へ。

 途中見かけたブリティッシュエアウェイズのA380を横に眺めたのち、65番搭乗口。その搭乗口へと行く前に飛行機の姿を確認。

 待っているのはB-LBB、A330-300である。