【今日の駅弁】やき肉弁当 ¥580 株式会社万葉軒

 千葉駅構内営業の万葉軒という会社は500円前後の駅弁が充実している。最近としては希有な例だ。今日はその中の一つ。これは食べたことがない。


 お弁当を買い求め、折り返し逗子行きとして停車中の先ほどの列車で頂く。脂が冷えて固まっていて、これが暖かならもう少し美味しく頂けるような気がする。


 銚子行きが入ってくる前にお弁当を頂く。やって来た列車は根岸線を走っていた209系である。

 久しぶりの今日の209系、C422編成。
 根岸線を走っていた頃から車内はリニューアルされていて、少々雰囲気が違うが、209系は209系である。側面はボコボコしたままだし、あからさまにお古。本来なら寿命半分がコンセプト。想定された耐用年数を遙かに越えてなお走り続ける209系。たまに使う自分は懐かしいで済むけど、毎日使う千葉の人達には申し訳ない。
 4両のうち先頭車のボックスに座る。結構混雑していたが、四街道までに立客がなくなる。佐倉を出ると冬の細道。穏やかな光を浴びて列車は走る。だんだんだんだん眠くなる。
 千葉から銚子の二時間は眠るのにちょうど良いようだ。成田線を廻っても総武線を廻っても、いつも途中で眠くなる。今日は起きていようと思ったが無駄だった。成東を出てしばらく。起きていたが、車内が空いて気分が緩くなると、ヒーターが効いて暖かな座席も背中を後押し。気が付くと松岸だった。成田線と合流。あと一駅。いつもここで必ず目が覚める。
 銚子には12:55の到着。それなりの時間に出てきたつもりが結構遅い時間になっている。帰りも4時間だとすると15時ぐらいまでがリミットかなと思う。
 1年少々ご無沙汰している銚子電鉄。今日は何が来るだろうか。ニセ新車が来るなら嬉しいが、平日の昼間。2両編成は持て余すだろうし、元営団1000系が2本とも入っているかも知れない。

 現に姿を現したのは丸の内線風に装いを改めた電車である。
 車庫のある仲ノ町まで行けばオシマイかもしれないと思うも、ひとまず一日乗車券を買っておく。どう転ぶかは乗ってみないと分からない。
 さらりと席が埋まった電車で一駅、車庫のある仲ノ町へ着く。最初にオレンジの電車が見えて、これが銀座線の装いに変わった元1000系。もう一本。元2010系の姿が見えてこちらはグリーン車。と言うことはもう一本、ニセ新車が営業運転中と言うことになる。何とか何とか引き当てた。
 やって来るであろうニセ新車を迎えるべく、観音で降りる。日の高い季節には素敵な場所だが、この季節はかなり苦しい。

 やっぱり苦しい。ダメだなぁと思いつつ、仲ノ町まで戻る。

 ここで大人しく待った方が良い写真を撮れたかも知れない。2010系同士、顔を並べる。こちらは原型顔。

 そして、ニセ5000系。優美さに若干欠けるけどこれはこれで気持ちが震える。銚子に来て良かったと思う。
 改めて元2010系に乗り込む。今度は犬吠まで行こうと思う。折角の一日乗車券。濡れ煎餅は手に入れておきたい。
 2両の電車はそこそこ席が埋まっている。観光客も数組。冬休みに入ったからか、親子連れが目立つ。
 日の向きが変わり、青々としたキャベツ畑の中に差し掛かる。グリーン車なら景色に溶け込みそうな雰囲気だ。

 犬吠の駅に到着。観光客の大半が降りる。外川へ向かう電車を見送り、改札の外へ。折り返しの電車は割とすぐにある。既に14時。15時には銚子を発ちたいと思っているので持ち時間は少ない。
 濡れ煎餅を一枚頂く。お土産に買って帰りたいがどうせ家で食べるだけなので、お土産用はこわれ煎餅で十分。犬吠には立派な個装品しかないから、どこか、観音あたりで買って帰るかと思うことになる。


 戻りの電車がやって来る。今度はがら空き。観光客が少し乗って体裁が整う。観音で降りるのがスジだが、銚子まで乗り通す。



原型顔の2002号車に日が廻る銚子の駅でじっくり写真を撮っとく事にする。

 今日何度目だろうかの2002ー2552編成に乗って今度は観音まで。電車を見送り、濡れ煎餅のこわれ煎袋詰めを買い求める。¥500也。
 最後は丸の内線で銚子へ戻ると15時になるところ。接続は成田線廻りの千葉行き。再びの209系

 C415編成に乗る。車内は空いていて、ボックス席を占拠出来る。
 朝食というか昼食というか微妙な時間に食べたので少々空腹。簡単にコーヒーとパイを持ち込んだが、

 209系の車内で飲食する日が来るとは思わなかったなぁ。
 日の傾きかけた水郷。利根川をちらと右に見ながら電車は進む。時折空にはジェット機に姿。東京の玄関口が間近になるのだが、そこから横浜は遠い。遠いなぁと思う。

 珍しく眠気の来ない成田線。西日が車内を真っ赤に染める。その西日に向かって列車は走る。日の傾き切った成田で乗車大量。車内の雰囲気がローカルから郊外へと切り替わった。

 夕方のラッシュが始まる頃に千葉に着く。乗り継いだ総武快速線の電車は混雑している。錦糸町で座れたがその先も混雑。横須賀線に変わる東京以遠。10年以上前、前世紀というべき頃に東京駅界隈に通勤していた時期がある。東海道線に比べると横須賀線の電車は余裕が有るというのがその頃の見立てなのだが、今日の横須賀線、明らかに混雑。その人たちの大半は武蔵小杉で降りていった。こうして見ると横須賀線武蔵小杉駅って相当なインパクトがあったのだなと言うことが分かる。
 昔の横須賀線に戻って10分少々、横浜に到着すると18時半。ちょうど妻の退勤時間にあたるので、待ち合わせて一緒に帰ると19時。横浜-銚子の往復。18きっぷの旅としては腑抜けだが、今の自分にはちょうどいい。