岩泉への道

 花巻空港は初めての訪問。ゆっくり展望デッキでも覗いて行きたいところだけど花巻行きのバスは10:11出発予定。盛岡行きと違って路線バスだから容赦なく置いてゆかれる可能性が高い。大人しくバスを待つ。一目見て古いなぁと思うターミナルだが、滑走路の延長に合わせて反対側に移設されるようだ。計画図がバス停に表示されている。そのお陰で滑走路の向きを知る事が出来た。
 花巻行きのバスに乗る。路線バスは空いている。少しずつ客を集めて市街地へ。寂れている街だなぁと思うけど、6月に訪れた酒田や秋田と比べて極端に寂れている訳でもなく、他の地方都市と、まぁ同じような様子なんだろうなぁ。駅は市街地の外れ。ますます寂しさが募る。10時半ごろの到着。雨が降っており傘を差して駅舎に向かう。
 今日は釜石線経由で宮古に出てさらに岩泉へ。宿泊は岩泉にしようかと思っている。先ずは宮古だけど今度の発車は都合よく宮古ゆき。10:58だ。最もその後の快速に乗っても釜石で先発の宮古ゆきに乗り継げる。普通なら快速を選ぶところだろうけど、今回は敢て先発の普通に乗る。確か99年、釜石、岩泉、山田の各線を踏破するために訪れた時に乗ったのが当時の急行陸中3号から始まるコース、今の快速はまゆり3号だった。同じコースを2度辿るのも変だし、今日は変化を付けされてもらう。
 宮古行きの普通列車は既に入線済み。荷物を置いてちょっと駅構内を見学。駅弁売っているのねぇ。買ってみようか。ついでにビール。席に戻る。少しお客さんが増えている。
 キハ100を2両連ねた普通列車は時刻どおりに雨に煙るイーハトーブへと歩みを進める。先程バスから眺めた花巻の街を今度は列車から。まもなく列車は田園地帯へ。田んぼの稲、この時期にしては背が低いように思える。今年の低温はどうやら深刻な状況をもたらしそうだ。10月になっても稲穂が天を仰いでいた93年の二の舞にならない事を微力ながら祈ろう。
 なんて高尚な事を考えていてもビールなんぞを買ってしまったが故に結局は缶を開けてしまう訳であり、新幹線接続の新花巻でもあんまりお客さんが増えなかった事を幸いとばかりに缶の蓋を開けてしまうのである。飲んでしまえば今朝が早起きだったが故にとろんとして来る。二度三度睡魔と闘う。気が付くと1時間。遠野についている。お客さんがたくさん降りてゆきそして乗ってくる。