JL3087 JA732J B777-300ER NRT→NGO

 現在の時刻は17時。今から東京駅に出ればお馴染みの新幹線、ひかり525号に間に合うと思われるけど、成田からは中部空港へ飛行機の便もある。折角の機会なのでそれに乗る。横浜行きのリムジンバスに乗る妻と成田で別れると、まずは第一ターミナルから第二ターミナルへ移動する。
 
 もちろんJALANAも成田-中部の空路はあるのだけど、今日はJALに乗る。成田までANAで来てそこからJALと言うのは極めて変だけど、元々ソウル行きの予約を入れた時は横浜在住だった訳であり、帰る先が変わったのはその後。仕方ない事だ。そして、有償で乗るなら何の資格も持ち合わせていないANAより何かと融通の利くJALの方がありがたい。
 JALの国内線搭乗窓口は混んでいた。成田からの中部行き、関西行きが国際線扱いから国内線扱いに変わって、海外からやって来た人が改めて成田で手続きを取る必要が出ている。その影響かも知れない。皆さん預ける荷物が大きいから長い行列がさらに長く見える。
 JGCの窓口は列が短く早々に順番が廻ってくる。搭乗手続き。普通席で予約していたのをクラスJにアップグレードして貰う。席は選べるとのことで「前側空いてませんか?」と交渉したら「ファーストクラスの区画ですか?」と。しばらくして「通路側になりますが」と出てくる。荷物は預けるつもりだったが、持込OKと出たので持ち込ませてもらう。
 
 時間があるのでラウンジに。国内線のラウンジだが、内際連絡の拠点だからシャワーがある。時々呼び出しの案内が流れるからそれなりに需要はある様子。勿論今日の自分には必要ないサービスだけど、中部からの国際線は貧弱だから、そのうち成田乗り継ぎで帰るという事もあるかも知れない。
 
 関西行きに続いて中部ゆきの案内が入る。伊丹行きも相次いで出発と言う成田発国内線のささやかな出発ラッシュ。今日も65番搭乗口。国内線の出発がある間だけ、この部分を隔離して使うのか、毎回同じスポットからの出発となる。
 第一ターミナルに比べれば新しいはずの第二ターミナルも地震の被害が大きく、窓際がずっと立入り禁止になっていたりして、普段は撮れる飛行機の写真を撮れなかったりなんて事にもなっている。

 
 今日、これから中部へと飛ぶのはJA732J。宛がわれた座席、ファーストクラスの真ん中の島に落ち着く。ぽつんぽつんと9席だけある区画だから極め付けに静か。出発前の慌しさは微塵も感じない。
 18:21、Doorclose。中部国際空港までの飛行時間、45分と案内。待ち時間は長いが飛んでしまえばすぐの距離。18:25、Pusubuck。18:31、Taixing。薄暮の中、飛行機はA滑走路に向かうのだろうか。長々と誘導路を進む。真ん中の島だから外の様子は分からないが、イメージは何となく、つく。
 出発便が混んでいたのか、滑走路端にたどり着き、背中にGを感じたのは18:49の事である。Takeoff RWy16R。少々揺れたが雲の上に出たのだろうか、まもなく落ち着いた。18:54、ベルト着用サイン消灯。
 短い時間とは言え、ファーストクラスの座席。背凭れを倒してゆっくりしてみる。恥辱の続きは飛行機を降りたら考えよう。
 
 短い距離でもJALはドリンクサービスがあるのがありがたい。この一杯が有るのと無いのとでは旅の潤いが違う。飲み物を口にして、機内誌を眺める。アテンダントさんがお代わりを勧めてくれる。ちょっと考えたがそれはやめておく。
 まもなく案内。19:12、あと25分で着陸だそうだ。名古屋の天候は雨で気温は28℃との事。今日は天気と気温がクルクル変わる。薄暮のフライトもまもなく終盤。19:16、機内減光の後、19:18、ベルト着用サイン点灯。背凭れを元に戻る。あと15分で着陸との事。降下してゆくと少々揺れる。そして今度は耳が痛くならない。飛行高度が低かったに違いない。
 揺れを伴いながら降下してゆく。19:29、Geardown。そして、19:33、Landing。RWy18。うんと減速してゆき、誘導路へと入る。19:38、Spot in SP10。
 
 仁川→成田と来てから眺める中部国際空港の景色は少々寂しい。深夜に羽田に着く寂寥感ともまた違う寂しげな空気が漂っている。ターミナルから交通センター。今日は出先の最寄までバスで帰る。その前に駅によってICカード、マナカを手にしておく。やはり何だかんだと使う機会がありそうだ。
 空港は寂しい感じだったが、リムジンバスの乗り場は極め付けに閑古鳥が鳴いている。 
  
 近所まで走るリムジンバスも乗客は数人。継続が奇跡、と言われても仕方ないような状況で発車時刻となる。雨のぱらつく高速道を北へと走り、小一時間で近所まで運ばれた。羽田や成田から自宅に帰る時よりも圧倒的に楽ではある。