【今日の駅弁】鯛めし \710 東華軒

 国府津のホームに駅弁の売店が出ているのは知らなかった。せっかくなので買ってゆく、朝食はまだ食べてないし。
 鯛めし=鯛のフレークご飯というのは正直ピンとこないものがある。何でじゃぁ選んだのと聞かれると並んでたほかの弁当はだいたい食べてたから、と言うだけなのだけど。
 一度、しっかりとした鯛めしと言う奴を食べてからじゃないと、ああだこうだと言えないのかもしれません。アサリの照り焼き、おいしかったです。
 御殿場線の電車、もう一本、東海道線の電車を受けて発車する。座席は大よそ満席と言った感じまで埋まる。やっぱりお盆の時期、人の動きが激しいのだろう。車掌の案内が入る。「2両編成ですが車掌が乗務しておりますので、全てのドアで乗り降りできます」普段より乗客が多いのでイレギュラーで車掌が乗っている、らしい。
 御殿場線を乗り通すのは久しぶりかもしれない。客先が沿線にある関係で、沼津から乗ったり、あさぎりで出かけたり、三島から歩いて下土狩から乗ってみたりしたけど、乗り通したのは最初に乗った1度だけだと思う。凡そ10年ぶりか。
 松田で沢山の乗車客。小田急からの乗換客かな。たくさんの立客が出た。御殿場線って小田急線との結びつきが東海道線よりも強いのかもねぇ。こんなに混むのなら3両にして欲しいけどねぇ。確か上大井ですれ違った国府津行きは115系の3両だった。
 山北を過ぎる。あんまり降りない。隣に見える国道246号は渋滞中。こちらも混雑。谷峨で不思議と大量下車。迎えのクルマやらなにやらが見える。草生した廃線痕を眺めながら御殿場まで着くと、殆どの人が降りていってワンボックス占拠になる。小田急沿線から御殿場なら東名高速の方が圧倒的に便利だと思うけど、ガソリン代値上げの影響ですか?ねぇ。
 今度は沼津か三島かに遊びに行く人たちを少しづつ集めて電車は下ってゆく。富士山は裾がほんのり見えているだけ。高原のような佇まいの裾野を過ぎると日が差してきた。
 沼津で東海道線に戻る。再び211系。今度は3両編成2本で6両と言うJR東海車。こちらも混んでいて立客が出ている。富士までは20分強。吉原の岳南鉄道が気になる。元京王3000系の姿は見えなかったけど機関車とタンク車1両と言う極め付けに可愛らしい貨物列車が出発準備をしていた。
 富士で乗換。今度は身延線甲府ゆきの普通列車は11分の待ち合わせで10:50発。これに合わせるように出てきたわけだけど、あんまり接続が良すぎると座れるかどうか心配になる。待っていたのは再び313系の2両編成。ボックス1〜2人程度だったから何だ空いてるじゃん、って思ったのもつかの間、乗継客が押し寄せてあっという間に満席になる。立客も大勢出る。特急ふじかわがやって来て先に行く。こちらもほとんどの席が埋まっている。
 富士を出発する。こちらの電車も本来はワンマンらしいけど今日は車掌が乗務。電車が動くと車内を廻り補充券の発券。駅に着くと切符の回収。ドア扱いは運転士がしているらしい。飯田線でよく見たスタイルだ。富士宮までであらかたの立ち客は降りてしまった。富士宮で乗ってくるお客さんも目立つけど、着実に立客は減っている。
 西富士宮を出るといつもなら進行方向右側に大きく富士山が見えてくるのだけど今日は見えない。何しろ眼下に見えてくる富士宮の市内が霞んでいるほど視界が悪いのだ。天気は良くなって来て日も差しているけどこればかりは仕方ないらしい。この先、静岡と山梨の県境。急峻な山々とその間をくねる富士川の眺めに期待することにしよう。
 芝川の辺り、谷が迫り流れが岩を噛む様子がちらと見える。その先は案外と大人しい流れだ。何時の間にか山梨県に入っており、富士川の河原も広々としてくる。いや、川の流れが細っているのかな。
 富士から乗っていたお客さん、少しづつ降りていって最後にまとまった数が降りたのは下部温泉だった。一方、身延から先は甲府へと向かうお客さんが乗ってくる。また混雑してくる。アナウンスが入った。「この先、混雑してまいりますので座席の上に置かれた荷物は……」と。何時の間にかウトウトしてしまい目覚めると間もなく甲府。暫くの間一人だったボックスは再び4人で埋まり、通路にも人が立っている。
 甲府からは横浜に戻るだけ。途中寄り道は考えている。とりあえず腹が減ったので