金浦空港へ

 ちょっと早いけど空港に行こうかと思う。帰りは金浦空港から羽田へ飛ぶいわゆる日韓シャトル便。金浦空港へは地下鉄5号線が通じていて、電車で1時間程度らしい。5号線は金浦空港が終点ではなくそのさき2つ目が終点。中途半端な未乗区間を残すのはいやだし、どうせなら終点まで行ってから空港に入ろう。
 地下鉄5号線は今朝スタートした東大門運動場を経由している。明洞からは4号線で二つ先の東大門運動場まで行き乗換となる。ホームへ通じる階段の踊り場、ここでも露店が営業中。露店とは言わないかも。多分もぐりだと思うけど。地下鉄で二駅、東大門運動場へ戻り、また長い連絡通路を歩いて今度は5号線の乗り場へ。右側通行の地下鉄に再び乗る。2つ目か3つ目の駅で座れる。座るととたんに眠くなった。食事の時に飲んだビールが効いたのか、慣れない異国で疲れが溜まったのか。時々目覚めるものの意識ははっきりしない。だんだんと乗客が減っているようだ。「キンポコムハン」の案内で目覚める。金浦空港だ。まだ先まで行くからいいけど、我ながらよく気が付いたもの。後二駅、さすがにしゃんとして過ごした。ソウルから1時間掛けてやってきた地下鉄の末端区間、1両に数人しか客がいない。
 終点、パンファ到着。ここまで1時間、距離がどれほどあるのか知らないけれど、これだけ乗って1,100ウォン、大よそ130円。韓国の公共交通機関はずいぶんと値段が安いなぁと実感。一度地上に出てみる。新しく開発された団地の拠点、と言ったところかな。何となく札幌市営地下鉄の終点、栄町を思い起こした。
 金浦空港まで引き返す。今度は硬貨で900ウォンあるから自動券売機、って思ったらこちらの券売機は紙幣も使えるタイプ。開通の早かった市内中心地は駅務機器が古く、遅い時期に開通した郊外の方が最新鋭の機器が入っているようだ。自動改札も日本のものと変わらない。ホームに戻る。降りた時は気付かなかったけど終点から先へと延びる線路、地上に出ているようだ。車庫でもあるのか、さらに延伸するのか。
 金浦空港に着く。上下線と言って良いのか分からないけど、方向別で改札が分かれている。折り返し乗車したらバレバレな構造になっている。他の駅ではなかったから新規開通の駅だけなのか、空港最寄である事を考慮して乗降客の同線を分けたのか。
 駅を出て右が国内線ターミナル。左が国際線ターミナルだそうな。地図を見るとターミナルは500mぐらい離れている様子。時間もあるし、国内線ターミナルでも覗こうかと思ったけど止めにして国際線ターミナルへと行く。以前は国際線の玄関口だった金浦空港も今は国際線に限って言うと羽田同様日韓シャトル便の8往復が発着するだけ。広さを持て余しているのか半分以上のスペースがアウトレットショップになっている。ちょっと覗いてみたけど衣類に関して言うと日本と価格、変わらないよなぁ。デジカメ売場もあったけどデジカメ買ってもなぁ。
 搭乗手続き。カウンタは韓国人係員だけど日本語で対応してくれる。チケットとラウンジへの入場券を貰う。ラウンジは大韓航空のラウンジを利用することになる。出国検査のゲートを通過する前にあるのだそうな。さて、じゃぁ入りますか。
 右手に大韓航空、左手にアシアナ航空のラウンジ入り口が仲良く並ぶ。ラウンジの係員に先ほど貰った入場券を渡す。時間が早いせいかまだ空いている。普段ならビジネスコーナーで恥辱を綴るところだけど今日はノートパソコンがないのでソファで。ビールは缶ビールだけど韓国で見かけた3銘柄にサッポロとアサヒも置いてある。軽食としてサンドイッチやカップラーメンも。雑誌と新聞も日本の物があってこれはありがたい。