日曜日、朝早く目が覚めてしまった。昨日は酒を飲んで早々に寝てしまったので、まぁ、そんな所かも知れない。
 久しぶりに自分で朝食を作る。単なるお粥だけど、早く起きた分だけ時間を掛けて煮込んだせいか、何時もより美味しいと誉められる。
 今日は三河に戻る日なのだが、その前に出掛けたい所がある。横浜市内なのだが、行き先はあまり馴染みない本牧

神奈川臨海鉄道創立50周年記念イベント開催のご案内

 神奈川臨海鉄道の創立50周年とのことで、今日は横浜本牧駅、という貨物駅でイベントを行うそうだ。普段馴染みのない所だが、根岸線根岸駅から延びる貨物線の拠点駅である。滅多にない機会なので一度みておきたい。
 今日は色々制約があって、午後は三河に向かう。妻が友達と約束があって午後は出掛けるそうで、夕方まで戻れないそうで、それなら今日の移動は在来線で安く済ませようという魂胆。ただ14時ぐらいには自宅を出たい。本牧を往復してから三河へという動きだが、どうなるだろうか。
 吉野町から本牧というのは直線距離だけで言えばたかだか数キロだろうが、まっすぐ行く交通機関は無いので、なかなか行きづらい。バス路線でもあればまた違うだろうが、バスで行くにも乗り継ぎとなる。
 横浜の場合、バス同士の乗り継ぎ制度とか電車とバスの乗り継ぎ制度は全くないので、本牧までバス乗り継ぎで往復すると4回バスに乗ることになる。それなら3回バスに乗れば元が取れる一日乗車券を使うことにする。
 
 まずは近所のバス停から関内方面へ。バスに乗るときに一日乗車券を買い求めようとすると
「手持ちがないから次のバスで買って下さい」
 と。支払いを求めらない。性善説もいいところで、大丈夫?と思うがありがたく乗せてもらう。バスは16号線をスイスイ走り、尾上町で下車。
 ここからは選択肢は増える。
 
 101系統が来たので乗る。こちらで無事一日乗車券をお買い上げ。麦田のトンネルを越えて本牧エリアへ。馴染みのない街が物珍しい。
 最寄りとして案内されたバス停で降りる。海側へと歩いてゆくと首都高の高架が見えてきてそれと無く場所が分かる。
 
 どうやら目的地、なのだが、行列がよく分からない事になっている。3月の横須賀同様、とんでもないことになっているのか、と思ったけど、今回はさほど待たずに入れた。
 すでに11時を過ぎている。11:30からC56蒸気機関車の展示走行を行うそうである。横浜の貨物線で蒸気機関車?と思うが、本牧の駅に密かに静態保存されてきた機関車だそうである。NHKブラタモリで紹介されたから実は有名なのかも知れない。もちろん静態保存なので自力走行出来る訳はなく、動力源はディーゼル機関車蒸気機関車は貨車を挟んでぶら下がっているだけである。まぁ「だけである」と言っても、可動部が動ける状態で保管されて来たのだからなせる技。関係者の努力あっての展示走行である。
 
 あと15分ほどなのだが、走行する線路の周り。すでに人だかりである。良くある光景、典型的な光景と思われるので多くは書かない。どこかで「見えないよう」と子供が泣き叫んでいる声が妙に印象的である。
 
 撮れないので貨車を見に行こうと場所を変える。
 
 
 タキ1000ー1、タキ1000-2と2両が並んでいる様子を見ていたら、
 
 展示走行、まだ続いていた。あら、撮れるじゃない。
 
 思わぬ眼福と思って今度はディーゼル機関車に取り組む。そうすると
 
 また出てきた。2往復するんだ。
 そんな訳で、車掌車、大物車、コンテナ車、無蓋車と珍妙な貨物列車の様子を思ったよりは見ることが出来た。2往復するなら、最初からそう案内すればもう少し落ち着いた感じになったのだろうが、展示する方も見に来る方も慣れない中での走行会だから、仕方ないのかも知れない。
 走行会は2往復でおしまい。午後もう一度あるのだそうだ。
 
 改めて機関車を撮影。根岸でも何度か眺めている機関車だが、じっくり取り組みのは初めてかも知れない。
 
 こちらは先程の主役、C56。撮影は入れ替え制で、多少待つことになるが、順番は廻ってくる。
 
 後ろに控える貨車たちも色々と。どこか駅の隅で寝ていたようはトラの後ろは黄緑のコンテナ。C20シリーズを思い起こすが、よく見ると19Dシリーズを黄緑に塗ったものだった。このイベントの為に準備したのであれば、とんでもなく気合いが入っていることになる。このコンテナのおかげで、蒸気機関車が現役で走っていた頃の貨物列車のように見えたのだから。
 後で調べてみたら2009年に鉄道コンテナ50周年を記念して50個製作されたものの一部、らしい。でも良く集めたなぁ。
 
 駅構内には物販ブーズもある。目を引いたのは元品川駅構内販売の常盤軒。復活販売と称してお弁当を大々的に売っている。勿論崎陽軒もいたけど、常盤軒の方が明らかに気合いが入っている様子。
 お弁当を食べて、午後の展示走行を見てゆけば充実な一日になるかも知れないが、午後は移動日。13時前に切り上げる。何だかんだ2時間会場に居たことになる。少々日に焼けた。
 帰りも関内経由。106系統、境木中学校行きがちょうど停まっていて乗り込む。帰りはどこで乗り換えようかとちょっと悩む。尾上町に行って113系統か79系統。もしくはスタジアム前乗り継ぎ158系統。本数は尾上町からの方が多そうだが、手元のスマートフォンで調べると、尾上町乗り継ぎは少々待ちそう。横浜市営に拘らなければ、京急とか神奈中のバスに乗れるが、一日乗車券が使えない。市バスの民間移管が大規模に行われたせいで、市バスの一日乗車券、使い勝手が悪いのだ。
 一方横浜スタジアム前乗り継ぎの158系統はひょっとしたら間に合うかも知れない。ただ乗り継げないと待ち時間は長い。
 悩ましいところだったが、これもスマートフォンが解決してくれた。
 
 158系統の現在地を確認。乗り継げるのを見極めてからバスを降りる。
 そんなわけで帰りは上手に移動できた。本牧から睦橋まで35分なら早い方だろうと思う。
 自宅に戻り改めて身支度。これから午後の移動経路も悩み代がある。夕方18時半に沼津を出て浜松まで行くホームライナーなんて奴にも一度は乗ってみたいが、三河に着くと22時なってしまうのがネック。結局、まっすぐまっすぐ、素直に動こうと決める。切符は休日乗り放題きっぷ+前後はみ出し分の普通乗車券。そんなにお得にはならないし、切符を買い直すのが面倒だが、安い事には違いないので、そうする。
 
 戸塚に出ると14時半。タイミング良く湘南新宿の特別快速がやってくる。小田原までの電車だが、平塚で先行する熱海行きに接続するので使い勝手はよい。でもこの時間の湘南新宿、10両編成だった。混んでいて座れない。
 平塚で熱海行きに引っ越しする。こちらは空いていてボックスを一人で。ここ一週間分の恥辱をやっつけるべく頑張る。静岡県内のロングシート圏に入ってしまうと、キーボードを叩くのはちょっとはばかられる。
 
 小田原から先、海を眺めて西へ向かう。熱海には16時前の到着。
 
 接続の列車は4分後の島田行き。でもこの先の切符は持っていないから、新幹線側にあるJR東海の窓口まで行って、この先に使う休日乗り放題きっぷを買い求める。
 
 ホームに戻ると先程の列車は発車した後。一本後を待つ事になる。その間に