毎度おなじみ、493A

 暗いうちに目が覚めた。妙な胸騒ぎがして時計をみると4:20。なんだかがっかりする。あと20分少々、寝ていても構わないが、寝てしまったが最後、起きられないだろう事は簡単に想像出来たので起き上がることにする。
 火曜日の朝は出張。6時の新幹線に乗る。最初の予定では14時に現地に着けば良く、それなら11時前の新幹線でも十分に間に合う。最近の仕事で疲れも溜まっていたからゆっくりと寝て、それから出掛ける心づもりで先週は仕事を進めていたのだが、途中で風向きが変わってしまった。諸般の事情で別の現場に朝入りしなくてはならなくなった。仕方ないので今年何度目か、もう何度乗ったか良く分からないけど、新横浜始発6時。ひかり493号に乗ることにする。
 座れた地下鉄。頭が重くて眠いのだが寝付けないまま新横浜まで流される。

 ホームに上がると東の空は少々明るい。季節が着実に春になっている事を知りつつ、493A、Z44編成の客となる。何時も通りの自由席だが、極めつけに空いている。列車が動くとまもなく車内販売。いれたてのコーヒーをお持ちしましたの声が邪魔だ。
 小田原に停まってお客さんが増えたのは覚えているが、それ以降は曖昧になる。静岡停車もあんまり覚えていない。駅に止まったのがはっきり分からないのは自分としては珍しいこと。気がつくとすっかり明るくなった車窓。時計を見ようとして流れた車窓に蒲郡の文字を見つけた。名古屋まではもう少しだ。
 もう一度二度寝て名古屋到着は定刻。今日は名鉄を乗り継いで客先に向かう。眠くて何となく気持ち悪い。朝からぐったりだ。こんな事、二度とやるかと毎回思う。
 現場で会社の人と合流。担当外の案件を少々手伝う。現地の担当者に「今日はビアホールこだまですか?」って聞かれたけど、この時点で何がどうなるか、良く分からない。
 午後からは自分の担当案件。こちらは最後の儀式である。部外者がわらわら沸いてきて好き勝手言って行ったその後、ほぼ1年間に渡って色々とやり合った客先の担当者とお互い「ありがとうございました」と挨拶。やり合っている間は陰で文句の一つは二つを言い合っていたとしても、結局のところは目的は一つなのである。そんな当たり前のことに気付くののがこの歳になってからというのは、遅いのだろうなあと何となく思う。
 夕方に帰路。豊橋に出ると急げばこだまに間に合う時間。小一時間待ってひかりに乗る方が早いが、ビアホールこだまにしようと決める。豊橋での乗り換え時間はわずか7分。

 すでに待避中の672AはF7編成。ビールとつまみを買って飛び乗る。慌ただしくここまで来たから作業服のブルゾンを着たままだ。着替えたり何だかんだで

 ビアホールが始まる頃には浜名湖が見えている。
 1本が浜名湖を過ぎる頃になくなり2本目に。追加は浜松で買っておいた。浜松餃子の冷凍がキヨスクで売っていたからついでに買っておく。こんなもの、これから何度でも買う機会はあるだろうけど、二人揃って残業になった時の夕食に、冷凍で何かがあるとかなり助かる。
 火曜日というのが中途反端なのか、あまり混まない。飲み続けていたらさすが眠くなり、三島小田原の記憶が無い。気がつくと新横浜の到着案内。地下鉄に乗り継いで帰宅すると20時半。まあまあ早い方ではあるが早朝に自宅を出てから15時間以上が経っている。さすがに疲れた。いや酔いが廻ったのか早々に寝込むことになる。