AK6120 9M-AQN A320-200 KUL→PEN


 ペナンゆき、6120便の出発は定刻22時。夜遅くまでフライトのあるエアアジアのマレーシア国内線でもクアラルンプール発としては二番目に遅い便となる。各地に向かう飛行機が次々と出発し、一部は遅延して23時発、なんて案内が流れる中、6120便は出発とも遅延とも案内がないまま時間が過ぎて行く。22時を前に店のシャッターが閉まり出す。出発もあと3便のみ。待合室もだいぶ人が減る。

 22時を数分過ぎて案内が流れる。搭乗開始のようだ。行列が出来てそれに並ぶと間もなく、ゲートが開く。手元のチケット。自宅で印刷して来たA4の紙なのだが、それが半分に破られて返される。
 飛行機までは歩いて移動。日本でもお馴染みになった赤い機体が幾つか並んでいる。そのうちの1機が今日の搭乗機。9M-AQNと読める。
 飛行機の手前でもう一度、乗務員によるチケットの確認がある。タラップが前後二カ所に付けられており、その振り分けのようだ。

 ようやく飛行機に乗り込む。今日は前側の座席を事前に指定しておいた。5列目まではHotSeatという特別料金が掛かる座席だが、その直後、6列目を指定してある。窓側、通路側と予約しておいたが、今日はほぼ満席の様子。真ん中にも人が来ている。
 席に座り出発を待つ。その間にも人がどんどん乗ってくる。持ち込み荷物が大きな人が何人かいたりする。LCCは荷物の持ち込みにうるさい物だと思っていたが、意外と緩いなと思う。

 明らかに狭い座席に人が埋まったところで22:23、Doorclose。まもなく飛行機は後ろ向きに動き出す。トーイングカーは付いていなかったが、すぐ真ん前が搭乗客用の屋根付き通路なので、飛行機はバックしないと動けない。飛行機って自力で後ろに動けたっけ?と少々疑問の花が咲く。22:31、Taixing。間もなく機内は完全に消灯する。22:36、Take off RWy32R。

 上昇してゆくとクアラルンプールの夜景が一望出来るようになる。思いがけなく綺麗な夜景だ。一国の首都だけあるなぁと感心する。22:40、ベルト着用サイン消灯。機内が明るくなる。機内販売のワゴンが廻り始める。予約していた人だろうか、食事らしいトレーを渡される人もいる。一方で持ち込んだらしいお菓子を食べている人もいる。持ち込み禁止ってルールがあったように思うが、荷物の件といい、LCCの本家は意外と緩い。
 子供連れの姿も目立つが、意外なほど、静かなフライトが続く。しつけが良いのか、時間も遅いから疲れて眠っているのか、一見だけでは良く分からない。
 クアラルンプール以降、点々と街明かりを望むフライトが続いていたが、どうやら海らしい黒々とした影が見えるようになる。そしてサイン点灯、22:54。まもなく機内が真っ暗になる。
 真っ暗になって少々寝てしまったようだ。気が付くと着陸直前だった。23:14、Landing、RWy04。23:18、Spot in。

 搭乗橋のあるスポットだったが、あくまで使わないのがエアアジア流。いったん地上に降ろされた後、改めて二階に上がる事になる。23時過ぎのペナン島。先程のクアラルンプールよりも涼しい。
 二階の搭乗口には折り返しの便を待つ、長い行列が出来ていた。このエアアジア、もう一回クアラルンプールへ戻るのか。
 今日はペナン島ジョージタウンにホテルを取っている。23時半を過ぎているがこれからタクシーでホテルに向かう。空港からはチケット制のようで、ホテルの名前を告げてお金を払うとチケットを渡され、それでタクシーに乗る事になる。ジョージタウンまで45RYM。夜24時を過ぎると5割増になるらしい。
 ジョージタウン18kmの看板を横目にタクシーは走る。道路の傍らにはこの時間でも屋台が絶賛営業中。 
 車窓に流れる建物がどことなく古びてくるとジョージタウンの街中。幹線道路を外れると歴史を重ねた建物がちらほらとしてくる。ホテルに着くと24時をちょっと廻る所だった。
 さすがに長かった。荷物を放り込み、シャワーを浴びる。外に行こうという気力もなく寝てしまう。