JD1163 JA8977

 5番スポットには新塗装機が駐機しているのが見えるが、5番の飛行機は確認しずらく番号不明。4番には8:00の鹿児島行きとなるJA007Dが入ってくる。こちらはレインボー塗装のままだ。もう一機、駐機場の前にもぐるぐるが見える。
 7:20過ぎ、搭乗が始まる。ポールディングブリッジを歩いてゆくと機体番号が確認できる。JA8977、2週前に伊丹-羽田で乗った機材だ。
 7:41 Door close 全員が乗り込むまではさすがに時間を要する。定時に遅れること1分ほどでドアが閉まるのが見えて、乗務員はドアモードをオートマチックモードに変更してください、の放送が流れる。
 7:44 Push buck 音楽を聴いているとアテンダントさんが何か仰る。わたし、シートベルトもしてるし、リクライニングも倒してないけど、と混乱してヘッドフォンを外すとにこやかに「何時もご搭乗ありがとうございます」と。多頻度利用客へのご挨拶だったらしい。伊丹便では特に無かったけど、函館便だと対象者も少ないようで弄ってくれる、らしい。
 7:48 Taixing 今日もRWy32R。湾岸線を跨いでひたすら滑走路端へと向かう。パーソナルモニタに映る先行機は2機。滑走路手前で順番待ちになる。轟音が聞こえてどうやら先行機が離陸した模様。JA8977も静々と滑走路へ進み出る。先行機が空に小さく輝く。
 7:56 Take off エンジンの轟音が響き、一瞬遅れて背中を座席の背もたれに押し付けられる。東京湾が斜めになり、そして真下に広がる。2週前の透き通るような羽田空港の眺めを思い出し、今日はどうかなと思ったら、この飛行機、向きは替えずに飛んでゆく。そうだ、今日は北行きだった。
 8:02 高度3,200m 対地速度590km/h どこかで内陸に入る。倉庫やら小さな工場やらの一つ一つが見える。この辺りは地理不案内なのでどこか良く分からないが、パーソナルモニタに映るナビゲーションマップと照らし合わせて船橋の辺りと判別できる。まもなく大きな川が平野を畝って様子が見て取れる。利根川だ。
 8:03 シートベルト着用サイン消灯 操縦席からの案内が入る。このあと高度11,300m、対地速度950km/hとなるとのこと。経由地は山形と青森。函館到着は定刻より5分遅れて9:00の予定。函館の天候は北西の風7m/s。曇り。2℃。
 8:08 雲が出てきたので判別出来ないけどマップに拠ると筑波山の西方。高度7,200m。速度781km/h
 8:13 黒磯 10,100m、898km/h。ドリンクサービスが始まる。前回、28日にクラスJに乗った時にはなかった案内がシートポケットに入ってる。紅茶のラインナップ。全部はいちいち覚えていないけどハーブティーダージリン、アップルティーとか全部で6種類。12月からのサービスらしい。それにお菓子が出てくるんだって。アテンダントさん、紅茶の注文を受けるとカップにお湯を注いでティーパックを入れている。これは結構な手間だ。普通席まで広げるのは時間的に厳しいだろうなぁ。
 8:15 白河 10,700m 878km/h。
 8:17 猪苗代 11,300m 901km/h
 8:18 板谷峠 11,300m 950km/h 雲の切れ間から山間に一本の筋が光る。奥羽線か、国道13号か。ドリンクサービスの順番が廻ってきたのでダージリンを頼む。まずカップを手渡される。「香りをお楽しみ下さい」と。そして小さなカップ。これはティーパック入らしい。そしてお菓子とおしぼり。「チョコレートフィナンシェ」だって。製造元を見たら長野県大町市となっている。あまり甘すぎず上品な味わいだった。
 8:21 蔵王西方 11,300m 964km/h また雲に覆われた。三沢に飛んだときに見えた蔵王のお釜、今日は見えない。
 8:25 大石田 11,300m 950km/h
 8:28 湯沢 11,300m 948km/h
 8:32 角館 10,100m 914km/h カップを回収されるときに「紅茶はいかがでしたか」と聞かれる。他の客には聞いていないように見えるから多頻度利用者だけなのだろう。正直、痒いというかなんと言うか。JGC返上しようかとマヂで思ったのは事実。
 8:34 阿仁 9,300m 880km/h
 8:35 比内 8,200m 827km/h
 8:38 陣場 6,600m 742km/h 雲が切れた。くぐもった色の大地が広がる。雪がない。正直驚く。今日は11日なのに。秋田市内に雪がないと言うなら多少分かるけど、県北の山の中に雪がないなんて。
 8:39 弘前東方 5,900m 700km/h 八甲田山が見える。山の中腹から上は雪をかぶっている。つまりその程度。
 8:41 青森西方 5,000m 640km/h
 8:42 陸奥湾 4,500m 648km/h 再び雲が切れる。陸奥湾が見える。白波が立つ。海は荒れているようだ。夏泊半島も目に付いた。
 8:44 シートベルト着用サインが点灯する。飛行機は若干右に旋回して脇野沢の辺りだ。
 8:46 下北半島の山の中。恐山の西方。飛行機が雲の中に突っ込む。揺れる。歩いていたアテンダントさんがシートをつかんで倒れないようにしている。相当な揺れだ。雲は幾重にも重なってるらしく揺れが収まってもまだ下は雲、そして雲の中に突っ込んで揺れが始まると言う調子。
 8:50 大間東方 1,500m 325km/h 下北半島から津軽海峡に抜けて雲の下へ出た。津軽海峡にも白波。
 8:52 津軽海峡 1,200m 325km/h 戸井崎を目視にて確認。北海道にも雪はない。
 8:54 津軽海峡  760m 235km/h 函館まで16km。どうやら吹雪。細かい雪が降っているのが見える。
 8:55 津軽海峡  450m 230km/h 陸地の上に差し掛かる。やはり雪はない。函館まで7km
 8:59 touch down RWy30 軽い衝撃。そして逆噴射。スポットにはADKのツインオッターが見える。Dash8-300の姿も。
 9:01 spot in SP5
 降機時、機内でアテンダントさんがスクラッチカードをくれる。ブリッジのところでも他のアテンダントさんが配っているので2枚貰うことも出来そうだけどそれはやらない。
 函館空港は相変わらず改装中。急ごしらえの通路を到着ターミナルに向けて延々と歩く。気密が悪いのかえらい寒い。
 展望デッキも閉鎖中のままだったので乗って来た機材を撮る事は出来ない。仕方ないのでバスで駅前に向かう。本来のB767B777になってしかも満席だからバス待ちの行列もえらく長くなってて、自分は最初のバスに乗れたけど後ろのほうは続行便がすぐ来るからと言う事で待たされている。バスの中でさっきのスクラッチカードを削ってみた。必ず10円玉で削ってくださいと言うので律儀に10円玉を探して削る。3等が当たっていた。ICクーポン3000円相当だって。ICカードに切り替えなきゃ。でもクレジットとマイレージカードとどっちを切り替えた方が良いのだろう。
 バスが駅前に着く。早速切符を購入。18切符と今晩の寝台。寝台は禁煙下段希望が一杯で喫煙下段になってしまった。ヘビースモーカーと一緒にならなければそれでも良いのだけどこればかりは運任せだからなぁ。
 時間がある。朝市を覗くのは客引きがうるさいのでパス。まずは摩周丸の見える海のそばまで行ってみた。港内だけど白波が立っている。津軽海峡は大荒れかもしれない。風が冷たい。時折雪が舞う。綿雪だ。暖冬とはいうもののやはり冬だ。まだ時間があるので路面電車を撮って見る。2人ほど同じように撮影しているのが居る。同じ便で来たのか?よく分からないけど。
 時間が来たので駅に戻る。折角なので駅弁を購入。一緒にサッポロクラシックも。
 10:30の森ゆきは3両編成。こんな長い訳ないだろと思ってみたら後ろ1両は七重どまり。回送みたいなものらしい。でも2両は間違いなく森までゆく。先頭に乗る。写真を撮ろうとしたら先頭はホーム先端ギリギリだった。最長編成、か。列車は意外と乗っていて1ボックス1から2人。グループ客も多いらしく結構話し声が交錯する。
 車内に戻る、悴んでいた手が溶けてゆく。軽い痺れ。この感覚、久しぶりに思い出す。